アンドリュー・マカッチェン

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アンドリュー・マカッチェン
Andrew McCutchen
ピッツバーグ・パイレーツ #22
Andrew McCutchen on June 12, 2012.jpg
2012年6月12日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州フォートミード
生年月日 1986年10月10日(28歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手中堅手
プロ入り 2005年 ドラフト1巡目(全体11位)でピッツバーグ・パイレーツから指名
初出場 2009年6月4日 ニューヨーク・メッツ
年俸 $4,500,000ドル(2013年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

アンドリュー・ステファン・マカッチェン(Andrew Stefan McCutchen, 1986年10月10日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州フォートミード出身の野球選手外野手中堅手)、右投右打。MLBピッツバーグ・パイレーツに在籍している。メディアによってはアンドルー・マカチェンとも表記される。

経歴[編集]

アマチュア時代[編集]

フロリダ州ポーク郡にある人口5,000人ほどの小さな町フォートミードで生まれ育つ。聖職者の父ロレンゾはカーソン=ニューマン・カレッジ在学中にアメリカンフットボールで、母ペトリーナは高校時代に陸上のトラック競技バレーボールで、それぞれ選手として活動していた。マカッチェンは自らの身体能力について「敏捷性は母から、力強さは父から授かった」と話している[2]。子供のころに憧れていた野球選手は、ケン・グリフィー・ジュニアだった[3][4]。地元のフォートミード高校に進学したマカッチェンは、複数の競技で活躍する。陸上では100メートル10秒6という記録を残し、400メートルリレー走でチームのアンカーに[5]。フットボールではワイドレシーバーとしてチームの主力となる。ただ2年生のとき、雨でぬかるんだフィールドで膝を痛めて手術に追い込まれ、それ以降は将来のことを考えて野球を最優先にした[6]

その野球では、2004年9月に台湾で開催されたAAA世界選手権に、アメリカ合衆国代表の一員として参加。5試合で15打数2安打打率.133も、5四球を選び出塁率.350・6得点という成績を残す[7]。高校の最終学年として迎えた2005年のシーズンには、チームが8勝14敗と負け越すなかで打率.709・16本塁打・42打点を記録、MLB球団スカウトの注目を集めた[6]フロリダ大学への進学を決めたマカッチェンだが、6月のMLBドラフトで1巡目指名を受けた場合にはそちらを優先させる意思を表明[2]。その1巡目指名については、ニューヨーク・メッツ(全体9位)やシンシナティ・レッズ(同12位)も候補に挙げられていたが、ピッツバーグ・パイレーツ(同11位)は特に熱心に調査を続けていたという[8]。最終的にドラフト当日、パイレーツより先に指名権を持っていたメッツはウィチタ州立大学の右腕マイク・ペルフリーを指名。そしてパイレーツが全体11位でマカッチェンを指名した。

マイナー時代[編集]

指名から1週間後の6月13日、マカッチェンはパイレーツと契約を結びプロ入り[9]。この年はマイナーリーグのルーキー級ガルフ・コーストリーグと SS-A級ウィリアムズポートで計58試合に出場、打率.310・OPS.852・17盗塁という成績でプロ1年目を終えた。プロとして初めて年間を通して出場することとなった2006年は、A級ヒッコリーで114試合に出場し、打率.291・14本塁打・62打点・22盗塁。シーズン終盤にはAdv-A級リンチバーグを飛び越してAA級アルトゥーナへ昇格した。「1年があっという間に過ぎていった。Adv-A級への昇格を目標にしていたから、AA級まで上がれたのは予想外だった」と語るマカッチェンはシーズン終了後、球団から傘下マイナーリーグ最優秀選手として表彰された[10]2007年はAA級アルトゥーナでシーズン開幕から15打席連続無安打と苦しみ、5月26日まで打率1割台が続くという不振に直面するが[11]、その後は持ち直し8月にはAAA級インディアナポリスへの昇格を果たす。この年は2クラス合計で135試合に出場して打率.265・OPS.717と平凡な成績に終わったものの、『ベースボール・アメリカ』の有望株ランキングでは前年に引き続きパイレーツの1位となるなど[12]、素質への高い評価は変わっていなかった。

2008年はAAA級インディアナポリスで開幕を迎え、7月6日までに打率.282・8本塁打・33打点・24盗塁を記録[11]。この結果、同月13日に開催されるマイナーリーグのオールスター "フューチャーズゲーム" に選出される。この年のフューチャーズゲームにおけるアメリカ合衆国選抜は、8月に開催される北京五輪の同国代表候補で構成されていた。その一方で、AAA級での好成績からメジャー昇格も近いとみられており、五輪前に昇格すれば五輪出場は不可となる。マカッチェンは「理想を言えば、まずは北京に行って金メダルを勝ち取りたい。一生忘れられないような素晴らしい経験になるはずだからね。そしてその後に、メジャーから声をかけてもらえれば最高」と考えていた[13]。だが、フューチャーズゲーム後に発表された代表メンバーにマカッチェンは入らず、さらにこの年はメジャーへの昇格もなしで、両方とも叶えられないままシーズン閉幕となった。パイレーツは7月下旬にはゼイビア・ネイディジェイソン・ベイのレギュラー外野手2人をトレードで放出しており、それにもかかわらずマカッチェンのメジャー昇格がなかったのは、彼の年俸調停権およびFA権の取得を遅らせることで、球団が1年でも安くかつ長く彼を保有できるようにするためだ、とする見方が根強い[14]

ピッツバーグ・パイレーツ[編集]

2011年7月10日

2009年のスプリングトレーニングでは、マカッチェンはオープン戦26試合に出場し打率.318・OPS.984という成績を残したが、開幕直前の3月30日にAAA級降格を言い渡され、開幕メジャー入りはならず[15]。インディアナポリスでのシーズンも3年目に入った。1993年以降16年にわたってシーズン負け越しが続くパイレーツにおいてマカッチェンは、ペドロ・アルバレスホセ・タバタとともに球団の将来を担う若手として期待を集めるようになっていた[16]

6月3日、パイレーツが正中堅手ネイト・マクラウスブレーブストレードで放出し、これと同時にマカッチェンがメジャーへ昇格[17]。翌4日のメッツ戦に1番・中堅として先発出場してデビューすると、初打席でペルフリーから中前打を放つなど4打数2安打3得点を挙げた[18]。そのままレギュラーに定着し、マクラウス放出に反発する一部ファンから野次られることもあったが[19]、活躍を続けていく。6月25日のインディアンス戦ではサヨナラ安打[20]、8月1日のナショナルズ戦では1試合3本塁打[21]。メジャー1年目の最終的な成績は、108試合で打率.286・12本塁打・54打点・OPS.836・22盗塁となった。シーズン終了後、ナショナルリーグ新人王の投票では4位となり、また『ベースボール・アメリカ』からは最優秀新人に選出された[22]

2010年、チームはマカッチェンの打順を前年の1番から2番へ変更する。これには、一般的に9番を打つことが多い投手を8番へずらし、9番に本職の野手を入れることで、マカッチェンに2番打者と3番打者の両方の役割を担わせる狙いがあった[23]。4月5日のシーズン開幕戦から同月25日まで、マカッチェンは18試合中17試合で2番・中堅として先発メンバーに名を連ねる。しかし、主に前を打っていたロニー・セデーニョ岩村明憲がともに低出塁率だったためマカッチェンの打力を活かすことができず、投手8番の打順は5月2日以降ほとんど使用されなくなり[24]、マカッチェンの打順も2番から3番を経て最終的に1番へ戻ることとなった。この年は154試合に出場し、打率やOPSで前年とほぼ同じ水準の数字を残したほか、33盗塁はリーグ5位だった。

2011年はシーズン開幕から不振に陥り、4月終了時点で打率.219・OPS.747と低迷するが、5月以降は尻上がりに調子を上げていく。6月8日のダイヤモンドバックス戦では延長12回にサヨナラ本塁打を放ち、チームにとって同月以降では6年ぶりとなる勝率.500到達をたぐり寄せた[25]。チームはその後も好調で1992年以来となる前半戦勝ち越し。またマカッチェンも、故障したライアン・ブラウンの代役としてではあるがオールスター初選出となった[26]

2012年3月5日に6年5100万ドル(7年目は1485万ドルのオプション)で契約延長を行った[27]。シーズンではその期待に応えて序盤から好調で、6月と7月には2ヶ月連続で月間MVPに選ばれた。終盤までバスター・ポージーと首位打者争いを繰り広げ、惜しくも無冠に終わったが、打率、本塁打、打点、安打、得点、出塁率、長打率などで自己ベストを更新した。シルバースラッガー賞ゴールドグラブ賞をダブル受賞し、MVPの投票では3位に入るなど、名実共にリーグを代表する外野手の1人に成長した。

2013年、3年連続でミッドサマー・クラシックに選出された。打率.317・21本塁打・84打点・27盗塁という好成績をマーク、シーズン終了後のMVPでは遂に1位に輝き、メジャー屈指の外野手にのし上がった。試合・打席・打数・得点・安打・盗塁・盗塁死・死球・打率・長打率等で、自身で上から2番目の数値をマーク、二塁打・出塁率が自己ベストだった。

2014年は、引き続きオール・スター・ゲームに選出 (4年連続) された。チームメイトのジョシュ・ハリソンと共にシーズン終盤まで首位打者争いを演じ、最終的には3年連続.300超となる打率.314を記録。自己2位となる25本塁打・83打点という好打撃成績をマークしたが、盗塁18はメジャーデビュー以降で最少の数値。二塁打38本は2013年に引き続き、自己ベストタイとなる数字だ。守備面では守備率 (.981) と守備防御点 (-11) で自己ワーストを更新するなど不振だったが、打撃も含めた全体としてはメジャーを代表する外野手として存在感を発揮した。

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2009 PIT 108 493 433 74 124 26 9 12 204 54 22 5 0 4 54 2 2 83 3 .286 .365 .471 .836
2010 154 653 570 94 163 35 5 16 256 56 33 10 1 7 70 1 5 89 6 .286 .365 .449 .814
2011 158 678 572 87 148 34 5 23 261 89 23 10 2 6 89 3 9 126 7 .259 .364 .456 .820
2012 157 673 593 107 194 29 6 31 328 96 20 12 0 5 70 13 5 132 9 .327 .400 .553 .953
2013 157 674 583 97 185 38 5 21 296 84 27 10 0 4 78 12 9 101 13 .317 .404 .508 .911
2014 146 648 548 89 172 38 6 25 297 83 18 3 0 6 84 8 10 115 9 .314 .410 .542 .952
通算:6年 880 3819 3299 548 986 200 36 128 1642 462 143 50 3 32 445 39 40 646 47 .299 .385 .498 .883
  • 2014年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

獲得タイトル・表彰[編集]

脚注[編集]

  1. ^ "Pittsburgh Pirates Salary/Payroll Information - 2011," ESPN.com. 2011年4月21日閲覧。
  2. ^ a b Rob Biertempfel, TRIBUNE-REVIEW, "Pirates reinforce McCutchen's faith by taking him in the first round," Pittsburgh Tribune-Review, June 8, 2005. 2011年1月29日閲覧。
  3. ^ Seth Livingstone, USA TODAY, "Get to know: Pirates' McCutchen has all the tools," USATODAY.com, April 30, 2010. 2011年1月29日閲覧。
  4. ^ Ben Glicksman, Special to SI.com, "Pirates' McCutchen poised to be 2011's biggest breakout star," SI.com, October 13, 2010. 2011年1月29日閲覧
  5. ^ Dejan Kovacevic, Pittsburgh Post-Gazette, "On the Pirates: Superman vs. the Flash," Post-Gazette.com, June 21, 2009. 2011年1月29日閲覧。
  6. ^ a b Alan Matthews, "Fast Hands In Fort Meade," Baseball America, June 2, 2005. 2011年1月29日閲覧。
  7. ^ "2004 18U National Team Statistics," USABaseball.com, April 16, 2010. 2011年1月29日閲覧。
  8. ^ Rob Biertempfel, TRIBUNE-REVIEW, "Bucs eye Florida prospect," Pittsburgh Tribune-Review, June 5, 2005. 2011年1月29日閲覧。
  9. ^ "Pirates agree to terms with first round draft pick," pirates.com, June 13, 2005. 2011年1月29日閲覧。
  10. ^ Ed Eagle / MLB.com, "Notes: McCutchen moving fast / Outfielder named Pirates Minor League Player of the Year," pirates.com, October 1, 2006. 2011年2月11日閲覧。
  11. ^ a b Lisa Winston / MLB.com, "McCutchen meeting Futures challenge / Pirates prospect has shown greater consistency entering Sunday's showcase," The Official Site of Minor League Baseball, July 9, 2008. 2011年2月11日閲覧。
  12. ^ John Perrotto, "Organization Top 10 Prospects: Pittsburgh Pirates," BaseballAmerica.com, November 27, 2007. 2011年2月11日閲覧。
  13. ^ 杉浦大介 「連載企画 ファイブ・ライジングスターズ マッカチェン独占インタビュー」 『月刊スラッガー』2008年9月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-9、72-73頁。
  14. ^ SLUGGER 「連載企画 ファイブ・ライジングスターズ マッカチェンがメジャーに昇格できなかった理由」 『月刊スラッガー』2008年11月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-11、72-73頁。
  15. ^ Rob Biertempfel, "Pirates outfielder sent to minors — for now," Pittsburgh Tribune-Review, March 31, 2009. 2011年3月27日閲覧。
  16. ^ Jenifer Langosch / MLB.com, "Bucs' top prospects struggling on farm / Tabata injured; Alvarez, McCutchen trying to do too much," pirates.com, May 4, 2009. 2011年7月17日閲覧。
  17. ^ Wayne Staats / MLB.com, "Future is now as Bucs call McCutchen / Pittsburgh (24-28) vs. New York (28-23), 12:35 p.m. ET," pirates.com, June 3, 2009. 2011年3月27日閲覧。
  18. ^ "Jun 4, 2009, Mets at Pirates Play by Play and Box Score," Baseball-Reference.com. 2011年3月27日閲覧。
  19. ^ SLUGGER 「MLB30球団レポート&全選手個人成績 ピッツバーグ・パイレーツ/PIT 大不評を呼んだマクラウスの放出」 『月刊スラッガー』2009年8月号、日本スポーツ企画出版社、2009年、雑誌15509-8、76頁。
  20. ^ "Jun 25, 2009, Indians at Pirates Play by Play and Box Score," Baseball-Reference.com. 2011年3月27日閲覧。
  21. ^ "Aug 1, 2009, Nationals at Pirates Play by Play and Box Score," Baseball-reference.com. 2011年3月27日閲覧。
  22. ^ Jenifer Langosch / MLB.com, "McCutchen fourth in NL ROY vote / Jones also receives attention from baseball writers," pirates.com, November 16, 2009. 2011年3月27日閲覧。
  23. ^ SLUGGER 「MLB30球団レポート&全選手個人成績 ピッツバーグ・パイレーツ/PIT 投手に9番でなく8番を打たせる理由」 『月刊スラッガー』2010年6月号、日本スポーツ企画出版社、2010年、雑誌15509-6、78頁。
  24. ^ SLUGGER 「MLB30球団レポート&全選手個人成績 ピッツバーグ・パイレーツ/PIT パワーは発揮できずとも新打順には欠かせない」 『月刊スラッガー』2010年7月号、日本スポーツ企画出版社、2010年、雑誌15509-7、76頁。
  25. ^ Associated Press, "Andrew McCutchen's walk-off home run in 12th inning lifts Pirates," ESPN.com, June 8, 2011. 2011年7月17日閲覧。
  26. ^ Jorge L. Ortiz, USA TODAY, "Andrew McCutchen gets his All-Star berth, finally," USATODAY.com, July 11, 2011. 2011年7月17日閲覧。
  27. ^ Pirates, McCutchen agree on new contract Pittsburgh Post-Gazette

外部リンク[編集]