念仏
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念仏(ねんぶつ)とは、今日一般的には、浄土教系の宗派教団において、勤行として「南無阿弥陀仏」と称えることをいう。
仏教の教理史的には、およそ三つに分けられる。
目次 |
[編集] 仏教初期・部派仏教
[編集] 憶念
初期の仏教では、仏を憶念することを念仏と言う。
[編集] 仏隨念
仏教の修定とは、基本的にすべての意識活動を停止することと解されている。隨念とは、意識活動の停止が難しい場合に、何かの対象に意識を集中することによって、他のすべての意識活動を停止しようとする瞑想方法である。隨念には仏随念、法随念、僧随念、戒随念、捨随念、天随念、寂止随念、死随念、身起念、入出息念の十種類(十随念)があり、仏随念とは 仏身(色身)を憶念の対象とする「見仏」、禅定三昧の中で観察する「観想」・「観仏」であり、これも念仏(観想念仏)とするようになった。仏随念の瞑想修法は、現在の上座部仏教にも受け継がれている。
[編集] 大乗仏教初期
[編集] 念仏三昧
大乗仏教初期には、諸仏の徳を讃嘆し供養することが大切な行とされた。そこで、三昧に入って念仏(観想念仏)をすることがその行とされた。日本天台宗では比叡山の常行堂(常行三昧堂・般舟三昧堂)における常行三昧がある。
[編集] 浄土教の誕生
中国で浄土教が盛んになると、念仏には二つの流れができる。
[編集] 観想念仏
観想念仏(観相念仏)」(仏の姿を思い浮かべる)
- 慧遠の白蓮社、慈愍の禅観念仏など。
- 観無量寿経では観想念仏が説かれているが、観無量寿経はサンスクリット本やチベット語訳本が発見されておらず、中国もしくは中央アジア編纂説がある。
- 中国で浄土教が興った際には観想念仏が主流であった。
- 日本でも奈良仏教(法相宗)・平安仏教(天台宗)では、観想念仏が主流であった。
- 日本天台宗の開祖・最澄(伝教大師)は、止観によって阿弥陀仏と自己の一体を観想する念仏修法を導入した。
- 源信著の往生要集では観想念仏の重視が説かれており[1]、平安貴族に流行した。その影響で、平安時代は極楽浄土や阿弥陀三尊を表現する建築様式(宇治の平等院や平泉の中尊寺など)や美術様式が発展した。
- 貞慶は、釈迦の観想念仏に励行する一方で、法然の専修念仏を批判した。
[編集] 称名念仏
「称名念仏」(仏の名を称える)
- 善導は憶念(念ずる)と称名(称える)とは同一であると主張して、称名念仏を勧めた。
- 観想念仏のように阿弥陀仏や浄土を心の中でイメージ化する瞑想は特に必要でない。したがって、特別な修行(例:日本天台宗の常行三昧)や浄土を観想するための建築空間(寺院・堂)や宗教美術(仏像・仏画)は不要となり、時間と空間を問わず誰でも称名念仏できるため、幅広い層の民衆に対する浄土教の普及に貢献した。
- 日本天台宗の円仁(慈覚大師)は、入唐の際に五台山竹林寺を訪れて法照の流れを汲む念仏を日本に持ち帰った。これは五会念仏とも五台山念仏ともいわれ、独特の声明による称名念仏が特徴である。これが日本の称名念仏の源泉となった。
- 称名念仏の流れは、平安時代末期の日本において、融通念仏の祖の良忍に受け継がれ、その後の融通念仏宗では「南無阿弥陀仏」と称え、「大念仏」という。
- 平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて法然が開いた浄土宗では「南無阿弥陀仏」をひたすら称える「専修念仏」を行い、同系宗派の親鸞の浄土真宗にも受け継がれている。
- 室町時代に天台宗から生じた天台真盛宗は、円戒と称名念仏を主にしている。
[編集] 踊念仏
踊念仏(おどりねんぶつ)とは、太鼓・鉦(かね)などを打ち鳴らし、踊りながら念仏・和讃を唱えること。 その起源は平安時代中期の僧空也にあるといわれる。
鎌倉時代、時宗の一遍が信濃国の伴野(長野県佐久市)を訪れたとき、空也に倣って踊念仏を行った。同じ時期に九州の浄土宗の僧・一向俊聖も一遍とは別に踊念仏を行った。それ以来、時宗・一向宗(一向俊聖の系統の事で浄土真宗とは別宗派、後の時宗一向派)の僧が遊行に用いるようになり全国に広まった。
- 盆踊りや念仏踊り、出雲阿国の創始した歌舞伎踊りに大きな影響を与えた。
- 一向俊聖より興る天道念佛(もとは天童念佛と書いた)。
- 天道大日如来盆(地蔵盆)"天道”と大日如来に附すのは天道念佛が起源ともいわれる。
[編集] 脚注・出典
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 時宗の踊念仏(Youtube動画)
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