ゴジラ対メガロ

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ゴジラ対メガロ
Godzilla vs. Megalon[出典 1]
監督
脚本 福田純[8]
原作 関沢新一[8]
製作 田中友幸[8]
出演者
音楽 眞鍋理一郎[8]
主題歌 子門真人
ゴジラとジェットジャガーでパンチ・パンチ・パンチ
撮影
編集 池田美千子
製作会社 東宝映像[出典 2]
配給 東宝[出典 2]
公開 日本の旗 1973年3月17日[出典 3]
上映時間 82分[出典 4][注釈 1]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 2億2000万円[要出典]
前作 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
次作 ゴジラ対メカゴジラ
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ゴジラ対メガロ』(ゴジラたいメガロ)は、1973年昭和48年)3月17日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開された特撮映画であり[14]、「ゴジラシリーズ」の第13作である[出典 5]。カラー、シネマスコープ[出典 6]。観客動員数は98万人[25][26]

公開当時のキャッチコピーは「海底王国のすごいやつメガロ! 傷だらけのゴジラ必殺のウルトラC![8]

概要[編集]

前作『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』に引き続き、ゴジラは怪獣島を住みかとしており、正義の自我に目覚めたロボット・ジェットジャガーの要請を受けて出動する「正義の怪獣」として描かれた[27][19]。物語はジェットジャガーが中心であり、ゴジラはその助っ人という位置づけになっている[16][22][注釈 2]

主題歌の歌手に当時の大ヒットテレビ番組『仮面ライダー』(東映毎日放送)で知られる子門真人を起用したほか、ゴジラと共闘するジェットジャガーのテレビヒーロー調デザインや理屈抜きの巨大化の描写など、当時の「変身・怪獣ブーム」によってテレビを中心に量産されていた巨大ヒーロー番組の影響を少なからず受けている[出典 7]。東宝も本作品の公開後には自社で制作したテレビ映画『流星人間ゾーン』(日本テレビ)にゴジラやガイガン、キングギドラを登場させ、設定の発展を試みている[30][17]

一方、『ゴジラ対ヘドラ』以後は公害をテーマとしていたゴジラシリーズにおいては、久々に(そして昭和ゴジラシリーズでは最後の)「反核」をテーマに置いた作品であり[出典 8][注釈 3]、ラストは地上の人間の核実験を反省する主人公たちの会話で締めくくられる。ただし、ストーリー自体はテーマ性よりも怪獣同士の戦いに重きを置いている[31][16]

アメリカでは、テレビ放映が繰り返し行われていたため、本作品の熱狂的なファンが日本よりも多いとされる[32]

ストーリー[編集]

197X年アリューシャン列島のアスカ島[注釈 4]にて行なわれた国際核実験太平洋の大部分に影響を及ぼし、怪獣島やシートピア海底王国も被害を受ける。復讐に燃えるシートピアの司令・アントニオは地上人に報復すべく大規模な地殻変動を起こしたうえ、自国の守護神である怪獣・メガロを地上に派遣して攻撃させる。メガロは迎え撃つ防衛隊を壊滅させ、市街地やコンビナートを次々と破壊する。さらに、シートピアは青年科学者・伊吹吾郎の作った等身大ロボット・ジェットジャガーを強奪し、水先案内を行わせる。

だが、ペンダント形のマスターコントローラーにシートピア人は気付かず、ジェットジャガーを吾郎たちに奪還される。ジェットジャガーは怪獣島へゴジラを呼びに行った後、正義を守る自我に目覚めて巨大化し、メガロに立ち向かう。まもなく、シートピア人がM宇宙ハンター星雲からガイガンを呼び寄せたため、2対1となったジェットジャガーは劣勢に陥るが、そこにゴジラが駆けつける。ジェットジャガーとゴジラの強力タッグの前にガイガンは宇宙へ逃げ去り、シートピアもメガロを撤退させて地上人への報復を断念する。

戦いを終えたジェットジャガーは等身大に戻り、自我を失う。吾郎たちは、ジェットジャガーが再び自我を持つ必要のない平和な世界を望みながら、帰途に就くのだった。

登場人物[編集]

伊吹 吾郎いぶき ごろう[34]
ジェットジャガーを一人で製作した電子工学者[34][35]
陣川 博じんかわ ひろし[36]
プロレーサーで、吾郎の後輩[36][35]
伊吹 六郎いぶき ろくろう[34]
吾郎の弟[34][35]。自身も科学に精通し、ベビーライダーなどを開発する[34]

登場キャラクター[編集]

シートピア海底人[編集]

諸元
シートピア海底人
身長 不明[37]
体重 不明[37]

300万年前に海底へ沈没したレムリア大陸人の子孫[出典 9]太平洋の海底[注釈 6]に海底王国シートピアを築くが、地上人の行った無謀な水爆実験のために国土の一部を壊滅させられる[38][37]。指揮官のアントニオ[出典 10]は報復のために地上へ工作員を送ると、地上人からジェットジャガーを奪ってメガロを送り込み、ジェットジャガーにメガロの水先案内をさせる。

しかし、ジェットジャガーが地上人の手に戻ってゴジラを呼びに向かったため、友好関係にあるM宇宙ハンター星にガイガンの出動を要請する[38]。最後はゴジラとジェットジャガーにメガロとガイガンを撃退され、報復を断念する。

本作品では、イースター島モアイ像は「シートピアがM宇宙ハンター星との連絡を取るための装置」という設定になっている[38][40]

シートピアの名前の由来は、「シー(sea=海)+ユートピア」。英字表記は「SEATOPIA」[38]

アントニオと女官の頭には、メガロの顔を模した装飾品が着けられている。

  • 資料によってはシートピア海底王国人と記述している[出典 11]
  • 王国内の風景は、マットアートで表現された[44]
  • 銃のプロップは、『怪獣大戦争』でのX星人の銃から『怪獣総進撃』でのムーンライトSY3乗組員の銃に流用されたものを、赤く塗り替えている[45]
  • 書籍『東宝特撮映画全史』では、『海底軍艦』に登場するムウ帝国との類似性を記述している[31]

登場兵器[編集]

架空[編集]

実在[編集]

キャスト[編集]

参照[9][49][1][3][30][12]

※以下ノンクレジット出演者

スタッフ[編集]

参照[9][10][23][12]

主題歌[編集]

「ゴジラとジェットジャガーでパンチ・パンチ・パンチ」(東宝レコード
作詞:関沢新一 / 作曲:真鍋理一郎 / 歌:子門真人
「メガロをやっつけろ」(東宝レコード)
作詞:関沢新一 / 作曲:真鍋理一郎 / 歌:子門真人
「ゴジラとジェットジャガーでパンチ・パンチ・パンチ」のB面に収録。

制作[編集]

特技監督の中野昭慶によれば、本作品は公開間近になって制作が決まり、製作期間は30日ほどしかなかったという[28]

検討用台本での題名は『ゴジラ対メガロ 海底王国全滅作戦』、準備稿での題名は『昆虫怪獣メガロ対ゴジラ 海底王国全滅作戦』となっていた[53][30]

当初、本作品の脚本は関沢新一に執筆依頼が持ち込まれたが、当時の彼は作詞業にかかりきりで執筆の時間が無く、「海底人が核実験に怒り怪獣を派遣する」という簡単な原作だけを提供した[注釈 9]。企画立ち上げから撮入までまったく時間が無かったため、監督の福田純が脚本に起こすという体制で企画作業が進められた[28][55]

「東宝チャンピオンまつり」の番組となって以来、新作ゴジラ映画は低予算化が強いられ[出典 16]、脚本段階からさまざまな制約を受けるものとなっていた[注釈 10]。特殊技術の中野昭慶は「とにかく低コスト、最低の時間でどこまでやれるんだという、そういった問題との取り組みがものすごくあった」と語っている[29]。この低予算を受け、キャスト面では新人を中心として小人数となり、ゴジラシリーズで唯一、メインキャストに女性が存在しない作品となっている[21]。本編面でも伊吹博士の研究所やシートピア王国のセットが組まれた以外は、ほとんどロケで撮影されている[44]。特撮面でも、中野によると予算がないため、決戦シーンでは何もない荒野しか用意できなかった[注釈 11]。実質的な撮影期間は1か月に満たないほどだったという[53]

ロケが行われた奥多摩の小河内ダム

このような予算不足のため、メガロによる都市破壊のシーンには、前作同様、過去の作品からのフィルム流用が多い[注釈 12]。そんな中、メガロによるダム破壊シーンはオープンセットによるフルスケールのミニチュアが組まれ[注釈 13]、迫力のある見せ場になっている[出典 17]。これについて、中野は「乏しい予算の中の一点豪華主義」と述べている[30][注釈 14]

怪獣同士の戦いの描写は、「怪獣タッグマッチ」がコンセプトにあり[2]、ゴジラがVサインをしたり、メガロが尻を叩く仕草をしたりして挑発するなど、かなり人間味を帯びている[出典 18]。立ち回りでは、の動きも取り入れている[58]。中野は、関沢と相談して子供にわかりやすいよう徹底的に擬人化したと語っている[58]。擬人化した本格的な立ち回りが採り入れられたため、撮入前に体育館を使ってアクション俳優の渡辺高光による殺陣の指導が行われた[58]。スーツアクターは、ガイガン役の中山剣吾の誘いで集められた[51]

「本編にも何か見せ場が欲しい」という福田の意向で[要出典]、自動車が階段や急な崖を下ったり、プレハブを突き破るなどの派手なカーチェイスシーンが撮られた[17]。カースタントは『動脈列島』(1975年)でもスタントを担当した「チームザンバ」が行い、この撮影には特撮班もキャメラ応援を行っている[55]

本田技研工業タイアップに協力しており、研究所に落ちていたボタンと砂を分析するシーンは本田技研工業技術研究所で撮影されている。

DVDのオーディオコメンタリーにおける佐々木勝彦の回想によれば、冒頭の湖にて展開するイルカの乗り物のシーンは1972年12月に本栖湖で撮影されたが、このシーンに登場する佐々木と林ゆたかは、吐く息が白く映ることから、福田にポケット・ウイスキーを飲まされたという。

併映作品[編集]

映像ソフト[編集]

  • VHS 品番 TG1720[1]、TG4356[59][60]
  • LD 品番 TLL2147[1]、TLL2487[60]
  • DVDは2004年6月25日発売[61]。オーディオコメンタリーは佐々木勝彦[61]
    • 2008年3月28日発売のトールケース版「ゴジラ DVDコレクションIII」に収録されており、単品版も同時発売。
    • 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
    • 2014年5月14日には「ゴジラ60周年記念版」として期間限定の廉価版が発売。
    • 2016年6月15日には東宝DVD名作セレクション版が発売。
  • Blu-ray Discは2014年7月16日発売。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 資料によっては、「85分」と記述している[15]
  2. ^ 特技監督の中野昭慶は、ジェットジャガーに比重がかかったためゴジラが脇に回ってしまい、ゴジラへの思い入れは薄かったと述べている[28]
  3. ^ 書籍『ゴジラ・デイズ』では、メガロの立ち位置をかつてのゴジラモスラを彷彿とさせるものと解釈している[27]
  4. ^ 架空の島で、冒頭登場する地図によるとキスカ島とカナカ島の中間に位置する[33]。この地図は実際のアリューシャン列島と若干異なり、アスカ島はアムチトカ島にあたる場所に位置し、アガッツ島がキスカ島に、カナガ島がカナカ島になっている。また、実在するアムチトカ島は、アメリカの地下核実験場だった場所である。
  5. ^ 冒頭の「怪獣島」のシーンに登場。『怪獣総進撃』のライブフィルムを使用している。
  6. ^ 本作品では「レムリア大陸が太平洋に、ムー大陸大西洋に存在した」と説明されている[41]
  7. ^ ミニチュアは、本編撮影に合わせて新規に造形された[48]。このミニチュアは、2014年時点で現存が確認されている[48]
  8. ^ 中山剣吾(現:薩摩剣八郎)本人は著書『ゴジラが見た北朝鮮 金正日映画に出演した怪獣役者の世にも不思議な体験記』において、メガロを演じたと記述している[50]。一方で、中山として紹介されていたメガロのスーツから上半身を出している写真の人物については、顔は似ているが伊達秀人であると述べている[51]
  9. ^ 関沢の原作について、印刷物の存在は確認されていない[54]
  10. ^ 書籍『ゴジラ 東宝チャンピオンまつりパーフェクション』では、本作品について東宝映像分社化による独立採算制の影響が最も受けた作品であると分析している[56]
  11. ^ 後年、『日本沈没』(1973年版)の4Kデジタルリマスター版の試写直後のインタビューにて、樋口真嗣は同作品との比較対象に本作品を挙げ、「映画興行が不振だったので、経費削減でミニチュアのビルも満足に作れなかったんですね」と評している[57]
  12. ^ 流用シーンのほとんどが前作でも使用したものに加え、前作での新撮映像をも使用している。ガイガンの再登場やメガロが発射する光線がキングギドラの引力光線と同じ形状・色をしているのも、流用への便宜のためである。
  13. ^ 中野はセットでの撮影を想定していたが、ホリゾントが低いことから断念した[44]
  14. ^ 中野は、このシーンについて本作品の後に撮影した『日本沈没』のテストを兼ねていたのではないかとの質問を受けたことがあるが、これを否定している[28]

出典[編集]

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出典(リンク)[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]