走幅跳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

走り幅跳び から転送)
走幅跳の競技場面

走幅跳(はしりはばとび)は、陸上競技跳躍競技に属する種目で、助走をつけて遠くへ跳ぶ能力を競う競技。


目次

[編集] 概要

競技の着地点は普通、安全性と記録の行いやすさから砂場となっている。その砂場にできた競技者の身体(普通は足)の跡のうち、踏み切り地点より最も近い地点を着地点とし、踏み切り地点からの距離を記録とする。手や尻を後ろに突いてしまった場合はその地点までの距離が記録となる。

走幅跳は、おおよそ4つの局面からなる。助走局面と踏み切り局面、空中局面及び着地局面である。 その跳躍記録は、助走のスピードと高い関係があることが分かっている。

踏み切り板は、白く塗装されたで出来ており、踏み切った足がこれより前に出た場合、無効試技(ファウル)となる。なお、ウレタン舗装された全天候型の助走路の場合、選手のレベルに応じて踏み切り板の位置を変更出来る構造となっている。

カール・ルイス朝原宣治といった選手は走幅跳を経て短距離種目において世界的な選手となった。 また、カール・ルイスは濃霧やファウルのため公式な記録にはならなかったが、人類初の9mを跳んでいた。

古代ギリシャで使われたハルテーレス

1935年にジェシー・オーエンスが史上初めて8mを越えた(8m13cm)。この記録は1960年まで25年にわたって世界記録として残った。 また、古代オリンピックにおいては「ハルテーレス」という1.5から4.5kg程度のおもりを両手に持って跳躍を行っていた。

助走の距離に限度は設けられていない。かつて前方宙返りを加えて跳躍するスタイルが存在したが、危険性が高いと判断され現在は禁止されている。これについてはトリビアの泉でも紹介された。

日本においては平成10年までは教育の一環として小学校、中学校での運動能力テストの種目であったが、現在のスポーツテストでは行われていない。

陸上競技における正しい表記は走幅跳であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面では走り幅跳びと表記されることもある。

[編集] 主なルール

  • 試技開始の合図があってから1分以内に試技を開始しなければならない。
  • 助走は助走路内であれば距離は自由。
  • 助走路の外に、2個まで目印となるマーカーを置くことが出来る。
  • 各選手に3回の試技が与えられ、上位8番目の記録の選手にはさらに3回の試技が与えられ、合計6回の試技の中での最高記録により順位を決める。
  • 次の場合は無効試技となる。
    • 踏み切り線の前の地面に身体の一部が触れる。
    • 踏み切り板 (120cm) の外側で踏み切る。
    • 着地の時、競技者の身体の跡より踏み切り線に近い砂場の外側に触れる。
    • 砂場の中を歩いて戻る。
  • 記録は、競技者の身体(普通は足)の跡のうち、踏み切り地点より最も近い地点を着地点とし、踏み切り地点からの距離を記録とする。手や尻を後ろに突いてしまった場合はその地点までの距離が記録となる。

[編集] 男子・世界歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 8m95 マイク・パウエル アメリカ合衆国 1991年8月30日
2 8m90 ボブ・ビーモン アメリカ合衆国 1968年10月18日
3 8m87 カール・ルイス アメリカ合衆国 1991年8月30日
4 8m86 ロベルト・エミアン ソビエト連邦 1987年5月22日
5 8m74 ラリー・マイリックス アメリカ合衆国 1988年7月18日
5 8m74 エリック・ウォルダー アメリカ合衆国 1994年4月2日
5 8m74 ドワイト・フィリップス アメリカ合衆国 2009年6月7日
8 8m73 イルビング・サラディノ パナマ 2008年5月2日
9 8m71 イバン・ペドロソ キューバ 1995年7月18日
10 8m66 Loúis Tsátoumas ギリシャ 2007年6月2日

[編集] 女子・世界歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 7m52 ガリナ・チスチャコワ ソビエト連邦 1988年6月11日
2 7m49 ジャッキー・ジョイナー・カーシー アメリカ合衆国 1994年5月22日・他1回
3 7m48 ハイケ・ドレクスラー 東ドイツ 1988年7月9日・他1回
4 7m43 アニソアラ・スタンチウ ルーマニアの旗 ルーマニア 1983年6月4日
5 7m42 タチアナ・コトワ ロシア ロシア 2002年6月23日
6 7m39 エレーナ・ベレフスカヤ ソビエト連邦 1987年7月18日
7 7m37 イネッサ・クラベッツ EUN 1992年6月13日
8 7m33 タチアナ・レベデワ ロシア ロシア 2004年7月31日
9 7m31 Yelena Khlopotnova ソビエト連邦 1985年9月12日
9 7m31 マリオン・ジョーンズ アメリカ合衆国 1998年5月31日

[編集] 男子・ジュニア世界歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 8m34 ランディ・ウィリアムス アメリカ合衆国 1972年9月8日
2 8m28 ルイス・ブエノ キューバ 1988年7月16日
3 8m24 エリック・メトカルフ アメリカ合衆国 1986年6月6日
3 8m24 ヴラディミル・オッカン ソビエト連邦 1987年6月21日
5 8m22 ラリー・ダブリー アメリカ合衆国 1977年6月3日
5 8m22 イバン・ペドロソ キューバ 1991年5月3日
7 8m21 ヴァンス・ジョンソン アメリカ合衆国 1982年6月4日
8 8m20 ジェームス・ストールウォース アメリカ合衆国 1990年8月9日
9 8m18 ラモンテ・キング アメリカ合衆国 1978年5月20日
9 8m18 ピーター・ランパート チェコ チェコ 2002年9月15日

[編集] 女子・ジュニア世界歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 7m14 ハイケ・ドレクスラー 東ドイツ 1983年6月4日
2 7m00 Birgit Grosshennig 東ドイツ 1984年6月9日
3 6m94 マグダレナ・クリストファ ブルガリア ブルガリア 1996年6月22日
4 6m91 アニソアラ・スタンチウ ルーマニアの旗 ルーマニア 1981年5月23日
5 6m90 ベバリー・キンチェ イギリス 1983年8月14日
6 6m88 ナタリヤ・シェフチェンコ ソビエト連邦 1984年5月26日
7 6m84 ラリサ・バルタ ソビエト連邦 1983年8月6日
8 6m82 フィオナ・メイ イギリス 1988年7月30日
9 6m81 キャロル・ルイス アメリカ合衆国 1982年6月20日
9 6m81 エレーナ・ダヴィドワ ソビエト連邦 1985年7月17日

[編集] 男子・日本歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 8m25 森長正樹 日本大学 1992年5月5日
2 8m20 寺野伸一 サンクラブ 2004年6月6日
3 8m15 田川茂 ミズノ 1999年6月12日
4 8m13 朝原宣治 同志社大学 1993年12月3日
5 8m12 渡辺大輔 ミズノ 1999年7月25日
6 8m10 臼井淳一 順天堂大学 1979年7月6日
6 8m10 下仁 千葉陸協 1991年6月14日
8 8m09 荒川大輔 同志社陸友会 2008年4月27日
9 8m04 柴田博之 洛南高等学校教員 1988年6月19日
10 8m01 山田宏臣 東急 1970年6月7日
10 8m01 鈴木秀明 順天堂大学 2007年6月9日

[編集] 女子・日本歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 6m86 池田久美子 スズキ 2006年5月6日
2 6m82 花岡麻帆 オフィス24 2001年6月10日
3 6m65 桝見咲智子 九電工 2009年6月28日
4 6m61 高松仁美 ジョージメイスン大学 1995年4月15日
5 6m58 磯貝美奈子 群馬大学 1987年5月10日
6 6m48 河津里美 藤蔭高等学校教員 1988年9月1日
7 6m44 佐藤有香 七十七銀行 2004年9月23日
7 6m44 中野瞳 兵庫県立長田高等学校 2007年6月3日
9 6m43 奥村仁子 光アクティス 1992年6月12日
9 6m43 諏江加奈子 東北学院大学OG 1999年10月3日
9 6m43 佐藤芳美 福岡大学 2008年6月27日

[編集] 男子・ジュニア日本歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 8m10 下仁 千葉陸協 1991年6月14日
2 8m09 森長正樹 日本大学 1991年9月22日
3 7m87 品田直宏 札幌国際情報高等学校 2003年6月17日
3 7m87 鈴木秀明 成田高等学校 2005年6月17日
5 7m85 渡辺大輔 八王子高等学校 1993年10月26日
6 7m83 豊田信雄 日本大学 1986年12月5日
7 7m82 田川茂 東海大学 1994年7月21日
8 7m79 安倍翔太 中央大学 2003年6月8日
9 7m77 荒川大輔 同志社大学 2000年8月26日
10 7m76 朝原宣治 同志社大学 1991年7月13日
10 7m76 杉林孝法 星陵高等学校 1993年9月18日

[編集] 女子・ジュニア日本歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 6m44 中野瞳 兵庫県立長田高等学校 2007年6月3日
2 6m43 池田久美子 福島大学 2000年10月18日
2 6m43 桝見咲智子 英明高等学校 2002年6月1日
4 6m40 磯貝美奈子 群馬大学 1985年6月2日
5 6m38 高松仁美 埼玉県立春日部東高等学校 1992年12月3日
6 6m33 馬場貴子 園田高等学校 1999年8月4日
7 6m29 花岡麻帆 成田高等学校 1994年6月12日
8 6m28 宮本早紀子 奈良県立添上高等学校 1994年8月3日
8 6m28 中原ゆかり 日本女子体育大学 2004年7月4日
10 6m26 山下博子 福岡県立三潴高等学校 1969年6月1日

[編集] 男子・高校歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 7m96 森長正樹 太成学院高等学校 1989年11月3日
2 7m87 品田直宏 札幌国際情報高等学校 2003年6月17日
2 7m87 鈴木秀明 成田高等学校 2005年6月17日
4 7m85 渡辺大輔 八王子高等学校 1993年10月26日
5 7m76 杉林孝法 星陵高等学校 1993年9月18日
6 7m75 皆川澄人 白樺学園高等学校 2007年8月4日
7 7m73 志鎌秀昭 静岡県立沼津東高等学校 2001年5月25日
8 7m70 今井雄紀 佐野日本大学高等学校 2002年10月26日
9 7m69 三浦滝夫 名古屋商科大学高等学校 1966年8月20日
9 7m69 大橋忠和 土浦日本大学高等学校 1991年8月2日
9 7m69 嘉山大介 埼玉県立深谷商業高等学校 2007年6月15日

[編集] 女子・高校歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 6m44 中野瞳 兵庫県立長田高等学校 2007年6月3日
2 6m43 桝見咲智子 英明高等学校 2002年6月1日
3 6m38 高松仁美 春日部東高等学校 1992年12月3日
4 6m33 馬場貴子 園田高等学校 1999年8月4日
5 6m29 花岡麻帆 成田高等学校 1994年6月12日
6 6m28 宮本早紀子 奈良県立添上高等学校 1994年8月3日
7 6m26 山下博子 福岡県立三潴高等学校 1969年6月1日
8 6m22 磯貝美奈子 群馬県立富岡東高等学校 1984年8月3日
9 6m21 高野加寿美 賢明女子高等学校 1980年7月20日
10 6m20 前川明子 奈良県立添上高等学校 1986年8月4日
10 6m20 久保弘恵 香川県立観音寺中央高等学校 2003年8月30日

[編集] 男子・中学歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 7m32 佐々木勝利 大曲南中学校 1992年8月16日
2 7m29 高垣圭秀 文成中学校 1991年10月15日
3 7m20 寺野伸一 狭山中学校 1994年8月7日
4 7m18 七条真輔 北島中学校 1991年11月10日
5 7m17 小賦肇 元岡中学校 1982年11月14日
6 7m15 古沢博之 真岡中学校 1980年11月3日
6 7m15 鈴木久嗣 竜北中学校 1985年11月2日
8 7m14 田中伸佳 城山中学校 1990年10月7日
8 7m14 浦上和也 市場中学校 2001年10月15日
9 7m13 清水重臣 宮崎西中学校 1977年3月27日

[編集] 女子・中学歴代10傑

距離 名前 所属 日付
1 6m19 池田久美子 酒田第三中学校 1995年11月19日
2 6m14 高松仁美 松中学校 1988年11月12日
3 6m13 城島直美 常磐中学校 1983年5月8日
4 6m08 桝見咲智子 明善中学校 1999年8月28日
5 6m02 吉田文代 多古中学校 1996年8月20日
6 5m98 荘久慧 田富中学校 1998年8月24日
7 5m96 塩田祥子 灘崎中学校 1989年10月15日
8 5m93 新井はぎえ 野田第一中学校 1980年11月3日
9 5m92 中村悠子 京都文教女子中学校 2001年7月26日
10 5m90 山下博子 添田中学校 1966年7月24日
10 5m90 前田和香 春日中学校 2005年8月21日

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ