旭川市旭山動物園

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旭川市旭山動物園
Asahikawa
Asahiyama zoological park
正門
施設情報
専門分野 総合
事業主体 旭川市
管理運営 旭川市
園長 坂東元
頭数 692点(2012年1月1日現在)
種数 124種(2012年1月1日現在)
来園者数 304万人(2006年度)
開園 1967年(昭和42年)7月1日
所在地 078-8205
北海道旭川市東旭川町倉沼
位置
アクセス 下記、アクセス参照
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旭川市旭山動物園(あさひかわしあさひやまどうぶつえん)は、北海道旭川市にある日本最北の動物園

概要[編集]

動物園内

動物の自然な生態が見られる行動展示後述)を実施して、一躍有名になった。1997年以降は入園者数が増加し、北海道を代表する観光地として定着している。日本国内だけではなく海外[1][要出典]からも数多くの観光客が訪れている。2004年6月の「あざらし館」公開以降は7月は18万5,461人、8月は32万1,500人と、恩賜上野動物園を抜いて日本一の月間入園者数を記録した。2006年度の入園者数は300万人を超え、350万人の来園者があった上野動物園に次いで国内2位、世界レベルでも上位の入場者数を誇る。2010年、愛知県の東山動植物園に次ぐ第3位[2]。寒冷地域に生息する動物の飼育繁殖に実績があり、旭山動物園が国内で初めて飼育下での自然繁殖に成功した動物にホッキョクグマアムールヒョウコノハズクなどがいる。

今後の構想・計画としてゾウの多頭飼育を検討中である[3]

展示[編集]

行動展示[編集]

日本の動物園で一般的な、動物の姿形を見せることに主眼を置いた「形態展示」ではなく、行動や生活を見せる「行動展示」を導入したことで注目を集めた。

ペンギンのプールに水中トンネルを設ける、ライオントラが自然に近い環境の中を自由に動き回れるようにするなど、動物たちが動き、泳ぎ、飛ぶ姿を間近で見られる施設造りを行っている。環境エンリッチメントとして、冬のペンギンの運動不足解消から始められた雪の上の散歩は人気イベントで、積雪時に限り毎日開催される。このほか、食事時間を「モグモグタイム」と題し、動物の行動を展示する催しも行われている。旭山動物園の行動展示は今後の動物園展示の指針として国内外の動物園関係者が視察に訪れるなど注目されている。

混合展示[編集]

異なる動物を同じ場所で飼育する「混合展示」も新たな取り組みとして試みられている。現在はゴマフアザラシウミネコオオセグロカモメジェフロイクモザルカピバラの混合展示を行っている。過去にはペンギン館でアザラシの仔を飼育していたことがあるほか、マルミミゾウモモイロペリカンの混合展示もあった。動物同士のストレス解消などの狙いがある。

歴史[編集]

旧動物園正門(2005年8月)

かつて動物園は大都市にしかない施設であり、北海道では1951年にようやく札幌市円山動物園が開園した。高度経済成長の到来した1960年前後から全国の地方都市で盛んに動物園が建設されるようになり、1963年にはおびひろ動物園が開園した。

旭川市でも動物園開設を求める声が大きくなり、当時の五十嵐広三市長(後の建設大臣内閣官房長官)が、1964年度以降開園へ向け予算をつけた。建設地には市内数カ所の候補があったが、地形や地質が適していたこと、また市内中心部から旭川電気軌道の路面電車(旭川電気軌道東旭川線1972年廃止)が運行されていたことなどが決め手となり、市の東部にある旭山が選ばれた。1966年4月着工、1967年6月完工、総事業費は約2億5千万円であった。各地に預託されていた動物を運び入れて開園したのは1967年7月1日である。当初の動物は75種505点だった。なお、これにはコイ200匹も含まれている。

当初40万人ほどだった年間入園者数は、旭川市の人口増とともに右肩上がりに増加したが、1983年の約59万7千人をピークに減少に転じた。1994年にはニシローランドゴリラ[4]ワオキツネザルが相次いでエキノコックス症で死亡するという事態が発生、施設面も含めて予防策を検討するために8月27日で営業を切り上げた。人間への感染の恐れはほとんどなかったが、市民の不安は大きく、入園者減少に追い打ちをかける形となった。1996年には約26万人まで入園者数は落ち込んだ[4]

これを打開すべく、1997年より行動展示を実現する施設づくりに着手した。同年には巨大な鳥籠の中を鳥が飛び回る「ととりの村」が完成。翌年以降「もうじゅう館」、「さる山」、「ぺんぎん館」、「オランウータン舎」、「ほっきょくぐま館」、あざらし館、「くもざる・かぴばら館」、チンパンジーの森と毎年のように新施設をオープンさせ、そのたびに入園者を増やしていった。

2005年11月15日、NHKの番組「プロジェクトX〜挑戦者たち〜・旭山動物園〜ペンギン翔ぶ〜」に取り上げられた。また、2006年5月13日には、フジテレビ系列で旭山動物園をモチーフとしたスペシャルドラマ「奇跡の動物園〜旭山動物園物語〜」が放送、次いで2007年5月11日、2008年5月16日に続編が放送され、その後もたびたびドラマの撮影や映画の撮影が行われている。

年間入園者数は、2005年度には前年比55万人増の206万人、2006年度には304万人、2007年度には307万人を記録している。恩賜上野動物園の350万人に肉薄し、夏休み期間中はそれを凌ぐ入場者を集め、北海道を代表する観光地のひとつとなった。なお、入園者数は2007年度をピークにその後はブームの沈静化に伴い減少に転じたが、2012年度・2013年度は160万人台の入園者数となって減少に歯止めがかかった。現在でも恩賜上野動物園・名古屋市東山動植物園に次ぐ日本第3位の入園者数を誇り、2位までの動物園が大都市にあり、かつジャイアントパンダコアラなどの集客力のある動物を飼育していることを考慮すると驚異的な成績と考えられる。展示施設はその後も毎年のように充実を続けており、今でも北海道を代表する観光地のひとつであることに変わりはない。特に外国人の来園が多く、北海道に外国人観光客を誘致するための重要な観光地のひとつと位置づけられている。

Webページではマイクロソフトと連携し、Microsoft Windows Vistaの標準機能であるWPFを活用した、旭山動物園の紹介や動物について詳細に書かれている無料コンテンツ「Mother Earth〜母なる地球」が作られた。2009年4月には、旭川市が制定した旭山動物園オフィシャルサポーター制度で承認された「あさひやま"もっと夢"基金応援サイト 旭山動物園モバイル」がJNN系列である北海道放送よりリリースされ、ライブカメラで「あざらし館」や「ほっきょくぐま館」、「ぺんぎん館」をのぞく事が出来る他、開園当時の様子や、貴重なテレビ放送の動画なども閲覧することが出来る。

年表[編集]

施設と飼育動物[編集]

北に位置する動物園のため、北方系の動物の展示が多い傾向にある。

かつては「ノシオ」と言う名のミナミシロサイが展示されていたが、2009年11月17日腎不全で死亡し、このため、北海道の動物園からはサイが見られなくなった。 また、ゾウもいなくなったために、北海道にはおびひろ動物園にいるのみである[8]

食事・おみやげ[編集]

西門と東門、しろくま館隣に食堂を設置する。園内への弁当を持ち込みは可能。ただし、バーベキューなど火気の使用は禁止されている。

モグモグテラス[編集]

旭川ターミナルビル株式会社が経営。旭山動物園に入居する飲食施設で最大規模。営業時間は10:30 - 17:30(夏期)、10:30 - 15:30(冬期)。動物園入園者以外の利用も可能。

限定品[編集]

旭山動物園限定のお土産やグッズも販売される。正門と東門の売店付近に設置されているカプセルトイ「旭山動物園カプセル・ズー」では動物園の完全オリジナル商品が購入可能。原型制作を海洋堂が手がけ、ホッキョクグマが水中に飛び込むシーンや、キングペンギンの散歩など、旭山動物園を代表する光景がヴィネット(情景模型)として再現されている。全6種類、各300円。

営業[編集]

開園日時[編集]

  • 夏期・冬期の営業を切り替える4月上旬から下旬、11月上旬から下旬、および年末年始は休園となる。(2014年度は4月8日-25日、11月4日-10日、12月30日-2015年1月1日)
  • 2014年度は夏期が4月26日 - 11月3日(うちお盆期間は「夜の動物園」と称して開園時間を延長。2014年度は8月9日 - 15日が対象)、冬期は11月11日 - 12月29日および2015年1月2日 - 4月7日。
    • 夏期 : 10月15日まで 9:30 - 17:15(入園締切は16:00) 10月16日から 9:30 - 16:30(入園締切は16:00)
    • お盆期間 : 9:30 - 21:00(入園締切は20:00)
    • 冬季 : 10:30 - 15:30(入園締切は15:00)

入園料[編集]

(2014年度)

  • 一般
    • 大人(中学生を除く15歳以上) - 820円
    • 団体(大人25名以上) - 720円
  • 旭川市民特別料金
    • 大人(中学生をのぞく15歳以上) - 590円
    • 団体(大人25人以上) - 490円
  • 旭川市民特別料金は2008年に入園料を改定した際に、旭川市民だけ入園料を据え置く目的で作られたものである。
  • 旭山動物園年間パスポートは1,020円。青少年科学館共通パスポートは1,820円。2011年度より有効期間が変更となり、最初の入園日から1年間有効となる。ただし休園日は除く[9][要出典]
  • 中学生以下、70歳以上の旭川市在住者、身体障害者と介助者、生活保護世帯は無料。(要証明)
  • 旭川市民特別料金は旭川市在住者のほか、旭川市内の高校及び高等専門学校(3年生までの者に限る)に在学している生徒も学生証を提示することで適用される。

アクセス[編集]

  • 旭川市中心部より約10km

自家用車[編集]

バス[編集]

旭川電気軌道 旭山どうぶつ園号
  • ファンファン(循環バス)
    • 期間限定の運行、旭川市のサイトで運行を参照。

鉄道[編集]

  • 旭川駅
    札幌方面からの函館本線、富良野・美瑛方面からの富良野線、名寄・稚内方面からの宗谷本線が接続する駅。北見・網走方面への石北本線の列車も宗谷本線経由で乗り入れている。
    • 土日祝や繁忙期に臨時特急「旭山動物園」号が、札幌駅 - 旭川駅間を1日1往復する。全席指定扱。
    • また「旭山動物園きっぷ」[10]等の乗車券とのセット商品も販売されている。
    • 旭川駅からは多数バスが出ており旭川駅からのアクセスが一般的である。
  • 北日ノ出駅
    • JR北海道石北本線北日ノ出駅から徒歩約25分。ただし本数の少なさやバスが出ていないなどアクセスの悪さから最寄り駅ながらアクセス駅の機能は果たしていない。

旭山動物園でロケを行ったテレビ番組[編集]

旭山動物園の再起・脚光を描いた作品[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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外部リンク[編集]