中間管理録 トネガワ

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中間管理録トネガワ
ジャンル ギャグ漫画青年漫画  
漫画:中間管理録トネガワ
原作・原案など 萩原天晴
作画 橋本智広三好智樹
出版社 講談社
掲載誌 月刊ヤングマガジン
発表号 2015年7号 -
巻数 既刊5巻(2017年6月6日現在)
その他 協力・福本伸行
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中間管理録トネガワ』(ちゅうかんかんりろくトネガワ)は、原作:萩原天晴・漫画:橋本智広三好智樹・協力:福本伸行による日本漫画。単行本第4巻発売時点で累計発行部数は180万部。

宝島社の「このマンガがすごい!2017年」・オトコ編1位受賞[1]

概要[編集]

福本伸行の作品『賭博黙示録カイジ』の登場人物の1人・利根川幸雄を主人公としたスピンオフ作品[2]。大勢の黒服たちを束ねる帝愛グループ幹部でありながら、暴君・兵藤会長のご機嫌を最も身近で気にしなくてはならない、いわば中間管理職である利根川の苦悩と葛藤がコミカルに描かれている[2]

時間軸としては『賭博黙示録カイジ』以前に当たるが、作品内に登場する各種事物は連載中の現在と同じく2010年代のものになっている。

同じ『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ作品として『1日外出録ハンチョウ』もあり、単行本2巻に特別読み切りが掲載され、こちらも萩原天晴が原作を務めている。

あらすじ[編集]

帝愛グループの兵藤会長の退屈を紛らわす余興を企画するため、最高幹部の利根川は部下の11人の黒服を集め「チーム利根川」を結成。会長の横やり、部下からの信用失墜の危機、病気、部下の失態、計算外のアクシデントに悩みながらも、プロジェクト遂行へ向け奮闘してゆく。

登場人物[編集]

利根川 幸雄(とねがわ ゆきお)
本作の主人公。帝愛グループの最高幹部の1人。年齢は推定50歳過ぎ。好物は焼肉および焼肉弁当。
勤勉で有能な人材。人心掌握術に長け、部下からの信頼も厚い。しかし、兵藤の心情を読み取ることは苦手で、たびたび逆鱗に触れて叱責を受ける。ほぼ年中無休で会長のことを仕えるも、あまり報われていない。

チーム利根川[編集]

利根川の部下となった11人の黒服たちを記す。その中でも、山崎、佐衛門、海老谷の3名は主要キャラとして扱われている。

カイジ本編ではモブ扱いだったが、本作では各々が存在感を発揮している。当初は、没個性的な外見をした部下を個人別に把握しなければならない、利根川の苦悩や葛藤の様子も描かれた。なお、メンバー全員が実直な性格であり、ボウリングが趣味という共通点を持っている。

山崎 健二(やまざき けんじ)
30歳。チーム内で唯一、兵藤会長の直属として働いた経験がある。
当初は利根川の横柄な仕事ぶりに不満を抱いていたが、後に九州出張や入社試験の面接官を共に担当するなど、関係は良化していく。また、先頭に立って統率を執る場面も多く、実質的にチームのまとめ役となっている。
佐衛門三郎 二朗(さえもんさぶろう じろう)
23歳。西口が加入するまでは、チーム内の最年少メンバーだった。
限定ジャンケンの元となるアイディアを考案し、会場を豪華客船エスポワールに設定するなど、貢献度や柔軟性が非常に高く、チーム内でも際立って有能。一方、服務規程の限界に挑戦して利根川や山崎から嗜められる、目上の者に対して「〇〇論が苦手」と言い放つなど、今時の若者らしい自由奔放でマイペースな面を持つ。
後述の海老谷とは同期入社であった。新加入の西口に恋心を抱いており、最近はいい雰囲気となりつつある。
非常に珍しい名前の持ち、周囲からは「佐衛門(さえもん)」という略称呼ばれることが多い。
川崎 敏政(かわさき としまさ)
30歳。チーム内で最初にインフルエンザを発症した。
荻野 圭一(おぎの けいいち)
35歳。第29話に結婚した際、出生地がアフリカ南部にあるザンビア、過去にお笑い芸人を目指していたという、異端の経歴が発覚する。
萩尾 純一(はぎお じゅんいち)
35歳。大の猫好き。
後述の菊地や長田と月に2、3回勉強会を開き、「自分たちこそがチーム利根川の中核」と断言していたが、南波照間帝愛支社に異動になるも、その際は荻野との入れ替わりを画策していた。
中田(なかた)
32歳。プラネタリウム好き。
チーム1のボーリング好き。やや天然で、空気の読めない発言が多い。
権田(ごんだ)
49歳。子供の頃の夢は古本屋の店長。
チーム最年長だが、この時点で出世の道はすでに断たれており、本人も気にしている。卑屈な発言が多い。
利根川がインフルエンザで寝込んでしまった際、最年長者という理由で後を任され、期待に応えるべく懸命に仕事に取り組むも、自分もインフルエンザを発症してしまう。それでも病気をおして仕事を続けたため、周囲にインフルエンザを広め、チームを機能停止に追い込んでしまった。
堂下 浩次(どうした こうじ)
32歳。T京大学ラグビー部の元主将。
体育会系の熱血漢ゆえ、利根川の代役を務めた権田を励ますなど良識がある。その一方、長田からは「体育会系のノリが絡みづらい」と指摘されたり、健康診断に引っかかった利根川に対し、徹底的な食事管理(カロリーの高い弁当をゴミ箱に捨てるなど)をしたりと極端な行動を取り、利根川からは「要注意人物」と評された。
菊地(きくち)
35歳。チーム内で最も出番が少ない。酔うと気が大きくなるタイプ。南波照間帝愛支社に異動になった。
長田(ながた)
37歳。菊池と並び、チーム内で最も出番が少ない。南波照間帝愛支社に異動になった。
海老谷(えびたに)
25歳。年下の同期である佐衛門の活躍に焦っている。人一倍仕事に情熱はあるが、方向性がずれている。その性格が祟り、兵藤会長に不敬を働き、怒りを買い解雇された(その際、上司の利根川も減俸処分を受けている)。
その後、謝罪と称して利根川の前に現れるが、あろうことか自らが参加していた「ネットワークビジネス」に勧誘。呆れる利根川の制止にも耳を傾けず、遂には一斉摘発により逮捕されてしまった。無罪により釈放され、性懲りもなく再び利根川の前に現れ、その時には拘置所で出会った男に影響されて考案した「エビロール」なる商品で一攫千金を目論もうとするが、試食したメンバーの不評により断念。
その後エビの卸売業を開始するものの失敗して無一文となり、帝愛に対する恨みを晴らすため、帝愛の悪口をTwitterに投稿して評判を下げようと目論む。しかし、佐衛門の機転によって悪事がばれ、帝愛公式Twitterアカウントのフォロワーを10万人に増やすまで地下牢に幽閉される。
津久井(つくい)
派遣社員。異動となった3人の後任としてチームに加わった。
八乙女 中(やおとめ あたる)
中途入社。異動となった3人の後任としてチームに加わった。
光回線の契約など様々なセールス業を経験してきた営業のプロで、上司に対してやたらとおべっかを使う。利根川は八乙女のわざとすぎる褒め言葉に難色を示すが、兵藤会長からは大いに気に入られ、入社数ヶ月で「会長秘書」になるという異例の出世を遂げる。
西口 冴子(にしぐち さえこ)
22歳。チームの紅一点。博多出身。兄がいる。
異動となった3人の後任として、チームに加わった新入社員。素顔はそこそこ可愛く、自撮り写真を他のメンバーにプレゼントを渡すなど、女の子らしい一面を持っている。
最近、佐衛門といい雰囲気になりつつある。
東さん(とんさん)
人間麻雀の解説のため、利根川に召集されたアシスタント。名前はシャツに貼られていた「東」の文字による渾名。チーム利根川のメンバーではない、いわゆるモブの黒服だが、雑用係として常駐する。
本田 正安(ほんだ まさやす)
飲食店の従業員。通称:まさやん
兵藤会長の「悪魔的そっくりさん」であり、命を狙われていると思い込んだ会長の命により影武者を探す利根川・山崎によりスカウトされる。
本物の会長とは似ても似つかない、困った人を放っておけない善人であったが、山崎の徹底した特訓により一部で本物の会長を超えるほどの再現度になるどころか、趣旨から外れた部分も多く、吊り輪や棒の素振りで距離を開けた蝋燭をかき消すなど、会長本人どころか老人離れしたレベルの身体能力を披露するまでになった。しかし特訓が終わった頃には会長の影武者ブームは過ぎ去っていたため、持て余した利根川の意を汲んだ遠藤により手切れ金と共に山中へ置き去りにされる。その後、自力で帝愛本社に帰還、まさやんに愛着を感じていた山崎の懇願もあり、会長の影武者ブームの再来に備え、帝愛本社に居住することになった。

帝愛グループ関係者[編集]

兵藤和尊(ひょうどう かずたか)
帝愛グループの総帥である老人。部下からは「会長」と呼ばれている。
山崎曰く「生まれつきの不機嫌、理不尽で感情の起伏が激しく、我侭な性格で「つまらん」「うんざり」と言っているが、その割に世俗のことに妙に詳しい」。結構な風呂好き。また、夜10時を過ぎると眠くなって居眠りし、乾燥する季節には肌のスキンケアを怠らないなど、老人であることが強調されている。
原作では息子・和也との共演シーンがなく、和也をどのように考えているか不明であったが、原作者・福本の書き下ろしの短編にて、和也の交友関係を気にかけているような描写がある。
黒崎義裕(くろさき よしひろ)
帝愛グループの最高幹部の一人で、帝愛No.2の座を争う利根川のライバル。
利根川と並んで有能な人材。的を射た鋭い発言が多く、周囲から好評価されている(利根川曰く「言いにくいことをいつも躊躇なく指摘でき、そして常に好反応に繋がる」)。また、兵藤の機嫌の取り方に長けている。
遠藤勇次(えんどう ゆうじ)
帝愛グループの傘下である「遠藤金融」の社長兼ヤクザ。利根川の配下であるため、脇役としてたびたび登場する。
本編では利根川に対する忠義心が描かれており、エスポワール号で行われる限定ジャンケンのリハーサルに訪れ、その後も黒服たちのために講座を開いたり、まさやんを山中に置き去りにするという行動に及んでいる。
一条(いちじょう)
人喰いパチンコ」を有する裏カジノの若き店長。
沼が飲み込んだ15億円の回収のため、カジノを訪れた利根川を接待する。しかし、接待があまりにも下手くそで、沼の設定に細工したことなども見破られたため、利根川から呆れられてしまった。
木根崎(きねざき)
帝愛関西支社の代表者。常に高圧的で暴言を吐き、部下を怒鳴り散らしている人物(利根川曰く「ヤクザみたいな男」)。
一週間の業務監査のため関西支社を訪れていた利根川は、黒服達を連れて大阪の美味い店に飲みに行こうと計画していたが、そうとは知らずにことごとく邪魔をしたため、結局一度も飲み会に行けないまま東京に帰る羽目になった。
大槻(おおつき)
同シリーズのスピンオフ「1日外出録ハンチョウ」の主人公。
地上に出た際、ひょんな形で利根川と知り合うことになった。

一般人[編集]

渡辺くん
遠藤が黒服たちに向けた講座のため、急遽用意した多重債務者。のぺっとした顔以外は、『賭博黙示録』のカイジとよく似た格好をしている。
元々は、親のコネでサラリーマンとして働いていたが、会社の金を横領したことがバレてしまい、終電まで山手線に乗り続けるという突飛な行動に出た。さらにその後、どうにか親戚中から集めた金を、あろうことかすべて競馬に注ぎ込むといった、常軌を逸したエピソードの数々にさすがの黒服たちも絶句してしまった。
萩尾 幸一(はぎお こういち)
萩尾の実弟。容姿や性格はもちろん、話し方まで兄と瓜二つ。
帝愛の入社試験に訪れたが、面接官である山崎に「これ以上、紛らわしい苗字・似通った顔は不要」という判断を下され、不採用という扱いになった(この判断に関しては、利根川も全面的に肯定していた)。
香川 真穂(かがわ まほ)
利根川の元同級生。既婚者。

企業[編集]

帝愛グループ
消費者金融を主体とする日本最大級のコンツェルン
会長である兵藤和尊が握る絶対的な権力の下、裏で負債者の人権・命を奪う拷問じみた凶悪なギャンブルを行わせている。幹部以外の部下達は全員サングラスと黒スーツ姿で「黒服」と呼ばれている。
カツ澤
帝愛本社ビルの近くにあるカツ丼専門店。
気分転換で入店した利根川が「大盛り」を頼んだところ、なんと10人前に相当する超ビッグサイズのカツ丼が運ばれてきた。
なお、利根川と大槻が顔を合わせた場所でもある。

書誌情報[編集]

クロスオーバー[編集]

中間管理録 トネガワ第5巻、1日外出録ハンチョウ第1巻同時発売記念として「ヤングマガジンサード」2017年No.6にて「トネガワvsハンチョウ」が掲載される。 利根川が第17話に訪れたカツ丼屋で一日外出中の大槻と遭遇し、どちらが先にカツ丼を食べきるか競争するというもの。

脚注[編集]

  1. ^ 「このマンガがすごい!」1位は「中間管理録トネガワ」&「金の国 水の国」”. コミックナタリー (2016年12月10日). 2017年1月18日閲覧。
  2. ^ a b 「カイジ」利根川の中間管理職ゆえの苦悩描くコメディ、月刊ヤンマガで始動”. コミックナタリー (2015年6月20日). 2017年1月18日閲覧。
  3. ^ 『中間管理録トネガワ (1) 』(福本伸行, 萩原天晴, 橋本智広, 三好智樹):ヤンマガKCスペシャル”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2016年5月7日閲覧。
  4. ^ 『中間管理録トネガワ (2) 』(福本伸行, 萩原天晴, 橋本智広, 三好智樹):ヤンマガKCスペシャル”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2016年5月7日閲覧。
  5. ^ 『中間管理録トネガワ (3) 』(福本伸行, 萩原天晴, 橋本智広, 三好智樹):ヤンマガKCスペシャル”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2016年8月5日閲覧。
  6. ^ 『中間管理録トネガワ (3) 限定版』(福本伸行, 萩原天晴, 橋本智広, 三好智樹):プレミアムKC”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2016年8月5日閲覧。
  7. ^ 『中間管理録トネガワ (4) 』(福本伸行, 萩原天晴, 橋本智広, 三好智樹):ヤンマガKCスペシャル”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2016年12月6日閲覧。
  8. ^ 『中間管理録トネガワ (5) 』(福本伸行, 萩原天晴, 橋本智広, 三好智樹):ヤンマガKCスペシャル”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2017年6月6日閲覧。

外部リンク[編集]