阿弥陀如来
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阿弥陀如来(あみだにょらい)とは、梵名は、「アミターバ」(अमिताभ [amitaabha])、あるいは「アミターユス」 (अमितायुस् [amitaayus])といい、それを「阿弥陀」と音写する。大乗仏教の如来の一つ。西方にある極楽という仏国土を持つ(極楽浄土)。阿弥陀仏・弥陀仏ともいう。
また、梵名の「アミターバ」は「無限の光をもつもの」、「アミターユス」は「無限の寿命をもつもの」の意味で、これを漢訳して無量寿仏・無量光仏ともいう。空間と時間の制約を受けない仏であることをしめす。無明の現世をあまねく照らす光の仏とされる。
三昧耶形は蓮の花(金剛界曼荼羅では開花した蓮華、胎蔵曼荼羅では開きかけた蓮華)。種子(種字)はキリーク(hriiH)。
目次 |
[編集] 概要
[編集] 像形
造形化された時は、装身具を着けない質素な服装の如来形で、定印・説法印・施無畏印・与願印を組み合わせた九品来迎印(詳しくは印相を参照のこと)を結ぶ姿で表されることが多い。
阿弥陀三尊として祀られるときは、脇侍に観音菩薩・勢至菩薩を配する。
[編集] 浄土三部経
- 『仏説無量寿経』によると、一切の衆生救済のために王位を捨てて、世自在王仏のもとで法蔵菩薩と名乗り修行をした。非常に長期間衆生の救済の思索をめぐらし(五劫思惟〈ごこうしゆい〉)、浄土への往生の手立てを見出し、衆生救済に関して48の誓願(四十八願)を発願したのち、改めて誓いを立て修行し、それが成就し仏となった報身仏と説かれる。また、現在も仏国土である「極楽」で説法をしていると説かれている。
- 『仏説阿弥陀経』では、「極楽」のありさまと阿弥陀仏の徳が説かれる。東方・西方・南方・北方・下方・上方世界のガンジス河の砂の数ほどの諸仏から賞賛されていると説かれる。そして「極楽」に生まれる方法[1]が説かれる。
[編集] 浄土真宗
浄土真宗においては、阿弥陀仏の本願力(はたらき)にのみ帰依することを中心教義とする(他力本願)。末法濁世の衆生は、煩悩具足の凡夫であり、自らの力(自力[2])では、いかなる善も完遂しえないとする。そのため「他力[3]」によってのみ救済されるとする。
釈尊が「浄土三部経」によって説かれたことに由来し、善導は『観無量寿経疏』にて、法然は『選択本願念仏集』にて注釈し、それらを受けた親鸞が『顕浄土真実教行証文類』(『教行信証』)において引用・注釈する。この事は『歎異抄』の第二章に、端的に述べられている。
- 他力本願という言葉を、「ムシのいい、他人への依存」、「無責任」という意味で用いられることがあるが、本来の用法からして誤解・誤用である。
[編集] チベット仏教
チベット仏教では、無量寿仏と無量光仏は区別されている。日本の阿弥陀如来は,後者に近い[要出典]。また、ゲルク派第二位のパンチェン・ラマは無量光仏の化身とされる。チベット死者の書によれば,(大日如来、阿閦如来、宝生如来に続いて)死後の4日目に魂の救済に現れるとされる。
[編集] 異説
- ゾロアスター教との関係
大乗仏教で登場した仏尊であり、その起源はゾロアスター教などのイラン系の信仰に由来するという説もある。それによると、光明の最高神アフラ・マズダーが無量光如来、無限時間の神ズルワーンが無量寿如来の原型とされる。
西方極楽浄土は、ゾロアスター教の起源であるイラン地方、もしくは肥沃で繁栄した古代バビロニア地方が背景になっているとする説もある。
- キリスト教との関係
また、西暦1世紀後半にはすでにインドに入っていたキリストの使徒トマスにより、東方キリスト教の影響を受けたとの説もある。
[編集] 日本語への影響
鎌倉時代以降、日本では浄土教の隆盛を受けて、阿弥陀如来に関連した単語や言い回しが登場するようになる。
- 十八番(おはこ)
- 前述のとおり、浄土教において四十八願のうち第十八願を本願として重要視することから、もっとも得意なことを指す。
- あみだくじ
- 現代のものは平行線だがかつては放射線状であり、阿弥陀如来像の光背に似ていることから。
- 他力本願
- 前述のとおり努力しないことや無責任であることを表現するのに使われるが、本来の意味を誤解・誤用した語である。
[編集] 真言
小咒は、オン・アミリタ・テイゼイ・カラ・ウン。大咒(無量寿如来根本陀羅尼)は、ノウボウアラタンノウトラヤーヤノウマクア・リヤミターバーヤタタギャタヤ・アラカテイサンミャクサンボダヤータニャ・タオンアミリテイアミリトウドバンベイ・アミリタサンバンベイアミリタギャ・ラベイアミリタシッテイアミリタテイ・セイアミリタビキランデイアミリタ・ビキランダギャミネイアミリタギャ・ギャノウキチキャレイアミリタドン・ドビソワレイサラバアラタサダニエイ・サラバキャラマキレイシャキシャヨウギャレイ・ソワカ。
[編集] 垂迹神
[編集] 日本における主な作例
- 国宝
- 中尊寺像 (岩手県西磐井郡平泉町)(金色堂安置諸仏のうち)
- 高徳院像 (神奈川県鎌倉市)(鎌倉大仏)
- 平等院像 (京都府宇治市)(定朝作、鳳凰堂安置)
- 広隆寺像 (京都府京都市)(講堂安置)
- 仁和寺像 (京都府京都市)(阿弥陀三尊像のうち、金堂安置)
- 法界寺像 (京都府京都市)(阿弥陀堂安置)
- 三千院像 (京都府京都市)(阿弥陀三尊像のうち、往生極楽院安置)
- 清凉寺像 (京都府京都市)(阿弥陀三尊像のうち、旧棲霞寺本尊)
- 浄瑠璃寺像 (京都府木津川市)(九体阿弥陀)
- 法隆寺像 (奈良県生駒郡斑鳩町)(阿弥陀三尊像のうち、橘夫人厨子安置)
- 浄土寺像 (兵庫県小野市)(阿弥陀三尊像のうち、快慶作、浄土堂安置)
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
[編集] 経典
[編集] 宗旨
[編集] 僧侶
[編集] 参考文献
- 中村 元・福永光司・田村芳朗・末木文美士・今野 達 編 『岩波仏教辞典 第二版』 岩波書店、1995年。ISBN 4-00-080205-4。
- 浄土真宗教学編集所 浄土真宗聖典編纂委員会 編纂 『<浄土真宗聖典>浄土三部経 -現代語版-』 本願寺出版社、1996年。ISBN 4-89416-601-1。
- 真宗大谷派宗務所出版部 編 『歎異抄』 真宗大谷派宗務所出版部、2005年、第3版。ISBN 4-8341-0037-5。
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