四法印

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四法印(しほういん)とは、仏教の教えを特徴づける三つの考えである三法印に「一切皆苦印」を加えたものである。四法印とするのが『瑜伽師地論 』の四法嗢拕南説である。「一切諸行皆悉是苦」と説かれている。
これが、初期経典にいわれる「いっさいは苦なり」をうけたものであることは明らかである。「色は苦なり。受想行識も苦なり」というのが、これである。これは、常執と我執とによって、無常無我の世界に常住や自我を追い求めるから、すべてに「苦」になるのである。

仏教は現実を「」という。それは現実を生きることは本質的に人間にとって苦であることをいう。本来は平等一相一味である世界、何らの固定性をもたない変化そのものの存在に対して、変化するもの自身をつかんでいなくては生きられない。よりどころとはならないものを、あてにして、我他彼此の妄念差別(しゃべつ)の心を生じ、すべてを対立的にみる。これこそ「苦」である。そこで、この現実が苦であることを「一切皆苦印」として別立するのである。いま、このような四法印によって現される仏教の根本構造は次図のようである。

   諸行無常 常執
   ↓ |   ↓
涅槃寂静 | 一切皆苦
   ↑ |   ↑
   諸法無我 我執
 ∥   ∥   ∥
 悟   真理  迷苦