芸能事務所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
芸能事務所(げいのうじむしょ)とはタレントや歌手などの芸能人が芸能活動を円滑に進めるための支援を受け持つ会社である。
俗に「タレント事務所」などとも呼ばれ、音楽プロダクションや芸能プロダクションと称される企業も含めたこの種の業界にあって、いわゆる芸能人とプロデュース契約やマネジメント契約を結ぶことにより、一般的にはプロフィールやカタログの作成、育成指導、スケジュール管理、レコード会社や放送局などメディアへの営業活動、ギャラの交渉・請求、トラブル処理といった様々な業務を行う。 法律的には、有料職業紹介事業所(芸能人に特化した)といい、労働局の許認可事業にあたる。
一部のレコード会社では、演歌を中心に自ら専属の歌手や作曲家を擁しているところもある。
(※ 芸能人の定義については、芸能人 のページを、モデル事務所の定義に関してはモデルエージェンシーを参照されたい。)
[編集] 成立と変遷
戦前、戦後初期に芸能興行の多くは暴力団関係者と繋がりが深い興行師が取りしきり、山口組組長の田岡一雄が経営していた神戸芸能社等が存在していた。ジャズミュージシャンだった渡辺晋が1950年代に芸能産業の近代化と、虚業・河原乞食等と揶揄されていた芸能人の待遇改善と地位向上を目的として、渡辺プロダクションを夫人の美佐、松下治夫とともに創設したのが近代芸能事務所の起源であるとされている。初期、中期に創設された芸能事務所の社長の多くはジャズ、ロカビリー等のバンド出身者であり、それよりも後の世代でもグループサウンズ出身者も多く、音楽畑を歩んできた任の比率が高いのも特徴である。徒弟制度的な「師が弟子を育てて一本立ちさせる」に似た、厳しいが家族的な形態が主流であった。しかし、芸能人の全体数が増加して行く中で、徐々にテレビ局や各種メディア業との連携、或いは独自での企画・運営によるイベント主催、新人発掘、劇団経営など様々な関連事業が業務に追加され、バブル期には異業種への展開など多角経営化も進んだ。
多方面からの人材流入を受けた近年は、いわゆる文化人やアスリートのメディア出演や公演活動時のマネジメントといった業務、さらにアナウンサーやリポーター、司会専門などといった多様化・マルチ化が進んでおり、事務所の規模も大小様々である点から、詳細な実態は把みづらい面もある。

