VOCALOID

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

VOCALOID2 から転送)

VOCALOID(ボーカロイド)とはヤマハが開発したデスクトップミュージック (DTM) 製作を目的とした音声合成エンジン及びそのシステムである。メロディーと歌詞を入力することで人の声を元にした歌声を合成することができる。現在、新バージョンのVOCALOID2がリリースされている。

目次

[編集] 概要

2003年2月26日に発表された「リアルな人の歌声を合成できるソフト」である。ヤマハが研究開発してきた歌声を作成するための音声合成手法「周波数ドメイン歌唱アーティキュレーション接続法 (Frequency-domain Singing Articulation Splicing and Shaping) 」を採用した[1]音声合成エンジンと、歌声を作成・合成することができるミキサソフト (VOCALOID Editor) のセットである。

なお、音声合成に必要な歌声ライブラリについては現在の所ヤマハ自体は提供しておらず、VOCALOID単体での販売も行っていない。ライセンス契約を締結した各社が独自の歌声ライブラリを製作し、VOCALOID本体と組み合わせ製品化している[2]

VOCALOIDとは、ボーカル・アンドロイドから作られた造語である[3]

[編集] 特徴

実際の人の歌声から収録したデータベースと、歌声を作成するために開発された音声合成エンジンを利用して合成を行なうため、元の歌声の性質が残り、自然な歌声の合成音を得られるのが特徴である。(バージョンアップ版であるVOCALOID2では、より自然な人間の歌声になるよう改良されている。)

また、これまでのDTMではボーカルパートは実際に人間の歌声を録音する必要があったが、VOCALOIDの登場により、個人ユースでも歌声のボーカルパートを作成できるようになった。

歌を歌うことを前提に開発されているため文章などの読み上げは想定していないが、ある程度は喋らせることができる。また、音声記号を上手く組み合わせることで片言に近いが他言語の歌を歌わせることも可能である(公式サイトのFAQより)。

製品化されているVOCALOIDでは、スタンドアローン(再生、WAVファイルに書き出し)及びReWireアプリケーション又はVSTiとしてDAW等から使用可能。

[編集] VOCALOIDを使用した製品

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

発売年月日は全て日本国内のもの。

[編集] VOCALOID

LEON - 英語/男声 (ZERO-G) 2004年3月3日発売
LOLA - 英語/女声 (ZERO-G) 2004年3月3日発売[4]
LEONとLOLAはVOCALOIDの初製品。どちらもソウルシンガーである。
パッケージにおいては男女の口周りの写真があるだけで具体的な人物像は描かれておらず、男性女性を表す記号がそれぞれのロゴに当てられている。
MIRIAM - 英語/女声 (ZERO-G) 2004年7月26日発売[5]
アディエマスのヴォーカル、ミリアム・ストックリーがモデルである。
MEIKO - 日本語/女声 (クリプトン・フューチャー・メディア) 2004年11月5日発売[6]
VOCALOID日本語ライブラリの第1弾。初音ミク、KAITOとのコラボレーションが可能。
ポップス、ロック、ジャズ、R&B、童謡まで幅広く歌いこなす。拝郷メイコ(元ヤマハミュージックコミュニケーションズのシンガーソングライター)がモデルである[7]
初年度で約3,000本を売り上げ、発売当時におけるDTM市場では異例のヒット商品となった[8]
KAITO - 日本語/男声 (クリプトン・フューチャー・メディア) 2006年2月17日発売[9]
VOCALOID日本語ライブラリの第2弾。
声質は伸びやかで清涼感が有り、歌謡曲全般、童謡などを得意とする[7]。歌手の風雅なおとがモデル[10]であり、名前は一般公募から選考された。
発売当時は売り上げが伸び悩み、MEIKOの売れ行き3,000本に対して500本しか売れなかった[8]。しかし初音ミクがヒット商品となるとその流れの中で再評価され、初音ミク人気の牽引力となった動画共有サイト「ニコニコ動画」では、サイト内広告である「ニコニコ市場」において、2007年10月4日[11]から翌2008年3月17日[12]までの五ヶ月間で、当初の売り上げと同じ500本が新たに購入されている。

※現在、これら第一世代VOCALOIDのエンジン部はVer1.1にバージョンアップしている。[13]

[編集] VOCALOID2

SWEET ANN - 英語/女声 (PowerFX) 2007年9月21日発売[14]
VOCALOID2エンジンを搭載した最初の製品。ポップシンガーであり、ダンスミュージック等を想定している。
キャラクター・ボーカル・シリーズ(CVシリーズ) - 日本語 (クリプトン・フューチャー・メディア)
01 初音ミク - 女声 2007年8月31日発売
キャラクターを主体にした「キャラクター・ボーカル・シリーズ」の第1弾。
ポップでキュートな声質で、伸びやかな高音域、清楚な中高音域による、アイドル・ポップスなどを得意とする。サンプリング音声は声優藤田咲が担当[3]
02 鏡音リン・レン - 女声・男声 2007年12月27日発売
女声と男声2つ併せて一つの製品としている。思春期の若さ溢れるパワフルな声質で、ロック系ポップス、歌謡曲、演歌などを得意とする。最初は鏡音リンのみ紹介されていたが、製品詳細発表時に鏡音レンを加えて紹介された。サンプリング音声は声優・下田麻美が一人二役で担当[15]
03 - 2008年発売予定[16]
PRIMA - 英語/女声 (ZERO-G) 2008年2月22日発売[17]
ソプラノオペラ歌手で、クラシック系音楽を想定している。他のVOCALOIDと同じDVD-ROMによるパッケージ製品の販売に加え、公式サイトでは同一のソフトを安価にダウンロード販売している。
がくっぽいど - 日本語/男声 (インターネット) 2008年6月中旬発売予定[18]
VOCALOID2エンジンを搭載した最初の成人男声ソフト。ボーカリスト『Gackt様』(インターネット社プレスリリースより)の声をライブラリにしており、「あこがれのボーカリストGackt様をプロデュースし、楽曲に息吹を与えられる」ことをセールスポイントとする。商品名はGackt本人の発案によるもの。開発に当たってはGacktの携帯電話着信ボイスなどの開発でインターネット社と関わりのあった株式会社ドワンゴが協力しており[19]、発売に先駆けて2008年5月7日から、ドワンゴの系列会社であるニワンゴが運営する「ニコニコ動画」の午前0時の時報をがくっぽいどが歌っている[20]
BIG-AL - 英語/男声 (PowerFX) 発売未定
VOCALOIDエンジンでは苦手とされている低音を特徴としている。
現在、発売未定だが紹介サイトではデモソングが公開されている。

[編集] 脚注

  1. ^ VOCALOID 機能紹介 - YAMAHA
  2. ^ VOCALOIDについて - YAMAHA
  3. ^ a b クリプトン VOCALOID2特集
  4. ^ メディアファージ事業部(インターネットアーカイヴより)
  5. ^ メディアファージ事業部(インターネットアーカイヴより)
  6. ^ メディアファージ事業部(インターネットアーカイヴより)
  7. ^ a b クリプトン VOCALOID特設ページ クリプトン VOCALOID(PDFカタログ)
  8. ^ a b ITmedia News 岡田有花 (2008年02月22日). "クリプトン・フューチャー・メディアに聞く(2):「初音ミク」ができるまで" 2008年02月22日閲覧.
  9. ^ メディアファージ事業部(インターネットアーカイヴより)
  10. ^ 製品パッケージに明記
  11. ^ ニコニコ市場売上高ランキングアーカイブ 2007年10月4日 第71位
  12. ^ ニコニコ市場売上高ランキングアーカイブ 2008年3月17日 第2位
  13. ^ クリプトン VOCALOID製品サポート
  14. ^ メディアファージ事業部 ブログ
  15. ^ クリプトン VOCALOID2特集
  16. ^ クリプトン VOCALOID2特集
  17. ^ メディアファージ事業部 ブログ
  18. ^ 株式会社インターネット がくっぽいど紹介ページ
  19. ^ インターネット村上社長に聞く Gackt声のボーカロイドは、いかにして誕生したか ASCII.jp
  20. ^ Gacktの声で歌うソフト VOCALOID「がくっぽいど」6月発売 ITmediaニュース

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク