赤穂線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

赤穂線
日生駅
路線総延長 57.4 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V 架空電車線方式 (直流)
駅・施設・接続路線
BHF-ELEV BHF
0.0 相生駅
STRrf-ELEV STR
山陽新幹線
STRq ABZrf
山陽本線
BHF
3.0 西相生駅
WBRÜCKE
千種川
exSTRlg STR
赤穂鉄道
exLUECKE BHF
7.8 坂越駅
exSTRlf eKRZ exKHSTr
播州赤穂駅
BHF
10.5 播州赤穂駅
DST
12.9 西浜駅
eABZlf exKDSTr
住友大阪セメント赤穂工場
STR
(198?年廃止)
ABZlf KDSTr
三菱電機赤穂製作所
BHF
14.5 天和駅
BHF
16.4 備前福河駅
eGRENZE
兵庫県岡山県
BHF
19.6 寒河駅
BHF
22.1 日生駅
BHF
27.7 伊里駅
STRlg-ELEV STR
↓山陽新幹線
hSTR BHF
31.0 備前片上駅
ehKRZ eKRZo exSTRlg
同和鉱業片上鉄道
hSTR STR exKHSTe
片上駅
hSTR BHF
32.3 西片上駅
hSTR BHF
34.5 伊部駅
hSTR BHF
38.5 香登駅
STRrf-ELEV STR
BHF
42.3 長船駅
BHF
45.9 邑久駅
BHF
48.0 大富駅
WBRÜCKE
吉井川
BHF
51.2 西大寺駅
BHF
54.1 大多羅駅
STRq ABZlg
山陽本線
STRlg-ELEV STR
山陽新幹線
hSTR BHF
57.4 東岡山駅
hSTR + HST
hSTR + HST
hSTR
HST
岡山駅

赤穂線(あこうせん)は、兵庫県相生市相生駅岡山県岡山市中区東岡山駅の間を瀬戸内海に沿って結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線地方交通線)。相生 - 播州赤穂間が大阪近郊区間およびアーバンネットワークに含まれ、山陽本線から新快速列車などが播州赤穂駅まで乗り入れる。

相生 - 播州赤穂間、長船 - 東岡山間の各駅では乗車カードとしてICOCAおよびこれと相互利用可能なICカードICOCAを参照)が、また相生 - 播州赤穂間の各駅ではJスルーカードも自動券売機で乗車券に引き換えることで利用できる。なお、ICOCAなどのICカードは、相生 - 播州赤穂間は近畿圏エリア、長船 - 東岡山間は岡山・広島エリアと別々のエリアであることから、同じ赤穂線内でも両エリア間をまたがる相互利用はできない。

目次

[編集] 路線データ

相生 - 備前福河間はJR西日本神戸支社、備前福河 - 東岡山間は同岡山支社の直轄である(境界駅である備前福河駅は神戸支社側の管轄)。

岡山支社管内で独自に設定されているラインカラーは黄色(これは備前福河以東の駅をはじめ神戸支社管内の駅での各種案内では使用されない)。なお、神戸支社では特にラインカラーを付与していない。

[編集] 運行形態

[編集] 地域輸送

播州赤穂駅を境に運転系統が分かれており、全線を通して運転される列車は上り1本(1936M)のみである。しかし、後述のとおり両端とも全列車が他線区に直通運転するため、赤穂線のみを走る定期列車は存在しない。北陸本線長浜 - 敦賀間の直流化に伴うダイヤ改正が行われた2006年10月21日からは、敦賀から約4時間かけて播州赤穂へ21:54に到着する長距離新快速も運転されている[1]

播州赤穂以東では、すべての列車が山陽本線姫路西明石方面と直通運転しており、草津野洲米原・長浜・近江今津など京都以東と直通する新快速や普通列車(西明石以東は快速)が終日にわたり運転されている。新快速は赤穂線内を含む姫路以西では各駅に停車するが、各駅停車区間でも一切「普通」の種別表示に切り替えたりせず、北陸本線敦賀以南と同様に一貫して新快速として扱っている。新快速の赤穂線直通運転は朝夕のみだったが2005年3月1日から直通運転時間帯が拡大された。昼間時間帯は新快速のほか、普通列車が姫路 - 播州赤穂間に運転されている。ちなみに、同路線と同じく新快速が乗り入れる北陸本線虎姫 - 敦賀間とは異なり、8両編成の入線も可能であり、実際に同区間を8両で走る定期列車も存在する。かつては、大阪方面から備前片上駅まで直通する快速列車(明石以西は普通)が1日1往復設定されていたが、2000年3月のダイヤ改正で廃止された。

なお、臨時列車として、通常の新快速に名称を与える、ないしは播州赤穂まで臨時延長運転を行う形で運行される「赤穂レジャー号」がある。赤穂レジャー号は、西相生・坂越駅は通過で運転される。

播州赤穂以西では、すべての列車が山陽本線の岡山駅まで直通するほか、さらに福山糸崎三原方面、伯備線備中高梁新見米子[2](上りのみ)方面、宇野線宇野(下りのみ)方面、瀬戸大橋線児島(下りのみ)方面との直通列車がある。昼間時間帯は岡山以西から播州赤穂折り返し列車と長船折り返し列車が運転されている。朝・夕方以降には日生備前片上西大寺を始発・終着駅とする列車もあるほか、上りに限り山陽本線の快速「サンライナー」が岡山駅到着後に普通列車として赤穂線まで足を伸ばすこともある。2004年10月のダイヤ改正からは、一部の列車でワンマン運転が行われている。上りの播州赤穂方面の最終列車に限り相生駅を超えて姫路駅まで直通運転を行う。国鉄時代は京阪神方面から播州赤穂までの列車と、姫路 - 赤穂線経由岡山の列車の組み合わせで、それ以後から昼間時の直通拡大までは相生 - 播州赤穂の列車と相生 - 赤穂線経由岡山の列車の組み合わせであった。赤穂線の列車は、両ターミナル駅での誤乗を防ぐため、行先板を赤い地色としていた。現在は播州赤穂以西を運行する普通列車のほぼすべてが、同駅始終着の新快速との接続を考慮したダイヤ編成としている。

毎年秋に赤穂市内小学校連合修学旅行臨が運転され、以前は165系・167系12両編成が使用されたが、最近は117系12両編成が使用されている(2007年の修学旅行臨に223系2000番台が8両編成で使用されていた)。なお、坂越駅ではホームが8両分の長さしかないため、後方4両がドア締切扱いとなっている。

乗客は姫路方面と岡山方面に向かって漸増するが、播州赤穂駅への流動も見られる。日生駅などから播州赤穂へ県境を超えて買い物や通院する乗客も多い。青春18きっぷの通用期間中は山陽本線の相生駅 - 岡山駅が激しい混雑となるが、そのような場合でも赤穂線はそれほど混雑しないので混雑回避に利用できる。なお、赤穂線の相生 - 東岡山間の距離は山陽本線の同区間と比べると3.2km程短いが、線路規格が低く速度が出ないこと、単線のため列車交換があることから山陽本線経由に較べ約20分所要時間が長くなる。関西圏 - 岡山の移動の補助的な役割を持った路線だが、時間帯によっては山陽本線を使うよりも早く移動できる場合もある。

なお、運転系統としての赤穂線としては、山陽本線東岡山 - 岡山間も含めて考えられることが多いが、同じく全列車が乗り入れる姫路 - 相生間は除外されることもある。

毎年10月第3土曜・日曜日には、同日に伊部駅周辺で開催される「備前焼まつり」に合わせて岡山方面からの長船止まりの列車を日生や備前片上まで臨時に延長運転している。

[編集] 貨物列車

全線にわたってJR貨物が第二種鉄道事業者となっており西浜駅という貨物駅も存在するが、定期貨物列車の設定はない。まれに大物車を使用する変圧器輸送列車が西浜駅を発着するのみである。

[編集] 使用車両

下記に示す車両はすべて電車である。

  • 103系(東岡山 - 播州赤穂間)
  • 113系(東岡山 - 播州赤穂間)
  • 115系(全線)
  • 117系(東岡山 - 播州赤穂間)
  • 213系(東岡山 - 播州赤穂間)
  • 221系(播州赤穂 - 相生間)
    • 以前は定期列車で備前片上まで、多客時には臨時列車「赤穂備前ホリデー号」で岡山まで乗り入れていた。
  • 223系1000・2000・6000番台(網干車)(播州赤穂 - 相生間)

[編集] 歴史

かつてこの地域には、有年 - 播州赤穂間の赤穂鉄道と、西大寺 - 後楽園間の西大寺軌道(後の西大寺鉄道両備バス西大寺鉄道線)という二つの軽便鉄道が存在したが、両社の路線とも赤穂線の開業に伴い廃止された。赤穂線は船坂峠上郡 - 三石間)という難所を抱える山陽本線の代替線として建設された路線であり、戦前の新幹線計画である弾丸列車計画では、赤穂線に並行して同幹線を建設する予定であったといわれる。

しかしながら、赤穂線の全通時点で山陽本線の電化が完了し輸送力の増強が終わっていた一方、赤穂線自身は単線・一部非電化での全通であったため、当初想定されていた「山陽本線の輸送力を補う代替路線」ではなく、「地域住民のためのローカル線」という存在での開通となってしまった。その後赤穂線も全線が電化されたものの、現在に至るまでローカル線という存在に変わりはない。

1975年3月10日新幹線博多開業前には、当路線を経由して大阪と呉や九州を結ぶ優等列車(急行「安芸」・「つくし」など)が存在したが、新幹線開業とともに廃止され、それ以降定期の優等列車は設定されていない。

[編集] 年表

  • 1951年昭和26年)12月12日 - 国鉄赤穂線 相生 - 播州赤穂間 (10.5km) が開業。西相生駅、坂越駅、播州赤穂駅開業。
  • 1955年(昭和30年)3月1日 - 播州赤穂 - 日生間 (11.6km) が延伸開業。備前福河駅、日生駅開業。
  • 1958年(昭和33年)3月25日 - 日生 - 伊部間 (12.4km) が延伸開業。伊里駅、備前片上駅、伊部駅開業。
  • 1961年(昭和36年)3月30日 - 相生 - 播州赤穂間が電化。
  • 1962年(昭和37年)4月1日 - 寒河駅開業。
    • 9月1日 - 伊部 - 東岡山間 (22.9km) が延伸開業し全通。香登駅、長船駅、邑久駅、大富駅、西大寺駅、大多羅駅開業。
  • 1963年(昭和38年)5月1日 - 天和駅、西片上駅開業。
  • 1966年(昭和41年)10月1日 - 西浜信号場開設。
  • 1969年(昭和44年)8月24日 - 播州赤穂 - 東岡山間が電化され全線電化。
  • 1987年(昭和62年)3月31日 - 西浜信号場を格上げし(貨)西浜駅開業。
    • 4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。日本貨物鉄道が全線の第二種鉄道事業者となる。
  • 1996年平成8年)3月16日 - 夕通勤時間帯にも新快速を新設。
  • 1999年(平成11年)12月12日 - 西相生駅・坂越駅・播州赤穂駅に自動改札機(Jスルー)を導入。
  • 2002年(平成14年)8月31日 - 赤穂海浜公園でのモーニング娘。コンサート開催に伴う多客臨で207系8両編成が入線。相生 - 播州赤穂間で運転される。この関係で通常は相生 - 岡山間直通の一部の列車は播州赤穂で乗り換えとなった。
  • 2004年(平成16年)10月16日 - 播州赤穂 - 岡山間の一部の列車でワンマン運転開始。
  • 2005年(平成17年)3月1日 - 昼間時間帯にも新快速を新設。

[編集] 駅一覧

  • 便宜上、末端部の全列車が乗り入れる山陽本線姫路駅 - 相生駅、および東岡山駅 - 岡山駅間も合わせて記載する。
  • JR神戸線から乗り入れる快速(明石駅以西では普通列車)・新快速を含め、赤穂線の列車は全列車全旅客駅に停車する。
凡例
(貨):貨物専用駅
列車交換 … ∥:複線(山陽本線内)、◇・∨・∧:交換可、|:交換不可
路線名 駅名 駅間営業キロ 相生
からの営業キロ
接続路線 列車交換 所在地
山陽本線 姫路駅 - 20.7 西日本旅客鉄道山陽新幹線山陽本線JR神戸線 神戸方面:直通あり)・播但線姫新線
山陽電気鉄道本線山陽姫路駅
兵庫県 姫路市
英賀保駅 4.6 16.1  
はりま勝原駅 2.8 13.3  
網干駅 2.9 10.4  
竜野駅 5.9 4.5   たつの市
相生駅 4.5 0.0 西日本旅客鉄道:山陽新幹線・山陽本線(上郡方面) 相生市
赤穂線
西相生駅 3.0 3.0  
坂越駅 4.8 7.8   赤穂市
播州赤穂駅 2.7 10.5  
(貨)西浜駅 2.4 12.9  
天和駅 1.6 14.5  
備前福河駅 1.9 16.4  
寒河駅 3.2 19.6   岡山県 備前市
日生駅 2.5 22.1  
伊里駅 5.6 27.7  
備前片上駅 3.3 31.0  
西片上駅 1.3 32.3  
伊部駅 2.2 34.5  
香登駅 4.0 38.5  
長船駅 3.8 42.3   瀬戸内市
邑久駅 3.6 45.9  
大富駅 2.1 48.0  
西大寺駅 3.2 51.2   岡山市
東区
大多羅駅 2.9 54.1  
東岡山駅 3.3 57.4 西日本旅客鉄道:山陽本線(瀬戸方面) 岡山市
中区
山陽本線
高島駅 6.1 60.2  
西川原駅
(西川原・就実駅)
1.9 62.1  
岡山駅 2.6 64.7 西日本旅客鉄道:山陽新幹線・山陽本線(福山方面:直通あり)・伯備線[* 1](直通あり)・宇野線瀬戸大橋線津山線吉備線
岡山電気軌道東山本線岡山駅前駅
岡山市
北区
  1. ^ 伯備線の正式な起点は山陽本線倉敷駅だが、旅客列車はすべて岡山駅に乗り入れている
  • 大多羅 - 東岡山間は大多羅駅を出ると中区に入り、一旦東区に入った後再び中区に入る。

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ ただし当該列車は、市販の時刻表紙面上で1本の列車(敦賀発米原経由播州赤穂行き・総延長275.5km、新快速の片道1回あたりの運行距離としては第1位)として扱われているが、実際にはすべての車両が全区間を直通しているわけではない。この列車は敦賀出発の時点では4両編成で、米原 - 網干間は12両編成となる。しかし網干で敦賀発の4両編成を切り離すため、最終的には米原で増結した8両編成だけが網干 - 播州赤穂間も運転している。
  2. ^ 但し当該列車は、米子駅始発の時点では「岡山行き」の案内になっており(上石見駅以北の駅掲示時刻表では「岡山(播州赤穂)」という書き方になっている)、途中の新見駅での乗務員交代の際に「(倉敷・岡山方面 赤穂線経由)播州赤穂行き」の案内に変わる形になっている。

[編集] 関連項目

他の言語