斎藤美奈子

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斎藤 美奈子(さいとう みなこ、1956年12月22日 - )は、日本文芸評論家新潟県新潟市出身。

父は新潟大学名誉教授物理学者で、宮沢賢治研究者としても知られる斎藤文一

経歴[編集]

新潟県立新潟高等学校成城大学経済学部卒業。児童書の編集者を経て、書き下ろし『妊娠小説』で文芸評論家としてデビュー。フェミニズム系の論客。『文章読本さん江』で小林秀雄賞受賞。『紅一点論』のようなサブカルチャー研究や、『実録・男性誌探訪』『戦下のレシピ』など風俗研究色の強い著作もある。

朝日新聞書評委員、文藝賞選考委員などを務め、2008年4月-2012年3月朝日新聞の文芸時評を担当。

主張[編集]

現実社会の変化とともに、アニメの国の生き方や論理が時代にあわなくなりはじめた。しかし、新時代のヒーロー像、ヒロイン像はまだ創造できていないため、アニメはヒロインを戦わせることで生き延びている。また、アニメの国の理想のヒロイン像は、男の子の愛玩物として男の視聴者を元気づけはしたが、「女性の権利解放」や「社会制度の矛盾」に心を砕いて、女の子の視聴者を勇気づけるような存在ではなかった。今やアニメの国は転機を迎えており、変革が必要である[1]

選択的夫婦別姓制度導入に賛同する。「内閣府が2012年12月に行った『家族の法制に関する世論調査』で、選択的夫婦別姓の法制化は必要ない(36.4%)が必要だ(35.5%)をわずかに上回ったが、この質問には本当はもう一つ選択肢があり『通称使用を認める法改正は可』が24.0%。 別姓OKと通称OKを足せば約六割が現行法の改正に賛成。さらに興味深いのは『姓が違うと家族の一体感に影響があると思うか』という質問で、『影響ない』は前回より増えて59.8%。『弱まる』は減って36.1%。別姓反対論者が主張する『一体感の喪失』はすでに論拠を失いつつある。」と述べている[2]

著書[編集]

単著
  • 『妊娠小説』(筑摩書房 1994年 / ちくま文庫 1997年)
  • 『紅一点論 - アニメ・特撮・伝記のヒロイン像』(ビレッジセンター出版局 1998年 / ちくま文庫 2001年)
  • 『読者は踊る - タレント本から聖書まで。話題の本253冊の読み方』(マガジンハウス 1998年 / 文春文庫 2003年)
  • 『あほらし屋の鐘が鳴る』(朝日新聞社 1999年 / 文春文庫 2006年)
  • 『モダンガール論 - 女の子には出世の道が二つある』(マガジンハウス 2000年 / 文春文庫 2003年)
  • 『文章読本さん江』(筑摩書房 2002年 / ちくま文庫 2007年)
  • 『文壇アイドル論』(岩波書店 2002年 / 文春文庫 2006年)
  • 『戦下のレシピ - 太平洋戦争下の食を知る』(岩波アクティブ新書 2002年)
  • 『趣味は読書。』(平凡社 2003年 / ちくま文庫 2007年)
  • 『実録・男性誌探訪』(朝日新聞社 2003年 / 改題『麗しき男性誌』文春文庫 2007年)
  • 『文学的商品学』(紀伊國屋書店 2004年 / 文春文庫 2008年)
  • 『物は言いよう』(平凡社 2004年)
  • 『誤読日記』(朝日新聞社 2005年 / 文春文庫 2009年)
  • 『冠婚葬祭のひみつ』(岩波新書 2006年)
  • 『たまには、時事ネタ』(中央公論新社 2007年)
  • 『それってどうなの主義』(白水社 2007年 / 文春文庫 2010年)
  • 『本の本 1994-2007』(筑摩書房 2008年)のち文庫 
  • 『文芸誤報』(朝日新聞出版 2008年)
  • 『ふたたび、時事ネタ』(中央公論新社、2010年) 
  • 『月夜にランタン』(筑摩書房、2010年) 
  • 『名作うしろ読み』(中央公論新社、2013年) 
共編著
  • 『21世紀文学の創造(7)男女という制度』(岩波書店 2001年)
  • 『21世紀文学の創造(4)脱文学と超文学』(岩波書店 2002年)
  • 『L文学完全読本』(マガジンハウス 2002年)
  • 『一九七〇年転換期における『展望』を読む 思想が現実だった頃』大澤真幸,橋本努,原武史共編 筑摩書房 2010
書評

脚注[編集]

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  1. ^ 筑摩書房『高校生のための現代思想エッセンス ちくま評論選』斎藤美奈子「アニメのヒロイン像」(ちくま文庫『紅一点論』による) 要旨
  2. ^ 東京新聞『本音のコラム』(2013年2月22日)

外部リンク[編集]