ジミー・ロリンズ

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ジミー・ロリンズ
Jimmy Rollins
シカゴ・ホワイトソックス(マイナー)
2015年5月20日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州オークランド
生年月日 (1978-11-27) 1978年11月27日(45歳)
身長
体重
5' 8" =約172.7 cm
180 lb =約81.6 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 遊撃手
プロ入り 1996年 ドラフト2巡目(全体46位)でフィラデルフィア・フィリーズから指名
初出場 2000年9月17日
年俸 $1,000,000(2015年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2009年2013年

ジェイムズ・カルヴィン・ロリンズJames Calvin Rollins, 1978年11月27日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州オークランド出身のプロ野球選手遊撃手)。現在はMLBシカゴ・ホワイトソックス傘下所属。ニックネームは「J-Roll」。

かつて阪神タイガースでもプレーした元メジャーリーガーで、現在はワシントン・ナショナルズの一塁コーチであるトニー・タラスコは従兄にあたる。

経歴

プロ入りとフィリーズ時代

1996年ドラフトで2巡目(全体46位)にフィリーズから指名を受け入団。同年ルーキー級で49試合に出場した。

1997年は、A級ピードモント・ボールウィービルスで139試合に出場し、フィリーズ傘下最多の46盗塁を記録した[2]

2000年は、AAA級で開幕を迎えた。スランプに陥るも、調子を取り戻していった[2]。打率.274・24盗塁・リーグ最多の11三塁打を記録し、シドニーオリンピック野球アメリカ合衆国代表の候補にもなった[2]

2000年9月17日フロリダ・マーリンズ戦でメジャーデビューを果たした。

2001年は、リーグ最多の12三塁打、46盗塁で盗塁王を獲得し、ラリー・ボーワ1974年に記録した連続盗塁成功の球団記録20を更新する35連続盗塁成功している[3]新人王では3位にランクされた。

2002年は、リーグ最多の10三塁打を記録し、昨年に続き2年連続でオールスターゲームに選出されたが、自己ワースト打率.245と低迷した。この年のオフ、日米野球のMLB選抜として来日した。

2004年は、2001年のメジャー定着以降3年連続で三振が100を上回っていたが、大振りが減り、鋭いゴロを打つように徹するようになり、73まで三振を減らした[4]。打率はメジャー定着後最高の.289を記録し、得点は初めて100の大台を超えた。

2005年6月には球団と5年総額4,000万ドルで契約延長した[5]

2005年8月23日から36試合連続安打を記録し、シーズンを終え、1899年のエド・デラハンティが持つ球団記録31を更新[2]。その後連続安打は2006年4月5日に歴代8位の38試合で途切れた[6]

2006年は、チェイス・アトリーライアン・ハワードパット・バレルらとともに20発カルテットを結成したが、ナショナルリーグ東地区首位のニューヨーク・メッツに12ゲーム差を付けられ地区2位に終わった。

2007年は開幕前に「今季はウチが地区最強」と発言[7]。4月チームは11勝14敗と負け越し[8]、ロリンズは好調だったが戦犯に挙げられた[7]。しかし、チームの逆転勝利はリーグ最多の48回あったが、ロリンズはこれに最も貢献[9]。9月12日の時点で地区首位のメッツと7ゲーム差あったが、9月30日のシーズン最終戦を同率首位で迎え、ロリンズはシーズン20三塁打を達成し、カーティス・グランダーソン(同年9月9日達成)に次いで、史上4人目となる「20盗塁・20二塁打・20三塁打・20本塁打」を達成[3]。チームは勝利を収めメッツは敗れたため、地区優勝を果たした[8]

全162試合に出場し、球団史上2人目のべ3回目、遊撃手としてはMLB史上3人目となる30本塁打、30盗塁を達成[3][10]。メジャー新記録となる778打席、716打数、ナ・リーグ遊撃手新記録となる139得点・88長打を記録[11]。接戦と予想されたMVPの投票ではマット・ホリデイが本命で、プリンス・フィルダーが対抗と見られ、穴馬と見られていたロリンズがナショナルリーグMVPに選出された[11]。また、自身初のシルバースラッガー賞ゴールドグラブ賞を受賞。

2008年は、故障の影響で、2001年にレギュラーに定着して以来最小となる137試合の出場に留まった。その影響で、得点が5年ぶりに100を下回り、それまで2年連続で25本以上放っていた本塁打数も11本まで減少した。しかし、盗塁数では2001年に盗塁王に輝いた際に記録していた自己最高記録の46盗塁を1つだけ更新し、自己記録を47盗塁とした。

2009年は、開幕前の3月に第2回WBCアメリカ代表に選出された[12]
シーズンでは、年間通じて打率が低迷。4月を打率.207、1本塁打、6打点という数字で終えると、5月22日ニューヨーク・ヤンキース戦で一端、打率が.240となったものの、その翌日から再び打率が下降し始め、6月末には打率が.207まで下がった。しかし、オールスター戦以降は74試合に出場して打率.272、14本塁打、43打点を記録するなど、開幕時点と比較すると打率が大幅に上昇した。それでも、シーズン通算打率は、2002年に次ぐ.250という低さだった。一方で、後半戦に14本塁打を放った為、本塁打は2年ぶりに20本以上の数字を記録。自身3度目となる20本塁打20盗塁の同時達成を記録した。

2010年は故障に苦しみ、ルーキーイヤー以来、10年ぶりに規定打席到達を逃した。また、打率.243という数字は、ロリンズのキャリアを通じて自己最低の数字であった。だが、故障した一方で、通算150本塁打の達成、前年より60試合以上出場試合数が少ない中で前年とほぼ同数かつ三振以上の四球40をマークするなど、故障だけで終わったシーズンではなかった。

2011年12月17日、3年3300万ドルで契約を延長した(4年目球団側オプション付)。

2013年開幕前の2月27日第3回WBCアメリカ合衆国代表に選出された事が発表され[13]、代表入りし[14]2大会連続2度目の選出となった。

ドジャース時代

2014年12月19日にザック・エフリントム・ウィンドルとのトレードで、ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[15]

2015年11月2日FAとなった[16]

ホワイトソックス傘下時代

2016年2月22日、シカゴ・ホワイトソックスとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[17]


詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2000 PHI 14 55 53 5 17 1 1 0 20 5 3 0 0 0 2 0 0 7 0 .321 .345 .377 .723
2001 158 720 656 97 180 29 12 14 275 54 46 8 9 5 48 2 2 108 5 .274 .323 .419 .743
2002 154 705 637 82 156 33 10 11 242 60 31 13 6 4 54 3 4 103 14 .245 .306 .380 .686
2003 156 689 628 85 165 42 6 8 243 62 20 12 5 2 54 4 0 113 9 .263 .320 .387 .707
2004 154 725 657 119 190 43 12 14 299 73 30 9 6 2 57 3 3 73 4 .289 .348 .455 .803
2005 158 732 677 115 196 38 11 12 292 54 41 6 2 2 47 8 4 71 9 .290 .338 .431 .770
2006 158 758 689 127 191 45 9 25 329 83 36 4 0 7 57 2 5 80 12 .277 .334 .478 .811
2007 162 778 716 139 212 38 20 30 380 94 41 6 0 6 49 5 7 85 11 .296 .344 .531 .875
2008 137 625 556 76 154 38 9 11 243 59 47 3 3 3 58 7 5 55 11 .277 .349 .437 .786
2009 155 725 672 100 168 43 5 21 284 77 31 8 2 5 44 1 2 70 7 .250 .296 .423 .719
2010 88 394 350 48 85 16 3 8 131 41 17 1 0 3 40 2 1 32 4 .243 .320 .374 .694
2011 142 631 567 87 152 22 2 16 226 63 30 8 0 3 58 5 3 59 9 .268 .338 .399 .736
2012 156 699 632 102 158 33 5 23 270 68 30 5 2 3 62 2 0 96 9 .250 .316 .427 .743
2013 160 666 600 65 151 36 2 6 209 39 22 6 3 3 59 6 1 93 12 .252 .318 .348 .667
2014 138 609 538 78 131 22 4 17 212 55 28 6 3 3 64 2 1 100 6 .243 .323 .394 .717
2015 LAD 144 563 517 71 116 24 3 13 185 41 12 8 1 1 44 0 0 86 12 .224 .285 .358 .643
通算:16年 2234 10074 9145 1396 2422 503 114 229 3840 928 465 103 42 52 797 52 38 1231 134 .265 .325 .420 .745
  • 2015年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高、赤太字はMLB歴代最高

獲得タイトル・表彰・記録

背番号

  • 29 (2000年)
  • 11 (2001年 - 2002年、2004年 - )
  • 6 (2003年)

代表歴

脚注

  1. ^ Jimmy Rollins Contract, Salary Cap Details & Breakdowns” (英語). Spotrac. 2016年2月23日閲覧。
  2. ^ a b c d Jimmy Rollins Biography” (英語). JockBio. 2008年11月11日閲覧。
  3. ^ a b c MLB公式プロフィール「View More Bio Info」参照。2016年2月23日閲覧。
  4. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2005』廣済堂出版、2005年、246頁。ISBN 978-4-331-51093-3 
  5. ^ Phillies give Rollins five-year, $40 million extension” (英語). CBSSports.com. 2008年11月11日閲覧。
  6. ^ Consecutive Games Hitting Streaks” (英語). The Official Baseball History Site Baseball Almanac. 2008年11月11日閲覧。
  7. ^ a b “MLB30球団レポート チーム別通信簿/シーズン総括編 フィラデルフィア・フィリーズ/PHI”. スラッガー (日本スポーツ企画出版社) (2008年1月号): 81. (2008). 雑誌 15509-1. 
  8. ^ a b 2007 Philadelphia Phillies Schedule, Box Scores and Splits” (英語). Baseball-Reference.com. 2008年11月11日閲覧。
  9. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2008』廣済堂出版、2008年、257頁。ISBN 978-4-331-51300-2 
  10. ^ Andy Jasner (2007年9月25日). “Rollins joins 30-30 club for first time” (英語). MLB.com. 2016年2月23日閲覧。
  11. ^ a b 「2007年度各賞受賞者 MVP ジミー・ロリンズ [フィリーズ・遊撃手]」『月刊メジャー・リーグ』2008年1月号、ベースボールマガジン社、2008年、32-33頁、雑誌08625-1。 
  12. ^ 2009 Tournament Roster WBC公式サイト英語 2015年3月27日閲覧
  13. ^ Team USA final roster for WBC announced USABaseball.com (2013年2月22日) 2015年3月27日閲覧
  14. ^ 2013 Tournament Roster WBC公式サイト 英語 2015年3月27日閲覧
  15. ^ "Dodgers acquire Jimmy Rollins from Phillies" (Press release) (英語). MLB.com (Los Angeles Dodgers). 19 December 2014. 2016年2月23日閲覧
  16. ^ Transactions | dodgers.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2016年2月23日閲覧。
  17. ^ Andrew Simon (2016年2月22日). “Rollins not only former MVP to take Minors deal” (英語). MLB.com. 2016年2月23日閲覧。

関連項目

外部リンク