キーボード (楽器)

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キーボード: keyboard)とはポピュラー音楽で鍵盤楽器の総称。キーボード・インストルメント(鍵盤楽器)の略だが[要出典]日本では一般にキーボードがそのまま用いられる。特にクラシックで昔から使われているピアノやオルガン、さらに、鍵盤ハーモニカといった従来型の楽器ではない、それらに対して、新種の鍵盤楽器という意味で用いられることも多い。この場合、電気楽器、電子楽器を総称する言葉としてつかわれ、また、個別のある新型キーボード楽器をさす場合にもつかわれる[要出典]

キーボードを演奏する者はキーボーディストと呼ばれる。但しキーボード自体厳密な定義がないので、上記同様にポピュラー音楽では、鍵盤楽器であればその奏者はまとめてこの呼称が使われる。

概要[編集]

鍵盤は英語のKeyboard(キーボード)の対訳であり、鍵盤楽器は英語のKeyboard Instrument(キーボード・インストルメント)の対訳である。ドイツ語で鍵盤はピアノKlavier(クラヴィーア)からのKlaviatur(クラヴィアトゥーア)であり、ドイツの影響を多く受けている日本のクラシック音楽界では[要出典]キーボードという言い方は通常では使われない。クラヴィアトゥーアもほとんど用いられず、鍵盤が一般的である。しかし、米国の影響を受けたポピュラー音楽では鍵盤楽器および鍵盤に対してキーボードがよく使われる。

鍵盤楽器という呼び方は電気電子楽器の登場以前は、楽器の総称として使われるのみで[要出典]、個々の楽器に対してそれぞれの楽器名で呼ばれてきた。またそれを演奏する人もピアノ演奏者、オルガン奏者とそれぞれの楽器名をつけて呼称されるのが一般的だった。それは、ピアノ、オルガンなど、それぞれが独立した技術をもつ奏者によって演奏されるのが一般的であり、また、一度に複数種類の鍵盤楽器を演奏するという場面が少ないためであった。

1970年代以降[要出典]、電気系電子系の楽器で鍵盤を持つ多種多様な楽器が誕生し、特にポピュラー音楽では、一種の楽器だけを演奏するだけでなく複数の鍵盤楽器を一つのステージでまたは一つの曲の中で一人の演奏者によって演奏されるということが一般的になった[要出典]。このときにその担当楽器を紹介する、また、その演奏者の呼び名を紹介する際、固有名詞の楽器名を並べて紹介すると長くなりすぎるので、その総称を紹介するようになった[要出典]。ポピュラー音楽の中心である英語ではキーボード・インストルメントと紹介され、またこれを略してキーボードと紹介されるようになった[要出典]。これは複数の鍵盤楽器を含む意味であり、複数の鍵盤楽器を指すことにも、また、複数の鍵盤楽器を演奏する意味にも使われる。トランペットコルネットなど複数の金管楽器に対し、ポピュラー分野では、ブラス・インストルメント(Brass Instruments)と呼ばれ[要出典]、これがブラス(Brass)と略され、用いられるのと同じ使われ方である。英語では、Keyboardist(キーボーディスト)が鍵盤楽器奏者を意味する言葉として使われている[要出典]。キーボードは、日本でも米国のキーボード誌と提携して1979年に創刊されたキーボード・マガジン一般化を促進し以降の電気電子楽器の普及とともに楽器業界もキーボードと呼ぶようになり一般に鍵盤楽器をキーボードと呼ぶ呼び方が定着した[要出典]

電子楽器としてのキーボード[編集]

電子楽器としてのキーボード

電子楽器としてのキーボードは、価格や制作者のコンセプトにより様々であるが、一般には次のような楽器である。

  • さまざまな音色を備え、簡単に伴奏を行うことができるようなシステムと、ドラムセット演奏を自動で行う機能を持つ。
  • 廉価なものを除けば、鍵盤を押す速度を関知して、強弱を表現することができる。
  • 単体で演奏できるようにスピーカーを備える一方、MIDI入出力を持ち、他の電子楽器と協調することができる。

主にポピュラー音楽、特にロックポップスにおいて使用され、今ではシンセサイザーと共に知名度が高い電子楽器の一つである(両方とも鍵盤を装備するゆえ、シンセサイザーとキーボードの差は未詳)[要出典]ライブではキーボーディストが在籍しないバンドで、元々キーボードを使用しない楽曲に態々、バックバンドにキーボーディストを連れ、キーボードのパートを追加したアレンジで楽曲を演奏する事例[要出典]もある。

キーボードが重宝される理由[要出典]の1つとして「音の厚み」がある。レーサーXギタリストポール・ギルバート自身のライブを振り返るインタビュー[要出典]を受けた際、「キーボーディストがいるといないとでは音の厚さが劇的に変わってくる。ポップの曲でもロックの曲でもキーボードのおかげで空間が広がる」とキーボードについて語っている。

ピアノと違い軽く、コンパクトなのでマルチ・キーボードという、キーボード独特の演奏形体が存在する。これはキーボーディストの周囲に複数のキーボードを配置し楽曲のパターンによって演奏するキーボードを換える奏法のことである。キーボード自体の胴体が薄いため、キーボードの鍵盤部分を段々式にずらして重ねていけば、一方に上下2台から上中下3台以上のキーボードを配置することができる。

なお、マーチングバンド用にキャリングホルダーを付属したマーチングキーボードもある。

主なキーボードのメーカー[編集]

太字は現在も製造している会社

関連項目[編集]