ザ・ファブル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
漫画:ザ・ファブル
作者 南勝久
出版社 講談社
掲載誌 週刊ヤングマガジン
発表号 2014年49号 -
発表期間 2014年11月1日 -
巻数 既刊15巻(2018年9月6日現在)
漫画:ざ・ふぁぶる
作者 南勝久
出版社 講談社
掲載誌 コミックDAYS
発表期間 2018年3月6日 -
テンプレート - ノート

ザ・ファブル』は、南勝久による日本漫画。2017年、第41回講談社漫画賞一般部門を受賞[1]

ストーリー[編集]

現代の東京。その伝説的な強さのため、裏社会の人間から「寓話」という意味を持つ「ファブル」と呼ばれる1人の殺し屋がいた。その男は幼いころから「ボス」の指導を受け、数々の標的を仕留めてきた。しかし、彼の正体が暴かれるのを恐れたボスは「1年間大阪に移住し、その間は誰も殺さず一般人として平和に暮らせ」と指示する。こうして彼は「佐藤明」という名前を与えられ、ボスと古くから付き合いのある暴力団「真黒組」の庇護の元、一般人として大阪での生活を始めるのだった。

登場人物[編集]

ファブルと関係者[編集]

主人公の佐藤明が専ら「ファブル」として恐れられているが、厳密にはこの名は個人の渾名ではなく、組織としての名前である。

佐藤明(さとう あきら)※偽名 / ファブル
本作の主人公。幼少時から殺し屋としての指導を受け、物語開始時点で現場に出て6年、合計71人を殺害しているが、普段は至って温厚であり、仕事以外の無駄な殺生はしない。訓練により「どんな敵でも6秒以内に殺す」技術を持ち、場所や道具を選ばないオールラウンダーだが、拳銃は「ナイトホーク」、ナイフは「ブラックホークCQD-MKⅠ」という名前の物を愛用する。標準語、関西弁、広島弁、九州弁、東北弁を流暢に話すことができ、言葉を切り替えるときはおでこを指でトントンつついてイメージトレーニングを行う。極度の猫舌で、熱いものはよく冷まさないと食べられない。アルコールには強いが、飲酒すると昔の傷が体に浮き出てくる。
「ジャッカル富岡」というお笑い芸人のファンで、彼の出演する番組を見ては大笑いしている。
自らが「ファブル」と呼ばれることには不満を持っており、そう呼んだ者に対して、自分はただ殺すだけのプロであり、ファブルという名は他人が勝手にそう呼んでいるだけと反駁することもある。この言葉の通り、自らが殺しのプロである自覚は強く、何かをする際には「プロとして」と自分に言い聞かせるように呟くことがある。たいがいの事は知恵と工夫でなんとかなると考えている。
ボスの指示によって大阪に移住して以降は、暴力団「真黒組」の若頭・海老原の庇護の元でアパート暮らしを始め、小さなデザイン会社「オクトパス」の配送・雑用担当として雇われる。真面目な仕事ぶりを認められ、イラストを少しずつ任されるようになり、当初800円であった時給は後に1000円になっている。
一般人の感情には疎いが、現在の平和な生活を良いものと感じており周囲の人々への気遣いがみられるようになってきた。
佐藤洋子(さとう ようこ)※偽名
明のパートナー。10歳の時に火災で家と両親を失った後、ボスに保護されて指導を受け、1年前から明の運転手やサポートを務めている。ボスの指示により明とともに大阪に移住した。周囲には明の妹ということで通しているが、明の携帯電話に登録されている名前は「他人」。休業期間中に恋をすることを目標にしており、様々な男を酒場に誘っては酔いつぶれさせて楽しんでいる。格闘の腕前もかなりの物であり、銃器の扱いも慣れている。しかしながら鈴木から人を殺したことがないことを指摘される、経験不足から窮地に陥る等、実戦経験の少なさからくる弱さを突かれることがある。明と違い両親を失ってから組織に育てられたことから、父親を思い出し泣く等精神的な弱さをみせることもある。明のことは設定上の兄であり、当初は面倒をかけられたくないという思いが強かったが、徐々に他人とは違う気遣いをみせるようになってきており、明が人助けをする際には積極的に協力している。
ボス
本名不詳。明と洋子を引き取り、殺し屋とそのパートナーとして指導してきた。裏方に回っているが、若いころは自らも殺し屋として現場に出ていた。ファブルとその関係者の正体が暴かれるのを警戒し、1年間は仕事を受けないことを決め、明と洋子を大阪に送り出す。本当の目的は、明の桁違いな殺しのスキルを1年の生活の間に少しでも落とすことであった。
カシラ
ボスの「ペットを飼え」という指示により明が飼っているズグロシロハラインコ。いろいろな名前で呼んでみたが懐かず、「頭(カシラ)」と呼んだ時にようやく懐いたのでこの名前になった。

デザイン企画 有限会社オクトパス[編集]

明が働くことになったデザイン会社。アパートの一室で営業している。

田高田(たこうだ)社長
面倒見の良い性格。クリスマスに洋子に酒で挑むも惨敗。しかし酔っ払って寝入った洋子を酩酊しながらもお姫様抱っこでソファに運び、寝たふりをしながら運ばれた洋子は感激する。明とミサキをくっつけようと画策しているお節介な性格。明のことは真摯な仕事ぶりや、味のあるイラストをみて大変気に入っている。
清水岬(しみず みさき)
通称ミサキ。22歳。明の住むアパートの近くにあるマンションで一人暮らしをしている女性。親の借金を返済した後に自分で店を開く夢を持っており、オクトパス以外にもアルバイトをいくつか掛け持ちしている。かつて、グラビアアイドルをしていたことがある。明が金髪のチンピラとキックボクサーに襲われた(明は普通の市民を装い反撃しなかった)時に出会い、働き口を探していた彼をオクトパスに紹介した。海老原にも目をかけられており、彼女が小島によって誘拐された時には、海老原の依頼を受けた明が救出に向かった。佐藤兄妹にとって特別な存在である。明のことは当初は泣き虫であるという印象が強かったが、徐々に意識し始めている。

真黒組(まぐろぐみ)[編集]

ボスと付き合いのある暴力団。大阪府太平市(架空の市)を縄張りとしている。どこの広域組織にも属さずに存続していられるのは「ファブル」のおかげとされている。

浜田広志(はまだ ひろし)
真黒組4代目組長。2年ほど前に組長を襲名した。明と洋子のことは「遠い親戚」として周知している。
海老原剛士(えびはら たけし)
真黒組若頭。
ヤクザだが「法がカバー出来ない部分で自分なりに街を守っている」という思いを強く持っている。それ故に、明のことはいわゆる「シリアルキラー」の先入観から、当初は嫌悪し排除も企てていたが、彼と倉庫で対面した件で無駄な殺生をしない人間だと分かり、わだかまりを解くに至る。その後は「太平市で暮らすなら自分に恩を売っておいて損はない」と宣言し彼の協力者となった。小島の一件では組織内抗争を回避すべく調査を依頼し、見返りとして自らの愛車「ハコスカGT-R」を彼に託す。組長の他にファブルの詳細を知る唯一の人間。明のことを信用しており、もし自身が殺されるなら明に殺されたいと思っている。
小島(こじま)
海老原の弟分。
殺人罪で15年間服役していた。好戦的な性格で、給料制になった組の変わりようや、若い構成員のだらしなさには辟易している様子。
暴力団排除条例の施行や、防犯カメラやスマートフォンの普及など服役中の時代変化には疎く、海老原からはしばらく大人しくしているよう命じられる。しかしすぐさまそれに背き、同じ風俗業をシノギとする砂川との対立も辞さず、新規でデリバリーヘルスを開業しようと動き出す。その過程で、デリヘル部門を取り仕切っていた砂川の舎弟を秘密裏に殺害し、ミサキに目をつけナンバーワン候補とすべく脅しで囲いこみを進めていく。
舎弟を殺されたことに気付き報復の絵図を練った砂川に、ヒットマンが待機した鉄工所に呼び出されるが、撃たれる直前に介入した明の手で捕らえられ、そのままハコスカのガレージまで運ばれる。拘束された状態で事の経緯を吐いたのちに、最後は海老原により砂川への落とし前として銃殺された。
死の直前、カタギの女性を手にかけたことによるEDで性欲のはけ口が無くなり、それが転じて暴力的な行いに至ったことを海老原に看破された。
黒塩(くろしお)
組員の1人で若手の有望株。海老原が明を試した時に現場に居合わせ彼がファブルだと知り、一瞬で状況を制圧した明に心酔するようになる。ヤクザとして実績を残すことを夢見ているが、明の真似をして橋から飛び降りて足を骨折するなど間抜けぶりも目立つ。
実力をつけるために明に弟子入りを志願し、共に山ごもりを行い、熊に襲われるなどの試練を乗り越えた。その際に明から愛用のナイフ「ブラックホーク」を贈られて大いに感激した。殺し屋である明や洋子に憧れていることを、組長や海老原からは心配されている。佐藤兄妹からは一定の信用を得ており、事件が起きた際は裏方としてサポートすることもある。明に勝負を挑み、全く相手にならなかったことからボクシングを始めた。
高橋(たかはし)
海老原の運転手を務める組員。組に入って2年と少しの新人で、黒塩より立場は下。海老原の命令で明と洋子を監視していたが、洋子に一目惚れしてアタックをかけた。だが、洋子に誘われたバーでベロベロに酔い潰れてしまい、結局彼女におもちゃにされただけで終わってしまった。

書誌情報[編集]

スピンオフ作品[編集]

ざ・ふぁぶる
佐藤兄妹の日常を描く南勝久本人によるスピンオフ作品。
コミックDAYS』にて不定期連載。

映画[編集]

ザ・ファブル
監督 江口カン
脚本 渡辺雄介
原作 南勝久『ザ・ファブル』
出演者 岡田准一
木村文乃
山本美月
福士蒼汰
柳楽優弥
向井理
安田顕
佐藤浩市
製作会社 「ザ・ファブル」製作委員会
配給 松竹
公開 2019年
製作国 日本の旗
言語 日本語
テンプレートを表示

岡田准一主演で2019年に公開予定[2]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

出典[編集]

外部リンク[編集]