矢作俊彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

矢作 俊彦
誕生 1950年7月18日(58歳)
神奈川県横浜市
職業 小説家
国籍 日本
活動期間 1972年 -
ジャンル ハードボイルド冒険小説
代表作 ららら科學の子
主な受賞歴 第10回角川小説賞
第8回Bunkamuraドゥマゴ文学賞
第17回三島由紀夫賞
第23回日本冒険小説協会大賞
処女作 抱きしめたい
ウィキポータル 文学
  
文学
File:Lit.jpg
ポータル
各国の文学
記事総覧
出版社文芸雑誌
文学賞
作家
詩人小説家
その他作家
お知らせ
このテンプレート解説ページができました。使用されるべき記事が決まりましたので一度ご確認ください。

矢作 俊彦(やはぎ としひこ、1950年7月18日 - )は、日本小説家。 

目次

[編集] 来歴・人物

神奈川県横浜市生まれ。東京教育大学付属駒場高等学校を留年により4年かけて卒業。

17歳の時ダディ・グースの筆名で漫画家デビュー(コミックサンデー)。以後、創刊間もない週刊漫画アクションで型破りな作品を発表するが、しばらくして沈黙。「幻の作家」として伝説となる。

1972年 ハードボイルド短編小説『抱きしめたい』(ミステリマガジン)で小説家デビュー。筆名「矢作俊彦」は、同誌の編集長だった太田博(各務三郎)が命名した。

70年代を通じ短編小説、漫画を手掛ける傍ら、ラジオ・TVドラマの構成作家としても名を成し、日下武史による長編朗読劇『マンハッタン・オプ』(FM東京)では特に高い評価を得る。

1977年 初の長編小説『マイク・ハマーへ伝言』を上梓、日本人ばなれしたスタイリッシュな、ハードボイルド小説の旗手として、注目を集める。1980年には、漫画界の新星大友克洋との共作『気分はもう戦争』を漫画アクションに連載開始(単行本刊行は1982年)。当時、気鋭の作家同士のコンビとあって話題ともなり、現在でも読みつがれるロングセラーとなっている。

1980年代には、単独作及び司城志朗との共作で、ハードボイルド作品、冒険小説、カー・アクション小説などを発表。また、漫画家谷口ジローとも、「マンハッタン・オプ」シリーズの挿絵担当、共作漫画『サムライ・ノングラータ』などでコンビを組んでいる。

1990年代以降は活動領域を広げ、全共闘世代の今を描いた小説『スズキさんの休息と遍歴』(1990年)が各界で激賞され、NHKでドラマ化された。なお、「スズキさん」のモデルは、実際に元学生運動(第二次ブント)の活動家で「マルクス主義者」を自認し、1989年から1999年まで自動車雑誌「NAVI」編集長をつとめ、現在「ENGINE」編集長の鈴木正文であり、この小説は「NAVI」に連載された。

映画にも進出し、日活アクション映画の名場面集アンソロジー『アゲイン』、自作を監督した『神様のピンチヒッター』(主演:江口洋介)、近未来の新宿を舞台にした日活アクションへのオマージュ的な監督作『ザ・ギャンブラー』(主演:松田ケイジ)を公開。更に、バブル崩壊後の日本を題材にフォト・エッセイ『新ニッポン百景』を発表するなどした。

1997年の大作『あ・じゃ・ぱん!』は、偽現代日本史として、また世界の文学作品のパロディを縦覧網羅した奇書として、福田和也(『作家の値うち』では90点)や絓秀実(『ららら科學の子』を凌ぐ怪作)など批評家から高く評価される。同年より「文学界」に連載した『ららら科學の子』は、米国における同時多発テロの影響で執筆中断を余儀なくされたが、2003年に刊行。やはり福田和也が週刊新潮の「闘う時評」で激賞し、朝日新聞「回顧2003 文学」の「私の3点」に挙げるなど読書界の話題を浚う。

最近作には、、詩人堀口大學の青春を綴った作品『悲劇週間』(2005年)がある。元来、寡作であったが、近年の活躍ぶりにはめざましいものがある。

[編集] 受賞歴

[編集] 著書

  • マイク・ハマーへ伝言 (1978年)
  • リンゴォ・キッドの休日 (1978年)
  • 神様のピンチヒッター (1981年)
  • マンハッタン・オプⅠ (1981年)
  • マンハッタン・オプⅡ (1982年)
  • 死ぬには手頃な日 (1982年)
  • ブロードウェイの自転車 (1983年)
  • さまよう薔薇のように (1984年)
  • マンハッタン・オプ1/凝った死顔 (1985年)
  • マンハッタン・オプ2/笑う銃口 (1985年)
  • マンハッタン・オプ3/はやらない殺意 (1985年)
  • 真夜中へもう一歩 (1985年)
  • 舵をとり風上に向く者 (1986年)
  • コルテスの収穫・上 (1987年)
  • コルテスの収穫・中 (1987年 下巻は未刊)
  • ヨーコに好きだと言ってくれ (1987年)
  • スズキさんの休息と遍歴 またはかくも誇らかなるドーシーボーの騎行 (1990年)
  • 東京カウボーイ (1992年)
    • 連作短編集。最終作「スズキさんの生活と意見」で「スズキさん」が再登場。
  • 仕事が俺を呼んでいる (1993年)
  • 火を吹く女(横木安良夫:写真 1995年)
  • ポルノグラフィア あるいは廊下の隅の永遠 (横木安良夫:写真 1996年)
  • 夏のエンジン(1997年)
  • あ・じゃ・ぱん! (1997年)
  • ららら科學の子 (2003年)
  • The Wrong Good-bye/ロング・グッドバイ (2004年)
  • 悲劇週間 (詩人・堀口大學の青春を綴った作品 2005年)
  • 傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを(2008年)

[編集] 司城志朗との共著

[編集] エッセイ集

  • 複雑な彼女と単純な場所 (1987年)
  • ドアを開いて彼女の中へ (1993年)
  • 新ニッポン百景 衣食足りても知り得ぬ「礼節」への道標として (1995年)
  • 16号線ワゴントレイル あるいは幌を下げ東京湾を時計まわりに (1996年)
  • 新ニッポン百景'95〜'97 衣食足りても知り得ぬ「礼節」への道標として (1998年)
  • ツーダン満塁 (2002年)
  • ライオンを夢見る (安珠:写真 2004年)

[編集] その他連載

連載休止、未刊行の著作が多数あり、一部を流用して別の作品としてに世に出るものもあれば、陽の目を見ない作品もある。

[編集] 漫画原作

[編集] 漫画(ダディ・グース名義)

  • 少年レボリューション―ダディ・グース作品集 (編集者:赤田祐一 2003年)

[編集] 映画監督作品

  • アゲイン (1984年)
  • 神様のピンチヒッター (1990年)
  • ザ・ギャンブラー (1992年)

[編集] 研究本

[編集] 外部リンク