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タイトルクレジットのバックの密林、キングコングがゴジラの口に木を突っ込むシーンや女性をさらって国会議事堂によじ登るシーン{{efn|本作DVDでの梶田興治のコメントによると、RKO側から「原典にならい、高い建物に登らせてほしい」との要望があったという。}}など、本家『キングコング』へのオマージュ的シーンが多い{{efn|ただし、本家のキングコングの場合は宣材用に作成されたもので、本編にはそのようなシーンは無い。}}。公開時の宣伝スチールでは、本家のキングコングの写真がゴジラと合成されて多数使われていた。
タイトルクレジットのバックの密林、キングコングがゴジラの口に木を突っ込むシーンや女性をさらって国会議事堂によじ登るシーン{{efn|本作DVDでの梶田興治のコメントによると、RKO側から「原典にならい、高い建物に登らせてほしい」との要望があったという。}}など、本家『キングコング』へのオマージュ的シーンが多い{{efn|ただし、本家のキングコングの場合は宣材用に作成されたもので、本編にはそのようなシーンは無い。}}。公開時の宣伝スチールでは、本家のキングコングの写真がゴジラと合成されて多数使われていた。


主要襲撃地点は那須、東京、富士山麓、[[熱海市|熱海]]。ミニチュアで作られた[[熱海城]]は、ゴジラとキングコングに破壊される。ファロ島では、本物と模型を使い分けた[[大ダコ (東宝特撮作品)#『キングコング対ゴジラ』に登場した大ダコ|大ダコ]]も登場する。
主要襲撃地点は那須、東京、富士山麓、[[熱海市|熱海]]。ミニチュアで作られた[[熱海城]]は、ゴジラとキングコングに破壊される。ファロ島では、本物と模型を使い分けた[[大ダコ (東宝特撮作品)#『キングコング対ゴジラ』に登場する大ダコ|大ダコ]]も登場する。


序盤のストーリーはテレビ業界が中心となっており、テレビの普及率が高まっていた公開当時の世相を反映している{{R|大辞典318}}。
序盤のストーリーはテレビ業界が中心となっており、テレビの普及率が高まっていた公開当時の世相を反映している{{R|大辞典318}}。

2021年6月27日 (日) 09:58時点における版

キングコング対ゴジラ
King Kong vs. Godzilla[1]
監督
脚本 関沢新一
製作 田中友幸
出演者
音楽 伊福部昭
撮影
編集
製作会社 東宝
配給
公開 日本の旗 1962年8月11日
上映時間 97分[1]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 3億5010万円[2]
前作 ゴジラの逆襲
次作
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キングコング対ゴジラ』は1962年8月11日に公開された日本映画ゴジラシリーズの第3作。キングコングの権利を所有していたRKO社とのライセンス提携作品。日本での配給は東宝[1]、アメリカではユニバーサル・インターナショナル総天然色東宝スコープ[1]。上映時間は97分[1][3]東宝創立30周年記念作品[4][5][6][7][3]

アメリカが生んだ怪獣キャラクターの元祖「キングコング」をゲストに迎え、ゴジラが7年ぶりに復活[3]。前作『ゴジラの逆襲』の続編である。第1作『ゴジラ』のような反核のイメージはなく、明快な娯楽作品となっている[5][3]。封切興行時は『明治天皇と日露大戦争』に次いで邦画過去第2位(当時)、ゴジラシリーズ中では歴代1位となる1120万人[8](または1255万人[9][4][5][6])を動員する大ヒットを記録。1970年と1977年に東宝チャンピオンまつりで短縮版が公開された[3]

概要

1955年作の『ゴジラの逆襲』以来7年ぶり、ゴジラ映画としては初めてのカラー製作[10][11][4][7]、さらにシネマスコープの類にあたる「TOHO SCOPE」(東宝スコープ)で上映された作品である。また、関沢新一のゴジラ映画デビュー作でもある。本作で初めて、ゴジラの体色や放射能火炎の青白い色が披露された。日米両雄の対決は、1958年に開催された力道山ルー・テーズに因むものであり、本作品以降、怪獣映画は単独キャラクターものから対決路線へと転換していった[6]

タイトルクレジットのバックの密林、キングコングがゴジラの口に木を突っ込むシーンや女性をさらって国会議事堂によじ登るシーン[注釈 1]など、本家『キングコング』へのオマージュ的シーンが多い[注釈 2]。公開時の宣伝スチールでは、本家のキングコングの写真がゴジラと合成されて多数使われていた。

主要襲撃地点は那須、東京、富士山麓、熱海。ミニチュアで作られた熱海城は、ゴジラとキングコングに破壊される。ファロ島では、本物と模型を使い分けた大ダコも登場する。

序盤のストーリーはテレビ業界が中心となっており、テレビの普及率が高まっていた公開当時の世相を反映している[3]

制作

映画のワンシーン

本作の基となったのは、1933年版『キング・コング』以降は不遇をかこっていた特撮マンのウィリス・オブライエンによって企画された、『キングコング対フランケンシュタイン』というタイトルの映画企画であり、これは「フランケンシュタイン博士が秘密裏に創造していた巨大クリーチャーとキングコングが戦う」というものだった[3]RKOに数点のスケッチを含むこの映画の企画書を提出した後、オブライエン本人も知らぬうちに『キングコング対プロメテウス』と改訂されて東宝に売り込まれ、本作品に至った[3]。後年に本作の存在を知った彼は、ひどく落胆したという[12]

本編の助監督を務めた梶田興治によると、キングコングの権利者であるRKOは東宝との契約に当たり、キングコングの名称使用料5年間分として8000万円を要求した。東宝は当時の映画3本分の制作費に匹敵するこの莫大な支払いの見返りを充分に受け、1000万人を超える封切動員数を稼いだ。特撮キャメラマンの有川貞昌は制作に当たり、「とにかく久しぶりにゴジラ映画を作れるんだと、スタッフ一同とても嬉しい気持ちだった」と語っており、円谷英二以下特撮スタッフはゴジラよりも新怪獣のキングコングをどのように描くか、ひたすら尽力したという。本作ではゴジラとキングコングの対決は曖昧な形で終わっているが、これは自国のキャラクターを敗者にすることを避けるために日米の関係者が議論を重ねた末の結果と言われている[13]。脚本でも対決の決着は書かずに終わっている[14]

常連タイアップ企業のバヤリースに加え、本作では東京製綱がタイアップしている。藤田が「試作品」として披露し、キングコングの輸送にも使われる「鋼よりも強く、絹糸よりしなやか」な新時代の鋼線は、東京製綱のワイヤーロープの宣伝でもある。

その後、本作のヒットにあやかり『続・キングコング対ゴジラ』という続編企画が立てられたが、関沢新一によるプロットが作成されたのみで未制作に終わっている[15]

撮影

熱海城のセットは、大プールに設営されたオープンセットとスタジオセットが併用された[16][17]。後者では水をはっていない[16]。氷山のセットも大プールに設けられ、目線カットのため櫓を組んでレール撮影を行っている[17]

ゴジラへの埋没作戦で、自衛隊員がゴジラを注視するシーンは、合成ではなく約600坪の特撮ステージ内で撮影されたものである[16][17]

ゴジラを誘導するために河川にガソリンを流して火を放つシーンの撮影中、監督の本多猪四郎は誤って斜面を30メートルも滑落して負傷してしまった[18]ため、このシーンと佐原健二がジープを走らせるカットは助監督の梶田興治が演出した。その後、本多は後半の撮影に包帯姿で参加している[18]

進撃中のゴジラが高崎観音と対峙するシーンが撮影されているが、本編では使用されていない。予告編では、ゴジラが画面の手前に向かって咆哮する、本編にない映像が使われている。

キングコングの上に乗る自衛隊員のシルエットのアニメーションはピー・プロダクションが担当した[19][20]。クレジットに記載はなく、円谷個人の発注であったとされる[20]

ストーリー

映画のワンシーン

自社提供のテレビ番組『世界驚異シリーズ』の視聴率不振に頭を痛めるパシフィック製薬宣伝部長の多胡は、南太平洋メラネシアに位置するソロモン諸島の1つ・ファロ島に伝わる「巨大なる魔神」が目覚めたという噂を聞きつけ、これを聴取率アップの決定打にしようと企む。提携先のテレビ局員・桜井と古江はたった2人の探検隊として仕立てられ、ファロ島へ行くことになる。乗り気でない桜井に対し、時を同じくして妹のふみ子のフィアンセ・藤田は、新開発の特殊繊維のテストをするため、しばらく日本を離れるという。

一方、北極海では海水の温度上昇が始まり、調査のために原潜シーホーク号が国連派遣の科学者を乗せて現地へ向かう。そこには青白く発光する氷山があったが、実はそれこそが大阪市アンギラスとの戦いを終え、神子島で氷漬けにされたまま行方不明となっていたゴジラが眠る氷塊だった。まもなく復活したゴジラは原潜を沈め、某国基地を破壊して移動する。生物学の権威・重沢博士は、ゴジラは帰巣本能によって日本へ戻ると予測し、国内ではゴジラの話題で持ち切りになる。その影響で「巨大なる魔神」は話題にならず、多胡にとってゴジラはいら立ちの種でしかなかった。

ファロ島に上陸した桜井と古江は、島民たちの間に根強い魔神信仰があり、かつ「巨大なる魔神」が実在することを知る。その夜、海から現れた大ダコに島は大混乱となるが、そこへ山奥から巨大なる魔神=キングコングが出現し、大ダコを追い払う。キングコングは島民たちの用意した赤い汁を飲み干し、彼らが踊りと共に捧げる祈りの歌を聴くと、たちまち深い眠りに就いてしまった。キングコングを日本へ連れて帰ろうという桜井の発案は、日本で一大旋風を巻き起こす。ホクホク顔の多胡部長だったが、部下の一言から次なる宣伝アイデアを思い付く。「キングコングとゴジラ、どちらが強い?」。

その頃、藤田を乗せた貨物船が北海道沖でゴジラの潜航波によって沈没するという事件が発生し、慌てたふみ子はすぐさま現地へ向かう。だが、藤田は一足先に根室港で下船したため、命拾いしていた。ゴジラは松島湾から上陸して本土を南下する途上にあり、ふみ子を乗せた急行列車も運転を中止してゴジラに破壊されてしまう。逃げ惑う人々の波から1人はぐれてしまったふみ子を救ったのは、事情を知って追ってきた藤田だった。

自衛隊によってゴジラ対策が急がれる一方、洋上ではキングコングが眠りから覚め、本土へ向けて北上を開始する。千葉沖から上陸したキングコングは、あたかも本能に導かれるように南下するゴジラを目指して進み出す。そして、ついに中禅寺湖で初対決するが、緒戦はゴジラの放射能火炎に分があり、悠々と構えるゴジラを前に対抗できないキングコングは引き下がらざるを得なかった。

しかし、自衛隊による100万ボルト作戦が闘いの行方を想定外の方向へ導く。これにより電流を苦手とするゴジラの首都圏侵攻は食い止めたものの、キングコングは高圧線に触れたことで、ゴジラへの強力な対抗手段である帯電体質を得ていた。東京へ侵入したキングコングは、後楽園駅付近にて丸の内線電車を掴み上げて1人の女性を手にするが、それは避難の最中にまたも藤田とはぐれてしまったふみ子だった。ふみ子に満悦のキングコングは警戒網が張られた都内を進行し、彼女を手にしたまま国会議事堂へよじ登る。うかつに攻撃できない自衛隊や、駆け付けた桜井と藤田をよそに、キングコングはふみ子を手にしたまま悠然と休む。藤田はその姿を見て全身に怒りを表しキングコングを罵倒する。その姿に、桜井はファロ島で原住民の踊りと音楽、そして赤い汁でキングコングが眠り込んだことを思い出し、コングを眠らせる作戦を思い立つ。作戦は成功してキングコングが再び眠りに就き、ふみ子は無事に救出される。

キングコングは藤田の開発した特殊繊維と気球で吊るされ、富士山麓を進行中のゴジラのもとへ運搬されることが決まる。「両雄並び立たず」として、共倒れさせる作戦によって再び合いまみえたゴジラとキングコングは激戦を展開。ゴジラの放射能火炎とキングコングの放電が激突した末、両者は巨大な波しぶきをあげて海へ落下する。やがて沖合で南方へと去るキングコングの姿だけが確認され、ゴジラは海中に没したまま姿を消してしまう。人々は未知なる自然の脅威に畏怖するのだった。

各仕様での変更点

チャンピオンまつり版

1970年春と1977年春の東宝チャンピオンまつりでも再上映された[1]

1970年の再上映時、当時の「再上映では封切版と同じ尺で上映しない」との上映館との取り決めから、オリジナルのネガフィルムをカットして再編集版が制作された。オープニングはテーマ曲のイントロをBGMにキングコングとゴジラの対決シーンのハイライトを鳴き声入りで見せてからタイトルバックに変わるという構成だった。

これを受けて1985年に発売されたビデオソフトでは、カットされた部分をレンタル上映用の退色した16ミリポジフィルムの映像で補ったものが、「オリジナル復元版」と銘打たれている。また、1986年に発売されたレーザーディスクの初版では、編集作業途中のマスターが誤って製品化されてしまい、回収されるという事態も起きている。

完全版

全長版の復元フィルムによる劇場上映は不可能な状況だったが、行方不明となっていたフィルムの一部が発見されたことにより、2014年にHDリマスターによるBDが発売され、同年11月24日には日本映画専門チャンネルで「高画質版」と銘打って放送された。ただし、いずれもフィルム原版の欠落箇所はビデオ素材のアップコンバートなどで対応している。

2016年にはロール1部分に相当する約23分のネガフィルムが新たに発見され[21]、合計約2.7キロメートル全10巻のネガが完全に揃ったことから、全編4Kスキャン・レストアが実施された[22]。この修復作業は、約10人の担当者が約3か月を要して傷や汚れを消す[21]一方、特撮仕掛けのピアノ線など当時の技術は意図的にそのまま残し、音もうっすらノイズを残すことで空気感を守ったという。こうして完成した4K版は、本作に携わった当時のスタッフの1人である中野昭慶に「まるで最初の試写を観ているようだ」と賞賛された[23]後、同年7月14日にはスカパー!4K総合で4Kデジタルリマスター版が、日本映画専門チャンネルで2Kダウンコンバート版がそれぞれ放送され、同日にはTOHOシネマズ新宿でイベント上映も行われた[24]

海外版

海外版では伊福部昭の音楽はほとんど別の曲に差し替えられているほか、パシフィック製薬のドラマが大幅にカットされ、両怪獣の対決の行方を予想する科学者のシーンなどが追加されている[25][26]。また、劇中でゴジラに立ち向かおうとする藤田を警官が必死に制止するシーンや、ふみ子が藤田の胸で「バカバカ!」と叫んで泣き崩れるシーンなどもカットされている。ラストシーンの咆哮はコングのみとなり、コングに優勢な印象を与えている[25]

浜美枝若林映子は、この海外版の上映でアメリカ側に注目され、5年後に『007は二度死ぬ』で出演依頼を受けている。

登場人物

桜井 修さくらい おさむ[27]
TTVのカメラマン[27]。『世界驚異シリーズ』の視聴率向上のため、「巨大なる魔神」の取材にファロ島を訪れる[27]。元ミュージシャンで欠員補助として自らCMに出演することもある。
藤田 一雄ふじた かずお[28]
東京製綱の技術者[28]。桜井兄妹と同じ団地に住んでおり、ふみ子とは恋人である[28]
自らの携わった「鋼より強く絹糸よりしなやか」と称する新開発の特殊繊維がキングコング輸送作戦に用いられる[28]
古江 金三郎ふるえ きんざぶろう[29]
TTVの演出部員[29]。桜井とともにファロ島へ赴く[29]。当初は乗り気だったが、ファロ島の苛酷な環境でノイローゼに陥り、多湖の言動に対して反攻的になる。
多湖部長たこ ぶちょう[30]
パシフィック製薬の宣伝部長[30]。スポンサーを務めるTTVの『世界驚異シリーズ』の聴取率引き上げのため、ファロ島の「巨大なる魔神」の取材を企画する[30]。宣伝のためならば手段を選ばず、定年前に大きな業績を挙げようと躍起になっており、キングコングをも自社のイメージキャラクターに仕立て上げようと目論む。
重沢博士しげさわ はかせ[6][注釈 3]
生物工学博士[31]。自衛隊の対策本部に招集され、ゴジラとキングコングの動向を分析する[31]
桜井 ふみ子さくらい ふみこ[32][6][33]
桜井修の妹で、藤田の恋人[33]。ゴジラに襲われたり、キングコングに捕まるなど、散々な目に遭う。
たみ江たみえ
桜井兄妹および藤田と同じ団地の住人[34]
大貫博士おおぬき はかせ[35]
原子科学者[35]。自衛隊の対策本部に招集され、100万ボルト作戦のアドバイザーを務める[35]
大林おおばやし[35]
パシフィック製薬の宣伝部員[35]。上司である多湖の無鉄砲な言動に振り回されている。
牧岡博士まきおか はかせ[36]
パシフィック製薬の新薬開発に従事する薬学博士[36]。南方の赤い実から開発したファロラクトンが麻酔弾作戦に用いられることとなる[36]
コンノ[37]
ファロ島でガイド兼通訳を務めるパプア人[37]
チキロ[38]
ファロ島の少年[38]。コンノの頼みで赤い汁を取りに行った際に、大ダコに襲われる[38]

登場怪獣

キングコング

諸元
キングコング
KING KONG[39][40][41][42]
別名
身長 45m[49]
体重 2万500t[51][注釈 4]
出身地 ファロ島[39][43][14][40][7][注釈 5]

南太平洋メラネシアソロモン諸島の1つ、ファロ島にて原住民から「巨大なる魔神ましん」と恐れられている存在。身長50メートルのゴジラに合わせた体格となっている。出現地点は太平洋→千葉東海岸→那須→霞ヶ浦→松戸→後楽園→丸の内→国会議事堂→富士山頂→熱海→太平洋[43]

100万ボルトの電流を受けたことによって帯電体質になり[43]、雷に誘発される電気エネルギーを手から発してゴジラを苦しめる。また、講道館を正拳突きで壊すシーンがある。最終的にはゴジラ共々海に落下し、そのままファロ島へ帰っていく。

  • キングコングとしては、RKO版から数えて3代目に当たる[17]。それまではモデルアニメーションで表現されており、着ぐるみによるキングコングは本作品が初である[17]
  • ゴジラとキングコングを互角に戦わせるため、制作当時の本家では身長7.2メートルだった米国版キングコングに比べ、かなり巨大化した設定にされている。後楽園で、講道館や荻窪線の車両を襲撃するシーンなどがある。
  • 1966年7月19日放送の『11PM』の大阪よみうりスタジオで収録された「怪獣供養」では、本作のキングコングの遺影が飾られている[52]
  • 鳴き声は後に『ウルトラマン』に登場したラゴン(遅回し)[53]にも使用されている。
造形
頭部造形は利光貞三、胴体は八木勘寿、八木康栄による[40]
体毛は希少で高価な毛皮を取り寄せ[注釈 6]、茶色に手染めして植え込んでいる[17][40][注釈 7]。アップ用とアクション用の2種類の頭部が作られ[46][17]、眼窩には、演技者の目をそのまま使うものと、透明素材で覆ったものとある。2ほどのミニチュア人形、棒操り形式のアップ用の上半身ミニチュアも作られた[17]。アップ用のコングの上半身はマペットタイプで用意され、細かい表情はこれで表現されたほか、小型の人形も作られ、人形アニメでの撮影も1カットほど試みられている[46][17]
長い腕を表現するため、マジックハンド形式で腕を継ぎ足す方法が採用された[17]。その影響で、腕関節が2か所あるような不自然さが残っている。ヒロインを掴むシーンでは、実物大の腕も用いられた[46][17][54]。実物大の腕の制作は村瀬継蔵による[54]
RKOはコングのキャラクターについて、「顔は原典と違うものにして欲しい」など細かい注文をつけた[17]。利光によるコングの顔立ちは、この要求に沿って原典のコングと大きくかけ離れたニホンザル風にアレンジされている[17](数度に渡る作り直しなど、かなりの試行錯誤があったという)。また、着ぐるみの容姿も猩猩を思わせる和風となっており、後年には『ゴジラvsコング』を監督したアダム・ウィンガードにも酷評されている[55]
アニメーション撮影を行いたいという円谷の要望により、機械工作担当の飯島周次郎がキングコングとゴジラのモデルアニメーション用人形の骨格を制作していたが、可動時にネジが緩んでしまうため、未完成に終わった[54]
胴体はのちに尻尾を着け、頭を挿げ替えて『ウルトラQ』の「大猿ゴロー」に改造され、さらに『キングコングの逆襲』でプール撮影用のコングの胴体に使用されている[56]
演技
演技者は広瀬正一[46][17]
中島春雄によると、広瀬はキングコングを演じるに際して撮入前に円谷から「猿らしい動きを」と、かなり厳しい演技指導を受けている。コングは劇中で横になっている場面が多いが、寝た姿勢でいる間に暑さでぬいぐるみの内側に汗が溜まり、広瀬は中で半身を汗に浸からせた状態になっていたそうである。中島も広瀬も武道の心得があり、コングがゴジラを一本背負いするシーンやコングがトンボを切って一回転するシーンなど、立ち回りはすべて両人が打ち合わせて行い、円谷は黙って任せてくれたという。

大トカゲ

諸元
大トカゲ
GIANT LIZARD[43][57]
全長 約1m[43][注釈 8]
体重 不明[58][47]
出身地 ファロ島[58][注釈 9]

ファロ島のジャングルに生息するトカゲ[14][7]。全長1メートルで、「ピーピー」と鳴く。

  • チャンピオンまつり版では登場シーンがカットされている[59]。一時期はこのバージョンしか公開されていなかったため、幻のキャラクターとなっていた[58]

登場兵器・メカニック

架空

シーホーク号[60][61]
国連所属の原子力潜水艦。水温が上昇した北極の調査に向かうが、光る氷山の中から現れたゴジラによって沈められる[60]
無反動砲搭載ジープ[62]

実在

自衛隊

M4中戦車[63][64][65]
陸上自衛隊所属車両が登場。ふみ子を掴んだまま国会議事堂に登ったキングコングを包囲する。また、ゴジラが襲う某国の軍事基地に配備されていた戦車としても登場しているが、この車体には赤い星が描かれている。
2トン半トラック3/4tトラック
陸上自衛隊所属車両が登場。各地へ自衛官たちを輸送する。
1/4tトラック
陸上自衛隊所属車両が複数登場。また、藤田がゴジラから逃げ惑う人々の波から1人はぐれてしまったふみ子を救うため、これに乗って駆け付ける。
H-19A多用途ヘリコプター[66][67][65]
陸上自衛隊所属機機が登場。作中の随所にて、ゴジラやキングコングの動向を監視するために飛び回っており、終盤ではキングコングの輸送作戦で指揮機を務めている。
KV-107II-4中型輸送ヘリコプター[68][65]
陸上自衛隊所属機が登場。キングコングを特殊繊維製のワイヤーで吊り下げ、ゴジラのもとへ空輸する。また、アメリカ海軍所属機も登場しており、消息を絶ったシーホーク号を捜索中、氷山の中から出現したゴジラを発見する。
M1カービン
自衛官たちが携行している。
十四年式拳銃
自衛隊の幹部が装備。ただし、映っているのは握りの部分のみである[69]

民間

プリムス・フューリー[70]
パシフィック製薬の社用車。桜井たちはこれに乗り、キングコングとゴジラの最初の対決の場である中禅寺湖に向かった。
シボレー・インパラ
重沢博士の車。
いすゞ・TXタンクローリー[70]
ゴジラ埋没作戦で川にガソリンを流すために使用された車両[70]

鉄道

急行津軽[71][70]
丸ノ内線[72][62]

スタッフ

海外版

  • 演出:トム・モンゴメリー

キャスト

※映画クレジット順

※以下海外版出演者

ビデオソフト

  • カット部分を16mmフィルムから復元した完全版ビデオは1985年6月1日発売。
  • 再度復元作業を行なったLDが1986年10月21日に発売されるが、不具合があったことから即座に回収され、修正版が発売された。
    • 発見されたカット部分のネガとステレオ録音の音源を使用した復元版LDは1991年11月1日発売。
  • DVDは2001年4月21日発売[74]。音声特典のオーディオコメンタリーには、本作に出演した藤木悠と助監督の梶田興治が出演している。
    • 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
    • 2008年1月25日発売のトールケース版「ゴジラ DVDコレクションI」に収録されており、単品版も同時発売。
    • 2014年5月14日発売。〈60周年記念版/期間限定生産〉 DVD。
    • 2016年6月15日発売。〈東宝DVD名作セレクション〉 DVD。
  • Blu-ray Discは2014年7月14日発売[75]。前述のように、本編はHDマスターと標準画質のアップコンバートマスターが混在した仕様となっている。
  • 4Kデジタルリマスター完全版をビデオグラム化した4K UHD Blu-rayとBlu-ray Discは2021年5月12日発売。

同時上映

1962年版
1970年版
1977年版

脚注

注釈

  1. ^ 本作DVDでの梶田興治のコメントによると、RKO側から「原典にならい、高い建物に登らせてほしい」との要望があったという。
  2. ^ ただし、本家のキングコングの場合は宣材用に作成されたもので、本編にはそのようなシーンは無い。
  3. ^ 書籍『ゴジラ大辞典』では、フルネームを重沢正介と記述している[31]
  4. ^ 資料によっては、「2万5千トン」と記述している[42]。書籍『ゴジラVSキングギドラ 怪獣大全集』では、4万5百トンと記述している[45]
  5. ^ 資料によっては「出現地」として記述している[47][48][44]
  6. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』ではヤク[17]、書籍『オール東宝怪獣大図鑑』の開米栄三の証言や『造形師村瀬継蔵』での村瀬継蔵の証言では『獣人雪男』で用いたものと同じヤギ[40][54]と記述している。
  7. ^ 開米は、『獣人雪男』の時は自身で染めていたが、本作品の頃には染屋が増えており、あらかじめ染めてもらうことができたと証言している[40]
  8. ^ 書籍『ゴジラ来襲!!』では「30センチメートル」[58]、書籍『ゴジラの超常識』では「不明」[47]と記述している。
  9. ^ 資料によっては「出現地」と記述している[47]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i 東宝特撮映画大全集 2012, p. 66, 「『キングコング対ゴジラ』」
  2. ^ キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)190頁
  3. ^ a b c d e f g h 大辞典 2014, pp. 318–319, 「作品紹介 キングコング対ゴジラ」
  4. ^ a b c godzilla_jpのツイート(1257495223577370632)
  5. ^ a b c ゴジラ大全集 1994, pp. 60–61, 「東宝特撮映画史 ゴジラ誕生 ゴジラの復活」
  6. ^ a b c d e f g 東宝特撮映画大全集 2012, p. 67, 「『キングコング対ゴジラ』作品解説/俳優名鑑」
  7. ^ a b c d e f g 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, pp. 30–31, 「キングコング対ゴジラ」
  8. ^ 『ゴジラ 東宝チャンピオンまつりパーフェクション』アスキー・メディアワークス〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2014年、162頁。ISBN 9784048669993 
  9. ^ ゴジラオフィシャルサイト | 東宝”. godzilla.jp. 2020年5月16日閲覧。
  10. ^ 株式会社つみき. “【このゴジラを見ろ!】地球人なら一度は見ておくべきニッポンのゴジラ映画9選 | FILMAGA(フィルマガ)”. filmaga.filmarks.com. 2020年4月21日閲覧。
  11. ^ ゴジラは元々タコだった!?『キングコング対ゴジラ』上映会で衝撃秘話 - 映画 Movie Walker”. Movie Walker. 2020年4月21日閲覧。
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参考文献

関連項目

  • 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS - 本作の原住民の歌が同作の火祭りのシーンにアレンジして使用されている。
  • ゴジラvsコング - 2021年公開の米国映画。本作と同じくゴジラとキングコングの対決を描いているが、リメイクではない。

外部リンク