SoundFont

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

SoundFont(サウンドフォント)とは、Sound Blaster及び対応ソフトウェアの、サンプラー機能に与える音色のデータフォーマットである。ファイルの拡張子はファイルフォーマットが“SoundFont 1”の場合が「*.sbk」、“SoundFont 2”が「*.sf2」となる。現在の主流は「*.sf2」フォーマットであり、略称としてもSF2(エス・エフ・ツー)で親しまれている。本項でも以降「SF2」と略記する。

概要[編集]

SF2は、服の重ね着をするような感覚で音色を組み合わせることのできる、サンプラー音源のようなもの。かつてはE-mu Systemsの登録商標だったが、現在はクリエイティブテクノロジーに移行している。

一昔前は、コンピュータのスペックがその作業にあたって不充分であったことからも、存分に特性を生かせなかったため多くのコンピュータユーザーからは軽視されていたが、現在は徐々に見直されつつある。

用途[編集]

これらSF2のデータはサウンドカード上の ROMに入っていたり、ファイルとしてHDD上に置き、システムメモリやサウンドカード上のメモリに読み込んで使う。OSを起動してMIDIデータの使用やサウンドフォントの編集時などにバンクマネージャーに既に読み込まれているSF2はその際に読みこまれる。 SF2は文字フォントの扱いによく似ている。

文字フォントは、あらかじめ組み込まれている文字が読み出されることによって一字一字を現すことができ、それと同様にSF2内に組み込まれている音色を読み出して発音する。

基本的には、先ずひとつのファイルに一纏めにしたものを読み込み、後から楽器単体の音色を読み込むそれぞれのSF2を重ねて使用することも出来、様々にメロディックプールを組み替えることが可能。

様々な使い方があるが、基本的にはGMGS)音色配列と同様にすることが多いがそれだけでもなく、作曲等を行う際に一部の音色だけをSF2で表現するという使い方をするユーザーも少なくはない。

特徴[編集]

音色のピッチフィルタの操作、ボリュームの変化やモジュレーションエンベローブ等も操作でき、その他リバーブやコーラスの操作、ビブラートの速さのエフェクト操作を簡単に行える。

音色の配列が決まっておらず、MIDI音色の配列の観念にとらわれることなく好きな音色を好きな量ほど好きな配列でファイル内に格納することが可能。

大抵は一般聴取用(一般的なMIDIの聴取)のSF2、製作用(作曲用)のSF2に創り分けて使う場合が多い。ただし、製作用は新たに曲を作成する場合に組み直して使う、あるいは新たに創らないといけないことがある。

多くのユーザーはネット上でフリーのSF2を収集して使用するという形が多く、様々なサイトにて様々な大量のSF2ファイルがアップロードされている。[1]個人個人のユーザーの気力さえあれば創り甲斐を見出せ、並以上のサウンドに仕上げることも可能。

一般的に、ファイルが大きいものほど良いものと見なされる場合が多いが、そうでない場合もあり、小さなファイルでどれだけの音質を保てるかというユーザー側のセンスと技術も試されることがある。

もちろん、自分で音を録音したり、有料のサンプリングCD等のWaveファイルからSF2の生成も可能。

長所と短所[編集]

SF2でMIDI再生できるようにするには、高価な専用機材に比べて比較的安価なSound Blasterシリーズを購入したり、フリーのプレイヤーソフトウェア[2]をインストールすることで安価かつ手軽に導入することができる。

GM音色の配列にとらわれることなく自由な番号(プリセットナンバーやバンクナンバー)に振り分けることができる。例えば、作曲する上で「オルガンは要らないけどギターを沢山入れたい」という風に、作曲で使う音だけを入れたフォントなどの作成も可能。

ただし、様々に音色を入れ替えることができるためにかなりの自由度を誇り、その自由度の高さについていけなくなるユーザーも少なくはなく、途中で挫折する人も多々出てくる。 大きなフォントを組めば、その分メモリも大量に消費するためにコンピュータの動作が重くなるということもあり、特に動作に当たっての必要なスペックが満たされていないコンピュータでSF2プレイヤー等のソフトウェアでMIDI再生すると、フリーズしてしまうこともある。
よって、Sound BlasterシリーズやE-MU等の、サウンドフォントに対応したサウンドカード上で扱うのが望ましい。
主力となるSF2はネット上で簡単に入手できるが、なかなか好みの音が見つからないこともある。

サウンドフォントに限らないが、基本的にウェーブテーブルは1サイクルのループデータで記録されている。ループデータの仕様上、楽器の音もサイクルの倍音のみの再現しか出来ない。
胴の共鳴等の倍音に当たらない部分は記録が出来ないだけでなく、1サイクルの切り出し時に歪が発生する可能性もあるため、あらかじめ無駄な低音の除去、櫛型フィルタ等の前処理の後に切り出しが行われる。これらの作業は本来は職人的な作業と言うことを考慮に入れておいた方が良い。
一般的なサウンドフォント作成ツールであるVienna sf studioでは切り出しのみで信号の前処理は不可能である。

注釈[編集]

  1. ^ 中でも海外サイトが比較的に多く、主にSF2MIDI.COM(英語)等が有名。
  2. ^ 例えば、MIDIプレイヤーやTiMidity++等がある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]