アリゲーターガー

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アリゲーターガー
Atractosteus spatula.jpg
アリゲーターガー Atractosteus spatula
分類
上綱 : 顎口上綱 Gnathostomata
: 条鰭綱
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
: ガー目LepisosteiformesまたはSemionotiformes
: ガー科 Lepisosteidae
: アトラクトステウス属 Atractosteus
: アリゲーターガー Atractoateus spatula
英名
Alligator gar

アリゲーターガー学名Atractosteus spatula)はレピソステウス目レピソステウス科[1]アトラクトステウス属に含まれる一種である。北アメリカ最大の淡水魚であり[2][3]、世界最大級の淡水魚としても知られている。

学名(種小名)のspatulaはラテン語でスプーンを意味する。これは、幅の広いに由来する。

分布[編集]

ミシシッピ川リオグランデ川などのメキシコ湾にそそぐ水系に分布する[4]アメリカメキシコニカラグアコスタリカにまたがっている。アメリカでは南部が中心になる。

湖沼や大きな河川の下流域など、流れの穏やかな場所に生息する。流れの速い場所は好まない。通常は淡水域や汽水域に生息する。しかし、海域に生息する個体群もあり、淡水と海水の両方に生息する数少ない魚類でもある。ルイジアナ州塩性湿地にも生息している。

日本にも外来種として生息し、各地から報告されている。鑑賞目的で飼育されていたものが放逸されたことにより侵入したと推測されている[5]

生態[編集]

食性肉食性で、主に他の魚類甲殻類を食べる。

ふ化したばかりの仔魚には、卵黄が付いている。それが吸収された後は、アカムシボウフラ動物プランクトンなどを食べるようになる。稚魚の段階に入ると、水生昆虫やその幼虫、水に落ちた昆虫、小さな甲殻類を捕食する。成長に従って魚類を食べる割合が増えていく。

形態[編集]

目内では最大種で、全長は2m程度になる[6]。信頼できる記録では、全長304.8cm、体重104.4kgの個体が、1953年にミシシッピ州で捕獲されている[7]。これよりも大きな記録があるともされるが、信頼性に欠ける[8]。体重では1988年に、全長252.0cmの個体で157kgが記録された。1942年にも、137kgのものが記録されている。これらのものは、全てミシシッピ川河口付近のものである。

他のガーと同様、浮き袋には毛細血管が張り巡らされており、空気呼吸が可能になっている。アリゲーターガーが生息する環境は、溶存酸素が低下しやすいが、これによって酸欠の心配がなくなる。

体表はガノイン鱗(硬鱗)で覆われている[9]

出典・脚注[編集]

  1. ^ ガー科リンコツギョ科とも書かれる。
  2. ^ Andrew Campbell,Jhon Dawes(松浦啓一 監訳)、『海の動物百科2 魚類Ⅰ』、朝倉書店、p24
  3. ^ ただし、シロチョウザメ(英名:White sturgeon、学名:Acipenser transmontanus)を除く。
  4. ^ 『月刊アクアライフ』2005年8月号、マリン企画、p24
  5. ^ 北海道 (2010年). “アリゲーター・ガー”. 北海道ブルーリスト2010. 2013年10月23日閲覧。
  6. ^ 東山泰之、『古代魚の仲間』、ピーシーズ、2005年、p10
  7. ^ 『月刊アクアライフ』、1994年5月号、マリン企画、p45
  8. ^ 『月刊アクアライフ』2005年8月号、マリン企画、p57
  9. ^ ガノイン鱗をもつ魚類は、ガーの他に、アミア目ポリプテルス目チョウザメ目が挙げられる。

関連項目[編集]