Reason (ソフトウェア)

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Reason
開発元 プロペラヘッド・ソフトウェア
初版 2000年12月(13年前) (2000-12
最新版 7.0.1 / 2013年05月17日(14か月前) (2013-05-17
対応OS Windows 7Mac OS X v10.7以降
プラットフォーム WindowsMac OS X (x86)
種別 音楽制作
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト Propellerhead Software
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Reason(リーズン)はWindows PCとMacintosh用のソフトウェア・シンセサイザーDAWのひとつ。スウェーデンプロペラヘッド・ソフトウェアによって開発された。

なお、表記は製品ロゴや日本語版マニュアルでは大文字となっているが、Webサイトなどの文章中やアプリケーションのファイル名などは2文字目以降は小文字となっていることも多いなど、揺らぎがある。本稿では特記のない限り「Reason」とする。

通常版の『Reason』のほか、廉価版の『Reason Essentials』、バンドル版の『Reason Limited』(旧称Reason Adapted)がある。

概要・機能[編集]

複数のシンセサイザードラムマシンサンプラーエフェクター類・シーケンサーハードディスクレコーディング機能・ミキシングマスタリング機能等を内包し、組み合わせをソフト内での配線変更により自由に変更できるという、非常に柔軟な構造になっている。

最大の特徴とされるのは、ハードウェアシンセサイザーなどを組み込んだラックを模した「バーチャル・ラック」システムである。ラックに組み込まれるデバイスは単に並べて使用できるほか、さらにTabキーを押すとバーチャル・ラックが反転し、実際にオーディオとCV/Gateケーブルの組み替えによるパッチワークができる。これにより電子ブロックアナログシンセサイザーのように、アイデア次第で新しい機能やサウンド表現を与えたような使い方もできる。かつてはラックに他社のソフト音源を追加する事はできなかったが、バージョン6.5以降は「Rack Extension」規格によってコルグなど他社製の音源やエフェクターなどを追加できるようになった。

シーケンサー内蔵の制作環境としてだけでなく、MIDIReWireの入出力に対応しており、高度な外部音源としても使用できる。ホストシーケンサーとしては、MIDI出力にはバージョン7から対応したが、ReWire対応はスレーブ(音源役)のみであり、基本的にはマスター(シーケンス送信役)としては動作しない。ReWireマスター可能な唯一の例外は同社によって開発され現在は開発終了(無償配布)の『ReBirth RB-338』で、Reason側で専用の入力デバイスが用意されており、同期利用が比較的簡単にできる。

シーケンサーで特筆すべきは「ブロック」機能である。平準なトラックシーケンス記録だけでなく、DTMソフトVisionを思わせる「ブロックシーケンス」機能を持ち、あらかじめ構築したブロックをシーケンスの固まりとしてトラック上に配置していくことができる。配置展開後もブロックへの変更はトラックに反映される。メロ別のフレーズ作成や、複数のフレーズ候補を迅速に入れ替えて比較検討するなどに活用できる。 また多くのデバイスは独自にアナログシーケンサーを内蔵するほか、単機能のアナログシーケンサデバイスもある。

サンプラー機能を持つデバイスが複数あるが、これらは既存データの演奏専用のいわゆるプレイバックサンプラーではなく、実際にユーザーが音声信号をその場でサンプリングできる「ライブサンプリング」機能を持つ。信号源にはPCにつないだマイクなどの音声入力、あるいはReason自身の発する音声信号が利用できる。

かつては録音機能はなかったが、バージョン6で姉妹ソフト『Record』を吸収して搭載された。ミックスダウンマスタリングのデバイスも充実し、殊にミキシング・コンソールは「SSL9000k」を非公式ながらモデリングしている。多彩なコントロールのオートメーションはもとより「マスターバスコンプレッサー」をもエミュレートし、その音質再現性の高さからプロのミキシングエンジニアにも利用者がある。

Reasonの特徴の一つとして、ユーザー同士での曲データの共有がしやすい事が挙げられる。ユーザーであれば誰でも同志が作った曲を参考・アレンジ等出来、なおかつ曲のデータを他ユーザーが変える事ができないような形でのデータ共有も可能である。これが根強い人気のひとつとなっている。

著名なユーザーにはビースティ・ボーイズプロディジーブラック・アイド・ピーズ ディレクターのプリンツ・ボード英語版アウル・シティーらがいる。ヒット曲では安室奈美恵WANT ME, WANT ME」(プロデューサーSUGI-V)や、ストロマエ「Alors on danse」で使用されている。

ラック[編集]

デバイス名の表記はReason 6.0日本語版マニュアル目次およびデバイス作成時のメニューによるが、表記にゆれがあるものもある。

オーディオ・シーケンス関係[編集]

REASON Hardware Device
最終的にオーディオ信号を出力するデバイス。VU/PPM/ピークメーター、ReWireやMIDIの状況なども表示する。
Combinator コンビネーター
複数のデバイスを組み合わせた複合デバイスを構築できるデバイス。構築したものはパッチとして保存できる。
Mixer 14:2 ミキサー
一般的なミキサー。カスケード接続もできる。
Line Mixer 6:2 ラインミキサー
簡単なラインミキサー。
Redrum ドラムマシン
ドラムマシン。再生させたままでパターンの切り替えをオートメーションさせることも作ったパターンをシーケンサーに流し込んで個別に音をコントロールすることもできる。
Kong ドラムデザイナー
高機能ドラム音源。各ドラムチャンネルの音源部とエフェクター部がモジュール化されており、多彩な音作りができる。
ID8 インストゥルメントデバイス
音源モジュール。8カテゴリx4音色の計32音色と4ドラムセットを内蔵する。スタンダードMIDIファイルの読み込み時にも使われる。
SubTractor アナログシンセサイザー
ポリフォニックシンセサイザー。一般的なアナログシンセサイザーを模している。
Thor ポリソニックシンセサイザー
ポリフォニックシンセサイザー。オシレーターフィルターなどがモジュール化されており、柔軟な構造になっている。また内部に独自の簡単なステップシーケンサーも備えている。
Malström グレインテーブル シンセサイザー
開発元がグレインテーブルシンセシスと呼ぶ方式(元になる波形を時系列スライスし、制御信号でその読み出し順を変える)のポリフォニックシンセサイザー
NN-19 デジタルサンプラー
サンプラー
NN-XT アドバンストサンプラー
サンプラー。音域に応じて複数のサンプルをマップできる等、NN-19より高機能。
Dr. Octo REX ループプレーヤー
ループプレーヤーReCycle!で作ったループを編集・再生できる(バージョン5で「Dr.REX」から強化・改名)。
Matrix パターンシーケンサー
パターンシーケンサー
RPG-8 モノフォニックアルペジエイター
アルペジエイター分散和音をプログラムできる。
ReBirth Input Machine インプットマシーン
ReBirth RB-338入力用デバイス。
BV512 デジタルボコーダー
ボコーダーグラフィックイコライザーとして動作するモードも備える。
Neptune ピッチアジャスター
ボーカル用ピッチ補正。指定音階での自動補正のほか、MIDIでの演奏も可能。
External MIDIインストゥルメントデバイス
MIDIの外部出力をおこなう。

エフェクト関係[編集]

「MClass」と冠されているものはマスタリング用を意図しているが、単体の音源に対しても使える。

MClass イコライザー
イコライザー。パラメトリック2バンド、ハイ及びローのシェルビング、ローカットスイッチを備える。
MClass ステレオイメージャー
マスタリング用の音像定位コントロールデバイス。ただし、このデバイスではモノラル信号からステレオ信号を作ることはできない。
MClass コンプレッサー
コンプレッサー。サイドチェインも可能。
MClass マキシマイザー
マキシマイザー。特殊なリミッター
Line 6 Guitar Amp
ギター用アンプシミュレーター。Line 6社の『POD』の技術を採用している。ワウ内蔵。
Line 6 Bass Amp
ベース用アンプシミュレーター。Line 6社の『POD』の技術を採用している。コンプレッサー内蔵。
Scream 4 サウンドディストラクションユニット
高機能ディストーション。CVを入力できるパラメータが多く、フランジャーフェイザーワウのような効果を得ることもできる。
Pulveriser Demolition
クランチなサウンド特性のコンプレッサー / ディストーション / フィルター。
Alligator トリプルフィルターゲート
リズムパターンで音響効果を加えるゲートエフェクト。
RV7000 アドバンストリバーブ
リバーブレーター。RV-7より高機能。マルチタップディレイとしても使える。
The Echo
テープエコー。DDL-1より高機能で、音色調整やスタッター効果などもできる。
RV-7 デジタルリバーブ
リバーブレーター
DDL-1 デジタルディレイライン
ディレイ
D-11 フォールドバック ディストーション
ディストーション
ECF-41 エンベロープフィルター
フィルター
CF-101 コーラス / フランジャー
コーラス / フランジャー
PH-90 フェイザー
フェイザー
UN-16 ユニゾン
コーラスのようなデバイス。同じ音を重ねてデチューン効果を得ることに特化している。
COMP-01 コンプレッサー / リミッター
コンプレッサー / リミッター
PEQ-2 2 Band パラメトリックEQ
パラメトリックイコライザ−
Spider Audio マージャー / スプリッター
Spider CV マージャー / スプリッター
それぞれ、オーディオ信号やCV / Gate信号をマージ / スプリットするデバイス。
Audiomatic レトロトランスフォーマー
テープやレコード、ラジオ、70・80年代ハイファイ機器風など16種のシミュレーションで音に質感を与える。

シーケンサー[編集]

楽曲の演奏情報やオーディオを記録・編集する。

MIDI記録 
ピアノロール式のMIDIシーケンサーを持つ。
オーディオ記録 
ハードディスクレコーディング機能を持つ。マルチテイクを自動的に記録しコンピング(テイク差し替え編集)ができる。タイムストレッチによりテンポを変えてもピッチが維持される。
オートメーション/パターン記録 
ラックデバイスのツマミやパターンシーケンサーのオートメーション制御ができる。
Blocks 
編曲支援機能。ブロック(イントロAメロなど)をサブシーケンスとして準備して、楽曲に配置可能な下地として利用できる。

トランスポートパネル[編集]

録音や再生などの開始/停止操作・テンポ情報のほか、CPUの使用状況・オーディオ信号の過大入力など、ある時点でのその曲全体に関わる情報を表示・制御する。

ReGroove Mixer 
音量ではなく、グルーヴの量や種類をトラックごとにリアルタイムに変更でき、適用したものはパッチとして保存できる。合計32チャンネル使用できる。

ライブラリー[編集]

ReasonはReFill(リフィル)と呼ばれるライブラリ形式を採用している。ReFillはパッチファイルやサウンドサンプルを格納した独自のファイル形式で、標準ではプリセット類を収めた『Factory Sound Bank』とオーケストラ音源『Orkester』が付属している。ユーティリティソフト『ReFill Packer』を使ってユーザーが独自にReFillを作成することもでき、無償有償を問わず多くのReFillが市場に流通している。

そのほかのサンプラー音色としてはWAVAIFFMP3AACファイル、REX/REX2ファイル、SoundFontファイルを読み込める。マイクなどからその場で録音できるライブサンプリング機能も持つ。

かつてはAKAI製サンプラーS1000/S3000用の音色ファイルを取り込むためのユーティリティソフト『Reload』がユーザーに無償提供されていたが、現在は配布終了している。

各バージョン履歴[編集]

1.0(1999年)
初期バージョン。
2.0(2002年)
NN-XT、Malströmの追加。シーケンサーに消しゴムツール、ラインツールの追加。
2.5(2003年)
BV512、Scream 4、RV7000、UN-16、Spider Audio/CVの追加。無償アップデート。
3.0(2005年)
Combinator、MClassマスタリングスイート(イコライザー、ステレオイメージャー、コンプレッサー、マキシマイザー)、Line Mixerの追加。ブラウザーの大幅な仕様変更。
4.0(2007年)
Thor、RPG-8、ReGroove Mixerの追加。シーケンサーの大幅な仕様変更。従来の英語に加え、日本語、ドイツ語、フランス語モードの追加。
5.0(2010年)
Kong、Dr. Octo REX、Big Meter、Blocks、ライブサンプリング機能の追加。マルチコア対応。
6.0(2011年)
Pulveriser、The Echo、Alligatorの追加。姉妹ソフト『Record』の吸収(ハードディスクレコーディング機能、メインミキサー、ID-8、Line 6 Guitar/Bass Amp、Neptuneの追加、USBライセンスキー「Propellerhead Ignition Key」の採用)。64ビットメモリー対応。
6.5(2012年)
Reason自体に変更はないが、拡張形式「Rack Extension」の仕様が公開された。KORGなどサードパーティやPropellerhead自身からも音源やエフェクターなど追加デバイスが多数発売される。
7.0(2013年)
External MIDI(MIDI出力)、Audiomaticの追加。オーディオスライスやオーディオクオンタイズ、REXループフォーマット保存。MP3AACオーディオの読み込み対応。スペクトラムアナライザ付きイコライザー、グルーピングバス、パラレルチャンネル機能などミキサーの強化。コンピュータ本体のみでのライセンス認証に対応。

外部リンク[編集]