高橋源一郎

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高橋 源一郎
(たかはし げんいちろう)
誕生 1951年1月1日(58歳)
日本広島県尾道市
職業 小説家競馬評論家
国籍 日本
活動期間 1981年 -
代表作 『さようなら、ギャングたち』
『優雅で感傷的な日本野球』
日本文学盛衰史
主な受賞歴 三島由紀夫賞(1988年)
伊藤整文学賞(2002年)
処女作 『さようなら、ギャングたち』
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高橋 源一郎(たかはし げんいちろう、1951年1月1日 - )は、日本小説家、評論家、明治学院大学教授日本テレビ放送番組審議会委員。

広島県尾道市出身。灘高等学校卒、横浜国立大学経済学部除籍。1981年、『さようなら、ギャングたち』でデビュー。パロディパスティーシュを駆使し、古今東西の名作からマンガ、テレビといったマスカルチャーまでを引用する前衛的な作風により、日本を代表するアヴァン・ポップ文学の担い手として注目される。1988年『優雅で感傷的な日本野球』により三島由紀夫賞受賞。2002年、『日本文学盛衰史』により伊藤整文学賞を受賞。2005年より明治学院大学国際学部教授

競馬評論家としても活動。3度の離婚歴があり、前々妻の谷川直子、前妻の室井佑月はともに小説家。なお、室井との間に一子をもうけている。

目次

[編集] 来歴

1951年広島県尾道市に生まれる。世田谷区立船橋小学校を経て麻布中学校に入学。1964年、灘中学校に転入。このころ鮎川信夫谷川雁鈴木志郎康等の現代詩を読み、感銘を受ける。また灘中の同級生、竹信悦夫から多大な文学的影響を受けた。灘高校時代より無党派のデモに参加。1969年、灘高校を卒業し東京大学に行く予定だったが、東大入試の中止により京都大学を受験して失敗、横浜国立大学経済学部に入学。しかし、大学紛争中のストライキでほとんど授業が行われず、活動家として街頭デモなどに参加する日々を送る。同年11月、学生運動に加わって凶器準備集合罪で逮捕・起訴され、東京拘置所で半年を過ごす。その体験が原因で一種の失語症となり、書くことや読むことが思うようにいかなくなる。

1972年、土方のアルバイトを始め、鉄工所や化学工場、土建会社などを10年ほど転々とした。このころに競馬に興味をもつようになる。1979年より失語症のリハビリテーションとして小説を書きはじめ、1980年に『すばらしい日本の戦争』で群像新人文学賞に応募、最終選考まで残るものの落選。このときに担当した編集者に勧められて長編小説の執筆を開始し、1981年に『さようなら、ギャングたち』で群像新人長編小説賞へ応募、優秀作とされデビューを飾る。この『さようなら、ギャングたち』は柄谷行人蓮實重彦吉本隆明などからの絶賛を受けた。

1984年に『虹の彼方へ(オーヴァー・ザ・レインボウ)』を、1985年に『すばらしい日本の戦争』に手を加えた『ジョン・レノン対火星人』を発表。『さようなら、ギャングたち』と合わせて3部作とした。1987年、ジェイ・マキナニーの『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』を翻訳、ベストセラーとなった。1988年、『優雅で感傷的な日本野球』により第1回三島由紀夫賞を受賞。小林恭二中沢新一佐伯一麦島田雅彦山田詠美吉本ばなな松浦理英子など、高橋も含めて総勢12人の候補の大混戦となったなか、選考委員の大江健三郎江藤淳の2票を獲得して受賞した。このときの賞金100万円は全額、日本ダービーにつぎ込み、一瞬にして使い果たした[1]

1990年の『惑星P-13の秘密』以降は1997年の『ゴーストバスターズ』まで小説の発表がなく、エッセイ、時評などを中心に執筆した。1991年、湾岸戦争への自衛隊派遣に抗議し、柄谷行人中上健次津島佑子田中康夫らとともに声明を発表した。

1997年より『群像』に『日本文学盛衰史』の連載を開始し、2001年に刊行。近代文学が成立していく過程での明治期の文学者たちの苦悩を、テレクラやアダルトビデオといった現代風俗のなかに再現し、翌年伊藤整文学賞を受賞した。この作品は賛否がかまびすしく、同賞の受賞は津島佑子の強い推薦によるものである。『日本文学盛衰史』以降は『官能小説家』『君が代は千代に八千代に』『ミヤザワケンジ・グレーテスト・ヒッツ』と、それまでに比して小説の発表が増えている。

2009年現在は野間文芸賞すばる文学賞中原中也賞選考委員。

小林多喜二の『蟹工船』が2008年に再脚光を浴びたのは、同年1月9日に毎日新聞東京本社版の朝刊文化面に掲載された、高橋と雨宮処凛との対談がきっかけになったといわれる。[2][3]

[編集] 競馬評論家としての活動

競馬好きが高じて、1988年サンケイスポーツ東京本社版の競馬面で予想コラム「こんなにはずれちゃダメかしら」を連載開始。2008年現在も連載継続中で、実に20年以上に渡る長期連載となっており、過去に書籍化されたこともある。

1990年代よりテレビの競馬関連の番組にも進出。『スポーツうるぐす』(日本テレビ)では、司会の江川卓と予想対決を繰り広げたほか、『ドリーム競馬KOKURA』(テレビ西日本制作分)ではゲストとしてたびたび出演。盟友だった佐藤征一アナウンサーが定年の関係もあって番組の表から遠ざかった後は、コメンテーター的司会として毎回出演するようになり、現在に至っている。この2つの番組によって、高橋は「競馬好き作家」としてすっかり有名になった。ちなみに、高橋降板後の『うるぐす』には、関西テレビを定年退職した杉本清が入っている。

なお、レギュラーとして出演していた『DREAM競馬』については、2007年2月11日の放送を最後に藤城真木子ともども降板したが、それから半年後の8月12日の放送は、同年で唯一BSフジにおいて全国放送されることもあり、この日限りながら復活出演となった(降板時はTNCローカル放送だったため、TNC以外の視聴者には降板挨拶がなされなかった)。

[編集] 著書

[編集] 小説

  • さようなら、ギャングたち(1982年 講談社)のち文庫、文芸文庫
  • 虹の彼方に - オーヴァー・ザ・レインボウ(1984年 中央公論新社)のち新潮文庫、講談社文芸文庫
  • ジョン・レノン対火星人(1985年 角川書店)のち新潮文庫、講談社文芸文庫
  • 優雅で感傷的な日本野球(1988年 河出書房新社)のち文庫
  • ペンギン村に陽は落ちて(1989年 集英社)のち文庫
  • 追憶の一九八九年(1990年 スイッチ書籍出版部)のち角川文庫
  • 惑星P-13の秘密 - 二台の壊れたロボットのための愛と哀しみに満ちた世界文学(1990年 角川書店)のち文庫
  • ゴーストバスターズ - 冒険小説(1997年 講談社)のち文庫
  • あ・だ・る・と(1999年 主婦と生活社)のち集英社文庫
  • 日本文学盛衰史(2001年 講談社)のち文庫
  • ゴヂラ(2001年 新潮社)
  • 官能小説家(2002年 朝日新聞社)のち文庫
  • 君が代は千代に八千代に(2002年 文藝春秋)のち文庫
  • 性交と恋愛にまつわるいくつかの物語(2005年 朝日新聞社)
  • ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ(2005年 集英社)
  • いつかソウル・トレインに乗る日まで 集英社、2008

[編集] エッセイ、文芸評論など

  • ぼくがしまうま語をしゃべった頃(1985年 宝島社)のち新潮文庫
  • ジェイムス・ジョイスを読んだ猫(1987年 講談社)のち文庫
  • 文学がこんなにわかっていいかしら(1989年 福武書店)のち文庫
  • 競馬探偵の憂鬱な月曜日 ミデアム出版社 1991
  • 文学じゃないかもしれない症候群(1992年 朝日新聞社)のち文庫
  • 競馬探偵のいちばん熱い日 ミデアム出版社 1993
  • 文学王(1993年 ブロンズ新社)のち角川文庫
  • 平凡王(1993年 ブロンズ新社)のち角川文庫
  • 正義の見方 世の中がこんなにわかっていいかしら 徳間書店 1994
  • 競馬探偵の逆襲 ミデアム出版社 1995
  • これで日本は大丈夫 正義の見方2 徳間書店 1995
  • 競馬漂流記 ミデアム出版社 1996
  • こんな日本でよかったら 朝日新聞社 1996
  • タカハシさんの生活と意見(1996年 東京書籍)
  • いざとなりゃ本ぐらい読むわよ 朝日新聞社 1997
  • 文学なんかこわくない(1998年 朝日新聞社)のち文庫
  • 即効ケイバ源一郎の法則 勝者のセオリー・敗者のジンクス 青春出版社 1998
  • 競馬探偵T氏の事件簿 読売新聞社 1998
  • 退屈な読書 朝日新聞社 1999
  • もっとも危険な読書 朝日新聞社 2001
  • 一億三千万人のための小説教室(2002年 岩波新書
  • この官能小説がスゲェ! ベストセレクション 高橋源一郎と官能小説研究会編 ベストセラーズ 2002
  • 人に言えない習慣、罪深い愉しみ - 読書中毒者の懺悔(2003年 朝日文庫)
  • 私生活(2004年 集英社インターナショナル)
  • 読むそばから忘れていっても 1983-2004マンガ、ゲーム、ときどき小説 平凡社 2005
  • ニッポンの小説 - 百年の孤独(2007年 文芸春秋)
  • おじさんは白馬に乗って 講談社、2008
  • 大人にはわからない日本文学史 岩波書店、2009

[編集] 詩など

  • 朝、起きて、君には言うことが何もないなら Tokio feminites 英隆写真 講談社 1986
  • 網浜直子写真集 ラヴレター 山岸伸撮影 高橋文 風雅書房 1994

[編集] 翻訳

  • ブライト・ライツ、ビッグ・シティ(ジェイ・マキナニー、1987年、新潮社、のち文庫)
  • ロンメル進軍 リチャード・ブローティガン詩集 思潮社 1991
  • こっちをむいてよ、ピート! マーカス・フィスター 講談社 1995 (世界の絵本)
  • あかちゃんカラスはうたったよ ジョン・ロウ 講談社 1996 (世界の絵本)
  • ピートとうさんとティムぼうや マーカス・フィスター 講談社 1996 (世界の絵本)
  • アルマジロがアルマジロになったわけ ラドヤード・キプリング文 ジョン・ロウ絵 講談社 1998 世界の絵本
  • まっくろスマッジ ジョン・ロウ 講談社 2000 (世界の絵本)

[編集] 共編著

[編集] 脚注

  1. ^ 高橋が買っていたメジロアルダンは、ゴール直前にいったん先頭に立つも一度競り勝ったはずのサクラチヨノオーの粘り腰に再度逆転を許し、2着に終わっている。
  2. ^ プロレタリア文学:名作『蟹工船』異例の売れ行き - 毎日jp(毎日新聞)
  3. ^ 週刊現代、2008年6月7日号 48頁-49頁
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