原晋

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原 晋(はら すすむ、1967年3月8日 - )は、陸上競技マラソン指導者、元選手。青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督関東学生陸上競技連盟評議員GMOアスリーツアドバイザー・埼玉医科大学客員教授[1]。妻は青学大町田・寮母担当の原美穂[2][3]

第91回東京箱根間駅伝競走2015年1月)に、青山学院大学として史上初の往復路・総合優勝を果たして以降は陸上指導者業のほか、講演活動[4]マスメディア出演(バラエティワイドショートーク番組等)へも、原自ら積極的に多数登場し続けている[5][6][7][8]

来歴[編集]

陸上競技・現役時代[編集]

瀬戸内の古い港町である広島県三原市糸崎町松浜東の出身[9][10]。海に面した家で窓を開ければ下は海。窓から釣り糸を垂らし魚釣りが楽しめる風情な家で育った。幼少期は海が遊び場、活発な少年、あだ名は『すーちゃん』だった。小学生の頃から、ソフトボールは4番でピッチャー、相撲は主将と運動万能であった。小2の頃、漁港で遊んでいる時に不慮の事故で足複雑骨折、長期入院。これを機にリハビリを兼ね町内をジョギング始めたようである。幼なじみの記憶では、雨の日でも休まず毎日、走っていたとのこと。自分で決めた事はやり通す、意志の強い少年であった。これが陸上競技との出会いと思われる。

中学から陸上部、長距離を始め、中1のマラソン大会では上級生を抑え校内1位。進学した世羅高校3年時の1984年には主将として全国高校駅伝2位に貢献(優勝:報徳学園高校[11]。世羅高校OBが監督を務めていた中京大学に進学し、3年時に日本インカレ5000メートル3位。

1989年、郷里の中国電力に入社し、陸上競技部の創設に参加[10]1993年には主将として全日本実業団駅伝初出場に貢献した[12]。しかし、故障が原因で入社5年目の1995年に27歳で選手生活を引退、その後は10年間中国電力でサラリーマン生活を送る[10]。同期が本社で活躍する中、配属されたのは支店の下の山口県徳山市(現・周南市)の営業所[9][13]。ここで蓄熱式空調システム「エコアイス」を社内で一番売り上げて評価を上げ、新規事業を立ち上げた[9]。「伝説の営業マン」を自称する[13]。この間、中国電力陸上競技部は坂口泰監督の手腕と有力選手の加入により実業団トップチームへの道を歩む[12]

青学大陸上部・監督時代[編集]

箱根駅伝の出走経験や出場校OBではなかったが、原が36歳のとき母校・世羅高校の関係者から紹介を受け、2004年に中国電力を突如退職ののち、青山学院大学・陸上競技部監督に就任した[14][15]。当初、監督就任時の条件をめぐる陸上部強化委員会からは「大学嘱託職員として任用・期間3年・現在の収入保証」を掲げていた。しかし、これに対して原自ら「出向及び休職しての指導は、中国電力と青学大との関係が全く無いから無理。退職して就任しか道は無い」「3年間で結果を出したら、3年後の身分保証をして欲しい。だが結果が出ない場合その必要もいらない」と退路を断つ旨を明確にしていた[16]。なお妻の美穂は、当時広島の自宅近くに仕事を始めたばかりで、夫・晋からは事前に何の相談も無く、突然「中国電力を退社し、青学陸上部監督に成った。箱根駅伝競走では必ず優勝させるから、夫婦で東京の寮に住み込もう」と言われて吃驚仰天、猛反対し続けていたという[17]

青学大・陸上監督就任から間もない頃、駅伝強豪校に行くと「大学は素晴らしいけれど、駅伝は箱根に出ていないでしょう」と断られ選手のスカウティングには苦労した[10][14]。しかし、自身の出身校である世羅高校と出身大学の系列校・中京大中京高校からは継続的に好選手を入部させていった[18]。「箱根駅伝に3年で出場、5年でシード権、10年で優勝争い」と宣言したため、就任3年目の2006年予選会での16位惨敗に大学幹部から「話が違う」と責められ、長距離部門も廃部寸前になった時期もあった[9]

しかし、第84回箱根駅伝2008年)で学連選抜連合の監督としてチームを総合4位に導くと[19]箱根駅伝出場を目指す大学の強化支援もあって[20]第85回2009年)記念大会に於いて、史上最大のブランクとなる33年ぶりに同陸上部を箱根駅伝出場に導いた(22位)[20][21]第86回2010年)大会では8位に躍進させ、41年ぶりのシード権獲得をもたらす[22]2012年、第24回出雲駅伝で「三大大学駅伝」初優勝[23]

2014年、第46回全日本大学駅伝3位。第91回箱根駅伝2015年)で、青山学院大としては念願だった初の総合優勝に導いた[13][24]

2015年、第27回出雲駅伝で3年ぶり2回目の優勝。第47回全日本大学駅伝で2位。第92回箱根駅伝2016年)で2年連続の完全優勝に導く。2016年、第28回出雲駅伝で2年連続3回目の優勝を皮切りに、第48回全日本大学駅伝で初優勝、第93回箱根駅伝2017年)で完全優勝による3連覇と「大学駅伝三冠」を達成する[25]

2017年4月、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科・トップスポーツマネジメントコース(修士課程1年制)に入学。第29回出雲駅伝で2位。第49回全日本大学駅伝で3位。第94回箱根駅伝2018年)で4連覇に導く[26]。2018年3月、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科卒業[27]

テレビ出演歴(駅伝関係を除く)[編集]

NHK総合テレビ[編集]

日本テレビ系列[編集]

TBS系列[編集]

フジテレビ系列[編集]

  • 直撃LIVE グッディ!(2016年1月6日) - 箱根駅伝2連覇達成の3日後にゲスト生出演[40]
  • VS嵐(2017年2月23日)- 箱根駅伝総合3連覇達成後、当時の駅伝優勝メンバーと共にゲスト出演[41]
  • 東京マラソン2018「だから、走る。みんなの情熱42.195km。」(2018年2月25日、フジテレビ・関東ローカルのみ) - ゲスト生出演[42]

テレビ朝日系列[編集]

テレビ東京系列[編集]

CM[編集]

ラジオ出演歴(駅伝関係を除く)[編集]

著書[編集]

関連書籍
  • フツーの主婦が、弱かった青山学院大学陸上競技部の寮母になって箱根駅伝で常連校になるまでを支えた39の言葉 原美穂著(アスコム 2017年12月 ISBN 978-4776-209744

主な教え子(青学大陸上部監督時)[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 青学大・原監督「白い巨塔」へ 埼玉医大客員教授に就任(スポーツ報知・2018年4月17日)
  2. ^ 青山学院大学陸上競技部町田寮・寮母 原美穂さん(立川発!多摩てばこネット 時の人インタビュー・2016年1月4日)
  3. ^ 青学陸上部を密かに支えた"寮母"の声がけ なぜ「監督の監督」と呼ばれるのか(PRESIDENT Online・2018年1月4日)
  4. ^ 講演依頼.Net 原晋
  5. ^ 青山学院大学の原晋監督 周囲から「タレント気取り」と指摘される(livedoor NEWS・2017年3月15日)
  6. ^ 青学大・原監督「露出間違いなかった」駅伝人気実感(日刊スポーツ・2018年1月28日)
  7. ^ 青学・原監督、「テレビに出まくっている」理由を明かす(マイナビニュース・2018年3月7日)
  8. ^ ますます進む「原晋・青学大陸上部監督」のタレント化で囁かれる参院選出馬説(デイリー新潮・2018年4月15日)
  9. ^ a b c d “【箱根駅伝】“伝説の営業マン”原監督の「青学革命」選手、練習、環境変えた!”. スポーツ報知. (2015年1月4日). http://www.hochi.co.jp/sports/feature/hakone/20150103-OHT1T50184.html 2015年1月5日閲覧。 
  10. ^ a b c d 二宮清純 (2013年12月19日). “第10回 原晋(青山学院大学陸上競技部 中・長距離ブロック監督)「“匠”の業で故障者半減」”. SPORTS COMMUNICATIONS. 2017年1月4日閲覧。
  11. ^ 青山学院大V「ちゃらいは褒め言葉」 原晋監督は元伝説の営業マン【箱根駅伝】
  12. ^ a b 【箱根駅伝】原晋(青山学院大学監督)「名誉回復を求めて」
  13. ^ a b c 青学大ダメ部 伝説営業マン原監督変えた”. 日刊スポーツ (2015年1月4日). 2015年1月5日閲覧。
  14. ^ a b 青学大・原監督マジック結実 「素人」から会社員時代の経験生かす
  15. ^ 「人間として、男として自立させること」「箱根」初制覇の青学大監督、原晋(はら・すすむ)さん(47)
  16. ^ 監督のクビを切らずによかった青学駅伝チーム - 東スポWeb ニュースのフリマ
  17. ^ 箱根駅伝優勝・青学陸上部支えた「寮母」 原監督妻の素顔(NEWSポストセブン・2015年2月2日)
  18. ^ <箱根駅伝>青学、初V理由は勧誘術と科学トレーニング
  19. ^ 本学陸上競技部の原監督が率いた関東学連選抜が新春の「箱根駅伝」で総合4位の大健闘! 青山学院大学 トピックス
  20. ^ a b 【箱根駅伝】苦節73年、初Vに青学OB「こんな日が来るとは」”. 報知新聞 (2015年1月4日). 2015年1月5日閲覧。
  21. ^ 【箱根への道】知られざる青学の歴史”. 報知新聞 (2015年1月21日). 2015年2月24日閲覧。
  22. ^ ニュース一覧 - 第86回箱根駅伝 本学は総合8位でゴール!41年ぶりにシード権を獲得しましたご声援ありがとうございました”. 青山学院大学. 2015年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月3日閲覧。
  23. ^ 青山学院大学が箱根駅伝を面白くする(かも)。- ほぼ日刊イトイ新聞
  24. ^ 青学大 独走で初優勝/箱根駅伝詳細 日刊スポーツ 2015年1月3日閲覧
  25. ^ “青学、箱根3連覇…「大学駅伝3冠」も達成”. 読売新聞. (2017年1月3日). http://www.yomiuri.co.jp/hakone-ekiden/2017/news/20170103-OYT1T50050.html 2017年1月4日閲覧。 
  26. ^ “【箱根駅伝】青学大・原監督「ライバルはサッカー界、野球界」熱い言葉の裏で大学院で方程式学ぶ”. スポーツ報知. (2018年1月3日). https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180104-00000047-sph-spo 2018年1月4日閲覧。 
  27. ^ 青学大・原監督が早大大学院卒業 論文は箱根必勝法(日刊スポーツ・2018年3月26日)
  28. ^ 夫婦の流儀スペシャル これまでの放送 NHKプロフェッショナル 仕事の流儀
  29. ^ ごごナマ(NHK総合1) おしゃべり日和「原晋監督 箱根駅伝 勝利のメソッドと秘密の私生活」
  30. ^ 青学・原監督が24時間テレビで1500メートル挑戦 目標は「5分半」(デイリースポーツ)
  31. ^ 青学大・原監督1500M激走!目標タイム突破に宮迫「いろんな意味で覚悟をもらった」(スポーツ報知)
  32. ^ 当初原は、1500m走の目標記録を5分30秒以内に設定だったが、練習過程で足を痛めた事も有って、のちに「6分以内」へ修正していた。
  33. ^ 青学陸上部・原晋監督の妻、不満爆発!陸上部の寮母はストレスだらけ?(マイナビニュース)
  34. ^ 出川哲朗のアイ・アム・スタディー 知っとかなきゃヤバイよ日本のピンチSP(日本テレビ・公式サイト)
  35. ^ 最後の一日 最後の言葉 本当にそれでイイんですか? MC東野(日本テレビ・番組表)
  36. ^ サワコの朝毎日放送
  37. ^ 2018別府大分毎日マラソン センターゲスト解説担当(RKB毎日放送)
  38. ^ スポーツ天国と地獄(TBSテレビ)
  39. ^ 『ビビット』に青学陸上部・原晋監督のレギュラー出演が決定!!(TBSテレビ)
  40. ^ せーの! グッデイ!(直撃LIVE グッディ!・公式ブログ)
  41. ^ VS嵐 過去放送のゲストアーカイブ(2017.02.23OA 嵐1070ptsゲスト905ptsで嵐勝利)
  42. ^ フジテレビ『東京マラソン2018 だから、走る。みんなの情熱42.195km。』
  43. ^ 箱根駅伝3連覇のウラ側&人育て術(徹子の部屋公式HP・バックナンバー)
  44. ^ 第71回福岡国際マラソン 平和台陸上競技場・解説担当(九州朝日放送
  45. ^ 同マラソンでの原は、青学大駅伝部OBで教え子だった「三代目・山の神」こと、神野大地(現コニカミノルタ所属)の初マラソン(2時間12分50秒・13位)を見届けていた。
  46. ^ 青学大・原晋監督が夫婦でCM初出演 寮母・美穂さんに密着(オリコン)
  47. ^ 本来のパーソナリティである垣花正(ニッポン放送アナウンサー)が、リオデジャネイロ夏季五輪の現地取材により両日とも不在だったため

関連項目[編集]

参考文献・ウェブサイト[編集]