河野多惠子
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河野 多惠子(こうの たえこ、1926年4月30日 - )は、日本の小説家。
[編集] 来歴・人物
大阪府生まれ。旧制大阪府女子専門学校(新制大阪女子大学の前身、現大阪府立大学)卒業。1950年、丹羽文雄主宰の『文学者』同人となる。1961年『幼児狩り』で注目され、1963年『蟹』で芥川賞を受賞する。1989年、日本芸術院会員、。大庭みな子と共に女性初の芥川賞選考委員となり、2007年まで務めた。
谷崎潤一郎の衣鉢を継ぎ、マゾヒズム、異常性愛などを主題とする。また『谷崎文学と肯定の欲望』(1976)で読売文学賞を受賞したが、これは、最も優れた谷崎論であり、谷崎読みとしても当代随一で、他に『谷崎文学の愉しみ』などの評論があり、谷崎潤一郎賞選考委員を務めた。
最晩年の谷崎が文京区関口台アパートという高級マンションに住んでいた時、瀬戸内晴美が同じ階にいたので河野が来て、これが谷崎先生の部屋だと教えられてドアに口づけしたら、部屋を間違えていたなどということもあった。
また平林たい子を高く評価し、平林たい子記念会理事長を務めた。
[編集] 著書
- 幼児狩り 新潮社 1962 「幼児狩り・蟹」新潮文庫
- 美少女・蟹 新潮社 1963
- 夢の城 文芸春秋新社 1964 のち角川文庫
- 男友達 河出書房新社 1965 のち角川文庫
- 最後の時 河出書房新社 1966 のち角川文庫、「最後の時・骨の肉・砂の檻」講談社文芸文庫
- 不意の声 講談社 1968 のち文庫、文芸文庫
- 背誓 新潮社 1969
- 草いきれ 文芸春秋 1969 のち文庫
- 回転扉 新潮社 1970
- 戯曲 嵐が丘(原作エミリ・ブロンテ)河出書房新社 1970
- 骨の肉 講談社 1971 のち文庫
- 双夢 講談社 1973
- 文学の奇蹟 河出書房新社 1974
- 無関係 中央公論社 1974 のち文庫
- 私の泣きどころ 講談社 1974
- 択ばれて在る日々 河出書房新社 1974
- 思いがけない旅(短編集)角川文庫 1975
- 血と貝殻 新潮社 1975
- 谷崎文学と肯定の欲望 文芸春秋 1976 のち中公文庫
- いすとりえっと 角川書店 1977
- 砂の檻 新潮社 1977
- 遠い夏 構想社 1977
- もうひとつの時間 講談社 1978
- 妖術記 角川書店 1978 のち角川ホラー文庫
- 一年の牧歌 新潮社 1980
- 気分について 福武書店 1982
- いくつもの時間 海竜社 1983
- 嵐ケ丘ふたり旅 富岡多恵子との共著 文芸春秋 1986
- 鳥にされた女 学芸書林 1989
- みいら採り猟奇譚 新潮社 1990 のち文庫
- 炎々の記 講談社 1992
- 谷崎文学の愉しみ 中央公論社 1993 のち文庫
- 蛙と算術 新潮社 1993
- 河野多恵子全集 全10巻 新潮社 1994-96
- 図説『ジェイン・エア』と『嵐が丘』 河出書房新社 1996
- ニューヨークめぐり会い 中央公論社 1997 のち文庫
- 赤い脣黒い髪 新潮社 1997 のち文庫
- 後日の話 文藝春秋 1999 のち文庫
- いかにして谷崎潤一郎を読むか(編著)中央公論新社 1999
- 秘事 新潮社 2000 「秘事・半所有者」新潮文庫
- 半所有者 新潮社 2001
- 思いがけないこと 新潮社 2002
- 小説の秘密をめぐる十二章 文藝春秋 2002 のち文庫
- 臍の緒は妙薬 新潮社 2007
- 文学問答 山田詠美対談 文藝春秋 2007
[編集] 受賞歴
- 1963年、『蟹』で芥川賞
- 1966年、『最後の時』で女流文学賞
- 1968年、『不意の声』で読売文学賞
- 1980年、『一年の牧歌』で谷崎潤一郎賞
- 1984年、日本芸術院賞
- 1991年、『みいら採り猟奇譚』で野間文芸賞
- 2000年、『後日の話』で毎日芸術賞
- 2002年、「半所有者」で川端康成文学賞、文化功労者顕彰


