大和路快速

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大和路快速(JR西日本221系車両)
大和路快速の方向幕
1989年3月のダイヤ改正時まで使われた大阪 - 奈良直通快速用113系電車(写真は非冷房車)

大和路快速(やまとじかいそく、Yamatoji Rapid Service)とは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が大阪駅 - 奈良駅加茂駅五条駅間を大阪環状線関西本線大和路線)および和歌山線経由で運転している列車種別快速列車愛称である。

「大和路快速」というのは列車の愛称であると思われがちだが、正確には紀州路快速みやこ路快速丹波路快速などと同じく列車種別の一つとして取り扱われているといえる。時刻表や駅での案内もこれらの名称で統一されており、差別化が図られている。

目次

[編集] 概要

大阪環状線と大和路線とを直通して運行される列車のうち、大阪環状線内でも快速運転を行うものを「大和路快速」と称している。大阪環状線内各駅に停車する列車は「区間快速」として区別されている。

元々、大阪環状線は東半分(京橋鶴橋方面)の輸送量が圧倒的に多かったこともあり、西半分(西九条弁天町方面)の活性化とサービスアップを目的として、大阪環状線内でも快速運転を行うこととなった。関西本線(現:大和路線)が電化されたこともあり、関西本線と大阪環状線を直通する快速列車を、主に休日昼間に113系を使って運転を開始し、写真にある車両先頭部に「大阪(環状線)~奈良直通快速」のヘッドマークをつけて運転していた。この列車が好評を得て、後に平日日中にも拡大されることになった。これが大和路快速の前身である。

民営化された後も113系の運用が続いたが、近鉄奈良線に対抗するためスピードアップとさらなるサービスアップを目的として、1989年に、それまでの113系に代えて221系を関西本線直通の快速列車に投入し、併せて「大和路快速」と名づけられた。転換クロスシートを備えた車両の投入によるグレードアップと、最高速度を120km/hに引き上げ運転時分の短縮を図った結果、所要時間面や料金面では優勢となったが、依然輸送量では近鉄の方が上である。また、今では利用目的によって(難波・三宮(阪神なんば線経由)へ行くなら近鉄、天王寺・梅田へ行くならJR)シェアを分け合っている状態である。

なお、環状線直通運転ではあるものの、奈良方面からの乗客の多くが天王寺で乗降していること、また天王寺からは運賃の高い地下鉄の利用を避けるために天王寺 - 大阪(梅田)間の乗車に大和路快速を利用している乗客も少なくなく、天王寺駅での乗客の流動が激しい列車でもある。このため、乗降に時間がかかり列車の遅延を引き起こすことも少なくない。

加茂 - 天王寺間と天王寺 - 大阪 - 天王寺間で列車番号が変わり、前者は3000番台+K、後者はKが取れて3000番台となる。

[編集] 停車駅

天王寺(環状線ホーム) - (鶴橋駅を経由して各駅に停車) - 大阪 - 西九条 - 弁天町 - 新今宮 - 天王寺(大和路線ホーム) - 久宝寺 - 王寺 - 法隆寺- 大和小泉 - 郡山 - 奈良 - 平城山 - 木津 - 加茂
  • 和歌山線直通の大和路快速は王寺から各駅に停車する。
  • 新今宮と大和路快速が停車しない今宮は大和路線・大阪環状線共に乗り入れているが、新今宮で大和路線 - 大阪環状線に乗り入れるれ、今宮は環状線ホームを通過する。
  • 大阪環状線・大和路線内で大幅なダイヤ乱れが発生した場合は、JR難波発着となる場合がある。

[編集] 運行形態

平日はデイタイムを20分ヘッドで、土休日はデイタイムのほかに、平日ダイヤの朝夕に区間快速として運転されている列車の停車駅を変更して大和路快速として運転されている(大阪環状線内が各駅停車から快速運転に変わる)。なお、土休日の夕方には王寺で分割を行う、五条行き・高田行きの車両が併結されているものも2本設定されているほか、天理教の例会があるときには天理まで延長運転されている。

[編集] 使用車種

  • 221系で6両(一部は8両)編成での運転。
    • 221系の車両故障時や大阪環状線・大和路線の大幅な遅延発生時などには、103系または201系がラインカラーに合わせた緑色の快速幕を掲出して代走運用に入ることがある。

[編集] 旅客案内上の表現

大和路快速の下り列車(大阪方面)の行き先は「大阪」行きで、ダイヤ上はこれが正式である。しかし、大阪駅に到着すると(天満寄りに折り返し設備がない関係で)そのまま天王寺行き(外回り京橋・鶴橋経由)となって、大阪環状線を一周するため、大和路快速の車両の行き先表示は「大阪環状線」となっている(車内アナウンスは「大阪方面行き」と案内、大阪到着前に「大阪から環状線外回り、京橋・鶴橋方面天王寺行きとなります」とアナウンスが入る)。

大和路快速上り列車(奈良・加茂方面)の行き先は、始発である天王寺駅環状線ホームのみ「普通列車 大阪環状線」(駅の案内では単に「環状線内回り列車」と扱われる)という表示になっており、寺田町駅からは「大和路快速 奈良方面加茂」行きと表示が変わる。

運転方向 区間 駅の表示 車両の表示
下り
環状方面
加茂~久宝寺 大和路快速 大阪 大和路快速 大阪環状線
天王寺駅(大和路線ホーム) 快速 大阪 大和路快速 大阪環状線
新今宮・弁天町・西九条 大和路快速 大阪方面 大和路快速 大阪環状線
大阪 普通 天王寺 大和路快速 天王寺
天満~寺田町 大和路快速 天王寺 大和路快速 天王寺
上り
加茂方面
天王寺(環状線ホーム) 普通 環状 普通 大阪環状線
寺田町~郡山 大和路快速 奈良方面加茂 大和路快速 奈良方面加茂
奈良以遠 大和路快速 加茂 大和路快速 加茂
  • 和歌山線へ直通する大和路快速は、王寺から快速と表示している。

運行開始直後は純粋に「大和路快速 加茂」行きの表示であったが、JR神戸線JR京都線新快速などと同様、1997年から「奈良方面」という表示が加えられ、運転開始から2002年ごろまでは寺田町 - (鶴橋・京橋) - 大阪間も「大和路快速 奈良方面加茂」行き、始発の天王寺駅環状線ホームでは「大和路快速 大阪環状線」の表示であった。それ以降、天王寺→京橋→大阪間は、列車側は「普通 奈良方面加茂行」、駅案内では「大阪まで普通、大阪から大和路快速の加茂ゆき」と表示するようになっていた。これは、始発の天王寺で大阪環状線経由と知らずに乗車した人からの抗議が後を絶たなかったため、苦肉の策としてこのような表示となっていた。駅で掲示・配布されている時刻表も同様の表示に改められていた。当時、京橋 - 大阪間の途中駅を通過していた関空快速・紀州路快速との区別という意味合いもあった。なお、奈良方面から大阪行きの大和路快速に関しては、1990年ごろより加茂・奈良→大阪間が「大和路快速 大阪環状線」で運転し、大阪駅からは「普通 天王寺」の表示にするというスタイルが定着していた。

しかし、寺田町 - 天満間の各駅から福島・野田・大正・芦原橋・今宮の大和路快速通過駅に行く旅客には紛らわしいという面もあった。特に区間快速も環状線東部区間では「普通 奈良方面加茂行き」で運転されるためなおさらであった。2008年3月15日のダイヤ改正からは、関空/紀州路快速の環状線内停車駅が大和路快速と共通化されたことをもあり、始発の天王寺駅環状線ホームを除き、「大和路快速」の方向幕を表示する運行開始当初のパターンに戻っている。また、環状線外回りとなる大阪→京橋→天王寺間でも、「大和路快速 天王寺行き」の表示になった。なお、ダイヤ改正にあわせて「大和路快速」の種別幕の下部に大和路線のラインカラーである緑色のラインが追加されている。

[編集] 沿革

113系直通快速 王寺駅 S55
  • 1973年10月1日 関西本線(湊町(現・JR難波)~奈良間)が電化。これにより大和路快速の原型となる大阪環状線直通快速が運転開始(休日昼間のみ)。
  • 1974年7月20日 大阪環状線直通快速の運転を平日昼間にも拡大。
  • 1989年3月13日 ラッシュ時、夜間に大阪環状線直通の区間快速(大阪環状線内各駅に停車)が運転開始。
  • 1989年4月10日 大和路快速の名称がつけられる。
  • 1997年3月8日 昼間は基本的に加茂までの運転になる。ラッシュ時を中心に環状線直通の区間快速が増発され、221系も同種別の運用に入る。
  • 2001年3月28日 久宝寺駅が停車駅に追加される。
  • 2008年3月15日 方向幕にラインカラーが追加される。

[編集] 関連項目