寮美千子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| 文学 |
|---|
![]() |
| ポータル |
| 各国の文学 記事総覧 出版社・文芸雑誌 文学賞 |
| 作家 |
| 詩人・小説家 その他作家 |
寮 美千子(りょう みちこ、1955年 - )は、日本の童話作家・絵本作家・小説家・詩人。幼年童話から絵本、ジュブナイル小説、純文学、ノンフィクションまで手がけ、題材も先住民関連から宇宙天文関連まで幅広い。父方の祖父は大正末期から昭和初期に活躍した科学ライター、寮佐吉。
目次 |
略歴・主な作品[編集]
千葉県立千葉高等学校卒。高校時代は弓道部に所属。中央大学文学部中退。外務省、広告制作会社勤務、フリーランスのコピーライターを経て、1986年、毎日童話新人賞を受賞、童話作家としてデビュー。2006年以降、奈良市に在住。
- 1991年 - 1997年、衛星放送ラジオ局「セント・ギガ」に600篇以上の詩を提供[1]。
- 1992年、野辺山宇宙電波観測所十周年記念絵本『ほしがうたっている』(絵・高橋常政、思索社)を制作。同年、アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受けアメリカ訪問、NASAおよび先住民居留地を取材。この取材が1995年の絵本『父は空 母は大地 インディアンからの手紙』(画・篠崎正喜、パロル舎)につながる。
- 1999年、日本の先住民であるアイヌの民話に材をとった絵本『おおかみのこがはしってきて』(画・小林敏也、パロル舎)を制作。
- 2004年、兵庫県立西はりま天文台の2メートル望遠鏡「なゆた」完成記念絵本『遠くをみたい 星の贈りもの』(画・東逸子、パロル舎)を制作。
- 2005年、長編小説『楽園の鳥 カルカッタ幻想曲』(講談社)が第33回泉鏡花文学賞を受賞[2]。同年、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構の助成を受けて制作した絵本『イオマンテ めぐるいのちの贈り物』(画・小林敏也、パロル舎)が小学館児童出版文化賞候補作に選出。
- 2009年、ファンタジー小説『夢見る水の王国』(角川書店)を発表。『楽園の鳥』の作中作でもある。
- 2012年、古典絵巻の絵をそのまま使用して詞書を付けた絵本『空とぶ鉢 国宝信貴山縁起絵巻より』『生まれかわり 東大寺大仏縁起絵巻より』(いずれも長崎出版)を発表。
- 上記以外の作品に、子どもを主人公とした小説『小惑星美術館』『ラジオスターレストラン』『ノスタルギガンテス』『星兎』(以上パロル舎)、奈良を舞台にした童話『ならまち大冒険 まんとくんと小さな陰陽師』(毎日新聞社)、幻想小説『雪姫 遠野おしらさま迷宮』(兼六館出版)、絵本『黒い太陽のおはなし 日食の科学と神話』(絵・佐竹美保、小学館)、ノンフィクション『マザー・テレサへの旅 ボランティアってだれのため?』(学研)『しあわせの王様 全身麻痺のALSを生きる舩後靖彦の挑戦』(小学館)など。
- 幼稚園・保育園向けの月刊絵本誌で数多くの作品を発表している。それらの中から絵本『おおきくなったらなんになる?』『たいちゃんのたいこ』(いずれも鈴木出版)『ほしのメリーゴーランド』(フレーベル館)などが単行本化されている。アジア各国で翻訳出版された作品も多い。
リーディング・ライブ[編集]
1999年以降、ミュージシャンと組んで自作のリーディング・ライブを行っている。これまでに豊住芳三郎、藤川義昭、明石隼汰、本多信介、翠川敬基、押尾コータロー、西陽子、坂田明、谷川賢作らとコラボレーション。
プラネタリウム[編集]
池袋・旧サンシャインプラネタリウムの番組に詩を提供したのを皮切りに、プラネタリウム番組に作品を提供している。
- 2002年から2003年にかけ山梨県立科学館で投影されたプラネタリウム番組『ラジオスターレストランへようこそ』では、電波天文学が明らかにした宇宙の物質循環のメカニズムを骨格とした冒険ファンタジー小説『ラジオスターレストラン』をもとにオリジナル脚本を執筆。番組制作にも深く関わった。同番組は2004年から2005年にかけて愛媛県総合科学博物館でも投影された。
- 2003年、研究会「プラネタリウムの役割と使命を考える」で作家のみたプラネタリウムを発表。
- 2003年、渋谷・旧五島プラネタリウムでのメガスターII公演「Slow Life Gallery」で『父は空 母は大地』が使用された。
- 2004年、川崎市青少年科学館に設置されたメガスターIIのために『メガスター誕生物語』および『遠くをみたい』を制作。
- 2006年、山梨県立科学館プラネタリウムで小説『星兎』がプラネタリウム番組として投影された。
- 2010年、山梨県立科学館プラネタリウム・リニューアル記念番組『137億年目の誕生日』にプロローグ詩および清田愛未が歌うエンディング・テーマ曲の詞を提供。
作詞[編集]
- 2001年、池澤春菜に「星の魚」を提供。
- 2003年より、作曲家の高橋喜治が、寮美千子の作品をもとに合唱曲を制作している。演奏時間30分におよぶ大作『父は空 母は大地』は2003年に初演。また、2004年初演の「インディアン・フォレスト」「朝露」「Merry Christmas」を皮切りに、7曲からなる組曲『インディアン・フォレスト』が2007年にかけて制作された。
- 2008年、奈良の地域キャラクターまんとくんの応援ソング「まんとくんのうた♪」「まんとくん音頭♪」を作詞。2009年、なら1300年祭応援イメージソング「あおによし」を作詞。いずれも清田愛未が作曲し、歌った。
- 2011年、映画『ひとにぎりの塩』の主題歌「ひとにぎりの塩」を作詞。谷川賢作が作曲し、金沢ジュニアオペラスクール生が歌った。
- 2013年、奈良市立富雄第三中学校の校歌を作詞。作曲は山崎香世。
映像・舞台・オーディオドラマ[編集]
- 2000年、アニメ『マザー・テレサ』(学研)の脚本を制作。
- 2005年、オーディオドラマ『青いナムジル』(NHK)の脚本を制作。
- 2012年、オペラ『ラジオスターレストラン 星の記憶』(金沢芸術創造財団制作)の脚本を担当。
- 2013年、音楽劇『大地の祈り ナウマン博士の夢』に歌詞を提供。
役職など[編集]
- 1996年(第2回) - 2008年、小学館おひさま大賞審査員。
- 1997年 - 1998年、科学技術庁「宇宙開発委員会」専門委員。
- 2001年 - 2004年度、和光大学非常勤講師。「物語の作法」を担当。
- 2006年 - 2009年度、奈良県ストップ温暖化県民会議委員。
- 2006年より著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム発起人。
- 2007年より奈良少年刑務所社会性涵養プログラム講師。2010年、授業の成果を編纂した『空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集』(長崎出版)を発表。
- 2010年度、奈良佐保短期大学非常勤講師。「哲学と人生」を担当。
論壇[編集]
地域文化[編集]
- 1991年、自身の公民館活動についての論文「文化ネットワークの核としての公民館活動~「連続講座・宮沢賢治を体験する」を通じて」で毎日郷土提言賞神奈川県優秀賞を受賞。
宮沢賢治[編集]
- 2004年度の和光大学表現学部紀要に「宮澤賢治「四次元幻想」の源泉を探る書誌的考察」を発表。
著作権[編集]
- 2007年、文化庁「著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第3回)」で著作権保護期間延長反対の立場から意見陳述。
- 三田誠広がかつて「著作権が切れるとすぐにひどい翻訳が出るから、死後著作権保護期間を延長せよ」と主張していたことを挙げ、サンテグジュペリの日本国内での著作権が切れた途端、当の三田が「ひどい翻訳」の星の王子さまを発売したことを批難している[3]。
お水取り[編集]
- 2010年度の奈良佐保短期大学紀要に「東大寺修二会「お水取り」の起源に関する仮説」を発表。
- 2012年3月、同仮説を物語の軸とした童話「ならまち大冒険 赤の巻」を毎日新聞大阪本社版に連載。
その他[編集]
- 1987年10月12日放送、TBSテレビ『クイズ100人に聞きました』に「寮チーム」で出演。331対82で惨敗した。
- 2003年、国際天文学連合により小惑星8304が「Ryomichico」と命名登録された。
参考文献[編集]
- 寮美千子詩・東逸子画 『遠くをみたい ―星の贈りもの』 パロル舎、2004年。
- 寮美千子 『楽園の鳥 ―カルカッタ幻想曲』 講談社、2004年。
- 寮美千子 『寮美千子 HARMONIA』。
- 鳥海直美 『廃墟に撒いた水晶』。
- さうすウェーブ 「環境・ひと 寮美千子さん」。
- はてな 「はてなダイアリー‐寮美千子とは」。
- 松永洋介 「「楽園の鳥」+「夢見る水の王国」メモ」。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- 寮美千子 HARMONIA 公式サイト
- NASA Orbit Simulation "Asteroid 8304 Ryomichico (1995 DJ1)" 寮美千子の名前がつけられた小惑星
- 寮美千子 (ryomichico) - Twitter
