鳥羽水族館

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鳥羽水族館
TOBA AQUARIUM
Toba Aquarium front view 2011.jpg
施設情報
正式名称 株式会社 鳥羽水族館
愛称 TOBA AQUARIUM
前身 丸幸商店
専門分野 総合
事業主体 株式会社 鳥羽水族館
管理運営 株式会社 鳥羽水族館
館長 仲野千里
面積 24,981m2[1]
頭数 20,000頭
種数 約1,200種[2]
水槽総容量 6,000t[1]
来園者数 947,753人(2013年)[3]
主な飼育動物 ラッコ[2]ジュゴン[2]
開館 1955年(昭和30年)5月15日[2]
所在地 517-8517
三重県鳥羽市鳥羽三丁目3番6号
位置 北緯34度28分53.5秒 東経136度50分44.8秒 / 北緯34.481528度 東経136.845778度 / 34.481528; 136.845778座標: 北緯34度28分53.5秒 東経136度50分44.8秒 / 北緯34.481528度 東経136.845778度 / 34.481528; 136.845778
アクセス 近鉄志摩線中之郷駅より徒歩5分[4]
公式サイト 鳥羽水族館
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鳥羽水族館(とばすいぞくかん、TOBA AQUARIUM)は、三重県鳥羽市に本拠地を置く、日本屈指の規模を誇る水族館である[5]

2015年(平成27年)2月時点の展示生物は約1,200種で、日本国内では最大である[2]

自然の環境を再現したゾーンが12あり[5]、約1200種類30,000点もの海や川の生きものが飼育・展示されている[6]。通路は観覧順序を無くした自由通路となっており[5]、通路全長は約1.5kmである。2013年(平成25年)の入場者数は947,753人である[3]。入館者の8割を大人が占めるという特徴を有し、「質実剛健な水族館」と評される[6]

1955年(昭和30年)に開館した私営の水族館である。三重県総合博物館とは密接な協力関係にある[7]

歴史[編集]

開館の契機となったのは、ミキモト真珠島を訪れる観光客で真珠島に渡る際[注 1]、対岸の丸幸水産生け簀が見え、帰りにそれを見学に観光客が来たことによる[8][2]。これを受け1955年(昭和30年)5月15日合資会社丸幸商店が[9]日本で26番目の水族館としてオープンさせた[10]。当時の入場料は20円(小人は半額)で専属の職員は5名だったが、丸幸水産の社員も運営に駆り出されたという[11]。最初の水族館は200を4つに区切り、ペンギンアシカタイハマチなどを放流した「手作りの水族館」で[8]、ガイドがいることを売りにしていた[11]

1956年(昭和31年)には株式会社鳥羽水族館となった[9]1958年(昭和33年)1月31日に、博物館法上の私立博物館に指定された[12]

当初は現在地より西寄りにあったが、手狭になったため、神鋼電機旧鳥羽工場用地だった現在地を譲り受け1990年(平成2年)7月2日に第1期部分が竣工し移転した[13]。大成建設が設計・監理し[14]1994年(平成6年)4月10日に全館が開館した[13]1996年(平成8年)4月1日には公式サイトを立ち上げ、ネット通販も開始した[13]

オープン以後、多くの家族連れらが訪れ、通算5000万人を超える全国最多入館者数を誇っている。2009年(平成21年)8月3日には日本初となる入館者数累計5500万人を達成。会館55周年にあたる2010年(平成22年)3月8日には5555万5555人に達した。

絶滅の危機にある希少海洋生物の保護・育成にも力を入れており、スナメリの赤ちゃんや日本初のラッコ2世の誕生、ジュゴン飼育の世界記録11,475日(31年5か月)[15]オウムガイ飼育の世界記録[16]も保持している。世界記録を更新していたオスのジュゴン・じゅんいちは2011年(平成23年)2月10日に推定33歳で亡くなった[15]

創設者で元館長の中村幸昭は現在、名誉館長。中村は、渋沢敬三から「よい水族館に育て、利益が上がったら学術研究、社会教育に還元しなさい」と言われ、この言葉を胸に刻み[11]上述の通り実現している。

歴代館長[編集]

館長 在任期間 備考
1 中村幸昭 1955年5月15日-2005年8月27日[17] 創設者、名誉館長[17]
2 古田正美 2005年8月27日[17]-2013年8月24日[18] スナメリ研究の第一人者[18]
3 仲野千里 2013年8月25日[18]-現在 創設者の孫[6]

館内と主な動物[編集]

アフリカマナティー
日本で唯一飼育されているジュゴンの「セレナ」

ダイオウグソクムシ[編集]

鳥羽水族館で2007年9月から飼育されているダイオウグソクムシの1個体 (No.1、愛称「1号たん」) は、2009年1月2日に餌を食べて以来、月1度の餌やりにも反応せず、2014年1月に絶食から6年目に達し話題となっている[25]。もともと飢餓に強いダイオウグソクムシであるが、ここまで長い期間絶食した例はない。ニコニコ生放送では絶食状態のダイオウグソクムシの様子を長時間配信する企画を行い、思わぬ人気を博す。2014年2月14日午後5時ごろ、飼育員がバレンタインデーに合わせた餌やりに来たところ、「1号たん」の死亡が確認された[26]死因は不明で、絶食期間は1869日間に及んだ[26]。今後、冷凍保存される予定である[26]2月18日に「悲報 ダイオウグソクムシ1号たん追悼番組」がニコニコ生放送で配信され、一時鳥羽水族館のサーバーがダウンするほどのアクセスが集中した[27]

それとは別個体であるNo.9、愛称「9号たん」が2013年6月3日に死亡した際も同年6月13日に追悼放送がなされた[28]

2014年7月にはドワンゴからダイオウグソクムシの巨大模型(幅1.5m×奥行0.85m×高さ1.35m)が寄贈され、ダイオウグソクムシの展示されている「へんな生き物研究所」のコーナーに飾られている[29]

水中入社式[編集]

鳥羽水族館では、大型水槽の中で「水中入社式」と呼ばれる入社式を毎年開催している[30]。水族館の先輩職員の発案で始まり[31]2013年(平成25年)で7回目になる[32]

水中入社式は、ウェットスーツの上からスーツを着た新入社員(飼育員)が、ボンベを背負い水中メガネ足ひれを装着して水槽に入り、防水加工を施した辞令を受け取り、「初仕事」として水中で水槽のガラスを磨く、というものである[33]。入社式の様子は一般の来館者が見ることができ、新入社員は来館者に向けて水中で挨拶を行う[30]。2013年の新入社員の1人は、式後に「Wikipediaに載っていないような情報を発信していきたい」とコメントした[32]

その他[編集]

NHKの「みんなのうた」で1986年(昭和61年)頃に放送されていた曲『いたずラッコ』のバックで流れているラッコの実写映像の撮影地は、ここ鳥羽水族館である。

入り口では日本語のほかに、中国語韓国語英語のパンフレットも配布している。台湾語のパンフレットも用意されているが、実際には繁体字版中国語のパンフレットのためビン南語(台湾語)のパンフレットではない。

土曜日日曜日限定で、水族館の舞台裏を探検する「うら側探検隊」を実施している[5]

交通[編集]

近鉄中之郷駅方面から撮影

脚注[編集]

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注釈

  1. ^ 当時、ミキモト真珠島には現在のように「パールブリッジ」が架けられていなかったため、鳥羽本土から船で島へ渡っていた。

出典

  1. ^ a b 施設概要 | 鳥羽水族館公式ホームページ”. 鳥羽水族館. 2015年3月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 石井宏樹(2015年3月3日). “見聞いせしま 鳥羽水族館開館60周年 飼育と研究 挑戦次々 新ゾーン開設 ネコ科初展示”. 中日新聞 (中日新聞社)
  3. ^ a b 観光地点等分類ごとの入込客数”. 三重県雇用経済部 観光・国際局 観光政策課. 2015年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g ぴあ株式会社(2013):71ページ
  5. ^ a b c d e f ぴあ株式会社(2013):70ページ
  6. ^ a b c 入場者数減に歯止めをかけた水族館再生の情報戦略”. Bizコンパス. NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション (2015年2月24日). 2015年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  7. ^ 藤岡(1974):156ページ
  8. ^ a b 岩中ほか(1992):126ページ
  9. ^ a b 鳥羽市史編さん室(1991):1312ページ。
  10. ^ おかげさまで50年・鳥羽水族館開館50周年記念式典”. 鳥羽水族館. 2015年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  11. ^ a b c 伊勢志摩国立公園指定50周年記念事業実行委員会 編(1997):65ページ
  12. ^ 1958年(昭和33年)1月31日文部省告示第17号「博物館に相当する施設を指定する件」
  13. ^ a b c 鳥羽市観光基本計画―資料編別冊-鳥羽の観光史略年表”. 鳥羽市. 2015年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  14. ^ 大成建設 | 実績紹介 - 鳥羽水族館”. 大成建設. 2015年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  15. ^ a b 林(2011)
  16. ^ 「オウムガイ 飼育世界一 鳥羽水族館、1690日」中日新聞2014年2月25日付朝刊、社会面33ページ
  17. ^ a b c "鳥羽水族館の名物館長退く 中村幸昭氏、「開館50周年機に」決断"朝日新聞2005年8月28日付朝刊、1社会名古屋版31ページ
  18. ^ a b c スナメリ研究第一人者の古田氏退任…鳥羽水族館”. 読売新聞 (2013年8月26日). 2013年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  19. ^ 朝日新聞社"カピバラも仲間入り 鳥羽水族館、1千種類超える"2011年1月15日.(2011年2月25日閲覧。)
  20. ^ a b 辰巳出版(2012):74ページ
  21. ^ 鳥羽水族館の「草食系女子」アフリカマナティー、「計量記念日」に身体測定”. 伊勢志摩経済新聞 (2014年11月1日). 2015年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  22. ^ a b 辰巳出版(2012):75ページ
  23. ^ 「へんな生きもの研究所」7/13 OPEN!! | イベント・新着情報 | 鳥羽水族館公式ホームページ
  24. ^ 鳥羽水族館「へんな生きもの研究所」ー4年半絶食ダイオウグソクムシ「センター」に
  25. ^ 謎の深海生物「ダイオウグソクムシ」丸5年絶食記録更新、ますます謎深まる 2014年1月2日
  26. ^ a b c ダイオウグソクムシ、絶食1869日で死す…鳥羽水族館”. 読売新聞 (2014年2月15日). 2014年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年2月24日閲覧。
  27. ^ 東京ウォーカー. “グソク界のアイドル・1号たん追悼番組にネット回線がパンク状態!”. Yahoo!ニュース. 2014年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年2月24日閲覧。
  28. ^ 鳥羽水族館のダイオウグソクムシ「9号たん」死ぬ―「ニコ動」で追悼番組”. 伊勢志摩経済新聞 (2013年6月13日). 2015年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月11日閲覧。
  29. ^ 中谷秀樹"模型も人気「No.1」? ダイオウグソクムシ 鳥羽水族館にお目見え"中日新聞2014年8月13日付朝刊、伊勢志摩版10ページ
  30. ^ a b “魚やカメも門出お祝い 鳥羽水族館で水中入社式”. 日本経済新聞. (2013年3月31日). オリジナル2013年4月18日時点によるアーカイブ。. http://megalodon.jp/2013-0418-2244-21/www.nikkei.com/article/DGXNASFK3100V_R30C13A3000000/ 2013年4月18日閲覧。 
  31. ^ 鳥羽水族館 (2013年3月31日). “今年も開催 大水槽で水中入社式”. 鳥羽水族館. 2013年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月18日閲覧。
  32. ^ a b “鳥羽水族館で「水中入社式」-黒のスーツの上に空気ボンベ背負って”. 伊勢志摩経済新聞. (2013年3月31日). http://iseshima.keizai.biz/headline/1695/ 2013年4月18日閲覧。 
  33. ^ 「飼育員1年生 水槽で入社式 鳥羽水族館 スーツ姿でドキドキ、ブクブク…。」中日新聞2013年4月7日付朝刊、ジュニア中日17ページ

参考文献[編集]

  • 伊勢志摩国立公園指定50周年記念事業実行委員会 編『伊勢志摩国立公園50年史』伊勢志摩国立公園指定50周年記念事業実行委員会、1997年(平成9年)3月24日、205p.
  • 岩中淳之・上村芳夫・浦谷広己・恵良 宏・岡田 登・奥 義次・西城利夫・藤本利治・間宮忠夫・山中喜久子・和田年弥『図説 伊勢・志摩の歴史<下巻>』郷土出版社1992年(平成4年)8月15日、155p. ISBN 4-87670-028-1
  • 鳥羽市史編さん室『鳥羽市史 下巻』平成三年三月二十五日、鳥羽市役所、1347pp.
  • 林 一茂"“ジュゴン:鳥羽水族館のじゅんいち死ぬ 寄り添い30年、肩落とす浅野副館長”. 毎日新聞三重版.2011年(平成23年)2月11日.
  • 藤岡 薫(1974年(昭和49年))"研究調査に重点の三重県立博物館"季刊自然科学と博物館(科学博物館後援会).41:156.
  • 『いちばん楽しい水族館の歩き方』タツミムック、辰巳出版、2012年11月20日、111p. ISBN 978-4-7778-1064-2
  • 『見て、さわって、癒される水族館ぴあ』ぴあMOOK、ぴあ株式会社、2013年4月10日、130p. ISBN 978-4-8356-2182-1

関連項目[編集]

外部リンク[編集]