竹の子族

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竹の子族(たけのこぞく)とは、野外で独特の派手な衣装でディスコサウンドにあわせて「ステップダンス」を踊るという風俗またその参加者の総称。

1980年代前半東京都原宿代々木公園横に設けられた歩行者天国でラジカセを囲み路上で踊っていた。ブーム最盛期は1980年昭和55年)で[1]、この頃には名古屋等地方都市の公園や、東京では吉祥寺や池袋でも小規模ながら竹の子族が踊っていたという。

1984年10月14日原宿竹の子族集合写真


概要[編集]

グループは主に首都圏の中学・高校生で構成され、歩行者天国が開催される休祭日に原宿歩行者天国(ホコ天)に集合し、ホコ天終了時まで踊っていた。また、歩行者天国が開催されなかった場合は、代々木公園内や公園入口、NHK渋谷方面へ向かう歩道橋近辺であった。

「竹の子族」の若者たちで原宿歩行者天国は溢れかえり、そのブーム最盛期にはメンバーが2,000名以上いたといわれている。ラジカセから流す曲は主にディスコサウンドが中心であった(「アラベスク」「ヴィレッジ・ピープル」「ジンギスカン」等の80年代キャンディーポップス)。

竹の子族の衣装は、そのチームごとに特色のある衣装をデザインし制作していた。これらは主に原色と大きな柄物の生地を多用したファッションで、アラビアンナイトの世界のような奇想天外なシルエットが注目を集め、化粧についても男女問わず多くの注目を引こうと鮮やかなメイクをしていた。竹の子族の生みの親として広く知られるようになった大竹竹則がオーナーを務める『ブティック竹の子』では、竹の子族ブーム全盛期の1980年(昭和55年)、竹の子族向けの衣装が年間10万着も販売されたという[1]

ブティック・竹の子

「竹の子族」の由来は諸説あるが、自作以外の衣装を1978年昭和53年)に開業した「ブティック・竹の子」で購入していたことが「竹の子族」の由来の一つと言われている。街頭や路上で若者グループが音楽に合わせてパフォーマンスを表現するブームの先駆けともいえる。

若者集団の文化、ファッションとしても、1980年代前半で注目されるキーワードのひとつ。清水宏次朗沖田浩之も、街頭でスカウトされ芸能界にデビューした元竹の子族である。

それぞれの振り付けはチーム毎によって異なる場合が多い。

経過[編集]

1970年後半、東京新宿のディスコで流行ったステップダンスが始まりと言われている。

1980年初め、毎週日曜日の原宿代々木公園横の歩行者天国には、竹の子族のチーム約50グループ、メンバーがおよそ2000人に膨れあがっていた。 初期メンバーは30人前後であり、1年間で100倍近くに膨れ上がったことになる。 当の竹の子族以上に、ギャラリーの数も想像を超えるほど急増していた。毎週日曜日になるとおよそ10万人近くが「原宿ホコ天」に集まり、原宿歩行者天国は端から端まで身動きがとれなくなることも多々あった。

1980年後半、ローラーや、バンド、ブレイクダンス等、多様なパフォーマンス集団に押され、竹の子族ブームは下火になっていった。

1996年から1997年にかけての代々木公園前歩行者天国試験廃止および1998年8月31日の歩行者天国完全廃止と共に原宿から撤退、東京新宿のディスコに活動の場を移す。

2012年現在も当時のメンバーが中心となり、新メンバーを含む【平成竹の子族】として、clubイベント【原宿ホコ天Night☆】を毎月第二土曜日の夜【東京上野のオマール海老のイタリアンロブス】で開催、 このイベントは当時を全く知らない参加者の当日参加も可能である

尚イベントスペースであるオマール海老のイタリアンロブスは他の週末にはブライダルなどの各種イベントにも貸し切りが可能である

また竹の子族の基本概念である野外でのイベントも開催している。

平成竹の子族 in 東京・浅草

主なグループ[編集]

※五十音順

  • 愛・愛 (あいあい)
  • 愛・花・夢 (あい・か・む)
  • 愛羅舞優(あいらぶゆう)
  • 加速装置 (アクセル)
  • 唖朶琉斗 (アダルト)
  • 悪夢瑠(アムール)
  • 異次元 (いじげん)
  • 一心会 (いっしんかい)
  • 一日一善 (いちにちいちぜん・ヒョウ柄の衣装を特許にしていたチーム)
  • 一日一善・紅(くれない)
  • 一日一善・北斗(ホクト)
  • イマジネーション
  • 恵女羅流怒(エメラルド)
  • Elegance (エレガンス)
  • 天使(エンジェルス)
  • エンドレスサマー
  • 緒巣架留(オスカル)
  • 可愛娘不理子(かわいこぶりっこ)
  • クリスタル
  • 幻遊会 (げんゆうかい)
  • 西遊記(さいゆうき)
  • 沙汰泥夜 (サタデーナイト)
  • 皇帝(シーザー)
  • 嫉妬心 (ジェラシー)
  • 呪浬悦賭 (ジュリエット)
  • 獅利亜巣 (シリアス)
  • 紫流美亜(シルビア)
  • 神義嫌 (ジンギスカン)
  • 竹取物語 (たけとりものがたり。「異次元」から分裂して出来たチーム)
  • 怒羅絵門(ドラえもん)
  • 夢幻(ドリーム)
  • PAJAMAS(パジャマズ)
  • 破恋夢(ハーレム)
  • 犯婦禁 (パンプキン)
  • 英雄 (ヒーロー)
  • 卑弥呼(ひみこ)
  • 微笑天使(びしょうてんし)
  • 妖精(フェアリー)
  • 不恋達 (フレンズ・ラメサテンの衣装を特許にしていたチーム)
  • 男女マジシャン(ペアマジシャン)
  • 翼馬(ペガサス)
  • 魔呪夢亜 (マジムア)
  • マリア
  • 命(みこと)
  • 流星(ミーティア)
  • ミッキーマウス
  • 未来(みらい)
  • 夢英瑠 (ムエル)
  • 憂斗妃鳴 (ユートピア)
  • 妖貴妃(ようきひ)
  • 来夢(らいむ)
  • ラブリーズ
  • 乱奈阿珠 (ランナーズ。沖田浩之が所属したチーム)
  • 龍虎舞人 (りゅうこぶじん)
  • 琉珠 (ルージュ)
  • 流紫亜 (ルシア)
  • 紅玉蘭 (ルビー)
  • 麗堕亜巣(レイダース)
  • 麗羅 (レイラ)
  • 麗院宝(レインボー)

主な事件[編集]

  • 1980年(昭和55年)4月14日 「竹の子族」襲われる。(朝日)
    東京代々木公園で昨夏から日曜になると歩行者天国に派手な格好をした若者たちが集まり、青空ディスコを繰り広げ話題を集めていたが、13日の夜にこの路上ディスコグループが、以前から対立していた公園内の「のぞきグループ」に襲われ、高校生3人が頭にけがをした。
  • 1983年(昭和58年)10月 暴力団と竹の子族リーダー100万円を脅し取る。
    「お前たちが思いきり踊れるよう、ヤクザから守ってやる」と竹の子族の少年ら300人から「踊り代」として計数百万円を脅し取っていた暴力団構成員と竹の子族グループの総リーダーら3人を恐喝で逮捕という事件も起きた。

脚注[編集]

  1. ^ a b 神宮前四丁目 『原宿 1995』 コム・プロジェクト 穏田表参道商店会1994年12月25日発行 p.52