島田雅彦

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島田 雅彦しまだ まさひこ
誕生 1961年3月13日(48歳)
日本東京都
神奈川県川崎市育ち)
職業 小説家
国籍 日本
活動期間 1983年 - 現在
代表作 『僕は模造人間』
『彼岸先生』
『自由死刑』
『退廃姉妹』
主な受賞歴 第6回野間文芸新人賞
第20回泉鏡花文学賞
第17回伊藤整文学賞
平成19年度芸術選奨
処女作 『優しいサヨクのための嬉遊曲』
公式サイト 彼岸百貨店
 芥川賞候補(第89回、第90回、第91回、第93回、第96回、第96回)
  

島田 雅彦 (しまだ まさひこ、1961年(昭和36年)3月13日 - ) は、東京都生まれで神奈川県川崎市育ちの、小説家である。近畿大学文芸学部助教授を経て、法政大学国際文化学部教授

目次

[編集] 来歴

1961年東京に生まれる。父親は共産党系機関紙の記者。1965年に川崎市に引っ越す。神奈川県立川崎高等学校を経て、1984年に東京外国語大学外国語学部ロシア語学科卒業。冷戦の中で、ソ連に強く引かれたためロシア語を専攻した。在学中はザミャーチンブルガーコフなどを愛読。

大学在学中の1983年、『海燕』掲載の『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー、芥川賞候補となる。1984年、『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞受賞。以降、戯曲、小説と活動の幅を広げ、『僕は模造人間』、『ドンナ・アンナ』、『未確認尾行物体』と、郊外の新興住宅を舞台に若者の生活を軽妙な筆致で描いていき、新世代の作家として注目を浴びた。デビューから1987年まで6度芥川賞候補に挙げられたが、全て落選。これは阿部昭なだいなだ増田みず子と並ぶ史上最多落選記録である。

1991年にソビエト、チベットケニアジャマイカと、世界各地を放浪。1992年、『彼岸先生』で泉鏡花文学賞を受賞。夏目漱石の『こころ』を下敷きにして現代人の姿を描き出し高い評価を得る。1993年、既成の文学賞への反発から瞠目反(アンチ)文学賞を主催、第1回の受賞作に奥泉光『ノヴァーリスの引用』を選ぶが、これは一度きりの開催であった。1999年の『自由死刑』などを経て、「自らの代表作とすべく書いた」という『無限カノン3部作』(『彗星の住人』『美しい魂』『エトロフの恋』)を2003年に完成。皇室をめぐる、血族4代の恋愛を壮大なスケールで描いた。『彗星の住人』はその後《Jr.バタフライ》として2004年にオペラ化されており、台本を島田自身が担当、三枝成彰が作曲を行った。三枝と手がけた音楽作品としては他に、オペラ《忠臣蔵》やカンタータ《天涯。》、合唱曲《また、あした》がある。

2000年から三島由紀夫賞選考委員を務める(2007年まで)。2000年に詩のボクシングに参加、第4回世界ライト級王座決定戦で平田俊子を破り王者となる。翌年の第5回世界ライト級王座決定戦でもサンプラザ中野の挑戦を破り王者を防衛した。

2006年、『退廃姉妹』で伊藤整文学賞を受賞、2008年、『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

[編集] 人物

デビュー時より「サヨク」を自称し、その後「ヒコクミン」を名乗るなどして体制を皮肉る立場を取っていたが、皇室を題材にした『無限カノン3部作』以降は、戦後皇室語録『おことば』を編纂し、「天皇が最も民主的」と発言するなど立場を変えている。

その容貌からしばしば「文壇の貴公子」と呼ばれており、脇役としてたびたび映画に出演。2007年には、初主演映画となる『東京の嘘』(井上春生監督)が公開された。

2005年、「朝日新聞」の連載エッセイ「文豪書簡」で中原昌也を揶揄したのが中原の怒りを招き、朝日新聞社の雑誌『小説トリッパー』に中原が連載していた「KKKベストセラーズ」が中断されるという事態が起こった。これを受けて中原と親交がある阿部和重により、島田の文壇的な振る舞いを揶揄する短編「課長 島雅彦」が『新潮』2005年11月号に掲載された。

一時期オペラのベルカント唱法を習い、凝っていた事もある。オペラクラシック音楽に造詣が深く、オペラ歌手パヴァロッティなどの知識はエッセイにも登場し、デビュー作にもクラシック音楽は登場する。

村上春樹は下らないファンタジーだ」と、彼を全否定している。

[編集] 著作

[編集] 小説

  • 『優しいサヨクのための嬉遊曲』福武書店、1983 のち文庫、新潮文庫
  • 『亡命旅行者は叫び呟く』 福武書店、1984 のち文庫
  • 『夢遊王国のための音楽』福武書店、1984 のち文庫、講談社文芸文庫
  • 『天国が降ってくる』福武書店、1985 のち文庫、講談社文芸文庫
  • 『僕は模造人間』新潮社、1986 のち文庫
  • 『ドンナ・アンナ』新潮社、1986 のち文庫
  • 『未確認尾行物体』文藝春秋、1987 のち文庫
  • 『夢使い レンタルチャイルドの新二都物語』講談社、1989 のち文庫
  • 『ロココ町』集英社 1990 のち文庫
  • 『アルマジロ王』新潮社 1991 のち文庫
  • 『預言者の名前』岩波書店、1992 のち新潮文庫
  • 『彼岸先生』福武書店、1992 のち新潮文庫
  • 『植民地のアリス 』朝日新聞社 1993 のち文庫
  • 『忘れられた帝国』毎日新聞社、1995 のち新潮文庫
  • 『流刑地より愛をこめて』中央公論社、1995(新潮文庫版で『やけっぱちのアリス』と改題)
  • 『そして、アンジュは眠りにつく』新潮社 1996 のち文庫 
  • 『内乱の予感』朝日新聞社 1998 のち文庫
  • 『君が壊れてしまう前に』角川書店 1998 のち文庫、ピュアフル文庫
  • 『子どもを救え!』文藝春秋 1998 のち集英社文庫 
  • 自由死刑』集英社、1999 のち文庫(関西テレビ放送製作火曜ドラマ『あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜』の原案。島田も最終話に映画監督役で出演)
  • 無限カノン三部作
  • 『フランシスコ・X』講談社 2002 のち文庫
  • 『自由人の祈り 詩集』思潮社 2002
  • 『溺れる市民』河出書房新社、2004 のち文庫
  • 『退廃姉妹』文藝春秋、2005 のち文庫
  • 『エリコ (絵本)』インデックス・コミュニケーションズ 2006
  • 『カオスの娘 シャーマン探偵ナルコ』集英社、2007
  • 『佳人の奇遇 』講談社 2007
  • 徒然王子 第一部』朝日新聞出版 2008

[編集] 戯曲

  • ユラリウム 河出書房新社、1988 のち「ルナ」と併せて文庫
  • ルナ 輪廻転生の物語 蜷川幸雄演出ノートつき 河出書房新社、1990

[編集] オペラ台本

  • 忠臣蔵 三枝成彰曲
  • ジュニア・バタフライ 三枝成彰曲
蝶々夫人の遺児、ベンジャミン・ピンカートン・ジュニア(ニックネームジュニア・バタフライ)の母と死別してからの物語を太平洋戦争長崎原爆をまじえて描いたオペラ。

[編集] エッセイなど

  • 『偽作家のリアル・ライフ』講談社 1986
  • 『語らず、歌え』 福武書店 1987 のち文庫
  • 『愛のメエルシュトレエム 島田雅彦クロニクルズ1987-1991』集英社 1991
  • 『死んでも死にきれない王国から ある旅人のアフリカ日記』主婦の友社 1992
  • 『漱石を書く』岩波新書 1993
  • 『浮く女沈む男』朝日新聞社 1996 のち文庫
  • 『彼岸先生の寝室哲学』角川春樹事務所 1996 のちハルキ文庫
  • 『ミス・サハラを探して チュニジア紀行』ベストセラーズ 1998
  • 『郊外の食卓』筑摩書房 1998
  • 『退廃礼讃』読売新聞社 1998
  • 『感情教育』朝日出版社 2000
  • 『ヒコクミン入門』集英社文庫 2000
  • 『楽しいナショナリズム 』毎日新聞社 2003
  • 『食いものの恨み』講談社 2004 のち文庫
  • 『衣食足りて、住にかまける』光文社 2004
  • 『快楽急行』朝日新聞社 2005
  • 『妄想人生』毎日新聞社 2005
  • 『酒道入門』角川oneテーマ21 2008 

[編集] 共編著

  • 『中枢は末梢の奴隷 解剖学講義』養老孟司 朝日出版社レクチャー・ブックス 1985 「ネコのヒゲは脳である」と改題して復刊
  • 『汗のドレス 』唐十郎 河出書房新社 1986
  • 『天使が通る』浅田彰対談 新潮社、1988 のち文庫
  • 『瞠目新聞』(編纂)毎日新聞社 1994
  • 『茶の間の男 語り下ろしロング・インタビュー』 大辻都、星野智幸編 集英社 1996
  • 『世紀末新マンザイ パンク右翼VS.サヨク青二才』福田和也対談 文藝春秋、1998
  • 『日本の名随筆 別巻 85 少年』(編纂)作品社 1998
  • 『アジア自由旅行 』佐藤治彦共著 小学館 2001
  • 『無敵の一般教養』(編纂)メタローグ 2003
  • 『おことば 戦後皇室語録』(編著)新潮社 2005
  • 『一度死んでみますか? 漫談・メメントモリ 』しりあがり寿 PHP新書 2006
  • クオリア再構築 常識の壁を突き抜け、遡る5つの対話 茂木健一郎、集英社、2009 

[編集] 翻訳

[編集] 主な出演作品

  • 『トパーズ』(1992年)
  • 『るにん』(2005年)
  • 東京の嘘』(2007年)

[編集] 関連人物

(知人、友人)

[編集] 外部リンク

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