近鉄1220系電車

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共通事項
起動加速度 設計:3.0km/h/s
阪神非相直車:2.6 km/h/s
営業最高速度 奈良線所属車:105km/h
大阪・名古屋線所属車:110 km/h
減速度 4.0 km/h/s(常用最大)
全幅 2,800 mm
軌間 1,435 mm
電気方式 直流1500V
モーター出力 165kW
主電動機 かご形三相誘導電動機
歯車比 5.73(1220系のみ6.31)
制御装置 GTO-VVVFインバータ
形式:VF-HR-123形
駆動装置 WNドライブ
ブレーキ方式 回生併用電磁直通ブレーキ
製造メーカー 近畿車輛

1220系電車(1220けいでんしゃ)とは、近畿日本鉄道が保有する通勤形電車の一系列。

本稿では、同じく日立製作所VVVFインバータ機器を搭載した2両編成の系列である1230系(1233系などの派生系列を含む)と、その4,6両編成の系列である1020系(および派生系列である1021系、1026系、1031系)についても記述する。

目次


[編集] 1220系

近鉄1220系電車
近鉄1220系電車(2006年6月11日 高安-恩智間)
近鉄1220系電車
(2006年6月11日 高安-恩智間)
編成 2両編成
起動加速度 2.6(抵抗制御車との併結時のみ2.5) km/h/s
営業最高速度 110 km/h
設計最高速度 120 km/h
減速度 4.0 km/h/s(常用最大)
編成定員 272名
車両定員 136名
全高 4,150 mm
車体長 20,720 mm
車体幅 2,800 mm
車体高 4,050 mm
編成質量 69.0t
車両質量 38.0t(Mc車) ・31.0t(Tc車)
軌間 1,435 mm
主電動機 MB-5023-A
編成出力 660kW
歯車比 6.31
台車 KD-95・KD-95A
保安装置 近鉄型ATS

[編集] 概要

1420系(1421F)の量産バージョンとして、1987年(昭和62年)3月に登場した2両編成のVVVFインバータ車両。電算記号は1420系、1422系では大阪・名古屋線系統の青山越え可能な2連車を意味するWを用いてVWとなっていたが、これらが三菱電機製のVVVFインバータ制御装置を採用したのに対して、1220系では日立製作所製のものを採用したため、これと区別する意味合いでVCとなった。この区別はその後も1230系、1240系、1253系、1254系、1259系等で継承されていくことになる。

上記のとおり日立製作所製のGTO素子によるVVVFインバータ機器を搭載する。最大車体幅2800mm。裾を絞ったアルミ車体を採用。インバータ装置のメーカーを除く仕様は、1422系と同一である。しかし標準軌全線共通仕様の1230系に移行したため、新製は3編成にとどまる。全車大阪線高安検車区所属。

1221F・1222Fは合成制輪子に交換されているが、1223Fは単独編成での運用を考慮して鋳鉄制輪子のままとなっており、後に踏面清掃装置が追設されている。

[編集] 改造

2011年11月現在、車体更新は行われていない。

2009年8月から2010年3月にかけて簡易内装更新が行われており、全編成に転落防止幌が設置され、同時に車内の床材が明るめのグレー系に更新された。2011年に1221F・1222Fが新型ATS設置・デッドマン装置更新、戸締灯の増設工事を受けている。しかし、ドアチャイムや車内案内表示器の設置は行われていない。

[編集] 運用

大阪線では他系列と併結して快速急行から普通列車まで幅広く運用されている。

1221Fと1222Fは単独編成で運用される事は殆どないが、1223Fに関しては、名張駅 - 伊勢中川駅明星駅間の普通列車運用や、日中の名古屋線急行の増結編成で運用される事もある。

[編集] 1230系

近鉄1230系
近鉄1233系電車(2006年7月30日 河内花園駅)
近鉄1233系電車
(2006年7月30日 河内花園駅
編成 2両編成
起動加速度 2.6km/h/s
奈良線所属車の一部:3.0 km/h/s
営業最高速度 奈良線所属車:105km/h
大阪・名古屋線所属車:110 km/h
設計最高速度 120 km/h
減速度 4.0 km/h/s(常用最大)
車両定員 149名
全高 4,150 mm
車体長 20,720 mm
車体幅 2,800 mm
車体高 1231F・1232F:4,050mm
1233F以降:4,030 mm
モーター出力 165kW
主電動機 MB-5035-A(1270Fまで)
MB-5035-B(1271F以降)
編成出力 660kW
歯車比 5.73
保安装置 近鉄型ATS
阪神型ATS(奈良線所属車のみ)

[編集] 概要

近鉄1252・1253系電車
(2009年3月21日 阪神伝法駅
セラジェット付KD306形台車
(モ1276)
近鉄1230系の簡易内装更新前の車内
近鉄1230系の簡易内装更新後の車内
座席のモケットが変更されている

1989年(平成元年)7月に登場した、標準軌全線共通仕様のVVVFインバータ、アルミ車体の2両編成の車両である。電算記号は、奈良線京都線系統では同線の2両編成車を意味するEを用いてVE、大阪線・名古屋線系ではVCであるが、これは同線系統の1220系の制御装置メーカーが同一であることに倣ったものである。

1220系をベースに、標準軌全線共通仕様に変更されている。標準軌全線共通仕様とは車体設計の共通化とともに、大阪・名古屋線と奈良・京都線の間の車両転配がスムーズに行えるように機器類の配置を可能な限り共通化した仕様のことである。

奈良線用は8000系2両編成の置き換え目的で、大阪・名古屋線用は1600系・1800系2400系の置き換え目的で製造されている。

[編集] 車体・走行機器等

1230系では台車は、21000系(アーバンライナー)にならってホイールベース台車軸距)を、従来車の 2150 mm から 2100 mm に変更した新仕様台車KD-96形 (M)、KD-96A形 (T)を採用している。また、歯車比を1220系の6.31から5.73に変更し、これがシリーズ21登場前まで標準軌VVVF通勤車に採用されている。

1231F、1232Fの2編成は1220系、1224F、1225Fとして製作されている途中での仕様変更に対し、1233F以降は設計当時からの仕様変更のため、1233F以降の車両を1233系と呼ぶことが多い。1233系以外にも1240系1249系1252系1253系1254系1259系と細かく分類されることがある。

なお1224F1225F製作時の当初の計画では、最初の新造車5編成の車両形式は仮称1230系 1231F - 1235Fを予定していたが、1220系、1230系関連の計画変更で1233系 1233F - 1237Fとなっている。

1233系(1989年7月に登場)は当初から共通仕様の下に設計した車体(新アルミ材を採用)に新仕様台車をさらに改良したKD-96B形(M)、KD-96C形(T)を装備している。1249系(1992年2月登場)では補助電源装置がSIV(静止型インバータ)のBS-483Q形(70kVA)となり、運転台後方に車椅子スペースが設けられた。1252系(1993年3月登場)には1軸1ディスクの、1253系(1993年3月登場)には1軸2ディスクのディスクブレーキをTc車に採用したボルスタレス台車が使用された(後にディスクブレーキは1枚に改められている)。1254系(1993年3月登場)では滑走検知装置を取り付け、Tc台車のディスクブレーキ仕様を変更したが、この仕様変更は1255F以降の車両には採用されず、1254系は1編成のみの製造にとどまっている(後にディスクブレーキは1枚に改造)。1255F以降の車両は奈良・京都線用のうち踏面清掃装置非搭載車は元の1252系、大阪・名古屋線用と奈良線用の踏面清掃装置搭載車は1253系として製造[1]されており、新造当時でも1252F - 1277Fは結果的に4形式が入り乱れていた。

1997年に製造された1274F以降は製造当初から乗降扉付近の床材にノンスリップ加工が施されており、1998年製造の1275F・1276Fは当初から連結側に転落防止幌を装備し、乗降扉付近に雨樋が設置されている。

1276Fで製造を完了し、シリーズ219020系が後継系列として製造されている。1277Fも存在するが、これは後述の1020系の1030Fの中間2両を離脱させ、1026Fに組み込んだため、先頭2両のみを1編成とし、運転台寄りにパンタグラフを増設し、1277Fとなって1252系に編入したものである。

1252F以前のシュリーレン台車を装着する1231F - 1251Fまでの編成の内、合成制輪子に交換されたのは1233F - 1239F・1241F・1242F・1244F - 1246F・1249F - 1251Fで、1231F・1232F・1240F・1243F・1247F・1248Fは鋳鉄制輪子のままである。踏面清掃装置を搭載し、単独運転可能な編成は大阪・名古屋線所属編成に限られている。急勾配区間や悪天候時の空転発生を考慮して1253F - 1257F・1259F - 1261F・1267F - 1276Fはアルミナ噴射装置が取り付けられている。

[編集] 転属

新製当初から明星検車区に籍をおき大阪線を中心とした運用に入っていた1243F・1247F・1248F・1255F - 1257Fは、一旦2000-2001年にかけて全ての編成が高安検車区に転属したが、1243Fは2600系の置き換え目的で2002年7月に富吉検車区に転属、1247Fは2003年7月、1248Fも2003年9月に1810系の置き換えのため、明星検車区に転属している。

新製時は富吉検車区に配置され、後述の名古屋線ワンマン対応改造がされなかった1242F・1260F・1261Fのうち1260Fは2006年に高安検車区に転属している。

奈良線所属編成は全ての編成が西大寺検車区に配置されていたが、後述の1020系・1026系(1035F以外の全ての4両編成)のワンマン改造・西大寺検車区への転属に伴って2004年までに1233F〜1239Fが東花園検車区に転属となっている。

[編集] 改造・更新

名古屋線所属の1231F・1232F・1240F・1242F・1259F - 1261F・1265F - 1269Fのうち、1242F・1261Fを除く9編成はワンマン対応工事が施工されている。なお、1233系の1240Fと1253系の1259F・1265F - 1269Fはワンマン改造によりそれぞれ1240系1259系に系列変更している。1231F・1232Fは2000年(平成12年)11月に、1240Fは2001年(平成13年)4月に、1259Fは2003年に、1265F - 1269Fは2007年 - 2008年3月にかけて改造されている。1231F・1232F・1240F・1259Fは転落防止幌のみ設置され、1265F - 1269Fは車内案内表示器やドアチャイム、転落防止幌が設置されたバリアフリー対応車である。1231F・1232Fは方向幕に「ワンマン普通○○」の表示で運行している[2]

奈良線所属の1252系のうち、2009年(平成21年)3月現在で1271F - 1276Fの6本が阪神相直対応となっている[3]。改造内容は5800系の改造内容と同じである。バリアフリー改造がされていない車両は同時に車内案内表示器と転落防止幌の設置が行われた。また、2008年(平成20年)8月に1253系1273F・1275Fが阪神尼崎車庫に陸送され試運転と乗務訓練が行われた。乗り入れ対応編成は蝶々に類似したマークを前面運転台下窓と側面乗務員室扉横に貼り付けられている。方向幕も「大阪難波」[4]や「三宮」、「尼崎」などの表示が追加され、従来、旧国名を省略した「西大寺」などの行先表示であった車両は「大和西大寺」などの旧国名表示も追加されている。

2007年末から順次、新型ATS(ATS-SP)設置・デッドマン装置更新工事が行われた編成があり、現在、1232F・1234F・1240F・1242F・1245F・1247F・1248F・1250F・1251F・1262F - 1264F・1267F・1270F - 1277Fがこの工事を完了している。

2009年以降、1234F・1243F・1245F・1247F・1250F・1251F・1257F・1259F・1265Fの車体側面の運転室扉と乗降扉間に貼られていたVVVF制御車のシンボルマークが撤去された。

2011年現在のところ車体更新は施工されていないが、2010年からは1220系や1422系6400系の一部に行われた簡易内装更新工事が1230系・1233系の一部でも施工されている。2011年8月現在、1231F - 1248Fがこの工事を受けている。1233F - 1239F・1241F・1243F - 1248Fでは転落防止幌設置工事も同時に施工されている。この際に1231F - 1239F・1241F - 1248Fは座席の一般席モケットが5200系車体更新車両や5820系に準じた赤系に、優先席モケットは5800系に準じた紫系に変更されている。

座席モケットのみの更新で上記の内装更新が施工されていない編成では1268Fが7020系と同様の柄の赤系に、1261F - 1266F・1277Fが5200系車体更新車両と同様の赤系に張り替えられている。

内装更新工事、ワンマン対応改造および阪神直通対応改造の施工されていない編成では1249F - 1258F・1260F・1262F - 1264F・1270F・1277Fに転落防止幌が設置されている。

[編集] 事故

大阪線所属の1257Fは、2009年2月27日早朝に大阪線東青山駅構内で発生した脱線衝突事故の影響で、車体や走行機器などが損傷した。特に電柱に激突したモ1257形の車体や走行機器等が大きく破損したため、修繕のために五位堂検修車庫にて長期休車になっていたが、2010年(平成22年)10月20日に営業復帰した。また、事故によるダメージが特に酷かった台車は、Mc車がKD-306からKD-306Hに、Tc車がKD-306AからKD-306Iに、それぞれ振り替えが行われている。

[編集] アートライナー

名古屋線所属の1231Fは2009年(平成21年)4月から名泗コンサルタントのアートライナーとなっている。

[編集] 運用

  • 大阪線所属編成

主として4両編成の増結編成に使用され、快速急行から普通まで幅広く運用されるほか、ラッシュ時の名張以西では8・10両編成でも運用される。また、2編成増結した6両編成の運用もある。 名張以東では名張駅 - 伊勢中川駅間の普通列車でも運用されているほか、一部は名古屋線にも乗り入れる運用もある。

  • 名古屋線所属編成

名古屋線・山田・鳥羽線で、急行の増結車の他、準急や普通でも運用されているほか、一部は大阪線に乗り入れる運用もある。大阪線乗り入れ運用は原則としてワンマン非対応の1242F・1243F・1247F・1248F・1261Fが使用される。ワンマン対応の車両は志摩線でも運用されているが、大阪線東青山駅以西の運用は滅多にない[5]。1231F・1232Fはレール塗油器を装備するため、名古屋線白塚駅以南を中心に運用されている。

  • 奈良・京都線所属編成

京都・橿原・天理線では8600系など4両編成車の増結編成で急行のほか、他の1233系や9020系などを2両編成連結した4両編成で普通列車でも運用されている。

奈良線では4・6両編成の増結編成のほか2両3編成連結した6両編成の運用もある。ラッシュ時は4編成連結の8両編成、5編成連結の10両編成の運用も存在する。 阪神直通対応の車両は阪神三宮駅まで乗り入れるが京都線系統の運用は非常に少ない。

[編集] 系列別分類

大阪線系統
 
← 大阪上本町
系列 編成名 電算名 ク1320 (Tc) モ1220 (Mc)
1220系 1221F・1222F・1223F VC21・VC22・VC23 1321・1322・1323 1221・1222・1223
1253系 1253F ・1255F - 1257F
1260F
VC53 ・VC55 - VC57
VC60
1353 ・1355 - 1357
1360
1253 ・1255 - 1257
1260
1254系 1254F VC54 1354 1254
名古屋線系統
 
← 近鉄名古屋
系列 編成名 電算名 ク1320 (Tc) モ1220 (Mc)
1230系 1231F - 1232F VC31 - VC32 1331 - 1332 1231 - 1232
1233系 1242F - 1243F
1247F - 1248F
VC42 - VC43
VC47 - VC48
1342 - 1343
1347 - 1348
1242 - 1243
1247 - 1248
1240系 1240F VC40 1340 1240
1253系 1261F VC61 1361 1261
1259系 1259F ・1265F - 1269F VC59 ・VC65 - VC69 1359 ・1365 - 1369 1259 ・1265 - 1269
奈良線系統
 
← 大阪難波・京都
系列 編成名 電算名 モ1230 (Mc) ク1230 (Tc)
1233系 1233F - 1239F ・1241F
1244F - 1246F
VE33 - VE39 ・VE41
VE44 - VE46
1233 - 1239 ・1241
1244 - 1246
1333 - 1339 ・1341
1344 - 1346
1249系 1249F - 1251F VE49 - VE51 1249 - 1251 1349 - 1351
1252系 1252F・1258F
1262F - 1264F
1277F
VE52・VE58
VE62 - VE64
VE77
1252・1258
1262 - 1264
1277
1352・1358
1362 - 1364
1377
1253系 1270F - 1276F VE70 - VE76 1270 - 1276 1370 - 1376

[編集] 1020系

近鉄1020系
近鉄1021系電車(2009年6月12日 近鉄生駒線)
近鉄1021系電車
(2009年6月12日 近鉄生駒線
編成 4・6両編成
起動加速度 4両編成:2.6km/h/s
6両編成:3.0 km/h/s
営業最高速度 105 km/h
設計最高速度 120 km/h
減速度 4.0 km/h/s(常用最大)
全高 4,150 mm
車体幅 2,800 mm
車体高 4,032 mm
モーター出力 165kW
主電動機 MB-5035-A(1028Fまで・1031F - 1033F)
MB-5035-B(1029F・1034F・1035F)
編成出力 4両編成:1320kW
6両編成:1980kW
歯車比 5.73
台車 KD-96・KD-96A(1025Fまで)
KD-306・KD-306A(1026F以降)
保安装置 近鉄型ATS
阪神型ATS(奈良線所属車のみ)

[編集] 概要

近鉄1026系電車
(2006年7月30日 河内花園駅
近鉄1020系電車のVVVFインバータのロゴ
(2010年11月27日 王寺駅にて撮影)

1991年(平成3年)11月に登場。奈良線京都線用に製作されたVVVFインバータ制御アルミ車体の4・6両編成を組成する系列。日立製作所GTO素子によるインバータ装置を採用。1230系(1233系、1249系、1252系)の4・6両編成バージョンである。

現在のところ奈良線系統のみの在籍であるため、電算記号は同線の4両編成車を意味するLを用いて4両編成ではVL、6両編成ではVHである。同系から初めて、6両編成車固有の電算記号としてHを採用し、以降の5800系及び5820系(DH)、9820系(EH)に続くことになる。基本設計は1230系に準じているが、モ1020形、モ1026形、モ1070形、モ1076形のパンタは1基として編成内に母線を引き通した。これはパンタグラフの間隔を30メートルに抑えるためである。

1029F・1031F~1035Fは製造当初から全線共通仕様の渡り板を装備している。
さらに、1998年に製造された1034F・1035Fは当初から連結側に転落防止幌を装備し、乗降扉付近の雨樋設置・ノンスリップ加工が施されている。

奈良線では同系を2本つないだ4両重連で8両編成、更に2両をつないだ10両編成を組むこともある。また6両編成車は奈良線では普通から快速急行まで幅広く使用され、京都・橿原線では主として急行に使用される。

[編集] 走行機器・性能

1230系が1233系、1249系、1252系と細かく分類されるのと同様、1020系においても1026F以降の編成を1026系と分類されている。1026系は1993年(平成5年)9月に登場している。また近鉄公式サイトなどでの記述では1020系1021Fから1025F、1026系1031Fから1034Fは、後述のようにワンマン運転対応改造されていることから1021系1031系とされている(この改造により1020系は形式としては消滅)。

1026F以降の車両の変更点は、台車をボルスタレス台車に変更し、Tc・T車はディスクブレーキ(1軸1ディスク)を装備。補助電源装置もSIV(静止型インバータ)を東芝製のGTO素子のBS-484Q形(70kVA)とし、編成内での補助電源引き通しを行うことにより故障の際のバックアップ機能を持たせてある点である。また、サ1196形とモ1096形の間には簡易運転台が設けられている。

1997年以降に登場した1029F・1034F・1035FはVVVFインバータ装置のゲート制御部が32ビット化されており、加速時の磁励音5800系1620系の1641Fに近い音に変化し、名古屋線5211系や1230系1270Fまでの車両よりも若干静かな走行音になっている。

1035Fで生産を終了しており、後継系列は「シリーズ21」の9820系である。

[編集] 組成変更

2002年(平成14年)、1030Fの中間車サ1180・モ1080をそれぞれサ1196、モ1096に改番して1026Fに組み込まれた。この2両には他のサ1196形とモ1096形と異なり簡易運転台は付けられていない。

残りの先頭の2両モ1030・ク1130はモ1277・ク1377に改番され、2両編成の1277Fとなり、1252系に編入された。なおモ1096・モ1277には南大阪線6620系6621F母線引き通し工事で余剰となったパンタグラフを流用し、それぞれ1基ずつ追加してパンタグラフを2基とした。

[編集] 改造

1996年 (平成8年) に1021F~1028Fおよび1030Fの渡り板を全線共通タイプに取り替える工事が行われている。

1998年(平成10年)から1999年(平成11年)にかけて、1033Fにシングルアーム式パンタグラフを搭載した走行試験が行なわれたが、現在は元の下枠交差形のパンタグラフに戻っている。その後、「シリーズ21」各系列で採用された。

4両編成車は東花園検車区所属の1035Fを除き、生駒線ワンマン運転に対応した改造を施して1020系からの改造車は1021系に、1026系からの改造車は1031系に改番しており(1035F以外は西大寺検車区所属)、現在は生駒線の全列車に使われているが、奈良線(2編成つなげたり、1230系や9020系などを連結)や京都線などの運用に入ることもある。

4両編成車は2001年から2004年にかけて、1026F - 1029Fは後述の阪神対応改造の際にバリアフリーの一環として、車内案内表示器を出入り口上部に設置、及び車外転落防止幌を取り付けの改造を受けている。また、悪天候時の空転発生を考慮して1024F・1032F - 1035Fは増粘着剤噴射装置の取り付けが行われている。

2012年2月現在、1026系6連車の全編成が阪神相直対応となっている。改造内容は5800系などの改造内容と同じである。同時にバリアフリー改造工事や新型ATS・デッドマン装置設置工事も受けている。方向幕も「大阪難波」[4]「尼崎」「三宮」表示が追加された。乗り入れ対応編成は蝶々に類似したマークを前面運転台下窓と側面乗務員室扉横に貼り付けられている。これらの編成も9820系などと同様に阪神線での運用に優先的に使われるため、京都線系統での運用は少ない[6]

2009年から検査時に1021F・1022F・1031F - 1035Fの車体側面の運転室扉と乗降扉の間に貼られていた、VVVF制御車のシンボルマークが撤去されている。また、1021F・1023F・1024F・1031F - 1035Fの奈良方Tc車に連結部注意喚起スピーカー[7]が取り付けられている。

現在のところ車体更新は施工されていないが、1027Fは座席の一般席モケットが5200系車体更新車両やシリーズ21に準じた赤系に、優先席モケットは5800系同様の紫系に更新されている。

2011年に1033Fが新型ATS設置・デッドマン装置装備工事および戸締灯の増設工事が施工されている。

製造直後の編成表
 
← 大阪難波・京都
近鉄奈良・橿原神宮前 →
系列 編成名 電算記号 モ1026 (Mc) サ1176 (T) モ1076 (M) サ1196 (T) モ1096 (M) ク1126 (Tc)
1026系 1026F
1030F - 1035F
VL26
VL30 - VL35
1026
1030 - 1035
1176
1180 - 1185
1076
1080 - 1085
    1126
1130 - 1135
1027F - 1029F VH27 - VH29 1027 - 1029 1177 - 1179 1077 - 1079 1197 - 1199 1097 - 1099 1127 - 1129
組成変更後編成表
 
← 阪神三宮・大阪難波・京都
近鉄奈良・橿原神宮前 →
系列 編成名 電算記号 モ1026 (Mc) サ1176 (T) モ1076 (M) サ1196 (T) モ1096 (M) ク1126 (Tc)
1026系 1026F - 1029F
1035F
VH26 - VH29
VL35
1026 - 1029 1176 - 1179 1076 - 1079 1196 - 1199 1096 - 1099 1126 - 1129
1035 1185 1085     1135
1031系 1031F - 1034F VL31 - VL34 モ1031 (Mc) サ1181 (T) モ1081 (M) ク1131 (Tc)
1031 - 1034 1181 - 1184 1081 - 1084 1131 - 1134

[編集] アートライナー

[編集] 脚注

  1. ^ 2連単独で本線を走行可能な車両は、この装置を搭載した車種のみに限定される。
  2. ^ 1240Fや1259Fもワンマン改造当初は装備していたが、後に9000系や1265F - 1269Fに合わせて電光式ワンマン表示器に変更された。
  3. ^ 1271 - 1276F以外の奈良線所属編成には、単独回送時に必要となる踏面清掃装置が搭載されていないため。
  4. ^ a b 南大阪線での「大阪阿部野橋」幕と同じ、「大阪」の部分が小さめに表示されている
  5. ^ 名古屋線ワンマン編成が大阪線東青山駅以西に乗り入れないのは、ワンマン対応編成は車内に運賃箱を設置している関係で、ワンマン対応でない通常の編成よりも運転席付近の立席スペースが若干狭くなり、ラッシュ時の混雑の激しい名張駅以西での運用には車両定員が減少する欠点が生じるのが主な要因である。
  6. ^ 京都線・橿原線・天理線における3200系・3220系以外の6両固定編成運用がわずかであり、他の乗り入れ対応の6両固定編成と共通運用である関係上、乗り入れる機会は少なくなっている。
  7. ^ 阪神乗り入れ対応の5800系や1026F - 1029Fと同様のものである。

[編集] 参考文献

  • 「鉄道ダイヤ情報」(DJ)'09年4月号(交通新聞社)

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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