中間管理録 トネガワ

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中間管理録トネガワ
ジャンル ギャグ漫画青年漫画  
漫画:中間管理録トネガワ
原作・原案など 萩原天晴
作画 橋本智広三好智樹
出版社 講談社
掲載誌 月刊ヤングマガジン
発表号 2015年7号 -
巻数 既刊4巻(2016年12月6日現在)
その他 協力・福本伸行
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中間管理録トネガワ』(ちゅうかんかんりろくトネガワ)は、原作:萩原天晴・漫画:橋本智広三好智樹・協力:福本伸行による日本漫画。『月刊ヤングマガジン』(講談社)にて、2015年7号から連載中。累計発行部数は2016年12月に発売された単行本第4巻時点で累計100万部。

宝島社の「このマンガがすごい!2017年」・オトコ編1位受賞[1]

概要[編集]

福本伸行の作品『賭博黙示録カイジ』の登場人物の1人・利根川幸雄を主人公としたスピンオフ作品[2]。時間軸としてはカイジ本編より前であり、大勢の黒服たちを束ねる帝愛グループ幹部でありながら、暴君・兵藤会長のご機嫌を最も身近で気にしなくてはならない、いわば中間管理職である利根川の苦悩と葛藤がコミカルに描かれている[2]

あらすじ[編集]

帝愛グループの兵藤会長の退屈を紛らわす余興を企画するため、最高幹部の利根川は部下の11人の黒服を集め「チーム利根川」を結成。会長の横やり、部下からの信用失墜の危機、病気、部下の失態、計算外のアクシデントに悩みながらも、プロジェクト遂行へ向け奮闘してゆく。

登場人物[編集]

利根川幸雄(とねがわ ゆきお)
本作の主人公にして、帝愛グループの最高幹部の1人。スピンオフ元『賭博黙示録カイジ』では、ほぼ全編にわたりカイジの大敵となる。本作では、有能で勤勉、人心掌握に長け部下からの信頼も厚いが、多くの者と同じく会長の心の機微を読み取るのが苦手でよく逆鱗に触れ、叱責される。ほぼ年中無休で仕えるもあまり報われていない。

チーム利根川[編集]

帝愛の平社員は会長の命令によりサングラス、黒いスーツの着用が義務付けられている。そのなかで利根川の部下となった11人の黒服たちで、『カイジ』ではモブ扱いの彼らが本作では存在感を発揮しているが、外見は没個性な彼ら個人個人を把握しなければならない利根川の苦悩も描かれる。

山崎 健二(やまざき けんじ)
30歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。チーム利根川内の黒服では、唯一兵藤会長の直属として働いた経験がある。当初は利根川の自己中心的な仕事ぶりに不満を抱いていたが、後に九州出張や入社試験の面接官を共に担当するなど、関係は良化。利根川の側近として先頭に立って統率を執る場面も多く、実質的にチームのまとめ役となっている。
佐衛門三郎 二朗(さえもんさぶろう じろう)
23歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。チーム最年少だが、限定ジャンケンの元となるアイディアを考案し、会場を豪華客船エスポワールに設定するなど、利根川をして「(海老谷との違いは)スケール」と言わしめるほどチーム内で非常に貢献度や柔軟性が高い。一方、服務規程の限界に挑戦して利根川や山崎からたしなめられるといった幼い面も持つ。長く珍しい苗字であるため、佐衛門と呼ばれることが多い。また、後述の海老谷とは同期入社である。新加入の西口には恋心を抱いている様子。
川崎 敏政(かわさき としまさ)
30歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。チーム内で最初にインフルエンザを発症した。
荻野 圭一(おぎの けいいち)
35歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。第29話にて結婚したが、産まれた場所がザンビアで、お笑い芸人を目指していたという衝撃の過去が発覚した。
萩尾 純一(はぎお じゅんいち)
35歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。猫も大好き。弟の名は幸一であり、帝愛の入社試験で落とされている。後述の菊地や長田と月に2、3回勉強会を開き、「自分たちこそがチーム利根川の中核」と断言していたが、南波照間に異動になる。
中田(なかた)
32歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。プラネタリウムも大好き。チーム利根川一のボウリング好きである。やや天然気味で、空気の読めない発言が多い。
権田(ごんだ)
49歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。チーム最年長だが、無難に目立たず来たためにこの歳で黒服という時点で出世の道を断たれており、本人も気にしている。利根川がインフルエンザで寝込んでしまった際には、最年長者であるという理由で、利根川が完治するまで後を任される。利根川の期待に応えるべく懸命に仕事に取り組むも、自分もインフルエンザを発症してしまう。それでも病気をおして仕事を続けたため、周囲にインフルエンザを広め、チームを機能停止に追い込んでしまった。子供のころの夢は古本屋の店長。
堂下 浩次(どうした こうじ)
32歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。大学時代はラグビー部のキャプテンだった体育会系。熱血な性格ゆえに利根川の代役を務めた権田を励ますなど良識がある一方、長田からは「体育会系のノリが絡みづらい」と指摘されたり、健康診断に引っかかった利根川に対しては徹底的な食事管理(カロリーの高い弁当をゴミ箱に捨てるなど)をしたりと極端な行動を取ることもある。
菊地(きくち)
35歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。酔うと気が大きくなるタイプ。南波照間に異動になる。
長田(ながた)
37歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。南波照間に異動になる。
海老谷(えびたに)
25歳。実直な性格の持ち主。趣味はボウリング。年下の同期である佐衛門三郎の活躍に焦っている。人一倍仕事に情熱はあるが、方向性がずれている。その性格が祟り、兵藤会長に不敬を働き、怒りを買い解雇された(その際には上司である利根川も減俸処分を受けている)。その後、謝罪と称して利根川の前に現れるが、あろうことか自らが参加していた「ネットワークビジネス」に勧誘。呆れる利根川の制止にも耳を傾けず、遂には一斉摘発により逮捕されてしまった。無罪により釈放され、性懲りもなく再び利根川の前に現れる。その時には拘置所で出会った男に影響されて考案した「エビロール」なる商品で一攫千金を目論もうとするが、試食したメンバーの不評により断念。その後、エビの卸売業を開始した。
津久井(つくい)
実直な性格の持ち主。派遣社員。異動となった3人の後任としてチームに加わった。
八乙女 中(やおとめ あたる)
実直な性格の持ち主。中途入社。異動となった3人の後任としてチームに加わった。光回線の契約など様々なセールス業を経験してきた営業のプロで、上司に対してやたらとおべっかを使う。利根川は八乙女のわざとすぎる褒め言葉に難色を示すが、会長からは大いに気に入られ、入社数ヶ月で「会長秘書」になるという異例の出世を遂げる。
西口 冴子(にしぐち さえこ)
実直な性格の持ち主。チームで唯一の女性メンバーで新入社員。異動となった3人の後任としてチームに加わった。親友と写真を撮ったり他のメンバーにプレゼントを渡すなど、女の子らしい一面を持っている。妹属性の博多っ子。
東さん(とんさん)
人間麻雀の解説のため、利根川に召集されたアシスタント。いわゆるモブの黒服だが、雑用係として常駐する。名前はシャツに貼られていた「東」の文字による渾名。
本田 正安(ほんだ まさやす)
飲食店の従業員で通称はまさやん。兵藤会長の「悪魔的そっくりさん」であり、命を狙われていると思い込んだ会長の命により影武者を探す利根川・山崎によりスカウトされる。本物の会長とは似ても似つかない、困った人を放っておけない善人であったが、山崎の徹底した特訓により一部で本物の会長を超えるほどの再現度になるどころか、趣旨から外れた部分も多く、吊り輪や棒の素振りで距離を開けた蝋燭をかき消すなど、会長本人どころか老人離れしたレベルの身体能力を披露するまでになった。しかし特訓が終わった頃には会長の影武者ブームは過ぎ去っていたため、持て余した利根川の意を汲んだ遠藤により手切れ金と共に山中へ置き去りにされる。その後、自力で帝愛本社に帰還、まさやんに愛着を感じていた山崎の懇願もあり、会長の影武者ブームの再来に備え、帝愛本社に居住することになった。

その他の人物[編集]

兵藤和尊(ひょうどう かずたか)
帝愛グループの総帥である老人。部下からは「会長」と呼ばれている。莫大な資産を持ち、なお飽きることなく世界中の金をかき集め帝愛による「王国」を築こうとする金の亡者。我侭で「つまらん」「うんざり」と言っている割には世俗の事に妙に詳しい。また、夜10時を過ぎると眠くなって居眠りし、乾燥する季節には肌のスキンケアを怠らない等、スピンオフ元よりも老人であることが強調されている。
黒崎義裕(くろさき よしひろ)
帝愛グループの最高幹部の一人で、利根川のライバル的存在。兵藤和尊に対しても利根川なら激怒されそうな発言もなぜか好評価されている。利根川曰く「言いにくいことをいつも躊躇なく指摘でき、そして常に好反応に繋がる」とのこと。
遠藤勇次(えんどう ゆうじ)
帝愛グループの傘下である「遠藤金融」社長のヤクザ。エスポワール号で行われる、限定ジャンケンのリハーサルに見学者として現れ、リハーサル要員として集められた黒服たちが、真面目過ぎて使えないため講座を開き、黒服たちを駄目人間に育て上げてしまった上、利根川の意図とは違う方向へ限定ジャンケンを変えようとする。また、まさやんを山中に置き去りにするなどスピンオフ元よりもヤクザらしさが伺える。
一条(いちじょう)
人喰いパチンコ」を有する裏カジノの若き店長で、沼が飲み込んだ15億円の回収のためにカジノを訪れた利根川を接待する。帝愛の幹部候補生として相応の実力を持っているが、接待が下手くそで、あまりにわざとらしい沼の設定等、利根川も内心呆れている。
木根崎(きねざき)
帝愛関西支社の代表者で、頻繁に黒服達を怒鳴り散らしている人物。一週間の業務監査のため関西支社を訪れていた利根川は、黒服達を連れて美味い店に飲みに行こうと計画していたが、木根崎がことごとく邪魔をしたために、一度も飲み会に行けずに東京に帰る羽目になった。

書誌情報[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]