阪神神戸高速線

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阪神電気鉄道 神戸高速線
阪神5500系(左)と山陽3000系(右)(2008年2月9日高速神戸駅)
阪神5500系(左)と山陽3000系(右)
(2008年2月9日高速神戸駅
阪神神戸高速線の路線図
路線総延長 5.0 km
軌間 1435 mm
電圧 1500 V 架空電車線方式直流
最高速度 65 km/h
山陽姫路駅
KHSTa
山電:本線
LSTR
 
exSTRc2 eABZg3
 
exSTR+1
西代駅 0.0 
阪神:神戸高速線↓ 
exSTR2u
(東西線) 
extSTRc1 etABZg+4
 阪神高速31号神戸山手線
tAKRZu
 新湊川
tWSTR
西神・山手線 西神・山手線  
tSTRq tKRZt tSTRq tSTRlg
高速長田駅 0.9 
長田駅 
tSTR tLSTR
大開駅 1.9 
tBHF
 神鉄神戸高速線(南北線)→
新開地駅 2.9 
tSTRq
JR神戸線山陽本線 
STR+4 tSTR
 ↓阪急神戸高速線
海岸線 海岸線  
tSTR+4 STR tSTR
ハーバーランド駅 
tSTR STR tSTR
高速神戸駅→→ 3.5 
神戸駅→ 
tSTR STR2
tSTRc3
tSTRrf tSTR+1u
tSTR+4
東海道本線(JR神戸線)↓ 
tSTR
tSTR
西元町駅 4.2 
tBHF STR tSTR
tSTR STR tHST
花隈駅
阪神:神戸高速線↑ 
STR tSTR
元町駅 5.0 
TUNNELe
阪神本線↓ 
tSTR STR STR
LSTR
尼崎駅
HST
KRW+l KRWgr
阪神なんば線
LSTR
梅田駅
LSTR tKHSTe
大阪難波駅
tHST
近鉄奈良線
近鉄奈良駅
tKHSTe
「阪神」の語が入っている第二種重複解消以降の駅名標識(高速長田駅
「阪神」の語が入っている第二種重複解消以降の駅名標識(西元町駅
山陽からの阪神本線直通普通の方向幕

神戸高速線(こうべこうそくせん)は、兵庫県神戸市西代駅から元町駅に至る阪神電気鉄道(阪神)の鉄道路線で、神戸高速鉄道第三種鉄道事業者として路線を保有し、阪神が第二種鉄道事業者として運送(列車の運行)を行っている。神戸高速鉄道での路線名は阪急電鉄(阪急)の神戸高速線区間(阪急神戸三宮方面)もあわせて東西線である。

概要[編集]

神戸市中心部の阪神本線・山陽電気鉄道本線の各ターミナルを結ぶ地下線である。また、新開地駅 - 高速神戸駅間 (0.6km) は阪急も神戸高速線として同じ線路で運送を行っており、第二種鉄道事業における重複区間となっている。阪神・淡路大震災被災を挟んで工事の進められていた西代駅 - 高速長田駅間の一部も地下線に切り替えられた。正式な起点は西代駅であるが、列車運行上は元町駅から西代駅へ向かう列車が「下り」、逆方向が「上り」となっている。

鉄道事業法施行以前は神戸高速鉄道が阪神・阪急・山陽から車両を借用して自社路線として運営していた。その経緯から、同法施行後は、阪神、阪急、山陽の3社が本路線の第二種鉄道事業者(運送)となったが、駅務及び運行管理を第三種鉄道事業者(保有)となった神戸高速鉄道に委託し、運賃については神戸高速鉄道線独自の設定を継承した。

その後、第二種各社の運行形態の変更や阪急・阪神経営統合、出資比率の変更に伴い、阪急の西代駅 - 新開地駅間と山陽の第二種鉄道事業は2010年10月1日に廃止され[1]、山陽は単に乗り入れてくる形(他社線からの直通運転)となり、西代駅 - 新開地駅間の第二種鉄道事業は阪神の単独に変わった(事業区間重複の大幅解消)。

同日に、(阪神)元町駅 - 西代駅間の列車運行管理業務・駅運営管理が阪神に移管され、駅名標も阪神のデザインと同一のものになった[2]。それにあわせて、神戸高速鉄道の駅務などの従業員のほとんどは、阪急および阪神が神戸高速線の業務を新たに委託した阪急レールウェイサービスに転籍して業務にあたることになった(制服は阪神社員仕様のものを採用)。

営業に際して表記する路線名称についても、第三種鉄道事業者の定める「(神戸高速鉄道)東西線」に代わり、第二種鉄道事業者の定める「(阪神)神戸高速線」とされている。駅の案内標識や時刻表(2012年3月20日のダイヤ改正から)に関しては阪神のフォーマットになった。

一方、運賃は神戸高速鉄道独自の設定を継承しており、第二種重複区間の境目である高速神戸駅(対阪急)、新開地駅(対神戸電鉄)に運賃計算上の境界はなく、本路線から神戸電鉄線湊川駅や阪急線各駅までは合算ではなく通し運賃となる。企画乗車券に関してもこの設定が基本となっている。また、駅の場内アナウンスや発車ベルについても、2010年10月1日の体制変更以前のものが引き続き使用されている。

路線データ[編集]

  • 管轄・路線距離(営業キロ):
    • 阪神電気鉄道(第二種鉄道事業者):
      • 西代駅 - 元町駅間 (5.0km)
    • 神戸高速鉄道(第三種鉄道事業者):
      • 西代駅 - 元町駅間(5.0km)
  • 軌間:1435mm
  • 駅数:7駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線電化(直流1500V)
  • 最高速度:65km/h

運行形態[編集]

神戸高速鉄道は車籍を持った自社の車両を保有しておらず[3]、すべて阪神・山陽の各社所属の旅客用車両で運転される。

阪神車と山陽車による直通特急が元町駅 - 西代駅間を経由して阪神梅田駅 - 山陽姫路駅間に運転されている。直通特急以外の阪神車が元町駅から西代駅を経て須磨浦公園駅まで、山陽車が西代駅から阪神三宮駅(折り返しの都合で大石駅まで回送している)まで乗り入れるほか、阪急神戸高速線高速神戸駅 - 新開地駅間を共用しているため同区間には阪急車も乗り入れ、また山陽車も阪急神戸高速線に直通して(阪急)神戸三宮駅まで乗り入れている。

各社のダイヤパターンにあわせるため、ダイヤの作成には非常に苦労するという。この影響で高速神戸や新開地で時間調整を行う列車もある。かつては阪急神戸線が昼間10分、阪神本線が12分、山陽電気鉄道本線が15分間隔のダイヤを採用していた上に、阪急車も新開地以西への乗り入れがあったので、非常に複雑なダイヤであった。現在は阪急・阪神が10分、山陽が15分間隔である(朝ラッシュ時や深夜など一部時間帯をのぞく)。

1968年(昭和43年)4月の開業以来、阪神・山陽・阪急とも、当路線内は全列車各駅に停車していた。1987年(昭和62年)の西日本旅客鉄道(JR西日本)発足後の同社への対抗の意味もあり、1991年(平成3年)4月7日改正より、山陽の特急に限り、西元町駅・大開駅を通過するようになった。当路線内の速達運転はこれが最初である。1998年(平成10年)2月より運転を開始した現在の直通特急の一部に引き継がれている。

日中の各区間の1時間あたりの運行本数は下表のとおりである。

日中の運行パターン
種別\駅名 直通先 西代 新開地 高速神戸 元町 直通先 本数
運行範囲 直通特急 山陽姫路 (線内も通過運転) 阪神梅田 2本
山陽姫路 (線内は各駅停車) 阪神梅田 2本
阪神特急 須磨浦公園 阪神梅田 2本
阪神普通 阪神梅田 6本
阪急特急 阪急梅田 6本
山陽普通 山陽姫路 阪急神戸三宮 2本

乗務員[編集]

西代駅 - 高速神戸駅間
新開地駅発着の阪神車(阪神特急充当の山陽車も含む)は阪神の乗務員が乗務する。
上記以外は山陽の乗務員が乗務する。
高速神戸駅 - 阪神元町駅間
阪神三宮発着の山陽車は山陽の乗務員が乗務する。阪神三宮駅 - 大石駅間の回送運転も山陽の乗務員により行われている。
上記以外は阪神の乗務員が乗務する。
直通特急と山陽線発着の阪神特急は高速神戸駅で阪神と山陽の乗務員交代を行う。

歴史[編集]

  • 1968年(昭和43年)4月7日:西代駅 - 元町駅間が開業。当路線を介して阪急・阪神・山陽が相互直通運転開始。
    • 毎日新聞によれば開業当日は桜の見頃の日曜日であったため多くの乗客が押し寄せダイヤが大混乱。桜の名所である須磨浦公園駅には30万人の乗降客を記録し一時乗車券の発売を停止する事態となった。
  • 1988年(昭和63年)4月1日:鉄道事業法施行にともない神戸高速鉄道が第三種鉄道事業営業開始。阪急が西代駅 - 高速神戸駅( -(阪急)三宮駅)間、阪神が西代駅 - (阪神)元町駅間、山陽が全線で「神戸高速線」として第二種鉄道事業営業開始。
  • 1995年(平成7年)1月17日兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)により全線不通。
    • 2月1日:元町駅 - 高速神戸駅間の運転再開。
    • 2月6日:高速神戸駅 - 新開地駅間の運転再開。
    • 6月18日:高速長田駅 - 西代駅間の地下線完成とともに同区間の運転再開。
    • 8月13日:新開地駅 - 高速長田駅間の運転を再開し全通。ただし大開駅は通過。
  • 1996年(平成8年)1月17日:大開駅の営業再開により全駅復旧。
  • 1998年(平成10年)2月15日:阪神・山陽が阪神梅田駅 - 山陽姫路駅間に直通特急を運転開始。一方、阪急による乗り入れは新開地駅までとなる。
  • 2010年(平成22年)10月1日:阪急の新開地駅 - 西代駅間、山陽の全線の第二種鉄道事業廃止。同時に運営体制を変更し、神戸高速鉄道が担ってきた列車運行や駅舎、付随する施設の管理業務を第二種鉄道事業許可の区分に従って各社に移管。
  • 2012年(平成24年)3月20日:ダイヤ改正より、土休日の朝に新開地駅始発の快速急行近鉄奈良行きが3本設定され運行開始[4]
  • 2014年(平成26年)4月:元町駅 - 西代駅の各駅に駅ナンバリング導入[5][6]

駅一覧[編集]

  • 全駅兵庫県神戸市に所在。
  • 停車駅は線内に通過駅を持つ種別のみ記載する。
  • 神戸高速線以外における直通特急の停車駅は「直通特急 (阪神・山陽)」も参照のこと。
  • 阪神電気鉄道の特急(阪神特急)は神戸高速線内および山陽電鉄本線内は各駅に停車。阪神本線内の停車駅は「阪神本線」を参照のこと。
  • 阪急電鉄からの乗り入れ列車については「阪急神戸高速線」を参照のこと。
  • 駅番号は2014年4月より導入[5]。阪神本線からの続き番号となっている。西代駅は山陽のSY 01と阪神のHS 39の両方のナンバーが付くこととなった[6]
凡例
●:停車、|:通過
山陽特急:早朝の高速神戸発山陽姫路行きのみ運転
普通列車、阪神特急、阪神快速急行(土休日の初発から3本近鉄奈良行きのみ運転)は省略:神戸高速線内各駅に停車
駅番号 駅名 駅間キロ 営業キロ S特急 直通特急 直通特急 山陽特急 接続路線 所在地
直通運転区間 西代駅から
○山陽普通・S特急・直通特急・山陽特急…山陽姫路駅まで
○阪神特急…須磨浦公園駅まで(一部東須磨駅まで)
HS 39
SY 01
(山陽)西代駅 - 0.0 山陽電気鉄道:本線(直通運転) 長田区
HS 38 高速長田駅 0.9 0.9 神戸市営地下鉄:Subway KobeSeishin.svg 西神・山手線長田(長田神社前)駅)(S08)
HS 37 大開駅 1.0 1.9   兵庫区
HS 36 新開地駅 1.0 2.9 神戸電鉄:神戸高速線 (KB01)
HS 35 高速神戸駅 0.6 3.5 阪急電鉄:神戸高速線(阪急神戸三宮方面)
西日本旅客鉄道:東海道本線・山陽本線(JR神戸線)(神戸駅)
神戸市営地下鉄:Subway KobeKaigan.svg 海岸線(ハーバーランド駅)(K04)
中央区
HS 34 西元町駅 0.7 4.2    
HS 33 (阪神)元町駅 0.8 5.0   阪神電気鉄道:本線(直通運転)
西日本旅客鉄道:東海道本線(JR神戸線)
神戸市営地下鉄:Subway KobeKaigan.svg 海岸線(旧居留地・大丸前駅)(K02)
直通運転区間 元町駅から
○阪神普通・阪神特急・直通特急…梅田駅まで
○阪神快速急行…近鉄奈良駅まで
○山陽普通・S特急…神戸三宮駅まで

脚注[編集]

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  1. ^ 神戸高速線における鉄道事業許可変更日の決定について (PDF) - 阪急阪神ホールディングス、2010年7月16日。
  2. ^ 2010年10月1日(金)、神戸高速線が新たに生まれ変わります! (PDF) - 阪神電気鉄道 2010年9月13日
  3. ^ ただし保線用に車籍のない機械としてモーターカーを所有していた。保線用モーターカーは現在阪神電気鉄道が所有している。
  4. ^ 3月20日(火・祝)全線のダイヤ改正を実施! (PDF) - 阪神電気鉄道ニュースリリース 2012年1月20日
  5. ^ a b 阪神「三宮」を「神戸三宮」に駅名変更のうえ、駅ナンバリングを導入し、全てのお客さまに分かりやすい駅を目指します (PDF) - 阪急阪急ホールディングス2013年4月30日
  6. ^ a b 全駅に駅ナンバリングを導入します (PDF) - 山陽電気鉄道、2014年2月7日

参考文献[編集]

関連項目[編集]