大庭みな子
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大庭 みな子(おおば みなこ、1930年11月11日 - 2007年5月24日)は日本の小説家。本名・美奈子。
目次 |
[編集] 来歴・人物
東京都出身。海軍軍医の父の転勤で愛知県豊川市、広島県賀茂郡西条町(現東広島市)などで育つ。終戦の年には、被爆後の広島市に救援隊として動員された。この時見た被爆地の悲惨な光景が文学的原点となった。賀茂高等女学校(現広島県立賀茂高校)、岩国高等女学校(現山口県立岩国高校)、津田塾大学学芸学部英文学科卒業。
夫の赴任先・アラスカで本格的に執筆を始め1968年、アメリカの市民生活を描いたデビュー作『三匹の蟹』で芥川賞を受賞した。小説からエッセイ、評論、詩集など作品多数あり、ドナルド・キーンなどの著作や児童文学の翻訳もある。講談社より『大庭みな子全集』(全10巻)が刊行されている。1987年から河野多惠子と共に芥川賞初の女性選考委員となり、1997年まで務めた。1991年、日本芸術院会員、その他日本ペンクラブ副会長、女流文学者会代表などを務めた。フェミニズムに関心が高く、対談集などで精力的に発言していた。
1996年に脳梗塞で倒れ、左半身不随で車いす生活になった。その後は夫の協力を得て、口頭筆記で著述を行っていたが、2007年5月24日午前9時14分、腎不全のため入院先で没した。享年78(満76歳没)。夫の利雄は、この介護を題材とした手記「終わりの蜜月」を発表している。
なお没後、絶筆となった短編やエッセイを含む『風紋』と、倒れる直前まで執筆していた未完の長編『七里湖』が相次いで刊行された。
2009年5月に日本経済新聞出版社から第2期全集(全25巻)発刊開始。
[編集] 著書(刊行順)
- 『三匹の蟹』(講談社/1968年)のち文庫、文芸文庫
- 『ふなくい虫』(講談社/1970年)のち文庫
- 『幽霊達の復活祭』(講談社/1970年)のち文庫
- 『栂の夢』(文芸春秋 1971年) のち文庫
- 『魚の泪』(中央公論社/1971年)のち文庫
- 『錆びた言葉』※詩集(講談社/1971年)
- 『胡弓を弾く鳥』(講談社/1972年)
- 『野草の夢』(講談社/1973年)
- 『死海のりんご』※戯曲(新潮社/1973年)
- 『がらくた博物館』(文芸春秋/1975年)のち文庫
- 『青い狐』(講談社/1975年)
- 『浦島草』(講談社/1977年)のち文庫、文芸文庫
- 『醒めて見る夢』(講談社/1978年)
- 『蒼い小さな話』(角川書店/1978年)
- 『対談・性としての女』高橋たか子(講談社/1979年)
- 『花と虫の記憶』(中央公論社/1979年)のち文庫
- 『淡交』(河出書房新社/1979年)
- 『女の男性論』(中央公論社/1979年)のち文庫
- 『霧の旅』1-2(講談社/1980年)
- 『オレゴン夢十夜』(新潮社/1980年)のち集英社文庫、講談社文芸文庫
- 『寂兮寥兮(かたちもなく)』(河出書房新社/1982年)のち文庫、講談社文芸文庫
- 『島の国の南』(潮出版社/1982年)
- 『私のえらぶ私の場所』(海竜社/1982年)
- 『夢を釣る』(講談社/1983年)
- 『』帽子の聴いた物語 講談社、1983
- 『夢野』(講談社/1984年)
- 『舞へ舞へ蝸牛』(福武書店/1984年)のち文庫
- 『駆ける男の横顔』(中央公論社/1984年)
- 『田園のうた(詩)』(佑学社/1984年)
- 『楊梅洞物語』(中央公論社/1984年)
- 『女・男・いのち エッセイ』(読売新聞社/1985年)「続女の男性論」中公文庫
- 『ドラマ』(作品社/1985年)
- 『啼く鳥の』(講談社/1985年)のち文芸文庫
- 『三面川』(文芸春秋 1986年)
- 『大庭みな子の竹取物語・伊勢物語』(集英社/1986年)のち文庫
- 『鏡の中の顔』(新潮社/1986年)
- 『大庭みな子の雨月物語』(集英社/1987年)のち文庫
- 『王女の涙』(新潮社/1988年)のち文庫
- 『生きもののはなし』(読売新聞社/1988年)
- 『性の幻想 対談集』(河出書房新社 1989年)
- 『虹の橋づめ』(朝日新聞社/1989年)のち文庫
- 『海にゆらぐ糸』(講談社/1989年)のち文芸文庫
- 『古典の旅 万葉集』(講談社/1989年)「「万葉集」を旅しよう」文庫
- 『魔法の玉』(TBSブリタニカ/1989年)
- 『新輯お伽草子』(河出書房新社/1990年)
- 『津田梅子』(朝日新聞社/1990年)のち文庫
- 『虹の繭 自選短篇集』(学芸書林/1990年)
- 『大庭みな子全集』全10巻(講談社、1990-91年)
- 『郁る樹の詩 母と娘の往復書簡 』大庭優共著 (中央公論社/1992年)
- 『想うこと』(読売新聞社/1992年)
- 『やわらかいフェミニズムへ 対談集』(青土社/1992年)
- 『二百年』(講談社/1993年)
- 『雪』(福武書店/1993年)
- 『むかし女がいた』(新潮社/1994年)のち文庫
- 『もってのほか』(中央公論社/1995年)
- 『わらべ唄夢譚』(河出書房新社/1995年)
- 『<山姥>のいる風景 対談』水田宗子(田畑書店/1995年)
- 『おむぶう号漂流記』(岩波書店/1996年)
- 『炎える琥珀』水田宗子共著(中央公論社/1996年)
- 『初めもなく終わりもなく』(集英社/1998年)
- 『楽しみの日々』(講談社/1999年)
- 『雲を追い』(小学館/2001年)
- 『ヤダーシュカミーチャ』(講談社/2001年)
- 『大庭みな子の枕草子』(講談社/2001年)
- 『浦安うた日記』(作品社/2002年)
- 『大庭みな子全詩集』(めるくまーる/2005年)
- 『風紋』(新潮社/2007年)
- 『七里湖』(講談社/2007年)※未完
- 『大庭みな子全集』全25巻(日本経済新聞出版社/2009年-)
[編集] 翻訳
- 怒りと良心 人種問題を語る ジェイムズ・ボールドウィン,マーガレット・ミード 平凡社 1973
- いたずらノラ ローズマリー・ウエルズ 文化出版局 1977 (ミセスこどもの本)
- モリスのまほうのふくろ ローズマリー・ウエルズ 文化出版局 1977
- ゆっくりおじいちゃんとぼく ヘレン・バックレイ 佑学社 1979 (アメリカ創作絵本シリーズ)
- スタンレイとローダ ローズマリー・ウエルズ 文化出版局 1979
- ぼくうそついちゃった マージョリー・ワインマン・シャーマット 佑学社 1980
- みんなおやすみ ミラ・ギンズバーグ ほるぷ出版 1985
- ノアのはこ舟のものがたり エルマー・ボイド・スミスさいわ・え ほるぷ出版 1986
- ジャネット・マーシュの水辺の絵日記 ティビーエス・ブリタニカ 1986
- 少年少女古典文学館 枕草子 清少納言 講談社 1991
- 古典の愉しみ ドナルド・キーン JICC出版局 1992


