オス

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オス)は、メスと対比される動物性別。主に人間以外の動物で使われ、人間の男性に相当する。動物の中で、精子を作り出す個体を言う。記号として、槍と盾をかたどった「」が使われる(男性器を表すというのは誤りである)。

雄の作る精子は、雌の作るに比べ、遙かに小さいので、それを作るエネルギーは格段に少ない。そのため、雌が卵を作る数に比べ、雄が精子を作る数は格段に多いのが通例である。つまり、雄の作る精子は、その大部分が無駄になる定めである。反面、変異がおきやすい。(進化論より中立進化説、アルギニノコハク酸合成酵素偽遺伝子実験の塩基配列置換ミスの頻度など)

[編集] 区別

性の本質は配偶子の接合型であるため、個体の性(雌雄)の区別は生殖巣によって判断する。しかし、それ以外の部分で区別がつく場合も多い。生殖巣以外の、生殖器の構造で区別がつく場合もあり、特に体内受精を行うものの場合、雌に精子を受け渡すための構造(陰茎など)が発達していれば、区別はたやすい。

生殖巣自体の違いは一次性徴と呼ばれ、それ以外の性差を示す形質を二次性徴と呼ぶ。生殖巣・生殖器以外の体の各部にはっきりとした性差が見られる場合もある。たとえば保育のための構造や、配偶行動に際して使われる構造などである。そのような性差も二次性徴と呼ばれる。また、それがはっきり見られるために、雌雄の区別がつきやすいものを、特に性的二型と呼ぶ。配偶のための構造、たとえば飾り羽根や美しい色彩を、配偶行動を行うときにだけ表す場合、これを婚姻色などと言うことがある。性差のはっきりしないもの、特に繁殖期以外ではほとんど区別のつかないものも多い。ただし、二次性徴の語を生殖腺に付属する器官や外部生殖器を指すのに用い、これら以外については三次性徴と呼ぶこともある。

雌雄の形質の差は、配偶の形式によっても異なる。特に、一夫多妻制で、一頭の雄が多くの雌をふくむハーレムを独占するような動物では、雄が雌より大きくなることが多い。そのような動物では、雌にあぶれた雄が多く出現し、雌の群れを奪おうとねらうことになり、雄同士の戦いを生じる。戦いのための武器を装備するものもあるが、戦う前のデモンストレーションのための構造を発達させるものも多い。哺乳類ではマントヒヒライオンアザラシ昆虫ではヘリカメムシ類にそのような例が見られる。

[編集] 関連項目

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