非常事態宣言

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非常事態宣言(ひじょうじたいせんげん)は、国家の運営が何らかの理由により破綻の危機に瀕したことに対し、平時の法制を超えた措置を実施することをその最高責任者が発令するものである。

国家の運営を脅かすものとして代表的なものは外国からの武力攻撃、内乱、暴動、テロ、大規模な災害などがあるが、鳥インフルエンザAIDSなど疫病もその対象となる例が増えている。

行われる措置としては警察および軍隊を含む国家公務員の動員、公共財の徴発、最高責任者による政令の発布、検問や家宅捜索などを許すことが主となるが、特に内乱の際には集会の自由やストライキなど市民の権利を制限する措置も含まれることが多い。市民の権利制限が強くなると、性格として戒厳令に非常に近いものとなってくる。

比較的新しいものとして、

などがよく知られる。災害に伴うものとしては2005年スマトラ島沖地震スリランカモルディブ政府が、同年のハリケーン・カトリーナによる被害でニューオーリンズ市が非常事態宣言をしている。アメリカは特に、州知事や首長が災害に伴う地域内非常事態をしばしば宣言する事で知られる(職権が与えられている)。

2006年にはフィリピンのアロヨ大統領が国軍によるクーデターの企てに対して戒厳令に近い非常事態宣言を発令し、内外の強い批判を浴びた。

また、タイのタクシン首相が国軍による無血クーデター(タイ軍事クーデター)に対して非常事態宣言を発令したが、軍部はこれを無効とし、戒厳令を発布した。

[編集] 日本における運用

日本の現行法には非常事態宣言が規定されておらず、占領期にGHQによって発令されたことがあるのみである(阪神教育事件)。そのため有事法制の議論の中でその必要性が唱えられている。

また今日の日本では地方自治体によってしばしば「交通死亡事故多発非常事態宣言」、「ごみ非常事態宣言」などが出されている。これは上記の非常事態宣言とはまったく異なり、地方自治体が一丸となってその対策に当たることを宣言するものである。こうした宣言によって市民の権利が制限されたり、平時の法制を超えて首長の権限が強化されることはない。原則として知事市長が宣言する。

[編集] 関連項目