平野啓一郎
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| 平野 啓一郎 (ひらの けいいちろう) |
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|---|---|
| 誕生 | 1975年6月22日(34歳) |
| 職業 | 小説家 |
| 国籍 | |
| 代表作 | 『日蝕』(1999年) 『葬送』(2002年) 『決壊』(2008年) |
| 主な受賞歴 | 芥川龍之介賞(1999年) 芸術選奨新人賞(2009年) |
| 処女作 | 『日蝕』 |
| 配偶者 | 春香(2008年結婚) |
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影響を受けたもの
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平野 啓一郎(ひらの けいいちろう、本名同じ。1975年6月22日 - )は、日本の小説家。京都大学法学部卒。1999年、『日蝕』により当時最年少の23歳で芥川賞を受賞。同年『一月物語』を刊行。2002年、大作『葬送』を刊行し注目を集めた。これら「ロマンティック三部作」と呼ばれる過去の歴史を舞台にした長編群を書き上げたあとは、一転して現代を舞台にした実験的な短編に取り組んでいる。三島由紀夫、森鴎外、シャルル・ボードレール、ミルチャ・エリアーデ等に傾倒。
2008年にモデルの春香と結婚。現在、東京都在住。
目次 |
[編集] 経歴
愛知県蒲郡市で生まれたが1歳で父親(享年36)を亡くし、2歳から18歳まで母親の実家があった福岡県北九州市八幡西区で育つ。私立明治学園中学校を経て福岡県立東筑高等学校、京都大学法学部卒業。高校時代に80枚の処女長編を執筆。大学では小野紀明ゼミ(政治思想史)に所属し、バーでのアルバイト、軽音サークル、小説の執筆などに重点を置いた生活を送る。
在学中の1998年、執筆に1年を費やした『日蝕』を『新潮』に投稿。15世紀のフランスを舞台に、神学僧の神秘体験を明治期の作家を思わせる擬古文で描いた作品で、新人としては異例の一挙掲載がなされ、「三島由紀夫の再来」と喧伝されるなど華々しいデビューを飾る。翌1999年、『日蝕』により第120回芥川賞を、当時最年少の23歳で受賞(ただし月数も考慮すると、平野は丸山健二より約5ヶ月年長)。同年、泉鏡花風の幻想譚『一月物語(いちげつものがたり)』を発表。
2002年、19世紀パリを舞台にショパン、ドラクロワ、ジョルジュ・サンドらの織り成す人間模様を描いた『葬送』を刊行。これら『日蝕』『一月物語』と合わせて「ロマンティック三部作」とした[1]。以降は一転して現代を舞台にした短編に取り組み、『高瀬川』(2003年)『滴り落ちる時計たちの波紋』(2004年)『あなたが、いなかった、あなた』(2007年)や、インターネット上の性をテーマにした中篇『顔のない裸体たち』(2006年)を刊行。短編では活字を絵のように用いたり、同一ページに複数の物語を併記するなど実験的な試みを行なっている(後述「小説による視覚実験」参照)。
2005年、文化庁の文化大使に任命され、フランスに1年間滞在。2008年より三島由紀夫賞選考委員に最年少で就任する。2009年『決壊』で芸術選奨新人賞受賞。
2008年にモデルの春香と2年間の交際を経て結婚。明治神宮にて挙式を行なった[2]。
[編集] デビューの経緯
平野の特色の一つとしてその「投稿によるデビュー」が挙げられることがある。 平野がデビューした文芸誌『新潮』の巻末には、現在まで毎巻欠かさずに「*御投稿作品は、全て「新潮新人賞」応募原稿として受付けます。」との記述がある。 平野自身がインタビューで答えた情報によれば、デビュー経緯は以下の如くである。
- 1997年、21歳の平野は、1年(資料収集半年、執筆半年)を費やし、デビュー作となる「日蝕」を書く。
- ↓
- 投稿先を『新潮』に決める。年末、『新潮』編集部に自分の思いを綴った16枚の手紙を送る。
- ↓
- 手紙を読んだ編集部からは「とりあえず作品を見せて欲しい」と回答。
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- 編集者の出張先が京都であったこともあり、会って食事をする。
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- 1998年、『新潮』8月号に「日蝕」が一挙掲載される。「三島由紀夫の再来とでも言うべき神童」などという宣伝と共に衝撃的デビューを飾る。
- ↓
- 翌年芥川賞受賞。
[編集] 作風
「ロマンティック3部作」の頃は作りこんだ壮麗な文体を用いていたが、現代を舞台にした短編では平易で日常的な文体を用いている。短編期以降はネットを題材にすることも多い。また、私小説は自慢話にすぎないと嫌っており、自分に書きたいことがなくならない限り、私小説を書くことはないとしている。
[編集] 小説による視覚実験
註:この項には作品の結末に触れている部分があります。
彼が発表する、いわゆる「実験的作品」の多くは、視覚に訴える工夫が施せられている。例えば、『日蝕』においては、見開きを空白の真っ白なページにしたり、『氷塊』では二次元放送のごとく、二つの物語が同時進行したり、『女の部屋』では文字で絵画を描いたり等、視覚的要素を重要視しており、不思議な作品世界を創出している。
- その他の視覚的実験
- 『追憶』――最後のページに記されている詩を部分的に浮かび上がらせ、あたかも霧に隠れた物が所々姿を見せるかのように、多用な文章を作り出す。
- 『白昼』――字間を大胆なまでに空け、読むスピードをコントロール、また外見的にも美しい。
- 『閉じ込められた少年』――前から読んでも後ろから読んでも同じ、回文的作品。ロンドを思わせる。
- 『母と子』――「0」~「4」の5つの小説が、同時進行する。各小説は1/2ページ設けられ、「1-1」、「1-2」、「3-4」、「0-12」などと細かく分けている。
- 『やがて光源のない澄んだ乱反射の表で……/『TSUNAMI』のための32点の絵のない挿絵』――ページ下に横書きの文章があり、縦書きで進行する物語に反して挿絵のような役割を果たす。
[編集] タイトル
古今の名作のタイトルを拝借する事が度々ある。
- 『一月物語』――『雨月物語』(上田秋成)
- 『高瀬川』――『高瀬舟』(森鴎外)
- 『最後の変身』――『変身』(フランツ・カフカ)
- 『バベルのコンピューター』――『バベルの図書館』(ボルヘス)
- 『フェカンにて』――『城の崎にて』(志賀直哉)
- 『異邦人#7-9』――『異邦人』(アルベール・カミュ)
- 『母と子』――『父と子』(ツルゲーネフ)
- 『やがて光源のない澄んだ乱反射の表で……/『TSUNAMI』のための32点の絵のない挿絵』――『絵のない絵本』(アンデルセン)
[編集] 『日蝕』と佐藤亜紀の『鏡の影』
2000年3月、佐藤亜紀は、1998年に新潮社から刊行された平野のデビュー作『日蝕』が、1993年に同じ新潮社から刊行された佐藤亜紀の『鏡の影』の「ぱくり」であると自身のウェッブ・サイトなどで示唆した [3]。ただしこれは、佐藤と新潮社の確執の過程でなされたものである。 当時これを取り上げたのもゴシップ誌の『噂の真相』一誌のみに留まった[4]。両作の共通点といえば、舞台がルネサンス期ヨーロッパという時代背景と異端思想・錬金術にかかわる学者が主人公というだけである。『鏡の影』については佐藤自身が「ありふれた題材と物語」と述べている[5]。
平野本人は当初は不快には思いながらも相手にせず放置していたが、後に梅田望夫との対談[6]を通じて考えを変える。平野は自身のブログで「これまで佐藤亜紀氏の小説を1行も読んだことがないし、また今後も読むつもりがない」と断言し、佐藤の主張は「言い掛かり」であると反論し、佐藤の示唆する「ぱくり」には「客観的な根拠」がないこと、佐藤自身も「具体的な説明」を提示しえていないことなどを直裁に指摘した[7]。
現在、新潮社はその事実関係について何の発表もしておらず、またこれに関わる係争は起きていない。
[編集] 人物
芥川賞受賞時には茶髪にピアスという風貌が話題となった。メディアへの出演は多く、多数のインタビューに答えているほか、過去に「トップランナー」や「爆笑問題のススメ」などのテレビ番組にゲスト出演している。現在は「つながるテレビ@ヒューマン」に二ヶ月に一回程度出演している。
親交のある人物に江島健太郎、梅田望夫など。また関心のある現代の作家として高橋源一郎、島田雅彦、大江健三郎、古井由吉を挙げている。 ジャズ、取り分けマイルス・デイヴィスを好み、対談などでそのファンぶりを見せる事もしばしばである。
小学生の時『キャプテン翼』の影響でサッカーをやっていた。大学時代のバンドではギターを担当。「早弾きの名手」だそうで、2007年2月3日放送の「つながるテレビ@ヒューマン」で、ギターを演奏して見せた。
[編集] 受賞歴
1999年「日蝕」で芥川賞受賞。
2008年「決壊」で織田作之助賞候補作。
2009年「決壊」で芸術選奨新人賞受賞。
[編集] 著作一覧
[編集] 初期三部作(ロマンティック三部作)
- 日蝕(新潮社、1998年10月、ISBN 9784104260010)(新潮文庫、2002年2月1日、ISBN 9784101290317)
- 初出:『新潮』1998年8月号
- 一月物語(新潮社、1999年4月15日、 ISBN 9784104260027)(新潮文庫、2002年9月1日、ISBN 9784101290324)
- 初出:『新潮』1998年12月号
- 葬送 第一部(新潮社、2002年8月30日、ISBN 9784104260034)(新潮文庫、2005年8月1日、上巻ISBN 9784101290331、下巻ISBN 9784101290348)
- 初出:『新潮』2000年10月号、2001年4月号
- 葬送 第二部(新潮社、2002年8月30日、ISBN 9784104260041)(新潮文庫、2005年9月1日、上巻ISBN 9784101290355、下巻ISBN 9784101290362)
- 書き下ろし
[編集] 以降の作品
- 高瀬川(講談社、2003年3月)(講談社文庫、2006年10月、ISBN 9784062755399)
- 滴り落ちる時計たちの波紋(文藝春秋、2004年6月)(文春文庫、2007年6月、ISBN 9784167717322)
- 顔のない裸体たち(新潮社、2006年3月、ISBN 9784104260058)
- 初出:『新潮』2005年12月号
- 『あなたが、いなかった、あなた』に収録する予定だったが、長さとテーマから別にした
- 初出:『新潮』2005年12月号
- あなたが、いなかった、あなた(新潮社、2007年1月、ISBN 9784104260065)
- 決壊(新潮社、2008年6月、上巻ISBN 9784104260072、下巻ISBN 9784104260089)
- 初出:『新潮』2006年11月号~2008年4月号
- ドーン 講談社、2009
[編集] その他
- 文明の憂鬱(PHP研究所、2002年1月30日、ISBN 9784569620039)(新潮文庫・補強版、2006年1月1日 ISBN 9784101290379)エッセイ集
- TALKIN' ジャズ×文学(平凡社、2005年10月14日、ISBN 9784582832907)小川隆夫との共著
- X-Knowledge HOME特別編集No.6 平野啓一郎責任編集 PUBLIC SPACE(エクスナレッジ、2005年12月、ISBN 9784767804316)
- 本の読み方 スロー・リーディングの実践(PHP新書、2006年9月1日、ISBN 9784569654300)
- ウェブ人間論(新潮新書、2006年12月20日、ISBN 9784106101939)梅田望夫との対談
- マイルス・デイヴィスとは誰か 「ジャズの帝王」を巡る21人(平凡社新書、2007年9月10日、ISBN 9784582853926)小川隆夫との共著
- ディアローグ(講談社、2007年11月30日、ISBN 9784062143905)対談集
- モノローグ(講談社、2007年11月30日、ISBN 9784062143899)エッセイ集
[編集] 脚注
- ^ 文藝春秋|本の話より|自著を語る
- ^ 毎日jp:平野啓一郎氏:モデルでデザイナーの春香さんと結婚
- ^ 「『バルタザールの遍歴』絶版の理由」2000.03.17
- ^ 『鏡の影』復刊後いくつかの雑誌でこの問題に触れた記事がある。
- ^ 『鏡の影』著者コメント(ビーケーワン 2003年11月21日)
- ^ 共著『ウェブ人間論』
- ^ 平野啓一郎ブログ「web2.0的世界において、「名誉」を守るということについて」
[編集] 外部リンク
| 「芥川賞」 |
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