柳家小三治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
柳家 小三治(やなぎや こさんじ)は落語家の名跡である。当代は10代目。
小三治の名跡は廃業した者もいれば柳派の総帥になった者もいるため、「五厘(寄席の事務員)にも小さんにもなれる名跡」と言われる。名跡のランクは長らく中堅であったが当代の活動が評価され、上昇傾向にある。
- 初代柳家小三治 - 後の3代目柳家小さん。本名、豊嶋銀之助。
- 2代目柳家小三治 - 後の2代目談洲楼燕枝。本名、町田銀次郎。
- 3代目柳家小三治 - 後の3代目古今亭今輔。本名、村田政次郎。
- 4代目柳家小三治 - 後の2代目柳家つばめ。本名、浦出祭次郎。
- 5代目柳家小三治 - 後の4代目柳家小さん。本名、平山菊松。
- 6代目柳家小三治 - (1896年8月19日 - 大正半ば頃)本名、内田留次郎。1914、1915年に3代目柳家小さん門下で柳家小志んを名乗り1917年2月に柳家小きんを経て、翌年3月に小三治となった。将来の名人の期待もされたが酒に溺れて早死した。俗に「留っ子」や「坊やの小三治」と言われた。
- 7代目柳家小三治 - 後の7代目林家正蔵。本名、海老名竹三郎。
- 8代目柳家小三治 - (1902年6月30日 - 1977年11月27日)本名、高橋栄次郎。東京日本橋の生まれ、母は日本橋で有名だった女髪結いであった。自宅の近所に4代目橘家圓喬が住んでいたのでよく子供の頃から可愛がられたという。最初3代目柳家小さんの門で柳家小ゑん、7代目小三治がいたにもかかわらず1929年3月に真打昇進で小三治襲名、2人小三治状態になる(7代目小三治が師匠・初代柳家三語楼と共に東京落語協会を脱会したのに対し4代目小さん一門が小三治側に名跡を返せと迫ったがこれに応じなかったため、4代目小さん一門側は新たな小三治を誕生させた)。これは7代目小三治が7代目林家正蔵襲名で解消した。出世も期待されたが折しも戦争が激化、終戦の混乱と持病の蓄膿症などもあり4代目小さんの勧めで落語協会事務員となる。1977年5月、落語界から完全引退した。
- 9代目柳家小三治 - 後の5代目柳家小さん。本名、小林盛夫。
- 10代目柳家小三治 - 本項にて詳述。
10代目柳家 小三治(やなぎや こさんじ、本名:郡山 剛蔵(こおりやま たけぞう)、1939年12月17日 - )は東京都新宿区出身の落語家である。落語協会所属、同協会理事。出囃子は『二上りかっこ』。
目次 |
[編集] 人物
5人兄弟の中で唯一の男。高校時代にラジオ東京の「しろうと寄席」で15回合格を貰う。その当時はニキビ顔だったため、「年頃亭ニキ助」の高座名を名乗る。
40代まではバイクを趣味にしていたが、腱鞘炎を起こし乗らなくなった。他にもスキーや音楽鑑賞など多趣味で知られる。古典落語のほか、『玉子かけ御飯』や『ニューヨーク一人旅』などのエッセイ風の落語(随談)もこなす。
1979年より『象印クイズ ヒントでピント』に出演、翌1980年秋まで男性軍レギュラーを務めた。その後1994年番組700回記念大会にもOBチームメンバーとして佐藤陽子とペアで出演した。
師匠の5代目柳家小さん没後、6代目柳家小さん襲名に最有力であったが、小三治は小さんを継がないとしたため、六代目柳家小さんは5代目の長男三代目柳家三語楼が襲名した。
「笑わせない芸」を目標としている。これは落語は本来面白いもので「笑ってしまう芸」が本物と考える為。
現在ではリウマチを持病に抱えながらも高座に上がり続けている。のどを痛めない為に高座に置かれる湯呑み茶碗にはお茶ではなく漢方薬が入っている[1]。
[編集] 略歴
- 1958年 - 東京都立青山高等学校卒業。
- 1959年3月 - 5代目柳家小さんに入門。前座名は小たけ。
- 1963年4月 - 二つ目昇進し、さん治に改名。
- 1969年9月 - 17人抜きの抜擢で真打昇進。10代目柳家小三治襲名。
- 1976年 - 放送演芸大賞受賞。
- 1981年 - 芸術選奨文部大臣新人賞受賞。
- 2004年 - 芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
- 2005年 - 紫綬褒章受章。
- 2009年 - 自身に取材したドキュメンタリー映画「小三治」(監督:康宇政)公開。
[編集] 映画
- 『ホーホケキョとなりの山田君』(俳句朗読)
[編集] DVD
- 『落語研究会 柳家小三治全集』 小学館 MHBL-35-45
- Disc1:花見の仇討、もう半分、宿屋の富
- Disc2:大山詣り、三年目、堪忍袋
- Disc3:船徳、不動坊火焔
- Disc4:睨み返し、長者番付、粗忽の釘
- Disc5:子別れ・上、子別れ・中、子別れ・下
- Disc6:お化け長屋、藪入り
- Disc7:鹿政談、芝浜
- Disc8:三軒長屋、蛙茶番
- Disc9:死神、御神酒徳利
- Disc10:厩火事、千両みかん、小言幸兵衛
[編集] 著書
- 『噺家カミサン繁盛記』(講談社)※夫人による執筆。
[編集] 弟子
[編集] 脚注
- ^ 『プロフェッショナル 仕事の流儀』NHK、2008年10月14日放送分
[編集] 参考文献
- 諸芸懇話会、大阪芸能懇話会共編『古今東西落語家事典』平凡社、ISBN 458212612X
[編集] 外部リンク
| 日本放送演芸大賞受賞者 |
||||||||||||||
|
|
|
||||||||||||

