坂上駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
坂上駅
駅舎(2007年9月)
さかかみ
Sakakami
角川 (4.9 km)
(9.9 km) 打保
地図
所在地 岐阜県飛騨市宮川町林
北緯36度19分40.24秒 東経137度8分27.28秒 / 北緯36.3278444度 東経137.1409111度 / 36.3278444; 137.1409111座標: 北緯36度19分40.24秒 東経137度8分27.28秒 / 北緯36.3278444度 東経137.1409111度 / 36.3278444; 137.1409111
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
所属路線 CG 高山本線
キロ程 166.6 km(岐阜起点)
電報略号 サミ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線[1]
乗車人員
-統計年度-
9人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1933年昭和8年)11月12日[2][3]
備考 無人駅[1][2]
テンプレートを表示

坂上駅(さかかみえき)は、岐阜県飛騨市宮川町林にある、東海旅客鉄道(JR東海)高山本線である[1]

概要[編集]

岐阜県北部の山間部にあり、2004年に成立した飛騨市宮川地区に位置する。この宮川地区は飛騨市成立前は吉城郡宮川村で、当時役場等があり村中心部であった場所に当駅がある[2]。駅名は旧宮川村の前身の1つ坂上村に由来する説もあるが、明確では無い[4]

開設は1933年(昭和8年)である。当時は鉄道省飛越線という路線の終着駅であったが[5]、その翌年に高山本線の中間駅に変更された[5]国鉄分割民営化ではJR東海に継承され[6]、現在に至っている。

2004年(平成16年)10月に当駅を含む区間が不通となる前は、行事の際に一部特急ひだ」が臨時停車していた。2007年(平成19年)9月の復旧以降は停車していない[7]

歴史[編集]

高山本線は、岐阜側から「高山線」として、富山側から「飛越線」としてそれぞれ建設された経緯がある[5]。当駅は、このうち飛越線が杉原駅から先に延伸した際、その新たな終着駅として開設した。その翌年の1934年昭和9年)10月25日には、飛騨小坂駅から高山駅を経由し当駅に至る区間が開業し、高山線と飛越線が一体となり「高山本線」となっている[5]

年表[編集]

駅構造[編集]

ホーム・駅構内[編集]

島式・単式ホーム2面3線を有する地上駅[2]。片側(南側)のみに線路が接する単式ホームが北側に、南北両側に線路が接する島式ホームが南側にある[2]。北側から順に1 - 3番線とされている。1番線は下り列車、2・3番線は上り列車が使用する(但し3番線は1日1本のみ発着[注釈 1])。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
1 CG 高山本線 下り 富山方面[注釈 2]
2・3 上り 高山下呂方面[注釈 2]
  • ホームに接する線路の他にも、ホームに接しない線路(側線)が東側(猪谷駅方)の上下線それぞれに付属しており、保線車両用車庫が設置されている。
  • ホーム間移動用に、跨線橋が設置されている。
  • 停車する列車は、高山方面と猪谷駅を結ぶ普通列車のみで、高山本線で運行される特急ひだ」は通過している。普通列車は、上下共に1 - 3時間に1本程度の本数で発着する。また、夜に運行される高山発下り最終列車は、当駅止まりである。

駅舎[編集]

駅舎は構内北側単式ホーム(1番線)側にあり、山小屋風の鉄骨造2階建て[3]漫画による村おこしを狙って旧宮川村が設置した「遊ingギャラリー」(ベルギー絵本の図書館)が併設されている[2][3]。ただし駅員無配置駅(無人駅)であり[18]、乗車券の販売などは行われていない。なお、駅の管理は高山駅が行っている[18]

駅周辺[編集]

駅西側から北側にかけて宮川が流れている。高山本線はこの宮川に沿って建設されているが、当駅周辺はやや川から離れている。この駅と川に挟まれた地域に、飛騨市宮川振興事務所(旧宮川村役場)や市立宮川小学校市立宮川中学校、坂上郵便局、飛騨農業協同組合(JAひだ)宮川支店等が集まる。

駅前には岐阜県道481号が接続する。この県道は、より宮川に近い場所を通る国道360号に繋がっている。

隣の駅[編集]

東海旅客鉄道(JR東海)
CG 高山本線
角川駅 - 坂上駅 - 打保駅

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2021年3月改正ダイヤでは、15:40発美濃太田行普通が使用する。
  2. ^ a b 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2015年1月現在)。

出典[編集]

  1. ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 48号 岐阜駅・高山駅・奈良井駅 ほか68駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年7月21日、26頁。 
  2. ^ a b c d e f g h 澤井 2016, p. 247.
  3. ^ a b c d “山小屋風の駅舎を併設”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1996年12月3日) 
  4. ^ 澤井 2016, p. 248.
  5. ^ a b c d 澤井 2016, p. 35.
  6. ^ 澤井 2016, p. 37.
  7. ^ 『JR時刻表』(編集・発行 弘済出版社)2004年3月号、p.114(特急「ひだ」の時刻)に6月3日「ひだ12号」臨時停車の記載あり。復旧以降、同ページに坂上駅の欄が残るものの、臨時停車の記載なし。
  8. ^ a b c d 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』2、JTB、1998年、167頁。
  9. ^ 「12駅の貨物取扱廃止 名鉄」『交通新聞』交通協力会、1972年9月17日、1面。
  10. ^ “「通報」身延線甲斐常葉駅ほか36駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 3. (1985年3月27日) 
  11. ^ “21駅を停留所化 高山線など3線 約60人削減、4月実施 名鉄局”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1985年3月28日) 
  12. ^ 「平成30年7月豪雨」に伴う高山本線の被災状況について』(PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2018年7月11日https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037720.pdf2022年8月13日閲覧 
  13. ^ “特急ひだ運休「大きな痛手」 高山や下呂、高まる不安”. 朝日新聞デジタル. (2018年7月13日). オリジナルの2018年7月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180713103229/https://www.asahi.com/articles/ASL7C3PXGL7COHGB005.html 2022年8月13日閲覧。 
  14. ^ “代行バスの接続 不便の声 JR高山線・坂上-猪谷間”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北日本新聞). (2018年9月13日). https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000016257 2022年8月13日閲覧。 
  15. ^ 高山本線 全線運転再開について』(PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2018年11月5日https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000038721.pdf2022年8月13日閲覧 
  16. ^ “「おかえり」JR高山線、4カ月ぶり全線再開 豪雨影響”. 朝日新聞デジタル. (2018年11月21日). オリジナルの2018年11月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181121234956/https://www.asahi.com/articles/ASLCN03FRLCMOHGB00Q.html 2022年8月13日閲覧。 
  17. ^ “JR:高山線の坂上-猪谷が開通、5カ月ぶりに全線復旧”. 毎日新聞. (2018年11月21日). オリジナルの2018年11月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181121093637/https://mainichi.jp/articles/20181121/k00/00e/040/272000c 2022年8月13日閲覧。 
  18. ^ a b 東海旅客鉄道 『東海旅客鉄道20年史』、2007年、732・733頁。

参考文献[編集]

  • 澤井泰『高山線の全駅乗歩記』文芸社、2016年10月15日。ISBN 978-4-286-16551-6 

関連項目[編集]