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護衛艦の号鐘(ごうしょう)
火の見櫓上の半鐘

(かね)は、を出す道具のひとつ。金属製のお椀型の外身、それにぶつからせて音を生じさせる部品との2つの物体からなる。釣鐘。世界中で宗教施設や町の高い建物に設置され、音で人々に時刻やさまざまな合図を伝えるのに用いられてきた。

目次

[編集] 概要

鐘には二つのタイプがある。どちらも建造物に吊るして用いる。

ポーランドの教会の鐘

ひとつは、金属製でお椀型を逆さにした形状の外身を持ち、その内側に金属や木でできた「舌」(ぜつ)をぶら下げているもの。舌を人間が動かし、これが外身にぶつかることで音を出す。一般に、西洋の教会にみられる鐘や、西洋式の軍艦の合図に用いられる鐘はこのタイプである。近代以降は機械仕掛けにして大がかりに外身ごと動かすことにより舌を動かして音を鳴らすことも行われる。

京都・知恩院鐘

いまひとつは、金属製でお椀型を逆さにした形状の外身を持ち、その外側に「撞木」(しゅもく)と呼ばれる叩き棒を備えておくもの。撞木を人間が動かし、これが外身にぶつかることで音を出す。一般に、東洋の寺社の梵鐘や日本の半鐘はこのタイプである。
他に、鐘に類似した特殊なものとしては、楽器として用いられるハンドベルがある。握りこぶし大の鐘に柄がついており、柄を手にとって外身ごと振ることで針金の先についた舌を動かし、音を鳴らす。

基本的に、鐘は人間が舌や撞木を動かして音を生じさせるものである。鐘の場合、舌や撞木は人間が触れることができ、紐やワイヤーで鐘あるいは鐘の置かれた建造物とつながれている。

人間が外身を動かして音を生じさせる道具としては、がある。鈴の場合は鐘とは異なり、中の玉は外身にくるまれており人間が触れることはできず、外身とも何処ともつながれてはいない。

[編集] 歴史

人類がいつからを用いているかははっきりしない。太鼓といった音のでる器物は、人類の歴史の古くから人間の暮らしや精神活動に深くかかわってきた。もっとも、鐘がその材質は金属器をもってすると定義するのであれば、木や動物の皮によって作られる太鼓に類する器物のほうがその登場は早かっただろうといった推測はできる。しかし鐘もまた、太鼓と同じく物同士をぶつからせて音を出す打楽器の一種であり、形状や原理はきわめて原始的かつ単純なものである。日本の弥生時代の遺跡から出土する銅鐸も鐘の類である。『日本書紀』の顕宗紀には、即位元年の2月に「繩端懸鐸 無勞謁者 入則鳴之 朕知汝到 於是 老嫗奉詔 嗚鐸而進 天皇遙聞鐸聲」とあり、置目という名の老婆が顕宗天皇のもとに亡父の骨の所在を示したため、天皇は礼として置目を宮殿の近くに住まわしめ、自分のもとに参る時は「縄の端に鐸を掛けて鳴らし、取次の者に到着を知らせよ」と詔したという記述がある。

音は、人間にまつろわぬ獣や魔物を追い払って己の生命を守る楯であり、同時に己の仲間である獣や神を引き寄せる合図でもあった。日本でも縄文時代には既に土鈴(どれい)と呼ばれる音を出す用途を意図して作られた器物が存在し、農耕が開始してからも農作物を荒らす動物を追い払うため鳴子を田畑に設置したりしてきたし、現在でも山菜採りなどで山に入るときには熊除けなどのために鈴を腰につけていく。文字を持たない共同体においても人々が神を呼んだり共同体の結束を確認する祭りに楽器と音楽は欠かせないし、日本の祭りでも神や仏を呼ぶのに楽器と音楽を用いる(人間を楽器と考えるならば歌謡と舞踊を用いると表現してもよい)。神社でを鳴らして神に拝むのもそうであるし、仏壇でを鳴らして先祖を拝むのも、除夜の鐘も、教会の鐘も、さまざまな合図としての鐘も、根源的には人間が音に対して抱いている観念、すなわち超常的な力を持つものに通じる畏怖と人間が操り制御することのできる親しみとが根底にある。

[編集] 楽器として

教会の鐘をオーケストラ楽器として用いて録音したものとしては、テラークレーベルで出されているベルリオーズ幻想交響曲が知られている。

セルゲイ・ラフマニノフの音楽作品には『』というタイトルの曲がある。

オーケストラや吹奏楽の楽譜に「鐘」(英: bells,Chimes、独: glocken、仏: cloches、伊: campane)とある際に使われる楽器には、チューブラーベルウィンドチャイムなどがある。どちらもお椀型の外身はもたず、前者は長さの異なる中空の管をいくつも音階を持つように並べてそれをハンマーで叩いて音を出すもの、後者は長さのことなる金属棒を数十本ならべてそれをビーターでゆらすことで音を奏でるものである。

また、建造物に演奏用の鐘を設置したものとして、カリヨンというものがある。

[編集] 関連項目

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