成田線

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成田線
成田空港駅
成田線の路線図
路線総延長 119.1 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V 架空電車線方式 (直流)

成田線(なりたせん)は、以下の路線から構成される東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。

全線が東京近郊区間に含まれており、全駅でSuicaおよびこれと相互利用可能な乗車カードが利用可能となっている。

目次

[編集] 路線データ

  • 管轄・路線距離(営業キロ):全長119.1km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:27駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:佐倉駅 - 成田駅間
  • 単線区間:成田駅 - 松岸駅間、我孫子駅 - 成田駅間、成田駅 - 成田空港駅間
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 閉塞方式
    • 下記以外:(複線及び単線)自動閉塞式
    • 水郷 - 松岸:自動閉塞式(特殊)
  • 運転指令所:千葉輸送指令室

我孫子駅が東京支社の管轄であるほかは、全線が千葉支社の管轄である。

[編集] 概略

[編集] 本線

総武本線佐倉駅から北へ分岐し、利根川付近を通り松岸駅へ至る路線。佐倉 - 松岸間では総武本線よりも10km程度営業キロが長い。普通列車は総武本線の千葉または銚子へ直通し、総武線内でも当路線直通列車は「成田線の列車」と案内されることがある。

佐倉 - 成田間は東京方面から成田空港へ向かう列車も多く走り、空港連絡鉄道としての性格も持ち合わせている。また、貨物列車も走行するため、久住駅から香取駅までの区間は、交換設備が長い構造になっている。このため、E217系の11両編成も入線可能となっている。成田空港行き快速列車から接続する成田始発の銚子行き普通列車も存在する。

また鹿島線鹿島神宮駅までの直通運転を行う列車も存在する。こちらは千葉駅発着の列車のほか、成田駅発着の列車も存在する。また特急「あやめ」号も当路線の佐原 - 香取間を含めた佐原 - 鹿島神宮間は普通列車に種別変更する。

[編集] 空港支線

成田駅から約2km北の地点で本線と分岐し空港第2ビル駅を経て成田空港駅に向かう路線。直通の軌道系交通機関がないため「世界一不便な国際空港」と揶揄されていた成田空港の状況をみた当時の運輸大臣・石原慎太郎の“鶴の一声”により、建設中止になっていた成田新幹線(東京駅 - 成田空港駅間)の路盤の一部を活用して、1991年3月19日京成線と同時開業した(成田空港高速鉄道も参照)。なお、運輸省内部でもすでに1980年年代半ばから実際的な検討を進めていた。開業当初は成田空港駅のみだったが、翌年12月6日の第2旅客ターミナルビル供用開始に伴い、3日前の12月3日に空港第2ビル駅が開業した。

上記にあるように、成田新幹線の施設を転用し本線に接続してJRの成田国際空港へのアクセス路線とした経緯があるため、成田駅から本線との分岐点(イオンモール成田付近にあり、単独の信号場ではなくここまでが成田駅構内扱い)までがJR東日本の第一種鉄道事業区間、そこから先は成田空港高速鉄道の第三種鉄道事業区間(JR東日本が第二種鉄道事業者)となっている。なお、分岐点には黒地に白抜きで「NKT 0.0」と書かれた境界を示す標識が立っている。

同線を走る定期列車は、朝の通勤時間帯に普通列車が1本運行されている以外は特急成田エクスプレス快速エアポート成田(上りは快速とのみ表示)のみで、いずれの列車も空港第2ビル・成田空港の両駅に停車する。成田駅 - 成田空港駅のシャトル運転はしておらず、全列車が総武本線へ直通している。本線デイタイムは基本的に成田エクスプレス1 - 2本、快速1本のダイヤとなっているが、同じく成田空港に乗り入れる京成線は特急スカイライナーが1 - 2本(日中40分毎)、料金不要の特急が3本(日中20分毎)を走らせており、JRよりも圧倒的に本数が多い。またスカイライナーは成田エクスプレスに比べて料金・運賃が割安なため、京成線を使う空港利用者も多い。

[編集] 我孫子支線

「我孫子支線」と呼称されることもあるが、正式名ではない。現在は支線内(我孫子 - 成田間)運転及び常磐線快速電車との直通運転が行われている一方、本線(佐倉・佐原方面)との定期列車の直通運転は行われていない。

起点から終点へ向かう列車を下りとする定義に従えば、我孫子方面が「下り」である。その一方で、乗客案内や時刻表の表記では、我孫子方面が「上り」、成田方面が「下り」とされ、列車番号もそれに従い我孫子から成田へ向かう列車に(下りを示す)奇数番号を付番している。

定期列車は全列車普通列車である。常磐線経由で上野駅を結ぶ直通列車(常磐線内快速)が16.5往復(日中に限ると線内運転の列車と常磐線直通列車が毎時各1本)運行されている。成田駅において成田空港方面への快速列車との接続が考慮されたダイヤ設定が行われている。

全線単線で、全駅に列車交換設備がある。車両は常磐線快速電車と共用のE231系電車直流電車)を使用する。

このほか、正月には、成田山新勝寺への初詣客を乗せた団体専用列車が運行される場合が多い。

我孫子市印西市の沿線は住宅が多く、沿線自治体以外(本埜村茨城県利根町等)からの需要もあるが、日中毎時2本という本数の少なさから、利用者が路線バス等で直接常磐線や北総鉄道北総線の駅に流れてしまう傾向にあり、中間駅で乗車人員が多い湖北駅、布佐駅でも4000人程度に留まっている。特に東我孫子駅からは徒歩15分程度の常磐線天王台駅に、湖北駅周辺からは天王台駅・我孫子駅へ高頻度運転されている阪東自動車の路線バスに多くの利用者が流れている。

成田空港へのアクセス路線となりうることや、潜在的な需要が多いことから、沿線自治体で複線化を要望しているがその動きは鈍い。我孫子駅における常磐線との立体交差構造物が複線規格で建設されているほか、多くの区間で複線化用地が確保されている。

2007年末から2008年夏の多客時には上野 - 我孫子 - 成田 - 成田空港間で臨時快速列車エアポート常磐」が運行された[2][3]

1985年11月の「国電同時多発ゲリラ事件」を契機に、運転士の担当を、常磐快速線の電車を担当する松戸運転区に移管した。車掌は現在も千葉支社と東京支社が共同で担当している。国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)のストライキ時でも、我孫子支線は正常に運行される。

[編集] 我孫子支線の愛称

2001年の我孫子支線全通100周年を機に一般市民から我孫子支線の愛称を募集したところ、その中から「成田四季彩線(なりたしきさいせん)」と「水空ライン」の2種類が最終的な候補になり、フジテレビで同年4月6日に放送されたバラエティー番組「プレゼンタイガー」でJR東日本や沿線の関係者、並びに番組審査員4名(おちまさと真島満秀森下直人ドン小西)の立会いの下審議した結果、この「水空ライン」が採用されたという。

しかし、この愛称は我孫子市などの沿線自治体当局で使われた[4]のみで、JR東日本ではその後も「水空ライン」とは案内せず、成田線の案内のままである[5]

[編集] 使用車両

以下に挙げる車両はすべて電車である。

[編集] 本線・空港支線

特急列車

普通・快速列車

  • 113系(普通列車用) - 本線での運用が中心だが、1日1往復のみ空港支線に乗り入れる。
  • 211系3000番台(普通列車用) - 本線での運用のみ
  • E217系総武快速線横須賀線直通快速列車用) - 本線佐倉 - 香取間および空港支線で運用

[編集] 我孫子支線

普通列車

過去の使用車両

  • 103系 - 松戸車両センター所属。2006年3月17日まで
  • 113系 - 幕張車両センター所属。1998年3月12日まで

[編集] 歴史

江戸っ子に親しまれていた成田山新勝寺を東京と鉄道で結ぶ構想は早くから存在しており、1887年に武総鉄道(本所-市川-佐倉-佐原)、1889年に北総鉄道(佐倉-成田-佐原、現在の同名鉄道とは別のもの)の構想が立てられた。だが当初千葉県は、東京との交通手段において鉄道と利根川水運が競合することによる共倒れを恐れて、利根運河ができた以上同地域には鉄道は不要との見解を取った。そのため、総武鉄道(本所-市川-佐倉、現在の総武本線)がようやく開通したのが1894年であり、そこから成田方面に分岐する鉄道が築かれるまでにはさらに月日を要した。

  • 1897年(明治30年)1月19日 成田鉄道(初代)が佐倉 - 成田間を開業。
  • 1897年(明治30年)12月29日 成田 - 滑河間開業。
  • 1898年(明治31年)2月3日 滑河 - 佐原間開業。
  • 1901年(明治34年)2月2日 成田 - 安食間開業。
  • 1901年(明治34年)4月1日 安食 - 我孫子間開業。
  • 1901年(明治34年)8月10日 松崎駅、小林駅開業。
  • 1902年(明治35年)7月1日 久住駅開業。
  • 1920年(大正9年)9月1日 成田鉄道が買収・国有化。佐倉 - 佐原間、成田 - 我孫子間が成田線となる。松崎駅を下総松崎駅に改称。
  • 1926年(大正15年)4月1日 大戸駅開業。
  • 1931年(昭和6年)11月10日 佐原 - 笹川間開業。
  • 1933年(昭和8年)3月11日 笹川 - 松岸間開業。
  • 1957年(昭和32年)4月1日 郡駅を下総神崎駅に改称。
  • 1958年(昭和33年)4月1日 新木駅開業。
  • 1968年(昭和43年)3月28日 佐倉 - 成田間電化。
  • 1973年(昭和48年)9月28日 成田 - 我孫子間電化。
  • 1973年(昭和48年)9月29日 本佐倉信号場 - 酒々井 - 並木信号場間複線化。本佐倉信号場、並木信号場開設。
  • 1974年(昭和49年)10月26日 成田 - 松岸間電化。
  • 1984年(昭和59年)2月1日 成田 - 我孫子間の貨物営業廃止。
  • 1986年(昭和61年)2月24日 佐倉 - 本佐倉信号場間、並木信号場 - 成田間複線化。本佐倉信号場、並木信号場廃止。
  • 1986年(昭和61年)11月1日 香取 - 松岸間の貨物営業廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に承継。
  • 1991年(平成3年)3月19日 成田 - 成田空港間支線開業。
  • 1992年(平成4年)12月3日 空港第2ビル駅開業。
  • 1997年(平成9年) 我孫子支線の部分複線化工事開始(用地買収段階で凍結)。
  • 2009年(平成21年)3月14日京成成田新高速鉄道線敷設工事にともない、根古屋信号場が廃止。空港第2ビル方に堀之内信号場が新設。

[編集] 駅一覧

[編集] 本線・空港支線

  • 便宜上、末端部の全列車が直通する総武本線千葉駅 - 佐倉駅間、および松岸駅 - 銚子駅間も合わせて記載する。
  • 成田空港行きの快速は「エアポート成田」。停車駅は他の総武線直通快速と同一。
  • 普通列車は全駅に停車。特急列車の停車駅については成田エクスプレスあやめ (列車)を参照。
凡例
停車駅 … ●:停車 |:通過
単線/複線 … ∥:複線区間、◇:単線区間(列車交換可能)、|:単線区間(列車交換不可)、∨:これより下は単線、∧:終点(交換可能)
路線 駅名 駅間営業キロ 佐倉
からの
営業キロ
快速 接続路線 単線/複線 所在地
直通運転区間 ○快速…総武快速線東京駅経由横須賀線久里浜駅まで
総武本線 千葉駅 - 16.1 東日本旅客鉄道総武線(快速)(直通あり・上記参照)・総武線(各駅停車)外房線内房線[* 1]
千葉都市モノレール1号線2号線
京成電鉄千葉線京成千葉駅
千葉市中央区
東千葉駅 0.9 15.2  
都賀駅 3.3 11.9 千葉都市モノレール:2号線 千葉市若葉区
四街道駅 3.5 8.4   四街道市
物井駅 4.2 4.2  
成田線本線 佐倉駅 4.2 0.0 東日本旅客鉄道:総武本線成東方面) 佐倉市
酒々井駅 6.4 6.4   印旛郡酒々井町
成田駅 6.7 13.1 東日本旅客鉄道:成田線(我孫子支線)
京成電鉄:本線東成田線京成成田駅
成田市
空港支線 堀之内信号場 -     成田市
空港第2ビル駅 9.8 22.9 京成電鉄:本線
成田空港駅 1.0 23.9 京成電鉄:本線
成田線本線 久住駅 6.9 20.0 久住駅の駅間営業キロは成田駅との間のキロ数 成田市
滑河駅 5.5 25.5  
下総神崎駅 6.1 31.6   香取郡神崎町
大戸駅 4.5 36.1   香取市
佐原駅 3.9 40.0  
香取駅 3.6 43.6 東日本旅客鉄道:鹿島線[* 2]
水郷駅 3.9 47.5 鹿島線直通  
小見川駅 5.2 52.7  
笹川駅 5.0 57.7   香取郡東庄町
下総橘駅 5.2 62.9  
下総豊里駅 3.3 66.2   銚子市
椎柴駅 4.8 71.0  
松岸駅 4.4 75.4 東日本旅客鉄道:総武本線(八日市場方面)
銚子駅 3.2 78.6   銚子電気鉄道銚子電気鉄道線
  1. ^ 内房線の正式な起点は外房線蘇我駅だが、普通列車はすべて千葉駅発着
  2. ^ 鹿島線の正式な起点は香取駅だが、列車はすべて佐原駅へ乗り入れ、一部は千葉方面と直通する
  • ※:松岸駅 - 銚子駅間は総武本線

[編集] 我孫子支線

  • 我孫子支線内では臨時列車を除き、全列車全駅に停車。
  • 全区間単線、全駅とも列車交換可能。
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 所在地
我孫子駅 - 0.0 東日本旅客鉄道:常磐線(快速)上野駅まで直通運転)常磐線(各駅停車) 我孫子市
東我孫子駅 3.4 3.4  
湖北駅 2.9 6.3  
新木駅 2.6 8.9  
布佐駅 3.2 12.1  
木下駅 1.9 14.0   印西市
小林駅 4.3 18.3  
安食駅 4.9 23.2   印旛郡栄町
下総松崎駅 4.1 27.3   成田市
成田駅 5.6 32.9 東日本旅客鉄道:成田線(本線・空港支線)
京成電鉄:本線東成田線京成成田駅

[編集] 廃止信号場

  • 本佐倉信号場 : 1986年2月24日廃止、佐倉 - 酒々井間(佐倉起点4.0km)
  • 並木信号場 : 1986年2月24日廃止、酒々井 - 成田間(佐倉起点10.0km)
  • 根古屋信号場 : 2009年3月14日廃止、成田 - 空港第2ビル間(成田起点5.3km)

[編集] 過去の接続路線

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

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  1. ^ 我孫子支線について、国鉄分割民営化時に当時の運輸省に提出された基本事業計画では「佐倉から松岸まで及び成田から分岐して我孫子まで」とあり、佐倉から松岸までの路線から分岐している路線として記載されている。また、国土交通省監修『鉄道要覧』では、冒頭に佐倉 - 松岸、次いで成田 - 我孫子、成田 - 成田線分岐点、成田線分岐点 - 成田空港(第2種開業線)の順に記載されている。
  2. ^ 年末年始に「エアポート常磐」運行 JR東日本 MSN産経ニュース 2007年11月22日
  3. ^ 常磐線と成田空港直通快速 MSN産経ニュース 2007月11月24日
  4. ^ 水空ライン成田線 我孫子市(2007年9月27日時点のアーカイブ) - 現在は「水空ライン」の愛称はページ名から削除されている。
  5. ^ 外部リンク : フジテレビ・プレゼンタイガーの放送記録(水空ラインについて)[リンク切れ]

[編集] 外部リンク

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