近鉄23000系電車
| 近鉄23000系電車 | |
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23000系(2008年11月19日、名張駅)
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| 編成 | 6両編成 |
| 起動加速度 | 2.5 km/h/s |
| 営業最高速度 | 130 km/h |
| 設計最高速度 | 130 km/h |
| 減速度 | 4.0 km/h/s(常用最大) |
| 編成定員 | 281人 |
| 車両定員 | (ク23600形)52人 (モ23500形)50人 (モ23400形)56人 (モ23300形)48人 (モ23200形)36人 (ク23100形)39人 |
| 全長 | 124,400 mm |
| 全幅 | 2,800 mm |
| 全高 | パンタグラフ付4,150 パンタグラフ無4,135 mm |
| 車体長 | Tc車:20,820 mm M車:20,520 mm |
| 車体高 | 4,135 mm |
| 編成質量 | 244t |
| 車両質量 | (ク23600形)37.0t (モ23500形)43.0t (モ23400形)42.0t (モ23300形)42.0t (モ23200形)43.0t (ク23100形)37.0t |
| 軌間 | 1,435 mm |
| 電気方式 | 直流1,500V (架空電車線方式) |
| モーター出力 | 200kW |
| 主電動機 | 三菱電機 MB-5056A |
| 編成出力 | 3,200kW |
| 歯車比 | 4.32 |
| 制御装置 | GTOサイリスタ・VVVFインバータ制御 |
| 駆動装置 | WNドライブ |
| 台車 | 積層ゴムブッシュ片側支持式ボルスタレス台車 KD-307・KD-307A |
| ブレーキ方式 | 発電・回生ブレーキ併用電気指令電気演算式空気ブレーキ(抑速ブレーキ付) |
| 保安装置 | 近鉄型ATS(多変周式) |
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この表について
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近鉄23000系電車(きんてつ23000けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道の特急形車両。
「伊勢志摩ライナー」(略称:ISLまたはIL)の車両愛称を持つ。
目次 |
[編集] 概要
近鉄が三重県志摩郡磯部町(現・志摩市磯部町)に開発した複合リゾート施設である志摩スペイン村が1994年4月22日に開業するのに合わせて、1993年から1995年にかけて6両編成6本(36両)が近畿車輛で製造された。
志摩スペイン村への大阪・名古屋方面からのアクセス輸送用として、同年3月15日のダイヤ変更時から営業運転を開始した。
車両デザインは、近鉄、近畿車輛デザイン室、手銭正道、山内陸平のデザインチームによる[1]。
1994年に社団法人日本鉄道建設業協会ブルネル賞を受賞している。
特別車両を連結しているため、21000系「アーバンライナー」とともにお召し列車としても使用されたことがある[2]。
なお、本項では大阪上本町駅・大阪難波駅側の先頭車の車両番号+F(Formation=編成の略)を編成名として記述する(例:ク23101以下6両編成=23101F)。
[編集] 編成
MT比4M2T(電動車4両・制御車2両)の6両編成で、大阪側からク23100形 (Tc1) - モ23200形 (M1) - モ23300形 (M'1) - モ23400形 (M'2) - モ23500形 (M2) - ク23600形 (Tc2) で構成される。機器システム上は大阪側3両と名古屋側3両で分割可能な構成になっており、モ23300形とモ23400形が接する貫通路部分には入換用の簡易運転台が設けられている。
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大阪難波・京都発着
← 大阪難波・京都
賢島・近鉄名古屋・近鉄奈良 →
近鉄名古屋発着
← 賢島
近鉄名古屋 →
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| 号車 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 形式 | ク23100形 (Tc1) | モ23200形 (M1) | モ23300形 (M'1) | モ23400形 (M'2) | モ23500形 (M2) | ク23600形 (Tc2) |
| 運転設備 | 運転台 | 入換用運転台 | 入換用運転台 | 運転台 | ||
| 窓・扉配置 | dD7 | D6 | 1D6D | 7D | 7D | 7Dd |
| 座席種別 | デラックス | サロン | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー |
| 定員 | 39 | 36 | 48 | 56 | 50 | 52 |
| 車内設備 | 公衆電話 | 洗面室・トイレ | 車内販売準備室 オープンカウンター |
洗面室・トイレ | 洗面室・トイレ 身障者用設備 |
公衆電話 |
- 号車番号は大阪、京都、名古屋発着に関係なくデラックスカーが6号車となる。
- 形式欄のMはMotorの略でモーター搭載車(電動車・動力車)、TはTrailerの略でモーターを搭載しない車(付随車)、Tcのcはcontrollerの略で正規運転台装備車(制御車。入換用簡易運転台装備車には冠されない)。
- 窓・扉配置のマークは「D」が客用扉、「d」が乗務員用扉。数字は窓の数。
- 編成定員は281名(デラックスカー 39名・サロンカー 36名・レギュラーカー206名)。
- 現在は1号車(ク23600)のみが喫煙車、他は禁煙車となっている。
[編集] 外観
車体デザインと形状は21000系のイメージを受け継いだ流線型の前面形状とし、フロントガラスは曲面ガラス2枚で構成されている[3]。前照灯は4個あり、標識灯・尾灯はLED式のものが車体下部のバンパー状になった部分に左右1対設置される。また、中央に非常用の連結器が格納されている。
車体断面と構造は22000系「ACE」と同様である。側面窓は連続ガラスの外はめ式であり、特にモ23200形の側面は縦1m×横2mの大きな窓となっている。外板塗装は上半分が太陽のイメージでサンシャインイエロー、下半分がクリスタルホワイト、裾は砂浜をイメージしたグレイッシュサンドが塗られ、境目は海をイメージしたアクアブルーの細い帯が引かれている[4]。モ21400形のトイレ寄りの車体側面にはISLのイニシャルを縦のストライプであしらったロゴタイプが白色で描かれている。行先表示器は側面の乗降扉脇にのみ設置されている。乗降扉は22000系と同様の案内レール式のプラグドアを採用している。
特別車両であるデラックスカー、サロンカーの客用扉付近には専用マークがプリントされる。デラックスカーは21000系と同一のDSマークだが、サロンカーは「SALOON SETAS」の頭文字をデフォルメしたSSマークが新たに採用された。
[編集] 車体装飾
2007年10月9日から2008年2月頃まで、近鉄特急運転開始60周年を記念して、車体側面にイラストレーター・黒田征太郎がデザインした特製ロゴマークを側面に貼付していた。
[編集] 車両性能
制御方式は22000系に引き続きVVVFインバータを採用したが、22000系の全電動車方式に対し、固定編成であることや製造コストの面から両先頭車はモーターなしとしている。1台の制御装置(三菱電機製)で4台(1両分)の主電動機(三菱電機製MB-5056Aかご形三相誘導電動機 出力200kW[5])を制御する1C4M方式を採用し、これを電動車に2両分をまとめて1台のケースに収納した上で搭載している。歯車比は19:82 (4.32)[5] である。
ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ (K-EBS3)[5] で、緊急時には電磁直通ブレーキ (HSC-D) の車両との連結が可能なように読み替え装置も設置している。抑速ブレーキも回生ブレーキであるが、フェイルセーフの観点から回生失効した際には発生した電力を架線ではなく抵抗器に流す発電ブレーキに切り替わるシステムを採用しており、両先頭車に抵抗器が搭載されている。
起動加速度は2.5km/h/s。最高速度は130km/h。大阪線西青山駅 - 東青山駅間の新青山トンネル内22.8‰上り勾配においても均衡速度130km/hでの走行を可能とし、33‰上り勾配区間においての均衡速度は120km/h、架線電圧10%減・定員乗車条件でも均衡速度116km/hの走行性能を確保している。
補助電源装置はモ23300形・モ23400形にDC - DCコンバータ (COV-019) を搭載[5]、空気圧縮機は両先頭車に搭載される[5]。
パンタグラフは東洋電機製造PT4811-C-M下枠交差式をモ23200形・モ23500形に各2台設置されている。
台車は電動車がKD-307形、制御車がKD-307A形を装備する[5]。いずれもヨーダンパ付のボルスタレス式で、車軸にディスクブレーキが装備されている。
本系列は日本の大手私鉄で初めて最高速度130km/hでの運転を実施した車両でもある。130km/h運転可能な区間はさほど多くない[6]ことと、ダイヤ構成の問題や停車時間に余裕を持たせたため、全体としてのスピードアップは図られていない。
[編集] 車内設備
[編集] 客室
客室はレギュラーカー(普通車)が4両(モ23300 - ク23600形)、デラックスカーが1両(ク23100形)のほかに、本系列独特のサロンカー(モ23200形)も1両連結されている。サロンカーを除いた室内構造は22000系に準じている。デラックスカーとレギュラーカーには座席の自動回転機構が取り入れられており、折り返し駅における座席転換作業の省力化が図られている。空調装置は22000系と同一で、集約分散式2台と荷棚下スポット空調用の1台を各車に搭載する。暖房は座席下にシーズワイヤー式ヒータを設置している。なお、喫煙者対策として空気清浄機が後に追加装備されている。
サロンカーはグループ向けのセミコンパートメントとなっており、向かい合わせ式の座席とテーブルが通路を挟んで2人用(ツイン)と4人用(サロン)がそれぞれ6区画設けられている。座席が背中合わせになった部分には荷物を置くスペースがあるほか、営業運転開始当初は制度の都合上喫煙車として設定されていたため[7]、タバコの煙が隣の区画に移らないようにエアカーテンが設けられている。窓は開放感を演出するために上下に大きく寸法を拡大し、ヘッドクリアランスを高めに確保したことから、遮光設備はプリーツカーテンに替えて電動上昇下降式のロールカーテンとした。客室外の端部には荷物置き場を別に設置している。
デラックスカーは21000系で利用が多かったことから採用されたもので、通路を挟んで2人掛けと1人掛けリクライニングシートが並んでいる(計39席)。しかし、サロンカーが設けられた関係で21000系とは異なり1両のみの設定となった(21000系も車体更新後は1両のみの設定となる)。営業運転開始当初から禁煙車に設定されているため、座席に灰皿は設置されていない。座席の仕様は21000系と異なり、深紅色の表地を採用し、枕カバーも赤色系とした。足置き台は21000系と共通の形状で、靴を脱いで使用することができる。妻部壁面には海をイメージしたストライプパターンの模様が描かれている。照明はレギュラーカーと共通だが、荷棚下にカーテンライトを設けた点が異なる。荷棚にはスリットが設けられ、乗客が荷物を見つけやすくしている。床にはタイルカーペットが全面に渡って敷かれている。
レギュラーカーの座席は22000系と同じ形状のリクライニングシートで、志摩スペイン村のテーマカラーと同じ4色をランダムに配置している。なお、レギュラーカーにはテーマカラーが設定されており、そのテーマカラーが座席の7割を占めるようになっている。また、客室天井両サイドの飾り板も各車のテーマカラーを採用した。車内放送用スピーカーはこの飾り板内にビルトインされている。モ23500形にはバリアフリー設備として車椅子スペースを2台分設置しており、このスペースと直後の4人分の座席番号は90番台になっており、これらの座席は別枠発売になる(一般客の購入は不可能)。側窓下のFRPカバー内には21000系と同様にFMアンテナ線が通され、手持ちのラジオで音楽を聴けるようになっていたが、その後オーディオサービスは中止された。
| 形式 | モ23300形 | モ23400形 | モ23500形 | モ23600形 |
|---|---|---|---|---|
| テーマカラー | マールブルー | フィエスタオレンジ | ティエラグリーン | シウダードレッド |
[編集] 化粧室
モ23500形のトイレは車椅子対応仕様になっており、ベビーベッドも設置されている。本系列では全て洋式と男性小便器ブースのセットに統一され、汚物処理方式は近鉄特急初の真空式を採用している。床面は天然石を用いている。モ23200形の洗面室には21000系モ21500形と同じ造りのマガジンラックが設けられた。
[編集] 販売カウンター
モ23300形には「シーサイドカフェ」と称する壁面にディスプレイを持つ対面式カウンターがあり、リゾート特急の特色を前面に出した構成とした。壁にはデラックスカーと同一のストライプパターンの模様が描かれている。営業運転開始当初はオーディオサービスや車内販売が実施されていたが、利用客の減少に伴い2002年3月をもって廃止された(代替として飲料の自動販売機を設置)。その後、車内販売については2006年11月より土曜・休日ダイヤの阪伊・名伊・京伊特急のうち本系列で運行される上下各12本で営業を再開した。
[編集] デッキ
運転室後部は「パノラマデッキ」となっており、出入口だけでなく簡易ベンチを設けて展望スペースとしての機能を持たせた。本系列にも遮光幕は設置されているが、デッキの照明を控えているためか、あまり使われない。その他、停車駅などを表示するLEDスクロール式の案内表示器が客室内仕切扉上部に、テレホンカード専用公衆電話が両先頭車の連結部に設けられている。
簡易運転台が設置されているモ23300形 – モ23400形連結面の貫通扉は他車の細長窓と異なり、幅広窓として電熱線が入る。入替用運転装置は21000系とは異なり、扉横の壁内のケーシングを倒した上で、モ23400形に別納されている可搬型の簡易マスコンハンドルとブレーキのワンセットをケーシング上に載せて運転する方式である。
[編集] 運用
「近鉄ダイヤ変更」も参照
1994年3月のダイヤ変更から運用を開始した。当初は、上本町駅(現在の大阪上本町駅)と近鉄名古屋駅 - 賢島駅間の阪伊・名伊甲特急系統に起用され、従来の甲特急のダイヤとは別に増発する形で新設されている。また、阪伊甲特急は近鉄難波駅(現在の大阪難波駅)始発から上本町駅始発となった。1996年から京都駅始発列車も加わった。その後は伊勢志摩方面の利用者が減少したため甲特急の本数も減少し、また車両運用効率の向上を目的として乙特急にも使用されるようになった。さらに阪伊特急は2003年から一部が近鉄難波駅始発に戻ったため本系列も近鉄難波駅まで入線するようになった。
また、2001年のダイヤ変更では名古屋や三重県内からのユニバーサル・スタジオ・ジャパン利用客を見込んで名阪特急でも運用されるようになった。そのため、これまでは伊勢中川駅 - 賢島駅間における編成の向きが23000系に限って阪伊特急・京伊特急・名伊特急いずれも同じであったが、名阪特急に充当されることになった以降はほかの特急車両と同様、伊勢中川駅 - 賢島駅間では阪伊特急・京伊特急と名伊特急とでは編成の向きが逆になっている(近鉄特急の項も参照)。
2011年現在のダイヤでは大阪難波駅・京都駅・近鉄名古屋駅 - 宇治山田駅・鳥羽駅・賢島駅間の一部列車と京奈特急の一部で運用されている。過去には前記した名阪特急のほか、阪奈・京橿特急でも運用されていた。名阪・阪伊・名伊・京伊の各特急では各駅到着前に異なる車内チャイムが流れていた。2005年7月にサロンカーが禁煙車に変更され、その際に放送内容が更新されていないため使用されていなかったが、2011年3月から更新され、再び使用されるようになった[要出典]。時刻表では、交通新聞社が発行する『JR時刻表』・近鉄が発行する『近鉄時刻表』および近鉄各駅で配布されるポケット型時刻表[9]では太陽と海をイメージしたシンボルマークが使われ、JTBパブリッシングが発行する『JTB時刻表』では「IL」の表記がなされている。なお、『近鉄時刻表』では車椅子マークも併用されている。
配置車両基地は当初は大阪線の高安車庫で、その後奈良線・京都線の西大寺車庫に変更されていたが、2009年3月20日付で再び高安車庫に変更されている[10]。
[編集] 改造
2010年に23101F - 23103F・23106F、2011年に23104F・23105Fが新型ATS(ATS-SP)設置・デッドマン装置更新工事を受けている。[要出典]
[編集] 脚注
- ^ 近鉄発行の23000系のカタログ(非売品)p17。
- ^ 竣工間もない23105Fが1994年3月28日(往路)と29日(復路)にお召し列車として近鉄名古屋駅 - 宇治山田駅間で運行された。「第61回神宮式年遷宮「伊勢の遷宮」総集編」(DVDビデオ)にて確認が取れる。この関係で1994年3月中は23000系充当列車のうち一部が21000系による代走とされた。
- ^ ガラス面積は日本の鉄道車両で最も大きい。
- ^ 車体断面が同一の22000系に色シートを貼り付けて車体色を検証した。この手法は後年登場の21020系でも取られた。近鉄発行の23000系カタログ p17
- ^ a b c d e f 「近畿日本鉄道現有車両主要諸元表」『鉄道ピクトリアル』2003年1月臨時増刊号(通巻727号)、電気車研究会、293頁
- ^ 大阪線、山田線、鳥羽線、志摩線のごく一部のみ。
- ^ 1994年当時は1号車と6号車、8号車が禁煙車として設定されており、2両目に連結されるサロンカーは喫煙車の扱いだった。
- ^ 近鉄発行の23000系のカタログ(非売品)p14。
- ^ 伊勢中川駅以北(同駅は含まない)の駅かつ特急停車駅の時刻表を掲載している場合のみ。
- ^ 『鉄道ファン 2009年9月号』交友社 特別付録「大手私鉄車両ファイル」
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 鉄路の名優 - 近畿日本鉄道
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