随筆

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文学
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随筆(ずいひつ、エッセイ)は文学における形式の一種。英語essayフランス語essaiの訳語。筆者体験読書などから得た知識をもとにして、それに対する感想思索思想散文によってまとめたものを指す。一般にはミシェル・ド・モンテーニュの『エセー』(1580年刊)がこのジャンルの嚆矢であると考えられ、欧米においては綿密な思索を基にした論文的なスタイルを念頭に置いてこの語を用いることが多いが、日本においては後述する江戸時代後期の日記的随筆のイメージもあって、もうすこし気楽な漫筆・漫文のスタイルを指して用いることが多い。

[編集] 著名な随筆文

日本における随筆の起源は10世紀末に清少納言によって書かれた枕草子であるとされる。枕草子における日常的風景に対する鋭い観察眼は「をかし」という言葉で象徴される。その後も、鴨長明の『方丈記』や吉田兼好の『徒然草』など優れた随筆作品が登場した。

江戸時代に入ると、随筆は武士町人など様々な階級の人々によって書かれた。この時代の代表的な随筆として、『玉勝間』(本居宣長)、『花月双紙』(松平定信)、『折たく柴の記』(新井白石)、『塩尻』(天野信景)などがある。

日本語以外の文化圏で日本語の「随筆」に相当するEssayの萌芽は古代ローマキケロセネカプルタルコスなどの作品に見ることができるが、本格的にこのような文学形態を創始したのはフランスの思想家ミシェル・ド・モンテーニュ(Michel Eyquem de Montaigne、1533年 - 1592年)であるとされる。フランス語で(試み)を意味する著書『エセー』(essai)において、身辺における様々な事物の考察を通し、自己の内面の探求を試みた。

[編集] 関連項目