宇治山田駅

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宇治山田駅
駅舎
駅舎
うじやまだ - UJIYAMADA
*伊勢市 (0.6km)
(1.9km) 五十鈴川*
所在地 三重県伊勢市岩渕二丁目1-43
所属事業者 近畿日本鉄道(近鉄)
所属路線 山田線
鳥羽線
キロ程 28.3km(伊勢中川起点)
電報略号 ウヤ
駅構造 高架駅
ホーム 3面4線
乗車人員
-統計年度-
5,551人/日(降車客含まず)
-2012年-
開業年月日 1931年昭和6年)3月17日
* 伊勢市方 - 山田線
* 五十鈴川方 - 鳥羽線
3番線より伊勢中川方向を撮影
行き止まり式の1・2番線
奥に見えるのが3番線
バス乗り場跡

宇治山田駅(うじやまだえき)は、三重県伊勢市岩渕二丁目にある、近畿日本鉄道(近鉄)のである。

概要[編集]

1931年参宮急行電鉄線(のちの近鉄大阪線山田線)全通に際し、「神都」宇治山田市(1955年に伊勢市と改称)の新たな玄関口となる伊勢神宮最寄りのターミナル駅として開設された。

当時から長距離列車の始終着駅として賑わい、また貴賓室があるため天皇をはじめとする貴賓客や、正月恒例の内閣総理大臣の伊勢神宮参拝の際の乗降駅となっている。

駅長が置かれ、櫛田駅 - 五十鈴川駅間の各駅を管理している[1]

乗り入れ路線[編集]

山田線と鳥羽線の2路線が乗り入れている。

どちらの路線も当駅が起終点であるが、事実上運転系統が一体化している。但し山田線からの急行や快速急行[2]の多くは当駅で折り返し、鳥羽線へ乗り入れる場合は鳥羽駅まで各駅に停車する。

特急を含む全列車が停車する。

駅構造[編集]

駅舎は開業当時からの鉄筋コンクリート3階建てで、同じ1931年に開業した東武鉄道浅草駅1932年竣工の南海電鉄難波駅南海ビルディング)をも手がけた久野節の設計による近代建築である。幅120mの堂々たる駅舎外部壁面はクリーム色のテラコッタ・タイルで全面装飾され、入口上部には八角形の窓が並ぶ。コンコースの高い天井共々、デザインに優れた昭和初期の名建築と評価されており、駅舎本屋は2001年に国の登録有形文化財に登録された。第1回中部の駅百選選定駅。

駅レイアウトは片面単式ホーム1面と櫛形ホームによる3面4線の高架駅で3階にホーム、2階に改札口がある。高架駅ながら入口は1階の西側しかなく、ホームから直に駅の東側に抜けることはできない。ホームは1・2番線は鳥羽方が行き止まりになっており、当駅での折り返し列車が使用するが、特急については当駅始発であってもすべて4番線からの発車となっている。しかし、2010年3月のダイヤ変更により、鳥羽発着特急の区間を短縮する形で、日中にも当駅始発の特急が設定されることになったため、該当する特急列車は一部を除いて2番線で折り返すことになった。そのため、それまで2番線で折り返していた急行の多くは日中に限り、後述する形で当駅 - 五十鈴川間を回送して折り返すのが基本となった(日中以外は従来通り、急行や快速急行が2番線で折り返す)。これらの五十鈴川駅まで回送していた列車は2014年9月21日改正から営業運転で五十鈴川駅まで行くように変更された。[3]

3・4番線のみが鳥羽・賢島方面に通じており、鳥羽・賢島方面行きは3番線のみを使用する。なお3番線からも伊勢中川方面への折り返しは可能である。当駅で折り返す優等列車や団体貸切列車・臨時列車・明星車庫への回送列車が7両以上の編成になった場合、有効長6両の2番線には入りきらないため、有効長10両の3番線で折り返している。また当駅止まりの一部の列車は3番線到着後、五十鈴川駅まで回送され、そこから折り返すものもある。1番線の有効長は現在では4両であり、普通列車のみの折り返しとなっているが、ホームの伊勢中川寄りに柵を設置して使われていない部分が存在する[4]。4番線ホームには売店がある。

当駅の配線は、伊勢中川方面から1・2番線へほぼまっすぐ入線する形になっている一方、3・4番線は右へカーブしている。これは元々行き止まり式だったが、後から鳥羽線を山田線から直通できるようにしてつなげたためである。信号機上では3番線が下り本線である。

1番線横に地上とスロープでつながり、ターンテーブルが設置されている場所がある。鳥羽線開業以前は鳥羽行や賢島行の特急バスが乗り入れ、当駅到着の特急と接続していた。鳥羽線開業後も定期観光バスが乗り入れ観光客の便宜が図られていたが、現在は使用されていない。近鉄特急史も参照のこと。

2階には貴賓室が設けられている。建物南端の塔屋はもともと火の見櫓を兼ねており、戦後伊勢市の消防本部が置かれたこともある。

のりば[編集]

1 山田線(折返し専用) 伊勢中川方面(朝・夜間の一部の普通のみ)
2 伊勢中川・名古屋大阪難波神戸三宮京都方面
3 山田線 - 鳥羽線 鳥羽志摩磯部賢島方面
4 伊勢中川・名古屋・大阪難波・神戸三宮・京都方面

配線図[編集]

近畿日本鉄道 宇治山田駅 構内配線略図
参宮線 二見鳥羽方面
近畿日本鉄道 宇治山田駅 構内配線略図
鳥羽線
五十鈴川・鳥羽
賢島 方面
伊勢市駅
凡例
出典:[5]



発券・改札機能[編集]

  • 特急券・定期券とも発売。
  • 特急券・定期券自動券売機も設置されている。
  • 自動改札機は日本信号製が設置されている(拡幅1台+2台が、赤い自動改札機)。赤い自動改札機(GX7)は出場時2枚一括処理、PiTaPaICOCA対応。
  • 自動精算機はタッチパネル式高額紙幣・ICカードチャージ対応機。
  • 自動精算機更新後も、ICカード入金機が設置されている(千円札のみ対応)。
  • スルッとKANSAIはエリア外のため使用できない。
  • 当駅を最後に、鳥羽・賢島方面の駅には、自動改札機は設置されていない。ただし、2007年4月1日からのICカード乗車券PiTaPa導入に伴い、五十鈴川駅から鳥羽駅までと志摩線内の一部の駅に簡易型自動改札機が置かれている。
  • 通常は伊勢中川寄りの改札口のみが使用される。鳥羽寄りに団体用の改札口が設置されているが、使用しないときは改札に通じる階段とともに閉鎖されている。

利用状況[編集]

「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。

年度 一日平均
乗車人員
1997年 6,851
1998年 6,491
1999年 6,108
2000年 5,880
2001年 5,823
2002年 5,744
2003年 5,594
2004年 5,524
2005年 5,440
2006年 5,417
2007年 5,373
2008年 5,404
2009年 5,235
2010年 5,238
2011年 5,406
2012年 5,551
  • 宇治山田駅の利用状況の変遷を下表に示す。
    • 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。年度間の比較に適したデータである。
    • 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
      • 2008年11月18日の調査結果によると、1日の利用客は8,252人(前回2005年11月8日の調査では9,170人)。この数字は…
        • 近鉄の全調査対象駅(287駅)中、80位。
        • 山田線・鳥羽線・志摩線の駅(33駅、他線接続駅含む)の中では、松阪駅に次いで2位。
        • 三重県内の近鉄の駅(116駅、但し調査当時の数)の中では、10位。
    • 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

駅周辺[編集]

高度成長期に駅前周辺を再開発する計画があったが、駅前の明倫商店街の反対にあい、再開発は実現する事が出来なかった。バブル期に再び計画が持ち上がり、1991年に近鉄をキーテナントとして、伊勢市観光文化会館の建て替えと一体化した再開発計画が決定した。しかし、バブル崩壊で近鉄は手を引き、2001年に計画は中止された。

バス路線[編集]

三重交通

  • 1番乗り場
    • 51系統 内宮前徴古館前経由)
    • 55系統 内宮前(庁舎前経由)
    • 60系統 御座港
    • 60系統 御座港 (志摩病院経由)
    • 60系統 御座港 (畔名丸岡経由)
    • 62系統 御座港(山商口・畔名丸岡経由)
    • 70系統 宿浦
    • 80系統 五ヶ所
    • 80系統 神津佐(こんさ)
  • 2番乗り場
    • 01系統 浦田町 (宇治山田・伊勢市駅前経由)
    • 02系統 浦田町
    • 03系統 伊勢市駅前
    • 04系統 伊勢市駅前
    • 25系統 注連指(伊勢市駅前経由)
    • 25系統 田間(伊勢市駅前経由)
    • 31系統 道方(伊勢市駅前経由)
    • 31系統 古和(伊勢市駅前経由)
  • 3番乗り場
    • 01系統 伊勢赤十字病院
    • 02系統 宮川中学前
    • 07系統 大倉うぐいす台(伊勢市駅前)
    • 08系統 大倉うぐいす台(松尾観音経由)
    • 12系統 土路(伊勢市駅前経由)
    • 13系統 有滝(三交伊勢志摩交通運行)
    • 13系統 有滝(いせトピア経由)(三交伊勢志摩交通運行)
    • 13系統 有滝(伊勢学園前経由・三交伊勢志摩交通運行)
    • 20系統 早馬瀬口(世古経由)
    • 60系統 伊勢赤十字病院
    • 62系統 伊勢赤十字病院
    • 70系統 伊勢赤十字病院
  • 4番乗り場
    • 07系統 イオン伊勢店(山商口経由)
    • 08系統 イオン伊勢店(松尾観音経由)
    • 12系統 今一色
    • 13系統 イオン伊勢店(いせトピア経由・三交伊勢志摩交通運行)
    • 13系統 イオン伊勢店(伊勢学園前経由・三交伊勢志摩交通運行)
    • 41系統 鳥羽河崎町 経由)
  • 5番乗り場

伊勢市コミュニティバス「おかげバス」

  • 辻久留・藤里ルート
    • 宇治山田駅前(伊勢市役所・三郷山経由)
    • 宇治山田駅前(伊勢市駅前・伊勢市役所・三郷山経由)
    • 伊勢市駅前
    • 三郷山(伊勢市駅前・伊勢市役所経由)

青木バス

歴史[編集]

参宮急行電鉄(参急)によって現在の近鉄大阪線・山田線にあたる大阪から伊勢神宮への参拝ルートが開かれた時、当初はこの駅の工事の遅れから隣の鉄道省山田駅(今の伊勢市駅)を暫定ターミナルとした。同社の桜井 - 山田間開業から3ヶ月たってようやく宇治山田のターミナル駅が完成し、全通に至った。

開業から5日後には、この駅で参急線の全通披露会と参急の親会社で直通運転を行っていた大阪電気軌道(大軌)の創立20周年祝賀会が催されている。

前述した当時としては壮大であった高架ターミナル駅は伊勢のみならず大阪人の羨望も集め、「伊勢では電車も高天原に着く」と洒落て呼ばれた。

開業時より半櫛形ホームで、3・4番線は将来の延伸を考慮したものになっていた。この時は鳥羽線の計画はなかったものの、皇大神宮(内宮)までの延伸を計画していた。しかしこれは「余りにも恐れ多い」という理由で着工に至らず、結局ここから先へ線路が延伸されたのは開業から38年後の鳥羽線開業時であった。

  • 1931年昭和6年)3月17日 - 参宮急行電鉄(参急)の山田(現在の伊勢市) - 宇治山田間開通に伴い、その終着駅として開業。
  • 1941年(昭和16年)3月15日 - 大阪電気軌道(大軌)が参宮急行電鉄を合併、関西急行鉄道(関急)山田線の駅となる。
  • 1944年(昭和19年)6月1日 - 関急が南海鉄道(現在の南海電気鉄道の前身)と合併、近畿日本鉄道(近日→近鉄)の駅となる。
  • 1960年(昭和35年)1月20日 - 名古屋 - 宇治山田間直通運転開始。
  • 1969年(昭和44年)12月15日 - 鳥羽線宇治山田 - 五十鈴川間開業。実質的に途中駅となる。
  • 2007年平成19年)4月1日 - PiTaPa使用開始。
  • 2012年(平成24年)11月22日 - 駅構内に、ショッピングモール「Time's Place うじやまだ」がオープン。

隣の駅[編集]

近畿日本鉄道
山田線・鳥羽線
快速急行・急行・普通
伊勢市駅(山田線) - 宇治山田駅 - 五十鈴川駅(鳥羽線)

脚注[編集]

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  1. ^ 『HAND BOOK 2010』、近畿日本鉄道総合企画部編、2010年9月
  2. ^ 奈良線の快速急行とは異なり、難波線に乗り入れておらず、難波線や相互直通運転を行っている阪神線とは鶴橋駅で乗り換えとなる。なお大阪上本町駅でも乗り換え可能であるが対面乗り換えはできない。
  3. ^ これに伴い宇治山田行き快速急行・急行よりも五十鈴川行き快速急行・急行の方が本数が多くなっている。
  4. ^ 一時期は1番線も6両対応であったための名残りであり、使われていない2両分に柵を設置。ただし有効長は現在も6両対応。
  5. ^ 川島令三、『全国鉄道事情大研究 - 名古屋都心部・三重篇』、ISBN 978-4-7942-0700-5、211p、草思社、1996

関連項目[編集]

外部リンク[編集]