ブライス・ハーパー

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ブライス・ハーパー
Bryce Harper
ワシントン・ナショナルズ #34
9TH Bryce Harper.jpg
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ネバダ州ラスベガス
生年月日 1992年10月16日(21歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
225 lb =約102.1 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手
プロ入り 2010年 ドラフト1巡目(全体1位)でワシントン・ナショナルズから指名
初出場 2012年4月28日
年俸 $2,150,000(2014年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
2012年5月19日

ブライス・アーロン・ハーパーBryce Aron Harper, 1992年10月16日 - )は、アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガス出身のプロ野球選手外野手)。MLBワシントン・ナショナルズ所属。

スポーツ・イラストレイテッド』から、「野球界のレブロン・ジェームズ」と称される逸材である[2]

3歳年上の兄ブライアンも野球選手(投手)で、2008年にナショナルズから31巡目、2010年にカブスから27巡目、2011年に再びナショナルズから30巡目で指名された。

経歴[編集]

3歳からティーボールを始める。7歳になると、10歳の子供たちに混じって野球の試合に参加するようになり、200フィート(約61m)の打球を飛ばす並外れたパワーを発揮し、相手チームから年齢詐称を疑われたため、出生証明書を常に携帯していた[3]。9歳からはアリゾナ州コロラド州などに遠征する選抜チームに参加するようになる。毎週のように週末に遠征に出かけていたため、移動の車の中で学校の宿題をしていた時期もあったという。12歳の時には、既に5フィート10インチ(約177.8cm)の長身であった[4]

地元のラスベガス高校(Las Vegas High School)に進学。2008年にはメキシコで行われたU-16パン・アメリカ大会のメンバーに選ばれ、打率.571の成績でMVPに選出される。また、キューバ戦では終盤に登板してセーブも記録した。ラスベガス高校での2008年シーズンは、38試合に出場して打率.590、11本塁打67打点を記録し、2009年シーズンでは、39試合に出場して、115打数で打率.626、14本塁打、22二塁打、9三塁打、36盗塁、 55打点、三振は僅かに5つという成績を残している[5]

2011年MLBドラフトで全体1位指名が有力視[6][7]されていたが、代理人スコット・ボラスのアドバイスを受けたハーパーの家族は、当初の予定より1年早い2010年のMLBドラフトでの指名を模索[5]。その結果、2009年夏にGeneral Educational Developmentを受験し、秋からは2年制のCollege of Southern Nevada(CSN)に進学(飛び級)することになった[8]。カレッジ球界でも格の違いを見せつけ、2010年のシーズンは66試合で打率.443、31本塁打、98打点、OPS1.513を記録[9]。その活躍が評価され、最優秀アマチュア選手に贈られるゴールデンスパイク賞を受賞した[10]

2010年のMLBドラフト1巡目(全体1位)でワシントン・ナショナルズから指名された。交渉期限直前の8月16日に、5年総額990万ドルのメジャー契約で入団に合意した[11]

2011年はA級ヘイガーズタウン・サンズで72試合に出場し、打率.318、14本塁打、17二塁打、46打点を記録。オールスター・フューチャーズゲームにも出場し、7月からはAA級ハリスバーグ・セネタースに昇格。しかし8月にハムストリングを痛めて故障者リスト入りし、そのままシーズンを終えた。

2012年はAAA級シラキュース・チーフスで開幕を迎えたが、マイケル・モースの故障やライアン・ジマーマンの故障者リスト入りに伴い4月28日にメジャー初昇格を果たした[12]。デビュー戦の対ロサンゼルス・ドジャース戦ではメジャー初安打と犠飛による初打点を記録[13]。5月6日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でコール・ハメルズから背中へ死球を受ける。安打で三塁に進むと、一塁へのけん制の隙を突いてホームスチールを決めた。十代の選手のホームスチールは48年ぶりだった[14]。その後も活躍を続けてレギュラーに定着し、5月15日のサンディエゴ・パドレス戦ではメジャー初本塁打を記録した[15]。2012年7月10日に行われたオールスターゲームには、膝の手術のため出場を辞退したマイアミ・マーリンズジャンカルロ・スタントンの代替選手として選出された。19歳での選出は野手としては史上最年少で、5回から出場し2打席に立った。8月26日には20号本塁打を放ち、トニー・コニグリアロ以来史上2人目の10代20本塁打を達成した[16]。また、中堅の守備でも守備防御点(DRS)+13と優れた数値を示した。これらの活躍が評価され、史上最年少でナショナルリーグ新人王に選出された。2位のウェイド・マイリーとは7ポイント差の僅差だった[17][18]。翌年に行われる第3回WBCのアメリカ代表入りも期待されたが、12月5日に代理人のスコット・ボラスが不参加を明言した[19]

2013年5月17日に左膝を負傷したため2試合欠場し、5月20日に復帰したが、5月27日に再び左膝を故障し、6月1日に15日間の故障者リスト入りした。7月1日に復帰した。この年は118試合に出場し、20本塁打58打点11盗塁、打率.274だった。

選手としての特徴[編集]

アレックス・ロドリゲスケン・グリフィー・ジュニアといった高卒全体1位指名のスター選手と比較される逸材である[20]。身長6フィート3インチ (約191cm)・体重225パウンド (約102kg) という恵まれた体格を持ち、左打席から鋭いスイングを繰り出す。アマチュア時代のポジションは主に捕手であり、三塁手遊撃手を務めることもあった。プロ入り後は打撃と強肩をより生かすために、右翼手へコンバートされることになった[11]

高校時代には投手としても活躍し、最速96mph(約154.5km/h)の速球に加え、カーブチェンジアップも操っていた[5]

ビッグマウスで、目標を聞かれると「殿堂入りさ。史上最も偉大なベースボ-ル・プレーヤーと思われたいね」と語り、「GQ」誌で「球界にはもっとスーパースターが必要だ」「アルバートと俺は互いに尊敬し合っている」と発言した。1A+でプレーしていた頃は、ホームランを打った後感触を味わうように打球を見送り、投手に何か言われるとホームインの時にキスの仕草で応じ、「エフ(ファック)・ユー」とつぶやいた。走攻守に秀でた才能と共にこういった部分を指して、「GQ」誌は「ネクスト・バリー・ボンズ」と形容した[21]

ピート・ローズミッキー・マントルのファン[22]

スポーツ・イラストレイテッドの表紙を飾る[編集]

米国の最大手スポーツ雑誌スポーツ・イラストレイテッド』は、2009年6月8日号において、表紙にハーパーを掲載した[23]NBAファイナル、NHLスタンレーカップといった主要スポーツイベントの期間中に、アマチュア野球選手が同誌の表紙を飾るのは異例のことだった。同誌は、「570FOOT HOME RUNS(570フィート=約173.7mのホームラン)」「96MPH FASTBALL(96mph=約154.5km/hの速球)」「16 YEARS OLD(16歳)」という謳い文句でハーパーを紹介し、「BASEBALL'S CHOSEN ONE(野球界の選ばれし者)」と称した。また、同じく高校時代から抜きん出た存在であり、高校時代に同誌の表紙を飾ったこともあるNBAクリーブランド・キャバリアーズレブロン・ジェームズを引き合いに出し、ハーパーを「野球界のレブロン・ジェームズ」と称した。

自身が表紙を飾ったことを受けて、ハーパーは「信じられない」と語っているが、一方では「18歳か19歳になる頃には、メジャーリーグでプレーしたい」、「いつかニューヨーク・ヤンキースでプレーして殿堂入りしたい」と語り、自信を漲らせていた[5]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2012 WSH 139 597 533 98 144 26 9 22 254 59 18 6 3 3 56 0 2 120 8 .270 .340 .477 .817
2013 118 497 424 71 116 24 3 20 206 58 11 4 3 4 61 4 5 94 4 .274 .368 .486 .854
通算:2年 257 1094 957 169 260 50 12 42 460 117 29 10 6 7 117 4 7 214 12 .272 .353 .481 .834
  • 2013年度シーズン終了時

獲得タイトル・表彰[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ Bryce Harper Contract, Salaries, and Transactions” (英語). Spotrac.com. 2013年12月4日閲覧。
  2. ^ Baseball's Lebron
  3. ^ Teen bopper The Boston Globe(2009/03/10)
  4. ^ 2005 Baseball For The Ages Baseball America
  5. ^ a b c d Just 16, prep phenom lands SI cover MLB.com(2009/06/04)
  6. ^ Article from the Las Vegas Review Journal
  7. ^ International Power Showcase page about Bryce Harper
  8. ^ Harper ready to give college try Las Vegas Review-Journal.(2009/06/14)
  9. ^ Southern Nevada - Season Statistics,2010年8月17日閲覧
  10. ^ Award honors Harper as nation's top amateur baseball player,Las Vegas ReviewJournal.com(英語),2010年8月17日閲覧
  11. ^ a b Bill Ladson,2010年8月17日,Nats, Harper agree right before midnight,MLB.com(英語),2010年8月17日閲覧
  12. ^ 【MLB】2010年“ドラ1”B.ハーパーがメジャー昇格へ
  13. ^ 超有望株B.ハーパー、上々デビューもチームは敗戦
  14. ^ 浜雄一郎「ストラスバーグ&ハーパー 怪物伝説」『月刊スラッガー』2012年8月号、日本スポーツ企画出版社、2012年、雑誌15509-8、12頁。
  15. ^ 注目新人B.ハーパーがメジャー初本塁打 ナショナルズ勝利
  16. ^ Harper hits 20th home run, Nats beat Phillies
  17. ^ Nationals outfielder Bryce Harper wins National League Rookie of the Year Award MLB.com
  18. ^ ナショナルズの20歳B.ハーパー、野手では最年少でのナ・リーグ新人王受賞!
  19. ^ Boras: Bryce Harper will not play in the World Baseball Classic
  20. ^ Bryce Harper's Goal Is To Play For The New York Yankees
  21. ^ 浜雄一郎「ストラスバーグ&ハーパー 怪物伝説」『月刊スラッガー』2012年8月号、日本スポーツ企画出版社、2012年、雑誌15509-8、12頁。
  22. ^ 浜雄一郎「ストラスバーグ&ハーパー 怪物伝説」『月刊スラッガー』2012年8月号、日本スポーツ企画出版社、2012年、雑誌15509-8、12頁。
  23. ^ Sports Illustrated discovers Las Vegas High baseball standout reviewjournal.com(2009/06/02)

外部リンク[編集]