1日外出録ハンチョウ

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1日外出録ハンチョウ
ジャンル グルメ漫画日常青年漫画
漫画
原作・原案など 福本伸行(協力)
萩原天晴
作画 上原求新井和也
出版社 講談社
掲載誌 週刊ヤングマガジン
レーベル ヤンマガKCスペシャル
発表号 2017年4・5合併号 -
巻数 既刊13巻(2022年3月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

1日外出録ハンチョウ』(いちにちがいしゅつろくハンチョウ)は、原作:萩原天晴・漫画:上原求新井和也・協力:福本伸行による日本漫画。略称は『ハンチョウ』。『ヤングマガジンサード』2016年No.3に読み切りが掲載されたのち、『週刊ヤングマガジン』にて2017年4・5合併号より連載中。キャッチコピーは「カイジの飯テロスピンオフ作品」。

概要[編集]

福本伸行の代表作『賭博破戒録カイジ』に登場する大槻を主人公としたスピンオフ作品[1]。同シリーズ内では『中間管理録トネガワ』に続く第2弾。絵柄も『中間管理録トネガワ』同様に本編に似せて描かれている。

普段は地下労働施設で働く大槻が1日外出券を使い、地上でのグルメ旅行(実在する観光スポット)に興じる様子が描かれている。一方、外出が描かれず地下労働施設のみが舞台となる話や食事をメインとしない話もある。

基本的に1話完結式だが、稀に複数話連続のエピソードとなることもある。

なお『週刊ヤングマガジン』での連載開始告知のページには「理外の飯テロ漫画」と記され、[1]連載中に実在する製菓会社のブルボンを勝手にPRし、焼肉会社とのタイアップ企画を勝手に募集する話や、全国の婚活者を何故か応援する話、同じ1日が何度もループする回があるなど、やりたい放題な作品になっている。

同じくスピンオフである「中間管理録トネガワ」と同様に、『賭博破戒録カイジ』とはパラレルワールドにあたり、本編主人公であるカイジやその仲間は一切登場しない。

時代設定も、『カイジ』本編の24億脱出編時点で1998年に登場した二代目ロードスターが「今年出たばかり」とされているのとは、明らかに乖離している。例えば、登場人物の一人である木村はバブル崩壊の時期(1990年頃)に地下入りし、25年以上の時を経て釈放されたことや、PlayStation 2が「15年以上前のゲーム機」として扱われていることから時代設定は2015年以降であることが分かる。また、2016年に創業した店が登場する他、大槻が地下送りになる前にMixiをしていたことが作中で明かされている。そのためスマートフォンやSNSが作中に登場したり、『カイジ』の時代には無い時事ネタや、2019年から流行している新型コロナウィルスによる外出禁止令などの話が盛り込まれ、本編とは一部設定が変更されている部分もある。

「トネガワ』と共に原作者である福本から、「ネーム見たら直したくなっちゃうから。好きにやっていいよ」と言われているため[2]、原作に縛られない時代設定や世界観を実現できている。

基本的に登場する店舗や施設の名称は実名だが、一部の施設は名称を微妙に変えている。

あらすじ[編集]

帝愛グループの債務者たちは地下の劣悪な強制労働施設に収容され強制労働に就かされている。そこで己も債務者ながら、E班の班長を務める大槻は「1日外出券」を使って地上に戻り、そこで飲み食いを楽しむ[3]

登場人物[編集]

主要人物[編集]

大槻 太郎(おおつき たろう)[4]
声 - チョー[5]
本作の主人公。地下労働施設のE班班長。連載開始時は46歳。時たま関西弁中国方言四国方言の混じった言葉遣いをする事がある。
班長特権による物販、地下チンチロリンの大勝ちでペリカを荒稼ぎする狡猾な男。ただし、本編と違いペリカをそこまで溜め込んでおらず、帝愛が設けた勤労奨励オプション「1日外出券」を頻繁に利用して外出を繰り返している。それ故に、度々所持金が尽きかけることさえある。また地下労働者でありながら有意義な過ごし方を知り尽くした手練者である。
本作ではグルメ通として描かれ、都内近郊にある名店をいくつも押さえている。各地にある観光名所や穴場スポットにも精通しており、それらの知識は作中でも際立っている。
脳内サミット
第17話から登場する大槻の深層心理。脳内で常に「何料理を食べるか?」という討論が行われている。
サミットを司り、決定権を有する「本体大槻」別名「無意識」を筆頭に日本料理を司る「日本大槻」など、各国料理を司る大槻がいる。国だけでなく、「コンビニ大槻」、女心を司る「女子大槻(りぼん大槻)」もいる。
沼川 拓也(ぬまかわ たくや)[6]
声 - 佐藤拓也[5]
大槻の側近。宮崎県出身。35歳。実家は酒屋
原作では大槻の参謀役を担う敵役として登場するが、本作では大槻達の行動に振り回される「苦労人」「ツッコミ役」のキャラクターとして強調されている。
当初、1日外出に慣れておらず、その楽しみ方に苦心していた。そんな理由もあって器用に楽しむ大槻を慕い、1日外出の予定日をわざわざ合わせて行動することが多い。
宮崎県出身だが基本的に標準語で話しており、地域のギャップで大槻達を戸惑わせたりからかわれる(今川焼きを「蜂楽饅頭(ほうらくまんじゅう)」と呼んだり、チューペットを「パンちゃん」と呼んだりなど[注 1])。
大生という弟がおり、彼に対しては少しぶっきらぼうな態度を取る。
石和 薫(いさわ かおる)[6]
声 - 松岡禎丞[5]
大槻の側近。34歳(第29話で誕生日を迎える)。第5話から登場。
原作では大槻の暴力装置役を担う敵役として登場するが、本作では大雑破で能天気な性格や、自分本位な言動や行動で大槻達を困惑させる「コミックリリーフ」「トリックスター」なキャラクターとして強調されている。
寝ているとかなりうるさい歯ぎしりを毎回しており、沼川は「もう慣れた」というほど。三人の中では一番大食漢だが、食に対しては大味で、濃い目でガッツリ食べられる物を好む。
宮本 一(みやもと はじめ)
声 - 増田俊樹[5]
地下監視役を担う若年の黒服。30歳。北海道函館市出身。帝愛入社6年目。現在はマンションで一人暮らししている。
本作と同じカイジスピンオフ作品『中間管理録トネガワ』に登場する利根川の側近の黒服・山崎と同期で同じ大学出身。第4話から登場。
当初は地下チンチロで不自然に勝ち続ける大槻に対し、強い不信感を見せていた。しかし、同伴した地方自治体のアンテナショップ巡りで禁欲を刺激され、結局は大槻と酒を飲み交わす仲になり交友関係を築く。
以降も頻繁に登場し、すっかり大槻に心を許して監視員でありながら、グルメや観光に一緒に同行したり事故で負傷した大槻を気にかけたりする様子を見せる。また、大槻が風邪を引いた際には休日にも関わらずわざわざ見舞いに訪ねたり(アニメでは風邪を移されて翌日は寝込んでいた)、沼川が大槻達と喧嘩別れしそうになった際には、流涙しながら諭すなど、情の厚い一面も見せる。大の洋画マニアで、マンガにも詳しい。左腕にBCG注射の跡がある。
地下ではE班の地下監視役のリーダー的存在であり、メンバーから信頼されている。しかし黒服のため、帝愛幹部である黒崎には頭が上がらない。

地下労働施設[編集]

小田切(おだぎり)
声 - 前野智昭[5]
地下労働施設のC班班長。第5話から登場。
大槻を真似て班長特権でC班でも物販を始め、ホッピーとカレーせんの「ホッピーセット」が大ヒットし、さらにタブレットを活用しての地下映画事業を開催して繁盛しているため、大槻からはライバル視されている。
板井(いたい)
地下労働施設のA班班長。熊本県出身。第41話から登場。
大槻と同じくマンガ好きだが、少年キングの休刊に驚愕するなど少々認識が古い様子。
岩田(いわた)
地下労働施設のB班班長。大分県出身。第41話から登場。
大槻と同じくマンガ好きだが、板井と同じく少年キングの休刊に驚愕した。
瀬戸内(せとうち)
地下労働施設のD班班長。第90話から登場。
他の班長達よりも若い風貌で、人付き合いが苦手なため大槻達とあまり接することがなかった。
イラストレーターで、利益よりも良い物を作ることに重きを置く創作者型(クリエイタータイプ)の人間。そのため、利益よりも楽しんでもらうことを優先して、商売には消極的。
青年労働者
声 - 小野大輔
第6話から登場する若者労働者。本名は不明。
常に無表情だが大槻と同じくらいのグルメな味覚を持っており、驚くほどに味の好みも大槻と被っている。
山木(やまき)
声 - 木村隼人
C班班長の小田切の側近。第7話から登場。
地下落ち前は荻窪のエスニック料理店で働いており、料理人としての自負が強い。
田沼(たぬま)
地下労働施設の担当医。第16話から登場。
怪我や病気になった労働者達を診ているが、大槻曰く担当医という名の債務者であり、医者としてまともな知識や腕があるのかも怪しい。91話で石和が親知らずになった際、大槻に田沼なら麻酔無しで抜歯しかねないと石和を慄かせ、すぐに外出中に治療するように勧められた。
黒木 明(くろき あきら)
沼川の高校時代の友人。九州で地下落ちしてE班に配属。沼川と同じく宮崎県出身。第31話から登場。
沼川と違い、宮崎弁でよく話す。
趣味はギャンブルであり、特に競馬は熱弁するほどの大の趣味。
相田 さとし(あいだ さとし)
本作と同じカイジスピンオフ作品『中間管理録トネガワ』の第50話に登場し、地下落ちしたお笑い芸人志望の労働者。第61話から登場。
古田(ふるた)
D班班長の瀬戸内の側近。第74話から登場。
小学生の頃の将来の夢は一流シェフのため料理が得意で、労働者達に和風麻婆豆腐を振る舞った。

帝愛グループ関係者[編集]

兵藤 和尊(ひょうどう かずたか)
帝愛グループの会長である老人であり、本編同様、自分の欲望に忠実な暴君。
地下労働施設では彼やその身内の誕生日には特別メニューが振舞われ、機嫌が良い日は地下施設に新機材が贈られることもある(が、機嫌が悪くなると即座に没収する)。
利根川 幸雄(とねがわ ゆきお)
声 - 森川智之[5]
帝愛グループの最高幹部の1人。
本作と同じカイジスピンオフ作品『中間管理録トネガワ』の主人公。『トネガワ』第5巻収録の本作とのクロスオーバー読切「トネガワVSハンチョウ」で大槻と出会っており、成行き上から両者で大盛りかつ丼の食バトルをしなければならない羽目になる。
第87話では宮本が尊敬する上司として挙げられている。
黒崎 義裕(くろさき よしひろ)
帝愛グループの最高幹部の1人であり、帝愛No.2の後継者候補。第37話に登場。
地下労働施設の視察に訪れ、宮本にE班のエリアを案内されるが、沼川が作っていた発酵食品に目をつけ堪能。それを気に入って全部持ち出そうとする。沼川に止められるも、威圧的な表情で沼川をひるませ、発酵食品を全て抱えたまま、そのまま地下を後にする。
『破戒録』では大槻とは初対面であるため、本作では大槻が外出中だったため大槻との関わりはない。
柳内(やなうち)
黒服の一人。第23話から登場。
不愛想な初老の男性。趣味は料理。特にそば打ちでは30年以上も打っているため、その腕前はプロ級であり、地下で大晦日に出される年越しそばも彼が打っている。その手打ちそばの味は大槻も認めるほど。また、美味しいそば屋にも詳しい。
牧田(まきた)
黒服の一人。第53話から登場。
千駄木に住んでおり、息子に長男・俊也と次男・弘樹を持つ二児のシングルファーザー。
かつては宮本の指導社員で、後輩である宮本にも尊敬されている。
川井(かわい)
黒服の一人。元パチプロ。第67話から登場。
柳内の給食長の解任と同時に新たに給食長となったが、料理の腕はまだまだ未熟ではあるが、就任当初に比べれば随分と上がっている。

その他[編集]

女将
声 - きそひろこ
小料理屋「みゆき」の店主。第8話以降および読み切り版に登場。
几帳面な性格で、細かく丁寧に料理を作っている(大槻曰く「この一手間が案外、クズには出来ぬ」)。邦画よりも洋画の方が好き。
大槻は初めて訪れた際、料理の美味さと値段の安さから気に入り、焼酎をボトルキープするほどの常連となる。
お花見キャンプではSPゲストとして宮本に声をかけられ、いなり寿司を振る舞った。この際ポケモンの育成に詳しいことを匂わせる描写がある。
また、木村の婚活が上手くいかなかった時も彼を励ましていた。
何度か登場しているが本名は不明。
木村 正一(きむら せいいち)
第13話から登場。元地下労働施設の労働者。53歳。佐賀県出身。
面倒見のよい優しい性格であり、大槻からも慕われている。元労働者だが、解放された現在は一般人のため、黒服が「さん」付けで呼ぶ数少ない人物。
バブル崩壊の時期、30歳過ぎで地下入りして以降、4半世紀近くも地下労働の日々を送り続け、ついに任期を満了した。だが、その間に地上に出ておらず、古新聞や古雑誌などで情報を得ていたため古い知識しか知らなかった(チョベリバエアマックス狩りなど)。
地上に出る不安から満了後の1日だけ大槻に見送りがてらに付き添いをお願い(外出券は木村が負担)し、世間知らずのせいで大槻を振り回したり大槻の嘘を鵜呑みにしてからかわれたりしていたが、チンピラ達におやじ狩りに遭いそうになった大槻を身を挺して守る気概を見せた。
大刻屋の大将
声 - 浦山迅
錦糸町に店を構える中華料理店「大刻屋」の店主。第3話に登場。
大学生時代の大槻がよく通っていた店で、学生にはカニチャーハンを多めに盛ってくれるため大槻はよくカニチャーハンを頼んでいた。現在は当時に比べて白髪が増えている。
大槻は錦糸町に外出した時に思い出し、約25年振りに店を訪れてカニチャーハンを頼もうとしたが、25年の間に新しく追加された「オムレツライス(オムレツの定食。大槻はオムライスと思っていた)」の好奇心に負けて頼んでしまう。結果的に味に満足したが、そこに大将が大槻にミニカニチャーハンをサービスで出し、25年振りにも関わらず自分を覚えてくれたことに大槻は感激する。
山岡 博(やまおか ひろし)
木村の職場の同僚。実家が漁業。第80話から登場(ただし、本人自身は直接登場していない)。
木村曰く「火野正平みたいな人」で、「婚活アプリ」で相手とデートする予定の木村に色々とアドバイスしているが、アドバイスが「結婚のため」というよりも「女にモテるため」という考えのためあまり役に立っていない。
一条 聖也(いちじょう せいや)
本作と同じカイジスピンオフ作品『上京生活録イチジョウ』の主人公であり、帝愛の裏カジノの店長になる予定の青年。現在はフリーターであるため、設定上は『イチジョウ』準拠。
クロスオーバー読切「ハンチョウVSイチジョウ」にて、バイト先のレストランで一日外出中の大槻達に遭遇する。
深夜に訪れた大槻達のフリートークや、それを監視している黒服に悩まされ、一日外出のタイムリミットで黒服が大槻達を連れて帰る際、その現場を見て呆然としていた。
帝愛関連に対しては、現時点では接点が無い為、全くの無知である。

用語[編集]

1日外出券
本作の軸を担う勤労奨励オプション。対価は50万ペリカ。詳細は「賭博黙示録カイジ#その他の用語」を参照。
地下労働施設
地上と並ぶもう1つの主要舞台。詳細は「賭博黙示録カイジ#その他の用語」を参照。
ペリカ
地下労働施設で用いられる独自の通貨。詳細は「賭博黙示録カイジ#その他の用語」を参照。
班長特権
各班の班長に与えられる特別な権限。複数存在しており、判明しているのは以下の通り。本編に登場していない権限もある。
地下物販
各班が行っている商品の横流し。移動費もあるため、通常よりも高値で売買されている。
1日外出時、数週間分まとめて仕入れている。その他、新しい商品の選定なども行っており、思いのほか奔走しなければならない。
決算会は四月にカラオケ店で行っている(第81話では、収入が芳しくない月が続いたことにより、10月に緊急で開いている)。
第73〜74話では新型ウイルスの影響により、外出禁止のため一時休止となる。
地下チンチロ
大槻が他の労働者からペリカを巻き上げる主要手段の一つ。詳細は「賭博黙示録カイジ#登場ギャンブル」を参照。
TENTAI1号
大槻が作った自家製地下プラネタリウム。木箱の中に懐中電灯を収納し、無数の小さい穴に空けたヘルメットを乗せるだけの簡単な作り。
10月の中期決算会議でチンチロの収益が非常に芳しくなく、その原因が大槻達が勝ち過ぎて労働者の勝負心と射幸心が縮こまんだことだが、沼川が気分転換に「BUMP OF CHICKEN」の「天体観測」を歌ったのをヒントに開発。
地下チンチロを始める前に余興として石和が用意し、沼川が消灯、天井から放つ無数の小さい光で星空を再現させる。
労働者達を仰向けに寝させ、大槻のエモいナレーションで労働者達を泣かせ、労働者達に勝負心と射幸心を沸かせ、昨年と比べて45組の人数が1.3倍に増えた。
映画事業
小田切が他の労働者からペリカを巻き上げる主要手段。鑑賞料は1人1万ペリカ。
1日外出券を用いて地上で購入したタブレット端末に、同じく外出時に映画(主に洋画ドラマも上映する)をダウンロードし、それをそのまま地下で上映するという内容。
しかし、第73話と第74話は新型ウイルスの影響で、労働者が狭い部屋に密集してしまう事からチンチロと共に一時休止。
本編には登場していない。
アングラモンスターズカードゲーム
瀬戸内が他の労働者からペリカを巻き上げる主要手段。略称は「グラモン」。1パック5枚入りで3000ペリカだが、大槻によって5000ペリカに値上げ。
印刷所に頼んで作っているらしく、イラストも瀬戸内本人による描き下ろし。モンスターやアイテムなどは、地下労働施設や帝愛グループなどをイメージしたもの。
これにE班の大槻がD班の売上の3割をもらう条件で便乗し、絵心のある労働者達を瀬戸内のアシスタントとして雇い、生産を早ませる。E班もちゃっかり自分の物販で、スリーブやケースを販売し、金儲けした。
しかし、これによって就寝時間中に騒いだりペリカの代わりにレアカードで購買しようとするなど地下施設の風紀が乱れていき、ついには労働者達が規律違反(労働中に隠れてカードゲームしていた)を犯し、黒服達に全カードを没収され、ブームは強制終了となった。
その後、没収されたグラモンは一部の黒服達によって地上にいる子供達の手に渡り、地上で再ブームを起こした。
元ネタは「遊戯王OCG」。
班長用個室
帝愛が労働意欲を削がないために用意した各班長専用の個室。
使用されている材工は安い上に突貫工事でお粗末な作りの一部屋三畳。
基本的に部屋の中に置く家具は班長自身で揃えなくてはならない。
大槻の部屋は宮本と共に家具を揃えた為、オシャレに纏まっている。
この際に冷蔵庫や空調機を置いている様子から、照明以外の電源が設けられている模様。
本編には直接登場こそしていないが、その存在自体は示唆されている。
格安ビジネスホテル
大槻達が一日外出した際に宿泊する格安のビジネスホテル。主に就寝シーンに使われている。
小料理屋「みゆき」
店主の女将が一人で切り盛りしている小さな居酒屋。
女将が作る美味い料理と料金の安さで大槻や宮本など多くの常連に愛されている。読み切りで初登場し、それから度々大槻達が訪れている。
ブルボンドラフト会議
第42話で行われた物販を扱う各班が大手製菓会社ブルボンの商品を扱う権利を掛けた会議。
物販で人気だったアルフォートの労働者によるダフ屋行為が発覚し、事態を重く見た帝愛側はアルフォートの扱いを全面禁止し、各班にブルボンの商品を扱う場合「最大3種類までとし、各班で商品が被ることを禁止する」という制限を付けた。それに伴って開かれるようになったのが本会議である。
本会議は地上で行われており、作中で開かれていたのは5回目だった。各班は販売したい商品を掲示し、商品が被ったらジャンケンで権利を決める。これを3回行って各班が扱うブルボンの商品を決めた後、最後はブルボンのお菓子でパーティーを開いて終わる。
基本的に商品名で扱うお菓子を決めているため、複数のお菓子で構成されていたオリジナルアソートでも実は規約上問題は無い。
地下九州交流会
第56話で行われた九州出身の労働者達の交流会である。一見すると普通の飲み会だが、それぞれの出身県による序列のヒエラルキーを抱いており、水面下でマウントの取り合いをしている。なお、共通しているのは首位が福岡で、六位が宮崎、七位が佐賀という順位。
友情戦隊ダチレンジャー
第68話で登場した戦隊モノ。地上では1年間放送されていた。主演は倉本海。
ダチレッドに変身する長友仁をリーダーとし、友情と大地(ガイア)で悪の組織に立ち向かう。
戦隊モノの中でも最もストーリーが重厚と謳われている。名前の通り、友情がテーマとなっているが、「絶縁」や「裏切り」といった「断ち」という裏テーマも実は潜んでいる。
強化フォームとして「ガイアフォーム」も存在。
沼川を筆頭に労働者達や黒服の中にもファン(通称「ダチ公」)がおり(大槻など全く知らない者もいる)、倉本が地下に来た時は驚きと興奮を抱いていた。倉本は地下でも劇中の名セリフを発していた。のちに大槻や小田切などもハマり、労働者の半数以上がファンになる。
ホテル木村
木村宅の通称。
最初は練馬区にある築28年の1Kの木造アパートで、風呂トイレ付き。第88話で埼玉の新座にある鉄筋マンションに引っ越し、前より少し広くロフト付き。
ねりまえん
練馬区にある遊園地。94年も開園していたが、時代の流れに付いて行けず大槻達が訪れた14日後に閉園予定となっている。
モデルはとしまえん
GameStream2
沼川の実家から大生の自宅に送られた15年以上前の据え置き型ゲーム機。略称は「GS2」。
コントローラー、メモリーカード付き。
数多くの名作ゲームソフトを生み出すほどの大人気ゲーム機だったが、本ゲーム機と同世代である拓也と石和はその懐かしさに興奮する。
正常に動いたため、レトロゲーム大会を開催するほど盛り上がった。
元ネタは「PlayStation 2」。
地下怪談会
夏の納涼のために労働者達が行っている怪談会。しかし、地下生活ゆえに新しいネタがなく、何年も同じ怪談や都市伝説を繰り返しているため全体的にグダグダになっている。だが、何故か監視していた宮本の周りでポルターガイストが発生しており、監視モニターの一部が砂嵐化して映っていなかったり、マイクすら繋がらなくなっていた。
1日個室券
特別編『1日個室録ヌマカワ』に登場。
地下労働施設内に設けられた旅館のような個室を24時間貸し与える勤労奨励オプション。対価は1日外出券に次ぐ高額の15万ペリカ。ただ、労働者たちの間では「そんなものあったな」程度の認識で影が薄い様子。
部屋にはエアコンに浴室、更に冷蔵庫も設置されており、中にあるビールは瓶・缶、3本までなら飲むこともできる。有料のルームサービスがあり、各3万ペリカで和洋中伊の食事サービスを利用可能。
一見すると贅沢に見えるのだが、地下に設けられているため窓を開けても外の景色は当然見られない上、一度入室すると24時間経過するまで部屋から出ることも出来ず、無料のルームサービスはあるがそれぞれの器具を渡されるだけの子供騙し程度、テレビは置いてあるが帝愛のPR番組しか見ることが出来ないなど、娯楽の少なさに暇を持て余すという問題がある。
無料ルームサービスで唯一カラオケだけは充実しているが、防音性は全く無く歌声が部屋の外(労働施設内の作業場)までだだ漏れになる仕組みになっている。後述の大晦日での「班長麻雀」時には各班長が一室に集まって利用している。
大晦日
この日だけは地下でも厳格に定められた規律がある程度緩むという特別な日。
労働時間が普段より短くなり、体を洗う液体石鹸が普段は一押しだが、この日だけ二押しになる(実は希望すればもう一押しまで許可されている)。
他にも、普段は班ごとの部屋割りになっているが全開放され、工事現場ですら解放されて、自由な場所で飲み食いができるようになっている。
普段はどんな小さい物でも罰則対象である器物破損や、問題行為も余程の事(重機の上に乗る等)でなければ見逃して貰えるようになり、食堂ではこの日限定で柳内が作った「年越しそば(十割そば)」を、関西風・関東風のどちらかのつゆで食べる事が選べる上に、薬味のネギをどれだけ使用してもセーフとなる。
23時45分になると、黒服によってゆく年くる年が朗読され、共に新年を迎えるカウントダウンをする事になっている。
当然、これは慈善では無く、地下労働者達にやる気を失わせない為のガス抜きにすぎない。
年越しの後の深夜には班長達が一部屋(1日個室券で使用できる個室)の卓に集まり、「班長麻雀」を行っているが、卓を囲むまでに全員がしこたま酒を飲んでいるため、開始時点から泥酔状態となっており、まともな麻雀にならない。
懲罰房
反抗的な地下労働者に対して使用される独房。
ここ数年はある程度の秩序が出来たのと、待遇がある程度改善されたため、使用されていなかったので存在を忘れられていた。
第99話にて、急な工事変更に対して沼川が黒服に直訴したことで投獄された。

特別編[編集]

1日脱出録ハンチョウ 〜day dream believer〜[編集]

『週刊ヤングマガジン』に前後編に分別して掲載された、もう一つのハンチョウ。

時系列としては本作の第33話のその後が描かれており、その1日を何回も繰り返される大槻の苦悩と葛藤が描かれている。

そのため、話数カウントではなく前編・後編としか表記されていないが、前編が本作の第34話、後編が第35話となっており、第5巻に収録。

ハンチョウ VS. イチジョウ[編集]

上京生活録イチジョウ』とのクロスオーバー読み切り。第12巻に収録。

一日外出した大槻達3人が、一条の働いている深夜のファミレスでフリートークをしまくり、それを監視する黒服と、それらに葛藤する一条の様子が描かれている。

時系列が複雑となっている(大槻達3人は『ハンチョウ』準拠、一条とファミレス店員は『イチジョウ』準拠)。

主人[編集]

Yostarの麻雀アプリ『雀魂』にて2021年9月20日より配信となる『ハンチョウ』とのコラボイベント『大槻班長杯』の宣伝のためのコラボ読み切り。後に第13巻に収録。

宮本が雀魂をプレイしており、隣の大槻が寝たふりをしている。

実は2人が乗っているのは雀魂列車だったため、周囲の乗客全員も雀魂をプレイしている。

休載告知について[編集]

『週刊ヤングマガジン』2017年38号(2017年8月21日発売)にて、2017年44号(2017年10月2日発売)まで3話分の休載が告知されたが、この告知は「主人公の大槻が1日外出券の購入度合いが過ぎて、所持金が尽きかけたため、1日外出を休憩する」という旨の2P漫画の体であった[7]SNSでは休載を落胆する声も上がる一方で、休載理由について共感を表明する者も多かった[7]。この告知は第2巻にも収録されており、番外編ではなく第15.5話『当然』として収録されている。

『週刊ヤングマガジン』2018年25号(2018年5月21日発売)にて、2018年33号(2018年7月14日発売)まで3話分の休載が告知されたが、この告知は前回とほぼ同じ内容で「主人公の大槻が、懲りずに何度も外に出過ぎて、所持金が尽きかけたため、再び1日外出を休憩する」という旨の2P漫画の体であった。なお、賭博破戒録カイジ本編での大槻はハワイ、温泉旅行のために2000万ペリカを目標に大量のペリカをため込んでいた。3度目と4度目は2話分の休載、5度目と6度目は1話分の休載を不定期で行ったが、いずれも理由は不明。

『週刊ヤングマガジン』2020年29号(2020年6月15日発売)にて、2020年33号(2020年7月13日発売)まで7度目の休載が告知される。その理由は「主人公の大槻が2019年新型コロナウイルスの影響で1日外出を禁止されるだけでなく、地下工事も休業、班長特権も一時停止」と本作のアイデンティティが失われたためである。ただし、再開予定となる2020年33号では休載となっており、2020年35号(2020年7月27日発売)にて連載再開となる。その後の第74話でまだ外出禁止令は解除されないが、後に第75話で外出禁止令が解除された。

8度目から11回目も1話分の休載を行い、『週刊ヤングマガジン』2022年19号(2022年4月11日発売)にて、2022年28号(2022年6月13日発売)までの4話分の休載が告知される。これは、2022年での物価上昇が発生されており、地上だけでなく、地下も影響を受けており、勤労奨励オプションの全体的値上げ、特に1日外出券に至っては、50万ペリカから200倍である1億ペリカに値上げされているという旨の2P漫画の体であった。

書誌情報[編集]

  • 原作:萩原天晴・漫画:上原求、新井和也『1日外出録ハンチョウ』 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉、既刊13巻(2022年3月4日現在)
    1. 2017年6月6日発売[8]ISBN 978-4-06-382973-0
    2. 2017年9月6日発売[9]ISBN 978-4-06-510226-8
    3. 2018年3月6日発売[10]ISBN 978-4-06-511100-0
    4. 2018年8月6日発売[11]ISBN 978-4-06-512471-0
    5. 2019年1月4日発売[12]ISBN 978-4-06-514180-9
    6. 2019年7月5日発売[13]ISBN 978-4-06-516359-7
    7. 2019年11月6日発売[14]ISBN 978-4-06-517725-9
    8. 2020年4月6日発売[15]ISBN 978-4-06-519189-7
    9. 2020年9月4日発売[16]ISBN 978-4-06-520453-5
    10. 2021年1月6日発売[17]ISBN 978-4-06-522011-5
    11. 2021年5月6日発売[18]ISBN 978-4-06-523337-5
    12. 2021年9月6日発売[19]ISBN 978-4-06-524751-8
    13. 2022年3月4日発売[20]ISBN 978-4-06-526787-5

読み切り版[編集]

ヤングマガジンサード』2016年3号に掲載された同タイトルの読み切り作品。『中間管理録トネガワ』第2巻に収録されている。作者は中間管理録トネガワ同様、原作:萩原天晴・漫画:橋本智広三好智樹・協力:福本伸行

テレビアニメ[編集]

テレビアニメ『中間管理録トネガワ』の放送枠をジャックする形で本作のテレビアニメ化が決定。2018年10月9日放送の第14話にて放送され[5]、その後も不定期にハンチョウのエピソードが放送されている。

スタッフや放送局などの情報は「中間管理録トネガワ#テレビアニメ」を参照。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ パンちゃんは生活協同組合が全国で独自ブランドとして販売している商品のため、地域ネタというよりは生活圏の違いという面が大きい。

出典[編集]

  1. ^ a b あいひょん (2016年12月12日). “悪魔的スピンオフ第2弾「1日外出録ハンチョウ」が連載決定 12月26日発売のヤングマガジンから”. ねとらぼ. 2017年9月7日閲覧。
  2. ^ “安易ではないスピンオフ”はどう作られるのか 『1日外出録ハンチョウ』×『闇金ウシジマくん外伝 らーめん滑皮さん』担当に聞いた”. ねとらぼ. ITmedia (2019年4月21日). 2022年1月11日閲覧。
  3. ^ 圧倒的1日っ…!カイジの飯テロスピンオフ「1日外出録ハンチョウ」1巻”. コミック ナタリー (2017年6月6日). 2017年9月7日閲覧。
  4. ^ 名はアニメ版『中間管理録トネガワ』第18話のEDクレジットより。
  5. ^ a b c d e f g 「1日外出録ハンチョウ」がアニメ化!「トネガワ」をジャックしオンエア”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2018年9月28日). 2018年9月28日閲覧。
  6. ^ a b 名は第29話より。
  7. ^ a b 「1日外出録ハンチョウ」休載の意外な理由...読者は「説得力あり過ぎ」な神回答に好意的”. J-CASTニュース (2017年8月24日). 2017年9月7日閲覧。
  8. ^ 『1日外出録ハンチョウ (1) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  9. ^ 『1日外出録ハンチョウ (2) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  10. ^ 『1日外出録ハンチョウ (3) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  11. ^ 『1日外出録ハンチョウ (4) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  12. ^ 『1日外出録ハンチョウ (5) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  13. ^ 『1日外出録ハンチョウ (6) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  14. ^ 『1日外出録ハンチョウ (7) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  15. ^ 『1日外出録ハンチョウ (8) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  16. ^ 『1日外出録ハンチョウ (9) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  17. ^ 『1日外出録ハンチョウ (10) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  18. ^ 『1日外出録ハンチョウ (11) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  19. ^ 『1日外出録ハンチョウ (12) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月27日閲覧。
  20. ^ 『1日外出録ハンチョウ (13) 』(福本伸行, 萩原天晴, 上原求, 新井和也)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年3月4日閲覧。

外部リンク[編集]