「近鉄特急」の版間の差分
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特急券を購入せずに乗車した場合、車内で車掌から座席無指定(着席保証なし)の特急券を購入することになる。この場合、特急料金が割増されることはない。空いた席への着席は許されるものの、その座席の指定を受けた特急券を所持する乗客が乗車してきた場合は、席を移動したり立席する必要がある。 |
特急券を購入せずに乗車した場合、車内で車掌から座席無指定(着席保証なし)の特急券を購入することになる。この場合、特急料金が割増されることはない。空いた席への着席は許されるものの、その座席の指定を受けた特急券を所持する乗客が乗車してきた場合は、席を移動したり立席する必要がある。 |
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== インターネット予約・発売 == |
== 近鉄インターネット予約・発売サービス == |
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[[2001年]]3月より、[[インターネット]]・[[iモード]](後に[[EZweb]]・J-SKY(現在の[[Yahoo!ケータイ]])にも対応)向けに導入された特急券インターネット予約・発売サービス。会員登録を行うことにより、インターネットや携帯電話によるオンラインサービスにて特急券(特別車両料金、サロン料金を含む、この項において以下同じ)の予約や購入が行える。会員には2種類あり、A会員は「[[クレジットカード]]」登録または「近鉄特急チケットレス積立金カード」登録が必要で、特急券の購入(クレジットカードもしくは積立金による決済)または予約を行うことが可能。B会員は、特急券の購入はできず、予約のみ可能。利用可能時間は5時30分 - 23時30分。特急券の受取は、近鉄特急券取扱駅窓口および対応する特急券発売機で可能。 |
[[2001年]]3月より、[[インターネット]]・[[iモード]](後に[[EZweb]]・J-SKY(現在の[[Yahoo!ケータイ]])にも対応)向けに導入された特急券インターネット予約・発売サービス。会員登録を行うことにより、インターネットや携帯電話によるオンラインサービスにて特急券(特別車両料金、サロン料金を含む、この項において以下同じ)の予約や購入が行える。会員には2種類あり、A会員は「[[クレジットカード]]」登録または「近鉄特急チケットレス積立金カード」登録が必要で、特急券の購入(クレジットカードもしくは積立金による決済)または予約を行うことが可能。B会員は、特急券の購入はできず、予約のみ可能。利用可能時間は5時30分 - 23時30分。特急券の受取は、近鉄特急券取扱駅窓口および対応する特急券発売機で可能。 |
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積立は現金により、対応する「定期券・特急券自動発売機」・「特急券自動発売機」・「特急券窓口」でできる。退会時に払い戻しするためには払い戻し手数料500円が必要であるが、積立金残額が500円に満たない場合は残額全部が払い戻し手数料となる。クレジットカードと積立金カードを両方登録することも可能だが、支払い手段の併用はできない。 |
積立は現金により、対応する「定期券・特急券自動発売機」・「特急券自動発売機」・「特急券窓口」でできる。退会時に払い戻しするためには払い戻し手数料500円が必要であるが、積立金残額が500円に満たない場合は残額全部が払い戻し手数料となる。クレジットカードと積立金カードを両方登録することも可能だが、支払い手段の併用はできない。 |
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2012年2月23日からは下記のように、インターネット予約・発売サービスに新サービスの導入、および変更が行われる予定である。 |
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# [[スマートフォン]]での利用が可能となる。 |
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# '''クイック購入機能'''(チケットレスサービスのみ)を導入:選択した着駅に最も早く着く列車を自動的に提案し、よりスピーディな特急券の購入が可能となる。 |
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# '''シートマップ座席選択機能'''(チケットレスサービスのみ)を導入:特急券購入の際、シートマップにて空席を表示し、好みの座席が選択可能となる。8人までの複数人購入にも対応。利用は乗り換えのない直通特急列車のみとなる。 |
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# 手数料なしでの列車変更可能回数が、現行の1回から3回まで拡大される。同時に、異なる料金区間への変更や席種への変更も可能となる(変更内容により、不足額の収受や過剰額の授受が行われる)。 |
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# 会員登録後、初回利用よりチケットレスサービスの利用が可能となる(現行は初回利用時にて、駅での特急券の受け取りが必要。)。近鉄沿線外の顧客も会員登録・利用が容易となる。 |
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== 特急座席予約システム(ASKAシステム)== |
== 特急座席予約システム(ASKAシステム)== |
2012年1月31日 (火) 12:25時点における版
エラー: {{予定}}は廃止されましたので使用しないでください。
近鉄特急(きんてつとっきゅう)では、近畿日本鉄道(近鉄)が運行をしている特急列車について記述する。
近鉄では21000系「アーバンライナーplus」・21020系「アーバンライナーnext」、23000系「伊勢志摩ライナー」や26000系「さくらライナー」など、特定の専用車両には車両としての愛称が存在するが、系統上の列車愛称は存在しないため、一括してこの項にて掲載する。
概要
近鉄では、俗に「近鉄特急網」と呼ばれる稠密な特急ネットワークが基幹路線に形成されており、特急列車同士の乗継に配慮した時刻・料金設定がなされている。
近鉄特急は、都市間輸送を行う列車と、都市部から観光地へ向かう列車に大別することができる。歴史的には前者、特に国鉄東海道本線および関西本線と競合する形で大阪と中京圏を結ぶ、あるいは近鉄の前身の一つである参宮急行電鉄の創設目的であった大阪と伊勢を結ぶ、大阪・名古屋線系統で運行される2都市間速達列車(後に区別の必要から甲特急と命名された)を中心に発展してきた。さらに、甲特急用新型特急車(10100系ビスタカー)の投入で余剰となった在来特急車を活用する形で、甲特急と同一区間を運行し、沿線主要駅停車の準特急(後に乙特急と改称)が派生した。
しかし、1964年の東海道新幹線の開業によって状況は一変した。速達性と高頻度運転でそれまで圧倒的な輸送シェアを確保し、多大な収益をもたらしてきた名阪間特急の輸送量が、速達性・運行頻度ともに圧倒的優位に立つ新幹線の開業により激減したのである[1]。
このため、近鉄は方針を転換して特急ネットワークの再編を実施、名古屋・京都で新幹線と接続して沿線各観光地へ向かう、つまり新幹線の培養線として機能する、これまでとは異なった性格を備えた有料特急を京都・橿原・奈良・南大阪・吉野・湯の山の各線に新規設定した。これらを既存の大阪・名古屋線系統乙特急と有機的に結合することで、京都・奈良、あるいは吉野を訪れた観光客をさらに伊勢・志摩・湯の山温泉などへと誘導する、あるいはその逆に名古屋から伊勢・志摩・湯の山温泉に遊んだ観光客を奈良・京都・吉野などへと誘導する、回遊型の特急ネットワークが構築された[2]。
その後、国鉄の運賃値上げなどの事情[3]から1970年代末には名阪甲特急が競争力を回復、1988年に導入された21000系アーバンライナーの優れた接客設備や、巨額の設備投資を行って実施された最高速度の引き上げによる所要時間の短縮などの効果もあり、2都市間速達形特急の復権が果たされた。
一方、回遊型の特急ネットワークは需要が減少した湯の山線系統から定期特急が撤退となったものの、それ以外の各線ではその顧客層を徐々に観光客から通勤・ビジネス客輸送へとシフトさせつつ維持・強化されており、近年では通勤時間帯における乗客の着席確保を狙った、JRにおける「ホームライナー」的な性格の列車も設定されている。
なお、1960年代後半までは京都線・奈良線・橿原線などに一般形車両を使用する特別料金不要の特急列車が設定されていたが、これらは列車種別の快速急行への変更や、同一区間への有料特急の新設などで消滅し、現在ではこれらの路線にも座席指定制の有料特急が運転されている。
路線網の大半を地方閑散線区が占める近鉄にとって、特急料金収入は全運輸収入の約15%と大きな割合を占めている。実際にこれを基金とする内部補助によって、長大な赤字支線が長期にわたって維持されてきた[4]。2009年3月20日の阪神なんば線の開通以降は、阪神電鉄沿線からの利用客に対応するため、阪神三宮駅の専用窓口で近鉄特急の乗車券・特急券が発売されている[5]。この他にも大阪難波駅の近鉄方面ホームにも近鉄特急の乗車券・特急券の購入窓口がある。
運行系統図
特急列車の種類・系統
名阪特急
名阪(めいはん)特急は、名古屋と大阪を結ぶ特急で、近鉄名古屋駅 - 大阪難波駅間に運行されている。近鉄名古屋駅 - 鶴橋駅間を途中の駅に停車しない甲特急(名阪ノンストップ特急)と、主要駅に停車する乙特急がある。東海道新幹線名古屋駅 - 新大阪駅間のバイパスとしての役割も果たし、近鉄特急の中では花形列車とされる系統である。甲特急は近鉄名古屋駅 - 大阪難波駅間を最速2時間4分で走破し、表定速度は90km/h超となり日本の在来鉄道の中では高速の部類に入る。乙特急の同区間所要は2時間20分前後で、こちらも表定速度は80km/hに達する。
系統自体は近鉄特急の中では最も古く1947年10月に運転を開始している。しかし、1959年12月までは大阪線と名古屋線の軌間が異なるため、伊勢中川駅で乗り換えを要していた。また、直通後も1961年3月に中川短絡線が開通するまでは伊勢中川駅でスイッチバックを行っていた(短絡線開通後は伊勢中川駅を通過)。なお、乙特急は一時「準特急」と称された時期があるが、設定後すぐに乙特急に改称され、また正式な列車種別名も甲特急同様に「特急」に統一されている。
列車ダイヤは、近鉄名古屋駅・大阪難波駅とも甲特急が毎時00分発、乙特急が30分発を基本ダイヤとしている。土休日の16 - 18時台には、近鉄名古屋駅25分発、大阪難波駅20分発の甲特急が加わる。2009年3月20日改正以降、大阪難波発の列車のうち平日の乙特急の大半と、土休日の甲特急の大半が大阪難波駅で阪神なんば線方面からの快速急行の接続を受けるダイヤになっている。また、近鉄名古屋7:00発および大阪難波21:00発の甲特急はそれぞれ名張駅で阪伊乙特急の追い抜きを行うが、有料特急同士の追い抜き(同格待避)はJR以外では近鉄が唯一である。甲特急の一部は、津駅・大和八木駅にも停車しており、これらの列車は種別上は甲特急ではあるものの「ノンストップ特急」とは案内されていない。また乙特急には朝に桑名駅・津駅 - 大阪上本町駅間を運行する列車がある。
甲特急の車両は、専用系列である21020系電車(アーバンライナーnext)や21000系(アーバンライナーplus)が充当される。このため、甲特急は全席禁煙となっている。2009年3月までは一部の列車に23000系(伊勢志摩ライナー)が充当されていた。乙特急は基本的に22000系などの汎用特急車が充当されるが、時間帯によっては21000系(アーバンライナーplus)も名阪甲特急の間合いで運用に充当されることがある。
2012年3月20日のダイヤ改正から、甲特急の全列車が津駅に停車する予定である[6]。
- 停車駅(甲特急)
- 近鉄名古屋駅 - (津駅) - (大和八木駅) - 鶴橋駅 - 大阪上本町駅 - 大阪難波駅
- 停車駅(乙特急)
- 近鉄名古屋駅 - 桑名駅 - 近鉄四日市駅 - 白子駅 - 津駅 - (伊賀神戸駅) - (桔梗が丘駅) - 名張駅 - 大和八木駅 - 鶴橋駅 - 大阪上本町駅 - 大阪難波駅
- ( )は一部の列車が停車
- 伊賀神戸駅と桔梗が丘駅は早朝の大阪方面行きのみが停車する。
新幹線と近鉄名阪特急
名阪特急は近鉄の基幹系統であるが、東海道新幹線の開通後は所要時間で勝負にならず、運賃的にも優位性を失った。特に新幹線と直接競合する甲特急は大打撃を受け、2・3両編成[7] で細々と運行された。近鉄では新幹線に対抗して「ゆとりある名阪間2時間の旅」とのスローガンを掲げ、車内にスナックコーナーを設け、座席をリクライニングシートとした「スナックカー」と呼ばれる車両を投入したが振るわず(スナックコーナーの営業も数年で中止された)、1970年代後半の一時期には同様に輸送需要の少なかった阪奈特急と共通運用とされ(このため、18200系[8]が2両編成で運転される運用さえ存在した)、さらには単行運転や名阪甲特急そのものの廃止さえ噂される有様であった[9]。なお、この名阪甲特急は日本私鉄労働組合総連合会(私鉄総連)によるストライキの際、列車運行のストは行わない近鉄の中で、利用客が少ないことから唯一の例外とされていた。
ところが、1975年11月・1976年11月と2回に分けて実施された国鉄の運賃・料金引上げや、頻発していたストライキを契機として、名阪特急は運賃面で優位となり、運行の確実性に対する評価から乗客数が大幅増加に転じた[10]。編成も1980年3月より最低3両編成[11]となるなど、増結が繰り返されていった。1985年には、「アーバンライナー」以前の近鉄特急の看板であった「ビスタカー」の最新型であり、収容力の大きな「ビスタIII世」30000系の名阪甲特急運用への充当が始まり、同年より混雑時は最大8両編成での運用が実施されるようになった[12]。車種も「ビスタIII世」「スナックカー」の他、10400系・11400系「エースカー」、12400系・12410系・12600系「サニーカー」など、当時の近鉄特急車両の汎用性を生かして柔軟に運用され、さながら近鉄特急オールスターとも言える顔ぶれであった。
1988年3月には高品位な接客設備を備えた21000系(アーバンライナー)が6往復の甲特急に投入され、最高速度も120km/hに引き上げられた。近鉄名古屋駅 - 鶴橋駅間の最速所要時間は1時間59分となり、ついに2時間を切ることとなった[13]。これにより、甲特急の輸送実績は再び東海道新幹線開業前の水準に達し、「アーバン効果」と呼ばれる大成功を収めた。21000系の一部編成については、中間車2両を増結して8両編成化が実施されるほどであった[14]。同時に日中以外の甲特急は大和八木駅・津駅のどちらかあるいは両方に停車することとなり、大和八木駅 - 近鉄名古屋駅間や大阪市内 - 津駅間といった区間で新たな旅客需要を創出することにも成功した。またこの改正で甲特急の編成両数は最低4両となった[15][16]。1989年のダイヤ変更では21000系使用列車は10往復に拡大[17]し、さらに1990年のダイヤ変更では甲特急の全列車が21000系の運用となった[18]。
1992年、東海道新幹線に「のぞみ」が登場したことで、名阪間のシェアは再び減少に転じた(特に淀川以北のエリアにおいて近鉄を利用する者が減少した)。しかし、2003年に東海旅客鉄道(JR東海)が「のぞみ」増発と引き換えに回数券の割引率を引き下げたことや、その前年の21020系(アーバンライナーnext)が運転開始[19] したため、現在では名阪間の近鉄のシェアは若干盛り返している[20][21]。また、近鉄特急の宣伝・告知は高速性・速達性よりも、JRとの運賃・特急料金の優位性や、ゆとりある座席空間、快適な新型シートなど、「ゆったり感」・「リラックス感」といった快適性を前面に押し出している。
名阪間の所要時間は、東海道新幹線が名古屋駅 - 新大阪駅間で最速48分、地下鉄でのアクセス時間を加えても名古屋 - 難波間は1時間20分前後であり所要時間では圧倒的に不利であるが、次のような利点も存在する。
- 安い運賃
- 名阪特急は名阪まる得切符を使えば1枚当たり3,200円と、新幹線のほぼ半額で利用できる。更に上記の「名阪まる得切符」が名阪甲特急停車駅周辺の金券ショップの大部分でバラ売り販売されており、1枚3,200円前後で購入できる。新幹線の同種商品は4,500円程度が相場であり、名阪特急を頻繁に利用しない客も回数券の恩恵を受けることができる。
- 利便性
- 大阪南部の繁華街である難波は、「ミナミ」と呼ばれる繁華街の中心部に位置している。近鉄は難波に直接乗り入れており、乗り換えが必要となる新幹線と比べ利便性が高い。大阪市営地下鉄や南海電気鉄道(南海)、そして阪神電気鉄道(阪神)との結節点となる難波にターミナルを置くため、目的地によってはこの系統単体での所要時間の不利を補ってあまりある利便性が得られることになる。特に大阪の東部・南部においては近鉄の方が便利である。
- 2009年3月20日に阪神なんば線が開通したため、近鉄名古屋駅 - 阪神尼崎駅間は大阪難波駅で乗り換えて所要時間が平均2時間30分となった。
その他の路線・列車との競合
快速「みえ」との競合
近鉄名古屋駅を毎時30分に発車する乙特急が近鉄名古屋駅 - 津駅間にて、名古屋駅を毎時35分に発車する関西本線・紀勢本線・伊勢鉄道伊勢線を運行する快速「みえ」と競合している。「みえ」に使用されているキハ75形気動車の座席は転換クロスシートで、座席設備においてはリクライニングシートを装備する近鉄特急が優位である。所要時間では「みえ」が関西本線や伊勢鉄道伊勢線の単線区間で列車交換を行なう関係で、津駅へは乙特急が先着するために所要時間面でも近鉄特急が優位にたっている。
ただし、料金面においては近鉄特急が全席指定で特急料金が必要であるのに対し、「みえ」では指定席以外は料金が不要であるため、運賃面では近鉄特急が不利となっている。
阪伊特急
阪伊(はんい)特急は、大阪と伊勢志摩を結ぶ特急で、大阪難波駅・大阪上本町駅 - 名張駅・伊賀神戸駅・松阪駅・宇治山田駅・鳥羽駅・賢島駅間で運転されている。名阪特急同様に停車駅の少ない甲特急(阪伊ノンストップ特急)と、主要駅停車の乙特急が設定されている。この乙特急は名阪系統の乙特急よりも停車駅が多い。甲特急は、かつて平日朝から夕方にかけてと、土休日のほぼ終日において毎時1本ずつ運転されていたが、不況の長期化やマイカー観光の増加・定着に伴う観光需要の低迷による削減が続き、2010年3月19日のダイヤ変更で平日の甲特急は全廃され、土曜・休日の難波発着1往復・上本町発下り1本のみとなった。乙特急も観光需要低迷の影響こそ受けてはいるものの、代わりに通勤需要をはじめとする近・中距離の需要が伸びており、ホームライナー的役割を兼ねている。それに対応して大阪線内の停車駅も昭和40年代の急行並みの駅数にまで増加している。
有料特急としては1948年7月に運転を開始している。しかし、この区間の特急という列車種別そのものは大阪電気軌道・参宮急行電鉄時代の1932年1月に料金不要の列車として誕生しており、これは近鉄特急のルーツというべきものである。
乙特急のうち、大和八木駅 - 賢島駅間では後述する京伊特急と併結する列車がある。また、乙特急は伊勢中川駅で名伊乙特急(時間帯によっては名古屋方面発着の急行)と相互に接続しており、名阪特急の停車しない大和高田駅・榛原駅などから名古屋方面へ向かう乗客にも利便性を損ねないよう名阪乙特急の補完列車としての役割も果たしている。昨今は、近鉄大阪線沿線各都市と大阪を結ぶ着席通勤可能な速達列車[22] としての色合いが強くなってきている。
通勤時間帯や年末年始などの多客期には10両の長大編成も設定され、通勤時間帯には大阪難波駅・大阪上本町駅 - 名張駅[23]・伊賀神戸駅の系統も設定されている。ホーム有効長の問題から、大阪難波駅 - 鳥羽駅間では最大10両編成、志摩線内は最大8両編成となる。
なお、越年終夜運転の際には、大阪方面行の一部の列車が桜井駅に臨時停車するほか、大和八木駅 - 伊勢市駅間ノンストップの特急も設定される[24]。宇治山田駅の混雑を緩和するため、復路のみ内宮最寄りの五十鈴川駅始発となり、外宮最寄りの伊勢市駅に往復とも全列車が停車する。また、23000系や21000系・21020系での運用もある。
2006年から全米女子プロゴルフ協会公式戦「ミズノクラシック」が賢島カンツリー倶楽部で開催される際は、大阪難波駅・大阪上本町駅 - 賢島駅間に臨時特急列車が設定される。終了時間に合わせた上り特急は、鳥羽駅始発の定期列車が賢島駅始発に変更されて運行し、開始時間に合わせた下り臨時特急は大阪難波駅5:36発と、休日増発の名阪甲特急よりも時間が早く設定された。現在、2009年の春に開業した阪神なんば線には乗り入れてはいないが将来的に同線経由で神戸方面まで乗り入れる予定。
- 停車駅(甲特急)
- 大阪難波駅 - 大阪上本町駅 - 鶴橋駅 - 宇治山田駅 - 鳥羽駅 - 志摩磯部駅 - 鵜方駅 - 賢島駅
- 停車駅(乙特急)
- 大阪難波駅 - 大阪上本町駅 - 鶴橋駅 - (布施駅) - (大和高田駅) - 大和八木駅 - (榛原駅) - 名張駅 - (桔梗が丘駅) - (伊賀神戸駅) - (榊原温泉口駅) - 伊勢中川駅 - 松阪駅 - 伊勢市駅 - 宇治山田駅 - 五十鈴川駅 - 鳥羽駅 - 志摩磯部駅 - 鵜方駅 - 賢島駅
- ( )は一部の列車が停車
一部列車の停車駅については、日中は以下の列車が交互に運転されている。
- 布施駅・榊原温泉口駅に停車する列車
- 大和高田駅・榛原駅・伊賀神戸駅に停車する列車(一部列車は大和八木駅以東は京伊特急と併結)
朝や夕方から夜間にかけては伊賀神戸駅・榊原温泉口駅の両駅に停車する列車や、それに加えて大和高田駅・榛原駅に停車する列車、さらに桔梗が丘駅にも停車する列車もある。布施駅は日中のみの停車である。
名伊特急
名伊(めいい)特急は、名古屋市と伊勢志摩を結ぶ列車で、近鉄名古屋駅 - 津駅[25]・松阪駅・宇治山田駅・鳥羽駅・賢島駅間を運転する列車で、これも停車駅の少ない速達列車の甲特急と、主要駅停車の乙特急が設定されている。甲特急は2003年までは宇治山田までノンストップで運行していたが、津が停車駅に加えられたため「ノンストップ特急」と案内される列車は消滅した。さらに、甲特急は2010年3月19日のダイヤ改正で阪伊甲特急と同様に平日の運転が廃止され、土休日2往復のみとなっている。
有料特急としては、阪伊特急と名阪特急との接続を伊勢中川駅で行う形で1948年7月に誕生しているが、この区間の特急は伊勢電気鉄道時代の1935年12月に運転を開始した「はつひ」「かみち」(桑名駅 - 津新地駅 - 新松阪駅 - 大神宮前駅間)にルーツを持つ。もっとも前述の名阪特急同様、名古屋線と山田線の軌間の相違から、直通運転が開始されたのは1960年1月である。近鉄名古屋駅から伊勢志摩方面へのアクセスのほかに、東海道新幹線などを利用して首都圏・静岡・長野などから来る乗客の同方面への輸送や、人口10 - 30万台の市が並立する三重県内の中距離都市間移動も担っている。また、伊勢中川駅で阪伊乙特急と連絡して名阪乙特急の補完的な役割を果たしている。一部の下り列車は津駅で同駅に停車する後続の名阪甲特急に接続するケースもある。
列車本数は近鉄特急中では最大であるが、本数の多い時間帯は通勤・出張といったビジネス利用の多い上り朝時間帯と下り夕方時間帯となっており、日中は上下片道それぞれ2本運行が基本である。乙特急の一部列車では21000系が充当され、ラッシュ時は30000系が多く充当される。列車は4両または6両で運転されることが多く、8両編成での運転も一部見られる。甲特急は下り(伊勢方面)2本と上り(名古屋方面)1本は23000系を、上り1本は30000系を使用している。
なお1990年からJR東海によって、名伊特急の走行区間に並行する関西本線・伊勢鉄道伊勢線・紀勢本線・参宮線の名古屋駅 - 鳥羽駅間に快速列車「みえ」が設定されており、競合関係になっている。しかし、名伊特急の方が本数の面などで優位にたっていることから、昨今では「みえ」のダイヤが名伊特急と競合しない時間帯に移動されている。
越年終夜運転列車は、30分 - 1時間間隔で運転され、現在では全て乙特急の停車駅となっている。1990年代は近鉄名古屋駅 - 宇治山田駅間で近鉄四日市駅・津駅・伊勢市駅のみに停車する速達列車もあった。
- 停車駅(甲特急)
- 近鉄名古屋駅 - 津駅 - 宇治山田駅 - 鳥羽駅 - 志摩磯部駅 - 鵜方駅 - 賢島駅
- 停車駅(乙特急)
- 近鉄名古屋駅 - 桑名駅 - 近鉄四日市駅 - 白子駅 - 津駅 - (久居駅) - 伊勢中川駅 - 松阪駅 - 伊勢市駅 - 宇治山田駅 - 五十鈴川駅 - 鳥羽駅 - 志摩磯部駅 - 鵜方駅 - 賢島駅
- ( )は一部の列車が停車
- 久居駅には朝の上りと夕方から夜間にかけて、下りの一部が停車する。
京伊特急
京伊(けいい)特急は、京都市と伊勢志摩を結ぶ特急列車で、京都駅 - 松阪駅・鳥羽駅・賢島駅間で運転されている。近鉄は大阪方面に新幹線との接続駅を持っていないことから、西日本主要都市(中国地方、四国地方、九州地方)からの新幹線利用者および北陸特急利用者に対する伊勢志摩への観光客輸送の使命を担っている。また、近鉄の大阪側のターミナルからかなり離れた大阪府北東部(高槻、茨木など)からでも、本系統を利用した方が阪伊特急より利便性が高い。一部列車について大和八木駅 - 賢島駅間で阪伊乙特急と併結運転を行う。単独運転の列車については朝1本を除き、大和八木駅で名阪乙特急と相互接続し、名古屋線特急停車駅から大和西大寺駅・京都駅への連絡や、阪伊乙特急の実質増便の役目を負っている。大和八木駅 - 新ノ口駅間は、大阪線と橿原線の短絡線を走行する。
本系統は1966年12月に運転を開始した。京都駅 - 賢島駅間195.2kmは、JRを除く私鉄特急の中で最長の運行距離である[26]。
運転開始当初は2往復を設定。京都線・橿原線と大阪線・山田線で架線電圧が異なり、車両限界も異なっていたため、専用の狭幅18m級車体を備えた複電圧車である18200系が用いられ、単独運転となっていた。しかし、大阪線の単線区間の運行可能本数の制限から、大阪線系特急が増発され、京伊特急も5往復に増発された翌1967年12月より大和八木駅 - 宇治山田駅間について阪伊乙特急との併結運転に変更された。新青山トンネル開通に伴う大阪線全線複線化完成によって輸送力に余裕が生じた1976年3月より再び単独運行に戻され、同時にほぼ全ての便が大和八木駅 - 松阪駅間無停車となり、甲特急と乙特急の中間的な性格を有する列車となった。その後の需要低迷により2003年3月より名張駅と伊勢中川駅が停車駅に追加され、閑散時間帯の一部列車について大和八木駅 - 賢島駅間で阪伊乙特急との併結が復活した。
2012年3月20日のダイヤ改正から、全列車が五十鈴川駅に、朝の上り1本と夕方の下り2本が高の原駅に停車する予定である[6]。
- 停車駅(単独)
- 京都駅 - 近鉄丹波橋駅 - 大和西大寺駅 - 大和八木駅 - 名張駅 - (榊原温泉口駅) - 伊勢中川駅 - 松阪駅 - 伊勢市駅 - 宇治山田駅 - 鳥羽駅 - 志摩磯部駅 - 鵜方駅 - 賢島駅
- 停車駅(阪伊乙特急との併結)
- 京都駅 - 近鉄丹波橋駅 - 大和西大寺駅 - 大和八木駅 - 榛原駅 - 名張駅 - 伊賀神戸駅 - 伊勢中川駅 - 松阪駅 - 伊勢市駅 - 宇治山田駅 - 五十鈴川駅 - 鳥羽駅 - 志摩磯部駅 - 鵜方駅 - 賢島駅
- ※大阪・京都寄り4両が京都行き、賢島寄り4両が大阪難波行き。車両番号は京都行きがA - D号車、大阪難波行きが1 - 4号車(賢島寄りが1・A号車)
- ( )は一部の列車が停車
- 榊原温泉口駅には松阪駅発の朝の上り1本のみ停車する。
京橿特急
京橿(けいかし)特急は、京都と奈良県中部を結ぶ列車で、京都駅・大和西大寺駅 - 橿原神宮前駅間を運行している。1964年10月、前年1月に設定された料金不要の「特急」を格上げする形で、奈良電気鉄道から継承したモ680・モ690形を改造した680系を用いて運行が開始された。
近鉄特急が都市間速達から新幹線を培養線とする特急ネットワークの形成へ転換する端緒となった系統である。
京都方面から橿原神宮への参拝客輸送の他、後述する吉野特急や新幹線および北陸特急などと連携して、東京・広島・福岡・金沢などから飛鳥(明日香)・吉野方面への観光客の連絡輸送を行うという役割も果たしている。
2012年3月20日のダイヤ改正から、昼間の一部列車が京奈特急と併結して運転する予定である[6]。
2002年以降、京阪沿線(枚方など)からの利便を図って、近鉄丹波橋が標準停車駅となっているが、それ以前は年末年始の終夜運転時の臨時特急のみの停車だった。ただ特急料金と普通運賃の合計がJRよりも割高になることや利用客が非常に多い新田辺駅や大久保駅・竹田駅を通過するために、特急の利用率は決して良いとは言えず、むしろ急行の利用率が高い場合がある。
なお、京都18:30発以降の下り列車は、後述の京奈特急も含めて高の原駅にも停車する。これは、JRでの「ホームライナー」同様通勤客の誘導も兼ねているとされる。ただし、京伊特急に関しては該当時間の列車が無いため、高の原駅に停車する列車はなく、上り列車の停車は1本もないが、2012年3月20日のダイヤ改正から、朝に上り列車の停車開始と下りの列車の停車の時間が京都17:00発以降に拡大されることにより京伊特急の一部が高の原駅止まるようになる予定である[6]。
過去には薬師寺で平山郁夫の壁画が公開された2001年、壁画観覧者の利便のため一部の土・休日に一部の特急が西ノ京駅に臨時停車したこともある。この時は、西ノ京駅にクーポン券端末(F型端末機)が臨時に設置されて特急券の発券処理が行われた。また、2009年11月2日の唐招提寺金堂大修理落慶法要と同年11月7日の薬師寺晋山奉告法要の際には西ノ京駅を発着とする臨時特急列車が運転された。2010年3月ダイヤ変更からは土休日ダイヤの昼間のみ京橿特急の正式な特急停車駅となり、2012年3月20日のダイヤ改正からは平日の昼間も停車するようになる予定[6]。また薬師寺のイベント開催時はそれ以外の時間帯に臨時停車することもある。
- ( )は一部の列車が停車
- 高の原駅は京都駅を18時30分以降に発車する列車が、西ノ京駅は土休日ダイヤの日中の列車が停車する。
京奈特急
京奈(けいな)特急は、京都市と奈良市を結ぶ列車で、京都駅 - 近鉄奈良間で運転されている。有料特急としては京橿特急より2か月遅れの1964年12月から運転を開始した。京都線が奈良電気鉄道の運営であった時代の1954年10月より運転開始された料金不要の「特急」を格上げする形で登場した。
後述する阪奈特急と同様、京都駅 - 奈良駅間39.0kmという短距離を運行する特急ではあるが、こちらは京都市・奈良市の二つの古都を結ぶことから、観光的側面や東海道新幹線を利用した客を奈良方面へ輸送する側面が強く、終日ほぼ30分間隔で運行している。また、この系統は23000系の運用もあり、30000系が多く充当されている。とはいえ京都市営地下鉄烏丸線方面から乗り入れてくる急行が日中毎時2本(他に近鉄京都駅発着の急行が毎時1本)走っており、こちらの方が京都市中心部からの利便性が高いことに加え、京都駅 - 奈良駅間の所要時間差も15分程度であるため、ラッシュ時や観光シーズン以外の利用率は低い。
2012年3月20日のダイヤ改正から、昼間の一部列車が京橿特急と併結して運転する予定である[6]。
- 停車駅
- 京都駅 - 近鉄丹波橋駅 - (高の原駅) - 大和西大寺駅 - 近鉄奈良駅
- ( )は一部の列車が停車
- 高の原駅は京都を18時30分以降に発車する列車が停車する。
阪奈特急
阪奈(はんな)特急は、大阪と奈良市を結ぶ列車で、大阪難波駅 - 近鉄奈良駅間で運転されている。1973年9月に運転を開始した。大阪難波駅 - 近鉄奈良駅間は32.8kmと近鉄特急系統の中では短距離であるため、この系統はJRにおける「ホームライナー」的な側面が強く、平日の運行はほぼ朝夕の通勤時間帯と深夜に限られている。
かつては平日日中も1時間間隔で運行されていたが、奈良線は各種列車種別が輻輳する過密ダイヤのうえ、平均駅間距離が短く、さらに大和西大寺駅では京都線・橿原線と平面交差するという悪条件も重なり、遅延が常態化していた。また停車駅が類似する快速急行(後述)などとの関連もあり、ダイヤに余裕を持たせて一般列車の充実を図るべく、1999年3月のダイヤ改正にて利用率が低かった平日日中の特急(上下合わせて12本)は廃止された[27]。
1956年11月から阪奈特急の運転開始される前の奈良線では通勤形車両を使用する料金不要の「特急」が設定されていたが、これは1972年11月に停車駅追加のうえで快速急行に種別を改めている。阪奈特急の設定されない時間帯には快速急行や急行が大阪難波駅(および阪神線) - 近鉄奈良駅間の速達輸送の役目を担っており、1997年以降はロングシート・クロスシートの両方に転換可能な座席を備えた一般型車両、L/Cカーが奈良線の快速急行・急行の一部を中心に投入されるようになった。これは、阪奈間の輸送で競合する西日本旅客鉄道(JR西日本)の221系を使用した大和路快速への対抗策と見られている。
なお、阪奈特急では2011年3月15日までは間合い運用として投入される21000系や23000系(2009年3月のダイヤ改正まで運用)のデラックスカーを追加料金なしで使用できた。
現在、2009年の春に開業した阪神なんば線には乗り入れてはいないが将来的に同線経由で神戸方面まで乗り入れる予定。
吉野特急
吉野(よしの)特急は、大阪と奈良県中部の吉野町を結ぶ列車で、大阪阿部野橋駅 - 橿原神宮前駅・六田駅・吉野駅間を運転する列車で、1965年3月に運転を開始した。南大阪線・吉野線は、歴史的経緯から軌間が1067mm(狭軌)で、ほかの特急が走る路線の1435mm(標準軌)と異なっているため、直通運転ができず運行系統上は独立している。大阪方面から橿原神宮・飛鳥(明日香)・吉野への観光客輸送と、前述した京橿特急との連絡輸送、そして通勤輸送を担っている。
運転開始当初の途中停車駅は、橿原神宮前駅・下市口駅・大和上市駅・吉野神宮駅の4駅のみであったが、観光客の減少と通勤需要の増加のため停車駅が次々と追加され、1999年のダイヤ変更で現在の11駅となった。このため大阪阿部野橋駅 - 吉野駅間(営業キロ65.0 km)の最速列車の到達時間は、運転開始当初の68分から74分に伸びた。
また、大晦日から元旦にかけて終夜運転される「越年号」[28] では、普段は通過する古市駅に臨時停車する。この列車は特急料金は徴収するものの、基本的な運行区間内では急行と全く同じ停車駅設定となっており、所要時間も大差がない。
2012年3月20日のダイヤ改正から、朝のラッシュ時の上りと夜間の下りの列車が古市駅に停車する予定である[6]。
橿原神宮前駅 - 吉野駅間は吉野線の前身である吉野鉄道開業以来の急峻な山岳線であり、急カーブと勾配の連続する単線であることから、その所要時間は他の列車種別と比べてもそれほど短縮されていない。また、南大阪線内においても全区間複線ではあるが前身の大阪鉄道時代の線形を引き継いでいて、高架区間以外では50 - 80 km/h制限クラスの急カーブが随所に存在しているため最高速度が大阪線・名古屋線系統より10km/h低い110km/hに設定されており、他線区の特急と比べて全区間の表定速度が比較的低いダイヤとなっている。
1999年のダイヤ改正による停車駅増加で吉野線内では過半数の駅に停車することとなったが、南大阪・吉野線内利用の場合に限り特急料金の距離加算をやめ、一律500円とした。改正前は大阪阿部野橋駅 - 吉野駅間の全線を乗車した場合、870円であったが大幅に安くなった。
臨時運行の系統
天理発着臨時特急
天理教月次祭(毎月26日)やその他天理教の祭事時に、天理臨として京都駅・近鉄名古屋駅から近鉄天理線の天理駅まで臨時特急列車が設定される。
天理線内は起点の平端駅を含めて通過し[29]、他路線では京橿特急・名阪乙特急の停車駅に準ずる(ただし、土曜・休日ダイヤ実施日は京都駅発着列車は西ノ京駅にも停車する)。また近鉄名古屋発着の列車は団体専用列車扱いとなり、近鉄名古屋駅 - 大和八木駅で名阪乙特急と併結する。
特急券については、京都発着列車は他の特急と同じく前売りが行われインターネット予約・購入も出来るなど、一般旅客も利用可能である。
近鉄名古屋発着列車については天理教愛知教区の団体列車として取り扱われているため、駅の時刻表には掲載されず、インターネットでの空席照会の対象外であるなど、原則として一般旅客の利用は不可となっている。しかし、実際には当日空席があれば近鉄名古屋発着特急停車駅の駅窓口では特急券の発売が行われ一般旅客でも特急券が購入可能である。また、車内で天理教関係者が特急券を販売することもある。特急券の表面には「天理ゆき」と表示されているが、近鉄名古屋から大和八木までの各停車駅の列車行先案内板や列車の方向幕には「天理ゆき」とは表示されず「大阪難波ゆき」として表示されている。大和八木駅で難波行きと切り離して初めて、列車に「天理ゆき」の文字が表示される(ただし、大和八木駅内の行先表示板には「貸切」として表示されるが、天理駅では名古屋行特急として案内されている)。
なお2006年1月26日には、天理教教祖百二十年祭の執行に伴い、名阪乙特急などとの併結を行わず、前売りも行うなど、当初から一般旅客も利用を対象とした近鉄名古屋駅発着の臨時特急も設定された[30]。
名奈特急
名奈(めいな)特急は、名古屋市と奈良市を結ぶ列車で、平城遷都1300年祭に伴い、近鉄名古屋駅 - 大和西大寺駅間に1往復運転される臨時列車である。2010年4月24日から2011年2月27日の土曜・休日(ただし、上記の天理発着臨時特急と重なる日や年末年始、1月の3連休を除く)に運転され、平城遷都1300年祭終了後も好評だったことから、2011年4月2日から6月25日と9月3日から11月23日の土曜・休日にも運転される。2011年4月以降の設定分からは西ノ京駅が新たな停車駅に加わる。上記の天理発着臨時特急と同じく、近鉄名古屋駅 - 大和八木駅間は名阪乙特急と併結する。2両編成の22600系 (Ace) が限定で使用される。
なお、公式サイトなどでは「直通特急」と案内されている。
PL花火臨時特急
2010年8月1日のPL花火芸術の開催に伴い、大阪阿部野橋駅 → 富田林駅間で運転された臨時特急列車であった。
会員制の列車扱いであったため、この列車に乗車する場合は、PL花火芸術野外観覧券付乗車券(往路特急券付き)を購入する必要があり、この臨時特急のみの特急券の購入はできないが、当日空きがある場合は大阪阿部野橋駅で特急券を販売していた。車両は26000系(さくらライナー)が使用された。
湯の山特急
大阪・名古屋と三重県北西部に位置する湯の山温泉を結ぶ列車で、定期列車としては1965年7月に運転を開始し、近鉄難波駅(現在の大阪難波駅)・近鉄名古屋駅 - 近鉄四日市駅 - 湯の山温泉駅間を運行していた(1983年以前は上本町駅(現在の大阪上本町駅)発着)。
1971年12月8日からは近鉄四日市駅付近の高架化工事により、湯の山線への直通を一旦中止して湯の山線内のみの運転(同改正当時5往復)となったが、高架工事が1973年に完成後、その翌年の1974年9月20日より上本町駅・近鉄名古屋駅から各1往復が単独運行で再開した。
なお、運転開始から1967年までと1974年の直通再開から1980年までは上本町駅からの湯の山特急は名阪乙特急のスジを利用して運行されていた[31]。1980年から1983年までは上本町駅 - 湯の山温泉駅間を単独で運転しており、乙特急標準停車駅のうち、名張駅・白子駅は通過していた。1983年から1998年までは近鉄難波駅始発の列車は名阪乙特急との併結運転となり、湯の山線が分岐する近鉄四日市駅の構内配線の都合上、白子駅で分割・併合していた。
1974年以降、名古屋行きの列車は名湯特急として独立した運行ダイヤを組んでいた。近鉄名古屋始発は1983年に廃止され、以後1997年まで湯の山温泉発近鉄名古屋行き1本のみであった。湯の山線内はノンストップで、近鉄四日市駅までの停車駅は名阪乙特急と同一であった。
湯の山観光の足として長きにわたって親しまれたが、観光客のマイカーへの転移もあって次第に利用客が減少し、末期には近鉄四日市駅 - 湯の山温泉駅間の線内のみを土休日に限り2往復するという運行形態(ただし、近鉄四日市駅で名阪乙特急と接続する)となったが、乗客数の減少はいっそう進み、2004年3月のダイヤ変更をもって廃止となった。
2008年には御在所ロープウェイ開通50周年と鈴鹿国定公園指定40周年を記念し7月下旬から8月上旬の土日祝日計9日間に近鉄名古屋駅 - 湯の山温泉駅間で臨時特急が運転された[32]。また、2009年にも「湯の山温泉サマーライナー」として同じく7月下旬から8月上旬の土日祝日計9日間に近鉄名古屋駅 - 湯の山温泉駅間で臨時特急が運転された[33]。車両は2008年・2009年ともに、12200系が2両編成で運転された。2010年、2011年も同様に運行され、22000系が2両編成で使用された[34]。
なお、2008年から始まった臨時特急に乗車すると、湯の山温泉行きのみ乗客に乗車記念証が車内で一人1枚配付 され、地元の観光施設に提示することにより、さまざまな特典が受けられるようになっている。(例:御在所ロープウェイ運賃割引。湯の山温泉旅館組合加盟施設の一部で、温泉日帰り入浴が無料で利用可能など。)
過去に運行されていた系統
阪京特急
阪京(はんけい)特急は、大阪と京都市を結ぶ列車で、近鉄難波駅(現在の大阪難波駅) - 京都駅間で運転し、1973年3月に設定された。奈良線の布施駅 - 大和西大寺駅間では初の有料特急列車であった。京阪間を結ぶため東海道本線・阪急京都本線・京阪本線に続く「第4の京阪間の特急」とも呼ばれたが、当時国鉄の新快速が同等の区間を29分(京都駅 - 大阪駅間)、阪急の特急が40分弱(河原町駅 - 梅田駅間)、京阪の特急が46分(三条駅 - 淀屋橋駅間)で走破していたのに対し、同特急は近鉄難波駅 - 京都駅間に58分 - 62分を要していたので、奈良線・橿原線沿線から大阪・京都への「着席確保列車」としての使命が強く、京阪間輸送を主目的としたのではないと言われている。しかし、京都から生駒市・大阪ミナミへは唯一の直通列車であったことから、大阪などでの乗り換えを嫌う客や帝塚山学園通学者の利用も若干あったとされる。
1980年代後半には近鉄京都線南端部分地区と奈良線東部地区が「京阪奈地区」と呼ばれるようになり、この列車も京阪奈特急と呼ばれるようになったが、乗客数の減少などから阪奈特急と京奈特急に系統分割される形で1992年3月改正で消滅した。
奈伊特急
奈伊(ない)特急は、奈良市と伊勢志摩を結ぶ列車で、1970年3月に1往復のみ設定された。京都駅- 伊勢志摩間を走る京伊特急の起点駅を近鉄奈良駅に変更した以外は京伊特急とほぼ同一の運行形態であった。またその線路配置の関係で、大和西大寺駅で方向転換を行った。京伊特急同様、大和八木駅 - 賢島駅間は阪伊乙特急と併結して運行された。
1972年11月7日に京伊特急に統合されて廃止した。以降は近鉄奈良駅から伊勢方面に直通する列車は設定されていない。
乗務員
近鉄特急運転士は、車掌と運転士を5年以上経験した者で講習・実地訓練を受けた後、特急担当となることができる。
料金制度
近鉄の特急列車は現在すべて有料列車であり、乗車券[35] のほかに特別急行券(特急券)を要する。特急券は原則乗車日の1か月前(前月の同一日、該当する日がない場合は当月1日)の10時30分から発売である。なお往復同時に求める場合で、大阪難波駅 - 鶴橋駅間の各駅と近鉄名古屋駅間を乗車する場合または伊勢市駅 - 賢島駅間の各駅と下市口駅 - 吉野駅間の各駅(六田駅を除く)を往路の着駅とし片道81km以上利用する場合は、復路の分を1か月1日前から発売し往復同時購入が可能(インターネット予約では不可)。ただし、例外的に年末年始の特急券は12月1日発売となる(おおむね1月8日分までの発売)。
キロ程 | 特別急行料金(円) |
---|---|
1 - 40 | 500 |
41 - 80 | 870 |
81 - 140 | 1,280 |
141 - 180 | 1,560 |
181 - | 1,850 |
ただし、南大阪線・吉野線の線内相互間のみ利用の場合は、キロ程にかかわらず一律500円となる。
- 特別車両料金(デラックスカー)
- キロ数に応じて値段が異なる(こども半額)。アーバンライナー・伊勢志摩ライナー・さくらライナー(リニューアル編成のみ)に設置。
- なお、1989年3月31日以前(消費税導入前)はJRのグリーン料金同様、通行税10%を含んで300円であった。1989年4月1日に通行税 (10%) 廃止、消費税 (3%) 導入により、約7%値下げして280円となった。その後、400円に値上げされ、1997年4月1日の消費税率変更(3%→5%)に伴い410円となった(2011年3月15日までは阪奈特急に乗車する場合は特別車両料金が不要だった)。2011年3月16日より、短距離での特別車両の利用を促進するため、キロ数に応じた値段に改定され、阪奈特急に乗車の場合もデラックス券が必要となった。また、メインの利用区間とされる名阪間について(181km以上)は410円から500円に値上げされている。
キロ程 | 特別車両料金(円) |
---|---|
1 - 80 | 200 |
81 - 140 | 300 |
141 - 180 | 400 |
181 - | 500 |
- サロンカー(コンパートメント席)
- 特急券の代わりに「サロン券」を要し、利用する際は座席定員分の大人特急料金が必要(2人用・4人用あり、大人・こども同額)。伊勢志摩ライナーに設置。
- グループ専用席
- 2010年4月29日より、30000系VISTA EXの2階建て車階下席を3 - 5名用のグループ専用席として発売する。グループ全員が同じ区間を利用し、特急券も1枚にまとめられる場合に発行。インターネット予約は不可。同日より30000系1編成の階下席をグループ用として改装し運用を開始、残り14編成も順次改装する。改装前の車両もグループ専用席の扱いを行う。
- 特急の乗継
- 事前に特急券を購入する時に限られるが、他系統の特急同士を30分以内に乗り継ぐ場合は、料金は通算する(回数は問わない)。ただし、サロンカーを利用する場合を除く。なお、座席予約システム上3回の乗り換えで4列車まで(券売機やインターネット予約では2回の乗り換えで3列車まで)を1枚の特急券で発売可能としている。乗り継ぎ料金制度も参照。
- 遅れの場合
- 事故や天災その他によるダイヤの乱れで到着が所定より1時間以上遅れたり、発車が1時間以上遅れて利用を止めた場合は、特急料金が全額払い戻される。ただし、回数特急券や特急カードの場合は指定取消の処置をとる代わりに、払い戻しは一切行わない。
- 特急券が不要な区間
- かつての阪奈特急は特急券が不要であったが、この特急が現在の快速急行になって以降は特急券の不要な区間は存在せず、現在では近鉄特急に乗車する場合、いかなる区間であっても特急券や特急料金込みの企画切符(「まわりゃんせ」など。ただし、座席の指定を予め受けておく必要がある)が必要となる。また臨時特急が運転される場合も定期列車同様に特急用車両を用い、全車座席指定の特急として運転される。
- 喫煙席と禁煙席
- 他社の特急列車では喫煙可能な車両は全面廃止されるところも多くなっているが、近鉄特急は2011年現在でも喫煙可能な車両を連結している。購入時に指定が可能。また、「アーバンライナーnext」登場(2002年)後の製造・リニューアル車両については、客席を全面禁煙とした上で喫煙ルームを設けている。ただ、旧形式の特急車両については2002年以降にB更新(2度目の更新工事)を実施した車両であっても喫煙ルームの設置は行われていない。
- 喫煙可能な車両は2011年現在、標準軌線一般特急(名阪・阪伊・名伊・京伊・京奈・京橿)は1号車と5号車もしくはA号車とE号車[36] を、「伊勢志摩ライナー」は1号車のみ、吉野特急の一般特急については偶数号車を指定している。標準軌線の一般特急に使われる汎用特急車(「ビスタEX」含む)は運用によって喫煙車になったり禁煙車になったりする車両が存在する。この場合、車内清掃・消臭の上喫煙車から禁煙車に変更する[37]。
- 喫煙ルームを設けて客席を全面禁煙としている車両は「アーバンライナーnext/plus」(編成2ないし3ヶ所)と「さくらライナー」(リニューアル後、編成1ヶ所)、22600系・16600系「Ace」の各車両(編成1ヶ所)である。22600系の場合は1号車と5号車、A号車とE号車に喫煙ルーム付の車両が連結される場合に喫煙ルームが使用可能となるが、3・7・9・C号車になる場合には閉鎖されて使用できない。
特急券の発売箇所
近鉄の駅
近鉄の駅の場合、全駅での特急券発売は行われておらず、原則として以下に該当する駅で行われている。
- 特急停車駅
- 窓口および自動券売機で発売。(ただし、吉野口駅のみ窓口業務をJR西日本が行っている関係上、直近の大阪阿部野橋行のみ券売機で発売)
- 定期券即時発売駅
- 窓口および自動券売機で発売。(ほとんどの窓口は定期券発売窓口と兼用)
旅行会社
現在18社の旅行会社で近鉄の特急券や乗車券を取り扱っているが、旅行会社によって取り扱いが異なる。
- 自社のコンピューターと近鉄のコンピューターを接続
- 自社の支店・営業所に近鉄の端末を設置
- 近鉄の端末機での発券のため、近鉄の様式の特急券が購入出来る。ただし、端末機設置箇所が限られることもあるので同じ会社でも購入出来る支店・営業所が限られる場合がある。
- 自社のセンターに近鉄の端末機を設置して取り次ぎ
- 旅行会社のセンターに近鉄の端末機を設置し、購入申し込みがあれば自社内で取り次ぎを行う。旅行会社により、端末機で発券した特急券を各支店・営業所へ配送する場合と、席番などの必要な情報を支店・営業所へ連絡し自社端末機へ入力・発券を行う場合がある。前者であれば近鉄の様式で発券され、後者であればその旅行会社の様式で発券される。
近鉄以外の私鉄の駅
近鉄線時代から上野市駅には窓口があり、窓口に近鉄の特急券発券システム「ASKAシステム」を設置し伊賀鉄道移管後も継続して発売している。
阪神では前述の通り2009年3月20日より三宮駅でのみ発売を開始した。駅長室の窓口に同じく「ASKAシステム」を設置し、特急券と乗車券の発行を行なう。
車内
特急券を購入せずに乗車した場合、車内で車掌から座席無指定(着席保証なし)の特急券を購入することになる。この場合、特急料金が割増されることはない。空いた席への着席は許されるものの、その座席の指定を受けた特急券を所持する乗客が乗車してきた場合は、席を移動したり立席する必要がある。
近鉄インターネット予約・発売サービス
2001年3月より、インターネット・iモード(後にEZweb・J-SKY(現在のYahoo!ケータイ)にも対応)向けに導入された特急券インターネット予約・発売サービス。会員登録を行うことにより、インターネットや携帯電話によるオンラインサービスにて特急券(特別車両料金、サロン料金を含む、この項において以下同じ)の予約や購入が行える。会員には2種類あり、A会員は「クレジットカード」登録または「近鉄特急チケットレス積立金カード」登録が必要で、特急券の購入(クレジットカードもしくは積立金による決済)または予約を行うことが可能。B会員は、特急券の購入はできず、予約のみ可能。利用可能時間は5時30分 - 23時30分。特急券の受取は、近鉄特急券取扱駅窓口および対応する特急券発売機で可能。
近鉄特急netポイントサービス
2002年3月より開始となったポイントサービス。A会員がインターネット予約・発売で特急券を購入すると、購入額の5%をポイントとして還元するサービス。乗車の翌月1日に付与され、有効期限は1年(取得した翌年同月末まで)で、特急券の購入(引換え)にあてることができるが、他の支払い手段と併用することはできない。2007年5月25日より、KIPS PiTaPaカードによる近鉄利用で付与される「きっぴいポイント」(2011年11月16日からは「KIPSポイントサービス」に変更)についても、近鉄特急netポイントへの変換サービスが始まった。
近鉄特急チケットレスサービス
携帯電話よりインターネット予約・発売にて特急券を購入した際、特急券の受取をせずとも特急に乗車できるサービス。A会員がクレジットカードよる特急券の受取を一度行う、もしくは近鉄特急チケットレス積立金カード利用による現金積立を行うと、チケットレス会員登録が行える。チケットレス会員登録を行うと、次回購入時より駅での特急券受取とチケットレスが選択出来るようになる。ここでチケットレスを選択すると、携帯電話の場合は画面に購入した特急券の内容が表示されるのでその画面を携帯電話の機能(例:画面メモ)で保存するか、パソコンの場合はその画面を印刷することによりそれが特急券になるというもの。特急券を提示する必要がある場合は、この保存した画面もしくは印刷した用紙を提示する。
チケットレス購入を行うと通常のポイント5%に加えチケットレスポイント5%が加算され合計10%がポイント還元される。なお、チケットレスサービスを利用する際は、決済に利用したクレジットカードや近鉄特急チケットレス積立金カードを所持する必要がある。これはトラブル発生時に、特急券購入者本人であるかを確認するためである。
2003年3月に吉野特急(大阪阿部野橋駅 - 吉野駅間)で携帯電話利用によるチケットレスが導入され、同年6月に全線に拡大された。なお、2006年12月11日より、パソコンの画面を印刷したものによるチケットレス乗車も可能になった。
なお、チケットレス化が実現したのは特急券(デラックス券、サロン券含む)のみで、乗車する際には別途乗車券(IC乗車券、定期券、回数券カードなどを含む)の用意が必要となる為に(乗車券も含めた)完全なるチケットレス化への実現は出来ていない。
近鉄特急積立金サービス
2006年12月11日より、従来のクレジットカードに加え、あらかじめ積み立てた現金で特急券の決済を行うことが可能になった。このサービスを利用するためには、インターネット会員登録をしたうえで、駅の特急券窓口などに備え付けてある「近鉄特急チケットレス積立金カード」の番号を登録する。チケットレスサービスを利用する場合にはさらにチケットレス会員登録が必要。netポイントもクレジットカードと同様に加算される。
積立は現金により、対応する「定期券・特急券自動発売機」・「特急券自動発売機」・「特急券窓口」でできる。退会時に払い戻しするためには払い戻し手数料500円が必要であるが、積立金残額が500円に満たない場合は残額全部が払い戻し手数料となる。クレジットカードと積立金カードを両方登録することも可能だが、支払い手段の併用はできない。エラー: {{予定}}は廃止されましたので使用しないでください。
2012年2月23日からは下記のように、インターネット予約・発売サービスに新サービスの導入、および変更が行われる予定である。
- スマートフォンでの利用が可能となる。
- クイック購入機能(チケットレスサービスのみ)を導入:選択した着駅に最も早く着く列車を自動的に提案し、よりスピーディな特急券の購入が可能となる。
- シートマップ座席選択機能(チケットレスサービスのみ)を導入:特急券購入の際、シートマップにて空席を表示し、好みの座席が選択可能となる。8人までの複数人購入にも対応。利用は乗り換えのない直通特急列車のみとなる。
- 手数料なしでの列車変更可能回数が、現行の1回から3回まで拡大される。同時に、異なる料金区間への変更や席種への変更も可能となる(変更内容により、不足額の収受や過剰額の授受が行われる)。
- 会員登録後、初回利用よりチケットレスサービスの利用が可能となる(現行は初回利用時にて、駅での特急券の受け取りが必要。)。近鉄沿線外の顧客も会員登録・利用が容易となる。
特急座席予約システム(ASKAシステム)
近鉄には、ASKA (All-round Services by Kintetsu and its Agencies) システムと呼ばれる、JRのMARS(マルス)システムにあたる乗車券類発売システムがある。
コンピューター構成
コンピューターは2台で構成されており、1台を本番系としてASKAシステム用コンピューターとして使い、残り1台を予備系としつつその他の目的(特急座席予約以外、グループ会社向け)としても使用している。本番系コンピューターに異常が発生した時は、自動的に予備系に切り替わりシステムの継続稼働を確保する。また、インターネット予約や車掌用座席確認システムに対応するため、サーバーを経由してホストコンピューターに接続し、処理の一部をサーバーで行っているものも存在する。なお、コンピューター運営については、近鉄情報システムに委託されている。
主な歴史
- 1960年(昭和35年):日本電気 (NEC) 製専用機による特急座席予約システムが開始された。当時は、特急券その物の発行(印刷)は行われず、端末機に表示された号車・席番を特急券に転記していた。
- 1970年(昭和45年):汎用機(メインフレーム)による座席予約システムが開始され、端末機での発券が可能になった。同時にホストコンピューターをNEC製からUNIVAC製(現在の日本UNISYS)に変更されている。
- 1971年(昭和46年):近畿日本ツーリストコンピューターと接続。
- 1976年(昭和51年):日本交通公社(現在のジェイティービー)コンピューターと接続。
- 1979年(昭和54年):特急券自動券売機使用開始。
- 1984年(昭和59年):日本旅行コンピューターと接続。
- 1987年(昭和62年)3月1日:特急座席予約システムを、オンライン乗車券発行システム(定期券発行が主)・企画旅行システム(旅行業務)を含めた総合的なシステム「ASKA (All-round Services by Kintetsu and its Agencies) システム」へ移行。これ以降、近鉄の特急座席予約システムが「ASKA(アスカ)」と呼ばれるようになる。
- 1990年(平成2年):定期券自動券売機使用開始(銀行用ATMを流用。支払はKIPSカードのみ)。
- 1994年(平成6年):特急残席表示器使用開始。
- 2001年(平成13年):インターネット予約・発売開始。
- 2002年(平成14年):定期券・特急券自動券売機使用開始。
割引切符
- 特急カード
- 特急料金の支払いに使用できるカード。
- 近鉄 名阪まる得きっぷ
- 大阪難波駅 - 近鉄名古屋駅間の乗車券・特急券をセットにした回数券タイプのもので、レギュラーシート用とデラックスシート用の二種類が存在し、それぞれ5枚つづりと10枚つづりがある。同区間は運賃・特急料金合わせてレギュラーシート利用で4,150円であるが、レギュラーシート用まる得きっぷだと5枚つづりで17,500円(1枚あたり3,500円・約16%引)、10枚つづりは32,500円(1枚あたり3,250円・約22%引)となる。有効期間は発売日から3ヶ月間。
- 伊勢志摩ビスタ4/吉野路ビスタ4
- 伊勢市以南の区間および吉野線内で利用できる4回分1,200円の特急料金回数券(通常料金500円の区間で1回あたり300円・40%引き)。有効期間は発売日から3ヶ月間。
車内販売
近鉄特急では、以前は多くの路線で車内販売を傍系の近鉄観光が行っていた。しかし、旅行時に自宅で弁当を作り持ち込んで乗車する習慣があったり、近鉄特急の場合には平均乗車距離が短い場合が多いことなどから、車内販売の売り上げはかんばしくなく車内販売の売り上げだけでは黒字になったことが無いと言われている[38]。
当時、近鉄特急車内で布おしぼりが配布されており、近鉄から近鉄観光への布おしぼり配布委託料でその赤字を埋めていたとも言われている。しかし、1990年代から特急利用者(特に観光目的の長距離客)の減少により車内販売の売り上げが落ち、さらに布おしぼり配布の廃止(紙おしぼりのセルフサービス化)や駅売店やコンビニエンスストアなどであらかじめ商品を買って持ち込む客が増えるなどしたため、2002年春をもって一旦営業を中止していた。なお、列車によっては1990年代ごろから車内販売を開始する際に販売員が車内販売のお知らせを車掌室のマイクで放送していた。
2006年11月より、土・休日ダイヤの23000系で運転する阪伊・名伊・京伊特急、計上下12本で営業を再開した。再開した車内販売は、近鉄が運営・実業務を傍系の近鉄リテールサービスへ委託して行われている。2007年10月8日より、土・休日ダイヤ日中時間帯の名阪特急(21000系・21020系限定)でも車内販売が復活した。
なお、2002年に名阪特急の利用客を対象に、DVDソフトと携帯用DVDプレーヤーのレンタル(大阪側・名古屋側それぞれの拠点駅で貸出しおよび返却)を行っていたことがあったが、1年ほどで中止している[39]。
特急が運行される路線
特急に使用される車両
現役車両
- 標準軌線区
- 12200系(新スナックカー)
- 12400系(サニーカー)
- 12410系(サニーカー)
- 12600系(サニーカー)
- 30000系(ビスタカーIII世・ビスタEX)
- 21000系(アーバンライナーplus)
- 22000系 (ACE)
- 23000系(伊勢志摩ライナー)
- 21020系(アーバンライナーnext)
- 22600系 (Ace)
-
21020系「アーバンライナーnext」
-
21000系「アーバンライナーplus」
-
23000系「伊勢志摩ライナー」
-
22600系「Ace」
-
22000系「ACE」
-
30000系「ビスタEX」
-
12600系「サニーカー」
-
12410系「サニーカー」
-
12400系「サニーカー」
-
12200系「スナックカー」
- 吉野特急
-
16000系
-
16010系
-
26000系「さくらライナー」
-
16400系(ACE)
-
16600系(Ace)
導入予定車両
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- 伊勢志摩観光用標準軌特急車(形式未定)[40][41]
- 6両編成で、個室・グループ席・サロン席・デラックスシート以上の座席を配した開放客室(2-1人掛けでシートピッチ1,250mm、両先頭車は展望席のあるハイデッカー構造)とカフェテリアを持った2階建て車で構成される。特急料金の他に新型車特別料金を別途設定する予定。
過去に使用されていた車両
- 2200・2227系
- 2250系
- 6301形(名古屋線用)
- 6401系(名古屋線用)
- 6421系(名古屋線用)
- 6431系(名古屋線用)
- 680系(京橿・京奈特急用)
- 5820形 (初代)(南大阪線「かもしか」用)
- 10000系(ビスタカーI世)
- 10100系(ビスタカーII世)
- 20100系(あおぞら・主に臨時列車用)
- 10400系(エースカー)
- 11400系(新エースカー)
- 18000系(京奈・京橿特急用)
- 18200系(京伊特急用)
- 18400系(ミニスナックカー・京伊特急用)
- 12000系(スナックカー)
編成の向きについて
伊勢中川駅付近では線路配置が三角状になっており、近鉄特急はその三角状の線路配置を行き交っていることから、名阪乙特急が短絡線の使用を開始した1963年以降、標準軌線用の特急車両は、中川短絡線を経由する名阪特急を基準に運用されている。[42] 従って、伊勢中川駅 - 賢島駅間では、阪伊・京伊特急と名伊特急とでは編成の向きが逆になる。つまり、伊勢方において、阪伊・京伊特急の折り返しが名伊特急に、名伊特急が折り返し阪伊・京伊特急にならないことを示している。ただし、1980年代後半までは運用の都合で例外的に1往復のみ京伊特急の折り返しが名伊乙特急に充当されたこともあった。
なお、23000系に関しては、2001年(平成13年)3月22日のダイヤ改正までは名阪特急への運用が無かったために伊勢中川駅 - 賢島駅間では阪伊・京伊・名伊とも同じ向きで運用されていた。
号車番号・座席番号について
近鉄特急の号車番号・座席番号については、2008年(平成20年)3月17日現在、以下のようになっている(号車番号、座席番号の順)。前述の「編成の向き」も合わせて参照されたい。なお、座席番号はレギュラーカーは数字のみ(窓側が奇数、通路側が偶数)、デラックスカーはJRなどと同様列番を数字で、横方向はABCで表記する(1A、1B、1Cなど)。
- 名阪特急:名古屋寄りが1号車、大阪寄りが1番
- 近鉄名古屋駅 - 大和八木駅間で名阪乙特急と併結運転する近鉄名古屋駅 - 天理駅間の臨時特急は号車番号がアルファベットで表記され、近鉄名古屋寄り(出発・到着時点)がA号車となる。
- 阪伊特急・京伊特急:伊勢志摩寄りが1号車、大阪・京都寄りが1番
- 大和八木駅 - 賢島駅間で阪伊乙特急と併結運転する京伊特急は号車番号がアルファベットで表記され、伊勢志摩寄りがA号車となる。
- 名伊特急:名古屋寄りが1号車、伊勢志摩寄りが1番
- 伊勢中川駅 - 賢島駅間では、阪伊・京伊特急と名伊特急とでは号車番号・座席番号も逆順になっている。
- 阪奈特急・京奈特急・京橿特急:奈良・橿原神宮前寄りが1号車、大阪・京都寄りが1番
- 吉野特急:大阪寄りが1号車、大阪寄りが1番
2003年(平成15年)3月6日のダイヤ改正直前は、吉野特急以外の号車番号は以下のようになっていた。
- 名阪特急:名古屋方向は大阪寄りが1号車、大阪方向は名古屋寄りが1号車
- 阪伊特急・京伊特急:大阪・京都寄りが1号車
- 名伊特急:名古屋寄りが1号車
- 阪奈特急・京奈特急・京橿特急:大阪・京都寄りが1号車
- 湯の山特急:湯の山温泉寄りが1号車(2003年3月6日のダイヤ改正以降は近鉄四日市寄りが1号車となっていた)
沿革
近鉄の前身である大阪電気軌道・参宮急行電鉄(大軌・参急)は、1932年から1938年の間に阪伊・名伊間などで「特急」の種別を持った列車を走らせていたが、この時は特別料金を要さず、JRの快速列車などと同様に速達サービスを提供するために設定されていた。
有料特急の創始は、戦後の1947年に運転を開始した名阪特急(ただし、伊勢中川で乗換)で、終戦後の各私鉄の中では、最も早い時期のものとなった。1960年(昭和35年)に伊勢湾台風の復旧工事と兼ねて名古屋線の改軌を行い、名阪特急・名伊特急の直通運転を実現させている。
その他にも、奈良線などでは一般通勤車を使用した料金不要の「特急」が設定されたことがあったが、1972年(昭和47年)までに種別を「快速急行」と変更するなどして消滅している。
車両面では、高度経済成長期の1958年に「ビスタカー」と称せられた10000系、1959年にその量産形といえる10100系を開発し「2階建て特急の近鉄」あるいは「ビスタカーの近鉄」というパブリックイメージを確立した。しかしその後はニーズの変化もあって通常構造の特急車の増備が続き、1978年末には30000系ビスタカーIII世が導入されたものの、1988年には一部車両にデラックスシートを導入し、インテリアデザインのグレードを大幅に向上させた通常構造の21000系「アーバンライナー」が開発され、近鉄の新たなイメージリーダーとなった。
神戸・姫路方面への乗り入れ
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- 2007年9月8日の時事通信などの報道によると、近鉄の小林哲也社長はかねてより阪伊特急を阪神なんば線の開業を機に阪神電気鉄道線内へ、更には神戸高速線を超えて山陽電気鉄道の山陽姫路駅へ乗り入れる構想を口にしていたが、2008年7月9日の神戸新聞の記事によると、2010年春を目標に伊勢志摩方面と姫路・三宮方面を結ぶ特急および修学旅行専用電車の乗り入れを行なう構想を明らかにしていた。
- この計画が実現すると、阪神三宮駅や山陽明石駅・山陽姫路駅に近鉄特急が姿を見せることになる。また近鉄・阪神・山陽と3社間にまたがって運行される有料特急列車となる。使用車両は4連を計画中であるが、2009年2月22日の神戸新聞の記事によると、山陽電鉄の規格に合う新しい特急電車を設計・発注すると報じている。ただし現在は阪神線および山陽線での近鉄特急の定期運行はダイヤ的に困難といい、まずは臨時列車での運行を試みると阪神の坂井社長が考慮した。そして伊勢志摩方面から神戸・姫路方面への特急の本格的な運行は、阪神三宮駅の改良工事が完了する予定の2013年春に実現する見通しと報じられていた。
東海地震への対応
近鉄では、近鉄名古屋駅 - 川越富洲原駅間および明星駅 - 賢島駅間が東海地震に対する地震防災対策強化地域に関わっており、東海地震の警戒宣言が発令された場合、各区間では列車の運行が中止されることになっている。これに伴って、川越富洲原駅 - 伊勢中川駅 - 明星駅間でも特急列車の運転が取り止められることになっている[43]。
イメージソング
かつて、楠トシエ(作詞・作曲三木鶏郎)がイメージソング「近鉄特急のうた」を吹き込み、同社提供コマーシャルで放送されたことがあった。
関連項目
脚注
- ^ 名阪甲特急運用の多くは編成として成り立つ最小単位である2両編成での運転となり、それでさえ乗車率が25パーセントに満たないという悲惨な情況を呈した。
- ^ 1970年の日本万国博覧会開催を前にした鳥羽線の建設・開業と志摩線の改軌・昇圧などの施策もこの方針に基づいて実施された。
- ^ 矢継ぎ早に行われる運賃・料金値上げと、利用者無視のスト権ストの断行によって「国鉄離れ」が加速した。
- ^ 近鉄発行の広報誌「ふれあいの窓 おしらせ広場 きんてつ No.78 `87臨時号」1987年2月10日発行の中で、運賃値上げに対する利用者への理解を求める文章内に、特急料金を過疎路線に分配し、長大路線を維持管理する原資に充てている旨の記述がある。
- ^ 発売時間は9:00 - 17:00、購入の際にはインターホンで係員を呼び出す。
- ^ a b c d e f g 平成24年のダイヤ変更について (PDF) - 近畿日本鉄道プレスリリース 2012年1月20日
- ^ 日本万国博覧会開催期間中や日本国有鉄道(国鉄)のストライキ時、東海道新幹線のリフレッシュ工事(1974年から1982年に実施)に伴う半日運休時を除く。
- ^ 車両限界が小さかった時代の京都線・橿原線系統と大阪線を直通する京伊特急用に設計された狭幅18m級車体を備える大出力車で、座席が車体幅の制約から転換クロスシートとされたため居住性の点で12000系以降に大きく見劣りし、また定員も少なかった。1973年の橿原線系統車両限界拡張工事完成で、京伊特急には居住性や収容力の点で有利な大阪線・名古屋線用特急車がそのまま充当されるようになっていたため、収容力の小さな本系列は京伊特急から短距離かつ需要の少ない阪奈特急に充当先が振り替えられ、結果的に同じく需要が少なく阪奈特急と共通運用とされた名阪甲特急への充当も実施されたものであった。
- ^ 『決定版 近鉄特急』p.119
- ^ 「決定版 近鉄特急」では「乗客の増加分は出張旅費企業側負担のビジネス客よりも家族連れの行楽客の方が中心であった」とある。
- ^ 1984年11月28日の名古屋線平日ダイヤおよび「決定版 近鉄特急」によると甲特急の3両編成は下り2本/上り1本、5両編成は上り1本で残り12往復は4両編成であった。
- ^ 名阪甲特急運用への充当開始に伴う定数充足のため、5年ぶりに30000系1編成4両が増備された(30115F)。
- ^ 後に一部区間で最高速度が130km/hに引き上げられ、所要時間も更に1分短縮されている。
- ^ もともと近鉄では21000系の成否についてやや悲観的に予想しており、21000系1次車3編成は6両固定編成ではなく需要に応じて4両と2両に分割して運転可能なように編成中間に運転台付きの車両を組み込んであった。
- ^ 4両の甲特急は一般車両使用の際のみ。
- ^ 近鉄時刻表 1988年春・夏号
- ^ 近鉄時刻表 1989年春・夏号
- ^ 同改正では名阪甲特急の間合い運用で名伊甲特急にも1往復のみ21000系が運用されることとなった(近鉄時刻表 1990年春・夏号)。
- ^ 同時期に21000系もリニューアルしてアーバンライナーplusとした。
- ^ 2001年度 - 2005年度の対東海道新幹線との乗客人員のシェアはおおむね新幹線3:近鉄特急1の割合である。
- ^ その後新幹線も1回あたり利用料金が従来の回数券と同額で利用条件が異なる(乗車日1週間前までの発売)「ひかり・こだま自由席用早特きっぷ」として復活させたが、「のぞみ」の自由席が利用できないことに加えて「ひかり」の運行本数が当時より減少していることもあり、利便性の面では低下している。
- ^ 特に名張駅・榛原駅付近からの通勤客は多い。
- ^ 2009年のダイヤ改正で平日のみ大阪難波23:10発大和八木行きが設定されたが、翌年からは名張行きに延長となっている。名張到着は0:04であり、阪奈特急以外では数少ない0時超えの特急である
- ^ 1990年代は鶴橋駅 - 伊勢市駅間や伊勢市駅 - 桜井駅間ノンストップの列車もあった。
- ^ 2009年のダイヤ改正で夜の名古屋発車時刻が繰り下げられ、近鉄名古屋駅を23:15に発車して、津駅には0:04に到着し、阪奈特急以外では数少ない0時超えの特急である。
- ^ 名阪特急は189.7km
- ^ ただし、奈良への観光客の利便を考慮し、土休日についてはほぼ終日1時間間隔で特急が設定されている。
- ^ 大阪阿部野橋駅 - 橿原神宮前駅(一部は吉野駅)間で運転される。
- ^ 名古屋発着列車は構内配線の関係上、天理線への入線はスイッチバック式に転線する必要があるため、平端駅に運転停車する。その影響で、大和八木駅から天理駅まで15キロの道程に対し、所要時間が30分を越える場合もある。
- ^ 近鉄名古屋発07:01、天理発14:38となっていた。
- ^ これにより1974年から1980年までは近鉄四日市駅 - 近鉄名古屋駅間では名阪乙特急は2時間間隔となる時間帯もあった。
- ^ 名古屋 - 湯の山温泉直通臨時特急運転 (PDF) - 近畿日本鉄道プレスリリース 2008年5月13日
- ^ 納涼特急「湯の山温泉サマーライナー」を運転します (PDF) - 近畿日本鉄道プレスリリース 2009年6月17日
- ^ 「湯の山温泉サマーライナー」を運転します (PDF) - 近畿日本鉄道プレスリリース 2010年6月3日
- ^ 近鉄における乗車券とは普通乗車券・回数乗車券・定期乗車券・団体乗車券のほか、ICカード(PiTaPa・ICOCA)、スルッとKANSAI対応カードをさす。
- ^ E号車は通常は使用されることはない。
- ^ 近鉄時刻表 2011年号 P.18
- ^ 1967年から名阪ノンストップ特急限定で名古屋都ホテル(2000年廃業)が担当するスナックコーナー営業が行われ、電子レンジで温めたカレーライスや中華ランチなどを提供したこともあったが、当時は名阪ノンストップ特急そのものが新幹線に利用者を奪われて凋落傾向にあったこともあり、結局スナックコーナーによる食事の提供は1967年から1975年2月までで中止され、近鉄観光による一般の車内販売に戻った。
- ^ その後2005年にJR北海道でも同様のサービスを実施したが、2007年に中止した。
- ^ 近鉄、新型特急投入へ 客1万人に調査、意見反映 - 中日新聞 2010年1月21日
- ^ 新型観光特急平成25年春デビュー! (PDF, 近畿日本鉄道 2011年7月1日)
- ^ 難波線内で車両故障が発生した場合に奈良線の通勤車と併結する必要が生じるのも理由の一つである。
- ^ 東海地震に関するお知らせ - 近畿日本鉄道
参考文献
- 「近鉄特急 上」(著者・編者 田淵仁、出版・発行 JTB)ISBN 4533051715
- 「近鉄特急 下」(著者・編者 田淵仁、出版・発行 JTB)ISBN 4533054161
- 「時刻表でたどる鉄道史」(著者・編者 宮脇俊三・原口隆行、出版・発行 JTB) ISBN 4533028721
- 「時刻表でたどる特急・急行史」(著者・編者 原口隆行、出版・発行 JTB) ISBN 4533038697
- 「東海道新幹線 (2) 」(著者・編者 須田寛、出版・発行 JTB) ISBN 4533050573
- 「まるごとJR東海ぶらり沿線の旅」(著者・編者 徳田耕一、出版・発行 河出書房新社)ISBN 4309224199
- 「国鉄・JR列車名大事典」(著者・編者 寺本光照、出版・発行 中央書院)ISBN 4887320930
- 「東への鉄路 上」(著者・編者 木本正次、出版・発行 学陽書房)ISBN 4313830693
- 「東への鉄路 下」(著者・編者 木本正次、出版・発行 学陽書房)ISBN 4313830707
- カラーブックス「日本の私鉄 近鉄1」(著者・編者 諸河 久・杉谷 広規、出版・発行 保育社)ISBN 458650904X
- 「時刻表復刻版」(著者・編者 JTB、出版・発行 同左)
- 戦前・戦中編 ISBN 4533033938
- 戦後編1 ISBN 4533033946
- 戦後編2 ISBN 4533034632
- 戦後編4 ISBN 4533035809
- 昭和後期編 ISBN 4533037259
- 「JTB時刻表 各号」(著者・編者 JTB、出版・発行 同左)
- 「JR時刻表 各号」(著者・編者 交通新聞社、出版・発行 同左)
- 「近鉄時刻表 各号」(著者・編者 近畿日本鉄道、出版・発行 同左)
- 「京阪神からの旅行に便利な交通公社の時刻表」(著者・編者 日本交通公社、出版・発行 同左)1987年ごろに廃刊
- 寺本光照 林基一 共著『決定版 近鉄特急』、ジェー・アール・アール、1985年5月
- 藤井信夫 編『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』、関西鉄道研究会、1992年
- 『鉄道ピクトリアル No.505 1988年12月臨時増刊号 特集:近鉄特急』、電気車研究会、1988年12月
- 『鉄道ピクトリアル No.569 1992年12月臨時増刊号 特集:近畿日本鉄道』、電気車研究会、1992年12月
- 『鉄道ピクトリアル No.727 2003年1月臨時増刊号 特集:近畿日本鉄道』、電気車研究会、2003年1月
- 鹿島雅美「近鉄特急ものがたり -あれから60年 その1-」『鉄道ファン No.579 2009年7月号』、交友社、2009年7月
外部リンク
- K's PLAZA - 近畿日本鉄道
- 近鉄名阪特急 K's PLAZA - 近畿日本鉄道