外房線

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JR logo (east).svg 外房線
外房線の特急「わかしお」
外房線の特急「わかしお」
外房線の路線図
路線総延長 93.3 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V(直流

外房線(そとぼうせん)は、千葉県千葉市中央区千葉駅から房総半島の東岸(太平洋側)を経由し千葉県鴨川市安房鴨川駅に至る東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。

概要[編集]

千葉から房総半島を横断し、同半島の太平洋沿いを南下して鴨川へ至る路線。蘇我駅内房線が分岐し、安房鴨川駅で再び内房線と接続する。

千葉駅 - 上総一ノ宮駅間は全区間複線であり、列車本数も比較的多く、東京方面からの快速電車が乗り入れている。一方上総一ノ宮駅以南は単線区間があり、列車本数が少なくなるが、東京から京葉線経由の特急列車が安房鴨川駅まで乗り入れている。

全線が旅客営業規則の定める「大都市近郊区間」の「東京近郊区間」、およびIC乗車カードSuica」の首都圏エリアに含まれている。

路線データ[編集]

  • 管轄・路線距離(営業キロ):93.3km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:27(起終点駅含む)
    • 外房線所属駅に限定した場合、総武本線所属の千葉駅、内房線所属の安房鴨川駅[1]が除外され、25駅となる。
  • 複線区間:
    • 千葉駅 - 上総一ノ宮駅間
    • 東浪見駅 - 長者町駅間
    • 御宿駅 - 勝浦駅間
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 閉塞方式:(複線および単線)自動閉塞式
  • 保安装置:ATS-P
  • 最高速度:
    • 千葉駅 - 蘇我駅間 95km/h
    • 蘇我駅 - 勝浦駅間 優等列車120km/h、普通列車110km/h
    • 勝浦駅 - 安房鴨川駅間 95km/h
  • 運転指令所:千葉総合指令室(千葉駅 - 蘇我駅間:内房指令、蘇我駅 - 安房鴨川駅間:外房指令・CTC
    • 運転取扱駅(駅が信号を制御、運行を管理):千葉駅・本千葉駅・蘇我駅
    • 準運転取扱駅(入換時は駅が信号を制御):上総一ノ宮駅・大原駅・勝浦駅・安房鴨川駅

全線がJR東日本千葉支社の管轄である。

沿線概況[編集]

千葉駅 - 大網駅間[編集]

東京都心への通勤・通学利用が多い区間で、外房線の利用者の大半はこの区間の利用者である。外房線の普通列車は千葉駅を発着する。千葉駅 - 蘇我駅間は内房線の列車も乗り入れるため、日中でも1時間に8本ほどの本数がある。千葉駅から本千葉駅を過ぎるまで高架を走行し、並行する京成千原線が左へカーブを描きオーバーパスした後、高架から地上へ降りて蘇我駅に到着する。蘇我駅 - 大網駅間は房総台地を横切って、九十九里平野へ一直線で向かう路線形態となる。緩やかな勾配が連続し、トンネル区間もあるなど、車窓には山地を走行する雰囲気が映る。蘇我駅 - 大網駅間は東京のベッドタウンとして、大規模な宅地造成が行われた。鎌取駅は千葉・市原ニュータウンの「おゆみ野」「ちはら台」地区の玄関口であり、土気駅あすみが丘ニュータウンの玄関口である。特に鎌取駅は発展が著しく、駅周辺は商業施設・マンションが密集し、近未来的な住宅都市の光景が広がる。誉田駅大網駅の各駅も、東京のベッドタウンとして利用者が多い。

千葉駅発着の普通列車のほかに、総武線・京葉線と直通する快速・通勤快速が設定され、東京都心へ1本の列車でアクセスできる。特に京葉線直通の通勤快速は、京葉線内で大半の駅を通過することもあり、この区間から東京駅までの所要時間は40 - 50分ほどと俊足である。総武線直通の快速でも東京駅までは60分ほどである。蘇我駅 - 大網駅間の各駅は利用者が多いため、この区間のすべての駅に快速・通勤快速が停車する。

大網駅 - 上総一ノ宮駅間[編集]

大網駅より先は南に進路を変え、標高がやや高い房総台地から一転して、低地の九十九里平野を走行する。地盤沈下が深刻で、集中豪雨・台風発生時は水害の影響を受けやすく、線路への冠水が発生しやすい区間であるが、近年は線路への冠水対策工事により、状況は改善しつつある。

この区間は乗車人員が1,000人ほどの小規模な駅が続き、駅周辺も住宅地がまばらにある程度でのどかである。新茂原を過ぎる辺りから、林と住宅が連なる住宅街が現れ、しばらくすると高架になる。茂原駅は、九十九里平野の中で最大の都市の駅であり、電子部品関連や天然ガス関連の企業が集う工業都市であるため、まとまった乗車人員がある。またこの駅を境に、外房線における旅客輸送に大きな段差が生じる。

上総一ノ宮駅は外房線における運行形態の境界駅で、この駅まで日中でも1時間に2 - 3本の列車が運行される。

千葉駅 - 大網駅間に比べると、東京のベッドタウンとしての住宅地は少ないが、京葉線・総武線に直通する快速・通勤快速が上総一ノ宮駅(京葉線直通の一部列車は勝浦発着)まで運行していることから、東京駅への通勤利用もある。外房線における列車運行の境界は上総一ノ宮駅であるが、都市近郊輸送および東京への通勤圏内は、茂原までの傾向が強い。

上総一ノ宮駅 - 安房鴨川駅間[編集]

上総一ノ宮駅より先は、普通列車の本数が1時間に1本ほどとなる。単線区間を基本とするが、一部複線化されている区間もある。

勝浦駅までは太平洋と1kmほどの距離を置きながら走行するため、車窓に海が見える区間は非常に少ない。勝浦駅 - 安房鴨川駅間は太平洋沿岸に沿って走行し、沿線には海水浴場やマリンスポット、リゾートホテルなどの海関係の観光施設が点在する。また日蓮聖人ゆかりの清澄寺誕生寺などの古刹も点在しているので、老若男女の幅広い世代が訪れる。外房線はこれら地域へのアクセス手段としての利用が多い。

勝浦・安房鴨川などの外房地区は、房総半島の丘陵や山地を越えなくてはならない地理的要因があって高速道路の整備が進んでいないため、東京・千葉 - 外房地区へのアクセスは現在も鉄道が主体となっている。高速道路の整備によって、年々観光利用者が減少している内房線とは対照的である。しかし、2013年4月27日に首都圏中央連絡自動車道(圏央道)木更津東IC - 東金JCT間が開通したため、茂原発着・勝浦発着の東京湾アクアライン・圏央道高速バスが運行開始し、「わかしお」との新たな競合路線となっている。

運行形態[編集]

優等列車[編集]

京葉線の東京駅から茂原駅・上総一ノ宮駅・勝浦駅・安房鴨川駅まで特急「わかしお」が運行されている。かつては特急「ビューわかしお」が運行されていたが、2005年12月10日のダイヤ改正で特急「わかしお」に統一された。なお、一部列車は勝浦駅 - 安房鴨川駅間で普通列車として運転されている。

基本的に最長でも安房鴨川駅までの運転で、定期列車として安房鴨川駅から内房線に直通する特急列車は現在設定されていないが、臨時列車として特急「新宿わかしお」が期間限定で土曜・休日に新宿駅 - 安房鴨川駅 - 和田浦駅間で運転され、毎年元日には初日の出専用列車の特急「外房初日の出」が高尾駅・新宿駅から内房線太海駅千倉駅館山駅まで直通運転している。また、1975年までは房総半島を一周する列車が走っており(「わかしお (列車)」参照)、その後も臨時快速「ぐるり房総号」を運転していた時期があった。

地域輸送[編集]

起点は原則として千葉駅である。千葉駅と蘇我駅の間は内房線の列車も走る。また、千葉駅 - 大網駅間では東金線との直通列車が走る。

普通[編集]

普通列車は主に千葉駅 - 茂原駅上総一ノ宮駅間を運転するものと、千葉駅 - 大原駅勝浦駅間を運転するものと、千葉駅 - 安房鴨川駅間を直通運転するものが運用されている。朝には上総一ノ宮発安房鴨川行きが2本、安房小湊発安房鴨川行き・大原発安房鴨川行きの下り列車がそれぞれ1本ずつ運転されている。また夜には外房線下り最終列車の千葉発大網行きが運転されている。

かつては安房鴨川駅で内房線と相互直通を行う列車も存在したが、現在は原則として安房鴨川駅でそれぞれ折り返している。

夜間には上総一ノ宮駅・誉田駅から蘇我駅経由で京葉線に乗り入れを行う列車が2本ある。また一部の特急列車は勝浦駅 - 安房鴨川駅間が普通列車となる。

千葉駅 - 上総一ノ宮駅間では最大10両編成、上総一ノ宮駅 - 安房鴨川駅間では最大8両編成、東金線直通列車は最大6両編成で運転されている。

2007年3月18日ダイヤ改正では、早朝の一部の列車が上総一ノ宮駅を境に分離運転を開始し、誉田駅折り返しや大網駅発着の列車も数本設定されている。

快速[編集]

横須賀・総武快速線直通(快速)[編集]

横須賀線総武快速線と直通する快速列車は、当線では千葉駅 - 上総一ノ宮駅間で運転されている。かつては大原駅・勝浦駅まで運転されていたが、2004年10月16日のダイヤ改正で廃止された。現在、大原・勝浦方面直通の快速は京葉線経由となり、上総一ノ宮駅 - 勝浦駅間は各駅に停車する。国鉄時代の総武線快速の千葉駅 - 勝浦駅間の停車駅は蘇我駅・誉田駅・大網駅・茂原駅・上総一ノ宮駅・大原駅・御宿駅であったが、その後度重なるダイヤ改正により現在では千葉駅 - 大網駅間と上総一ノ宮駅 - 勝浦駅間は各駅に停車することとなった。総武線快速の車両は鎌倉車両センターのE217系15両編成で、土休日の一部列車は基本編成のみの11両編成で運転されることもあったが、2010年12月のダイヤ改正後はすべて15両編成で運転されている(但し千葉駅 - 蘇我駅間では君津駅発着の11両編成列車が存在する)。

京葉線直通[編集]
京葉線直通列車の運行本数
(2010年12月4日以降)
  平日 休日
下り 誉田行 快速 1本  
上総一ノ宮行 快速 4本 快速 4本
勝浦・成東行 通快 1本 快速 1本
上り 誉田発 普通 1本  
上総一ノ宮発 普通 2本 普通 2本
上り 誉田発 快速 1本  
上総一ノ宮発 快速 1本
通快 1本
快速 2本
勝浦・成東発 通快 1本 快速 1本
下り 上総一ノ宮行 快速 6本 快速 6本
上り 上総一ノ宮発 快速 6本 快速 6本

総武快速線直通列車のほか、京葉線東京駅を発着し新木場駅・舞浜駅・海浜幕張駅・蘇我駅を経由する直通列車も運転されている[2]

横須賀・総武快速線直通列車が日中も運転されている一方で、京葉線直通列車は主に早朝・夜間のみの運転であったが、2010年12月4日のダイヤ改正より、日中にも京葉線 - 外房線を直通する快速列車の運転が開始された。日中の京葉線直通列車は蘇我駅で内房線の列車と相互接続を行う。

早朝・夜間に運転されている快速列車は外房線内でも一部の駅を通過するが、日中の快速列車は外房線内の各駅に停車する[3]。 夜の京葉線東京発の通勤快速(土曜・休日は快速)[2]誉田駅まで10両編成で運転し、同駅にて分割され、前4両が成東行き(大網駅経由東金線直通、誉田駅から先の各駅は大網駅から先の東金線内も含めて各駅に停車)[4]、後6両は通勤快速勝浦行き(上総一ノ宮駅からは各駅に停車、土曜・休日は快速)として運転される。

また、朝の勝浦・成東発通勤快速(土曜・休日は快速)[2]は、勝浦発(6両編成、上総一ノ宮駅までは各駅に停車)の列車が、誉田で後から来る東金線成東発の通勤快速(4両編成、土曜・休日は快速)[4]と併結して10両編成となる。

使用車両[編集]

すべて電車で運転されている。

  • 255系幕張車両センター所属)
    • 基本的に特急列車に使用されているが、勝浦駅 - 安房鴨川駅間は普通列車としても運用されている。
  • E257系500番台(幕張車両センター所属)
    • 基本的に特急列車に使用されているが、勝浦駅 - 安房鴨川駅間は普通列車としても運用されている。
  • 209系2000番台・2100番台(幕張車両センター所属)
    • 4・6・8・10両編成で運行されている。
  • 209系500番台E233系5000番台京葉車両センター所属)
    • 京葉線直通列車と夜間の内房線千葉駅 - 君津駅間の1往復に使用される京葉線車両。10両編成で運行されているが、分割併合を行う成東駅・勝浦駅発着列車に関しては、E233系5000番台のうち分割可能な編成が使用され、誉田駅 - 成東駅間が4両編成、誉田駅 - 勝浦駅間が6両編成で運行される。
  • E217系鎌倉車両センター所属)

過去の使用車両[編集]

気動車[編集]

日本国有鉄道(国鉄)時代は、夏季になると、海水浴臨時快速列車の増発に対応するため、千葉地区に在籍する気動車だけでは間に合わなかったことから、東北・新潟(盛岡鉄道管理局から仙台鉄道管理局まで)から四国・九州(門司鉄道管理局から鹿児島管理局のすべて)まで全国で在籍していた区所から駆り出されたり、新潟鐵工所富士重工業東急車輛製造といったメーカーで落成したばかりの車両が、予定の区所に配置される前から落成順に試運転前提で千葉地区で運用されたりした。前者の全国から駆り出された車両には修学旅行色や準急日光用キハ55系、千葉鉄道管理局管内に配置がないエンジン2基搭載のキハ58形、2013年からいすみ鉄道で運転されているキハ28-2346号車、後者の試運転を兼ねて運用された車両には北海道仕様から四国・九州向けの新車も含まれ、夏季に限って札サウから鹿カコまで、千葉鉄道管理局(ここでは千葉気動車区〈千チハ〉の所属である)管内以外の所属区所表記を付けた車両を千葉地区で見ることもできた。

電車[編集]

以下で使用種別について特記ないものは普通列車に使用。

  • 72系
  • 101系
  • 103系(通勤快速・京葉線快速)
  • 113系(総武線快速・普通)
    • 1972年の電化時より2011年まで使用された車両。千葉地域ローカル編成は1990年代前半まで快速以外のほとんどが地下対応1000番台非冷房車(または115系寒冷地域で見られた冷房準備車)であったため、グリーン車(サロ110-1100またはサロ124形)つきの横須賀・総武線直通快速列車との格差が大きく出ていた。さらには都心直通をやめた冷房準備車も運用に付く結果となった。国鉄末期には静岡鉄道管理局から転属してきた湘南色のほか、阪和線から転入してきた阪和色のままの車両などの混結も存在していた。総武線直通の快速では1998年に運用終了した。ローカル編成で改善が見られていたのが国府津電車区からの転入車でAU75系の冷房装置付であった。こちらは非ユニット窓ながらも冷房付ということで好評であった。本格的な改善はJR化後で東海道線への211系の投入で捻出された冷房付シートピッチ改善車2000番台によって非冷房車の置き換えが始まった。この状況は1990年代後半以降も続き、横須賀線へのE217系導入によって冷房付1500番台も移籍してきた。2000年代になると、E231系の投入で国府津車両センターからの転入も加速してAU712形冷房装置搭載の113系1000番台は淘汰され、2000年代から引退時までの時点でAU75系搭載地上型基本番台・2000番台・1500番台の3種類へ移行した。
  • 153系(急行・普通)
  • 165系(急行・普通)
    • 1972年の電化時より投入されたこれらの車両は、山陽新幹線開業で廃止された山陽本線急行などからの捻出車でありかつ大阪鉄道管理局・下関鉄道管理局に所属していた車両であった。これらの車両を使う急行などが新宿・両国発着だった背景は気動車時代もさることながら、総武地下線(東京 - 錦糸町間)ではすでにATC化されていたこともあり入線できないためだった。1982年の急行廃止後は、165系の一部を残して廃車された。
  • 183系(特急・特急の普通区間)
    • 1982年になると、上越新幹線開業に伴い廃止された在来線特急「とき」で使用されていた新潟鉄道管理局新潟運転所(現在の新潟車両センター)所属の耐寒形1000番台車が房総急行廃止と引き換えで転属してきた。これまで先頭車が貫通型の基本番台のみだった千葉局では初の非貫通車であり、当時はATCの関係で先頭車がクハ183形1000番台のままでは入線できなかった都合からATCを設置する改造(または完全新製)で1500番台とした。上越用12両編成のままでは過剰であったことから、付随車サロ183形では基本番台同様MG/CPなしの1000番台のみが選出された。残ったモハユニットやサロ183-1100は「あずさ」用に松本へ移され、または「あさま」増発のため189系へ編入改造を受けて長野へ転属した。
  • 201系(通勤快速・京葉線快速)
  • 205系(通勤快速・京葉線快速・普通)
    • 1990年の京葉線全面開業時に快速用として投入された、これまでから一転したデザインの正面スタイル(通称:京葉仮面、メルヘンマスク)の編成が、朝夕の通勤快速と平日の一部直通列車で蘇我を介して上総一ノ宮まで乗り入れた。乗り入れは12編成(Tc-108~119)あるこの編成限定で行われた。この編成限定という断りがあるのは、京葉車両センターに配置された205系に110km/h運転対応がなされておらず京葉線内限定運用であった山手線からの転入車が存在するためである。
  • 211系3000番台


歴史[編集]

房総半島の太平洋側を巡る鉄道として、房総鉄道が1896年1月に蘇我駅 - 大網駅間を開業したのが始まりである。2月には千葉で総武鉄道と接続し、1897年に一ノ宮駅(現在の上総一ノ宮駅)、1899年に大原まで延伸された。1907年に鉄道国有法により官設鉄道に編入され、房総線(ぼうそうせん)となった。

以降も順次延伸され、1913年に勝浦駅、1927年に上総興津駅、1929年に安房鴨川駅まで延伸され、1925年に安房鴨川駅まで達していた北条線(現在の内房線)と接続し、同時に北条線を編入して千葉駅 - 大網駅 - 安房北条駅 - 木更津駅 - 蘇我駅間が房総線とされた。しかし、1933年には再び千葉駅 - 大網駅 - 安房鴨川駅間が分離され、房総東線(ぼうそうとうせん)となり、1972年に現在の外房線に改称された。

また、総武鉄道と接続した当初より、千葉駅と大網駅でスイッチバック(方向転換)をする配線だったが、1963年に千葉駅を西千葉駅方向に0.8km、1972年に大網駅を土気駅寄りに0.6kmそれぞれ移設して同時に新線を敷設したため、東京方面から大原方面へ方向転換なしで運転可能な配線となり、スピードアップにつながった。その一方、大網駅のスイッチバック解消後、総武本線自動列車制御装置 (ATC) の関係から房総半島を一周する特急・快速列車が設定できなくなった。なお大網(旧)駅に接続する旧線は、東金線から新茂原方面へ直通する貨物列車のルートとして残されたが、1996年から実質的に休止状態で、1999年に廃止された。

年表[編集]

  • 1893年(明治26年)9月7日:房総鉄道馬車会社に対し鉄道免許状下付(千葉郡蘇我町-山辺郡大網町間)[5]
  • 1896年(明治29年)
  • 1897年(明治30年)4月17日:大網駅 - 一ノ宮駅(現在の上総一ノ宮駅)間が延伸開業[9]
  • 1898年(明治31年)3月25日:岩沼駅(現在の八積駅)が開業[10]
  • 1899年(明治32年)12月13日:一ノ宮駅 - 大原駅間が延伸開業[11]
  • 1902年(明治35年)
    • 1月28日:寒川駅が本千葉駅に改称[12]
    • 8月10日 - 9月30日:長者町駅 - 大原駅間に臨時駅として東海駅が開業し[13]、営業。1903年の同時期にも開設[14]
  • 1903年(明治36年)8月16日:三門駅が開業[15]
  • 1907年(明治40年)9月1日:鉄道国有法により房総鉄道を買収し、官設鉄道に編入。
  • 1909年(明治42年)10月12日国有鉄道線路名称制定。千葉駅 - 大原駅間を房総線とする。
  • 1913年(大正2年)6月20日:大原駅 - 勝浦駅間が延伸開業。
  • 1914年(大正3年)12月1日:野田駅が誉田駅に改称。
  • 1915年(大正4年)3月11日:岩沼駅が八積駅に改称。
  • 1916年(大正5年)1月1日:一ノ宮駅が上総一ノ宮駅に改称。
  • 1925年(大正14年)12月15日:東浪見駅が開業。
  • 1927年(昭和2年)4月1日:勝浦駅 - 上総興津駅間が延伸開業。
  • 1929年(昭和4年)4月15日:上総興津駅 - 安房鴨川駅間が延伸開業し全通。北条線が房総線に編入。
  • 1933年(昭和8年)
    • 4月1日:千葉駅 - 大網駅 - 安房鴨川駅間房総東線に分離。
    • 9月15日:気動車運転開始(千葉 - 本千葉間)[16]
  • 1935年(昭和10年)7月1日:気動車運転開始(本千葉 - 大網間)[17]
  • 1938年(昭和13年)1月15日:蘇我駅 - 誉田駅間に大巌寺駅が開業。
  • 1941年(昭和16年)8月10日:大巌寺駅が廃止。
  • 1952年(昭和27年)
    • 3月:土気トンネル(旧)が断面狭小かつ老朽化のため、開削工法にて一部を残して撤去する工事を開始(1954年完成)。
    • 6月15日:鎌取駅が開業。
  • 1954年(昭和29年)10月1日:2往復をのぞき、全列車を気動車化。1時間間隔のパターンダイヤが導入。
  • 1955年(昭和30年)9月15日:新茂原駅が開業。
  • 1959年(昭和34年)3月20日:永田駅が開業。
  • 1960年(昭和35年)7月15日:本千葉駅 - 蘇我駅間が複線化および自動信号化
  • 1963年(昭和38年)4月28日:千葉駅移転により房総東線のスイッチバック解消(改キロ-0.3km)。千葉駅 - 本千葉駅間が複線化および自動信号化。
  • 1968年(昭和43年)7月13日:千葉駅 - 蘇我駅間が電化。
  • 1969年(昭和44年)8月20日:勝浦行き221列車さよなら運転(C57 105牽引)。蒸気機関車牽引の旅客列車の定期運用がなくなる。
  • 1970年(昭和45年)7月2日:臨時駅として行川アイランド駅が開業。
  • 1972年(昭和47年)
    • 5月27日:大網駅移転により同駅のスイッチバック解消(改キロなし)。土気トンネル(新)完成。土気駅 - 永田駅間が複線化。蘇我駅 - 安房鴨川駅間が自動信号化。
    • 7月1日:蘇我駅 - 安房鴨川駅間に列車集中制御装置 (CTC) が導入。
    • 7月15日:外房線に改称。蘇我駅 - 安房鴨川駅間が電化。183系電車を使用して特急「わかしお」運転開始。
  • 1973年(昭和48年)7月1日:誉田駅 - 土気駅間が複線化。
  • 1974年(昭和49年)
    • 10月25日:鎌取駅 - 誉田駅間が複線化。
    • 12月12日:蘇我駅 - 鎌取駅間が複線化。
  • 1980年(昭和55年)9月11日:八積駅 - 上総一ノ宮駅間が複線化。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:大原駅 - 安房鴨川駅間の貨物営業廃止。
  • 1983年(昭和58年)2月25日:永田駅 - 本納駅間が複線化。
  • 1984年(昭和59年)2月1日:新茂原駅 - 大原駅間の貨物営業廃止。
  • 1985年(昭和60年)3月1日:本納駅 - 新茂原駅間が複線化。
  • 1986年(昭和61年)10月27日:新茂原駅 - 八積駅間が複線化。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に承継。蘇我駅 - 大網駅間の貨物営業廃止。同時に千葉駅 - 蘇我駅および大網駅 - 新茂原駅間で日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となる。行川アイランド駅が常設駅になる。
  • 1995年(平成7年)11月26日:御宿駅 - 勝浦駅間が複線化。
  • 1996年(平成8年)
    • 11月17日:東浪見駅 - 長者町駅間が複線化。
    • 12月:大網駅構内旧線の線路撤去。
  • 1998年(平成11年)
    • 12月8日:鎌取駅が快速の停車駅になる。
  • 1999年(平成11年)
    • 3月31日:大網駅 - 新茂原駅間の日本貨物鉄道第二種鉄道事業廃止。
    • 12月4日:土気駅が快速の停車駅になる。
  • 2000年(平成12年)
    • 2月6日:千葉駅 - 蘇我駅間で ATS-P 使用開始。
    • 8月17日:蘇我駅 - 上総一ノ宮駅間で ATS-P 使用開始。
  • 2001年(平成13年)11月18日:当時の東京近郊区間に当たる千葉駅 - 茂原駅間で、ICカード「Suica」サービス開始。
  • 2004年(平成16年)10月16日 特急「わかしお」にE257系500番台電車を投入。茂原駅 - 大原駅間が東京近郊区間に組み込まれ、同時にICカード「Suica」サービス開始。
  • 2009年(平成21年)
    • 3月14日:大原駅 - 安房鴨川駅間が東京近郊区間に組み込まれ、同時にICカード「Suica」サービス開始[18]
    • 10月1日:209系電車2000番台・2100番台投入を開始[19]
    • 12月20日:上総一ノ宮駅 - 安房鴨川駅間で ATS-PN 使用開始。
  • 2010年(平成22年)
    • 2月10日:蘇我駅 - 安房鴨川駅間の CTC および自動進路制御装置 (PRC) 装置更新。外房線PRC型自動放送を永田駅 - 新茂原駅、八積駅 - 安房鴨川駅間で導入。
    • 9月26日天皇皇后の千葉県訪問(国体視察など)に伴うE655系(特別車両 E655-1 を含む6両)使用のお召し列車が、蘇我駅 - 茂原駅間および茂原駅 - 勝浦駅間に運転される[20]
    • 12月4日:本千葉駅が快速の停車駅になる。
  • 2011年(平成23年)
    • 9月1日:この日をもって113系の定期運用が終了する。
    • 9月24日:113系のさよなら運転が両国から外房線経由で館山まで運転され、1969年から約42年間続いた外房線での113系の運転が終了した。
    • 9月30日:211系が定期運用から離脱。

駅一覧[編集]

  • 千葉駅 - 蘇我駅間では内房線の列車が乗り入れている。
  • 停車駅
    • 普通・各駅停車…全駅に停車
    • 快速・通勤快速…●印の駅は停車、○印の駅は昼間の京葉線直通快速のみ停車、|印の駅は通過
    • 特急…「わかしお (列車)」参照
  • 線路 … ∥:複線区間、◇・|:単線区間(◇は列車交換可能、∨:これより下は単線、∧:これより下は複線
  • 全駅千葉県内に所在
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 総武線快速

通勤快速
京葉線快速

通勤快速
接続路線 線路 所在地
千葉駅 - 0.0   東日本旅客鉄道総武線(快速)総武線(各駅停車)総武本線成東方面)・成田線[* 1]
千葉都市モノレール1号線2号線
京成電鉄千葉線京成千葉駅
千葉市中央区
本千葉駅 1.4 1.4    
蘇我駅 2.4 3.8 東日本旅客鉄道:京葉線内房線
京葉臨海鉄道臨海本線(貨物線)
鎌取駅 5.0 8.8   千葉市緑区
誉田駅 3.8 12.6  
土気駅 5.5 18.1  
大網駅 4.8 22.9 東日本旅客鉄道:東金線 大網白里市
永田駅 2.4 25.3  
本納駅 2.4 27.7   茂原市
新茂原駅 3.7 31.4  
茂原駅 2.9 34.3  
八積駅 4.6 38.9   長生郡長生村
上総一ノ宮駅 4.1 43.0   長生郡一宮町
東浪見駅 3.2 46.2    
太東駅 3.1 49.3     いすみ市
長者町駅 2.8 52.1    
三門駅 1.6 53.7    
大原駅 3.5 57.2   いすみ鉄道いすみ線
浪花駅 3.3 60.5    
御宿駅 4.9 65.4     夷隅郡御宿町
勝浦駅 5.5 70.9     勝浦市
鵜原駅 3.6 74.5      
上総興津駅 2.7 77.2      
行川アイランド駅 3.3 80.5      
安房小湊駅 3.8 84.3       鴨川市
安房天津駅 3.4 87.7      
安房鴨川駅 5.6 93.3     東日本旅客鉄道:内房線
  1. ^ 成田線の正式な起点は総武本線佐倉駅だが、運転系統上は千葉駅に乗り入れている

過去の接続路線[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年 ISBN 978-4533029806
  2. ^ a b c 京葉線直通列車は蘇我駅で列車番号が変わる。勝浦駅・成東駅発着列車は、列車番号の上では6両編成の蘇我駅 - 上総一ノ宮駅間と上総一ノ宮駅 - 勝浦駅間・4両編成の誉田駅 - 成東駅間がそれぞれ独立した列車となっている。
  3. ^ 『2010年12月ダイヤ改正について』 - JR東日本千葉支社 2010年9月24日 (PDF)
  4. ^ a b 蘇我駅 - 大網駅間は各駅に停車するため、成東駅発着列車は実質的に蘇我駅 - 大網駅 - 成東駅間は普通列車と同じである。
  5. ^ 「私設鉄道免許状下付」『官報』1893年9月26日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  6. ^ 「運輸開業免許状下付」『官報』1896年1月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 「運輸開業免許状下付」『官報』1896年2月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ 「停車常設置」『官報』1896年10月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. ^ 「運輸開業免許状下付」『官報』1897年4月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  10. ^ 「停車場設置並哩程数訂正」『官報』1898年3月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  11. ^ 「運輸開業免許状下付」『官報』1899年12月16日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  12. ^ 「停車場改称」『官報』1902年1月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  13. ^ 「仮停車場開始」『官報』1902年8月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. ^ 「仮停車場開始」『官報』1903年8月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ 「停車場開始」『官報』1903年8月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ^ 『鉄道省年報. 昭和10年度』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  17. ^ 『鉄道省年報. 昭和10年度』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  18. ^ Suicaをご利用いただけるエリアが広がります。 (PDF) - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2008年12月22日
  19. ^ 普通列車の車両変更について (PDF) - 東日本旅客鉄道千葉支社プレスリリース 2009年8月21日
  20. ^ E655系を使用したお召列車が運転される - 鉄道ファン(交友社)「railf.jp」鉄道ニュース、2010年9月26日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]