ゴジラvsメカゴジラ

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ゴジラシリーズ > ゴジラvsメカゴジラ
ゴジラvsメカゴジラ
  • GODZILLA VS MECHAGODZILLA[1]
  • Godzilla vs. Mechagodzilla 2[2]
監督
脚本 三村渉
製作総指揮 田中友幸
ナレーター 小林清志
出演者
音楽 伊福部昭
撮影
編集
製作会社 東宝映画[2]
配給 東宝[2]
公開 日本の旗 1993年12月11日[3]
上映時間 108分[出典 1][注釈 1]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 18億7000万円[6][4]
前作 ゴジラvsモスラ
次作 ゴジラvsスペースゴジラ
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ゴジラvsメカゴジラ』(ゴジラたいメカゴジラ、または、ゴジラ ブイエス メカゴジラ)は、1993年平成5年)12月11日に公開された日本映画[3]ゴジラシリーズの第20作である[7][8]。カラー、ビスタビジョン、ドルビーステレオ[4][2]。観客動員数は380万人[4]配給収入は18億7000万円[4]

キャッチコピーは「この戦いで、すべてが終わる。」「世紀末覇王誕生 誰もがこの戦いを待っていた。[9]」。

概要[編集]

1994年がシリーズ第1作の『ゴジラ』公開から40年目に当たることから、「ゴジラ生誕40周年記念作品」と銘打たれた[出典 2]

当初は前作から1年のインターバルを置き、1994年末にシリーズ第20作の公開が予定されていたが、前作の好調な前評判を受け、すでに1993年末公開予定で企画が先行していた『ヤマトタケル』の製作をペンディングし[11]、本作の製作が繰り上げられた[5]。さらにハリウッド版ゴジラの制作決定を受け、本作品で平成ゴジラシリーズを一旦終了させる予定だったが[注釈 2]、ハリウッド版の制作遅延により、急遽きゅうきょ翌年のシリーズ新作の制作も決まった[出典 4]

本作品より対ゴジラ組織Gフォースが登場[出典 5]。メカゴジラは人類が開発した対ゴジラ兵器として描かれている[7][4]。特技監督の川北紘一は、Gフォースの設定により昭和期の東宝特撮のような超兵器を登場させられるようになったと述べている[16]

一方で、人類とゴジラの戦いを描きつつも、ゴジラを悪役としては扱っていないのも特徴である[13]。本作品でのゴジラは、平成シリーズで初めて明確な感情表現が描写されており、唯一の同族であるベビーゴジラとの関係性を通じて、最終的に観客が感情移入できる存在となっている[13]

本作は日本映画としては初めて実験的にドルビーデジタル5.1chサラウンドフォーマットが使用され[14]、封切時には有楽町の日劇東宝、大阪の梅田東宝劇場において、5.1ch仕様のフィルムが上映された[17]。後のビデオソフト等では全国上映用のドルビーステレオ仕様の音声がデフォルトとなっているが、BGM、効果音等が部分的に異なっている[注釈 3]

ストーリー[編集]

1992年、留まることのないゴジラ被害に対応すべく、国連はG対策センター(U.N.G.C.C: United Nations Godziila Countermeasure Center)、および対ゴジラ部隊Gフォース(G-FORCE)を筑波に設置した。G対策センターは海底からメカキングギドラを引き揚げ、23世紀のテクノロジーを解明、分析。そこから得られた技術を元に究極の対ゴジラ兵器メカゴジラが完成した。

折しもベーリング海のアドノア島で翼竜化石が見つかり、国立生命科学研究所の古生物学者である大前裕史を中心とした調査隊が出向。そこには翼竜の巣があり、孵化した後の卵の殻と孵化していない卵があった。調査隊は卵をヘリコプターの中に持ち込み分析していたが、巨大な翼竜・ラドンが姿を現す。逃げ惑う調査員たちに追い討ちをかけるかのごとく今度は海からゴジラが姿を現し、ラドンと戦い始める。調査員たちは卵と共に辛くも島を脱出、持ち帰った卵を京都の国立生命科学研究所に持ち込んだ。

無類の翼竜マニアのGフォース隊員・青木一馬は国立生命科学研究所を訪ねるが、そこで卵を観察していた研究員・五条梓に追い返されてしまう。だが、その際に悪戯心から研究室から持ち帰った植物から、三枝未希が奇妙な波動を感じとる。精神開発センターで調査した結果、植物から音楽のようなテレパシー波が発信されていることが判明。さらに、その再現されたメロディが国立生命科学研究所で再生されると同時に、卵が突如孵化を始める。卵からは翼竜ではなく、ゴジラザウルスの幼獣であるベビーゴジラが誕生。この卵はゴジラザウルスのものであり、翼竜の巣に托卵されていたのである。

その直後、同族であるベビーゴジラを探すために、ゴジラが四日市市に上陸する。Gフォースはメカゴジラの出撃命令を下し、鈴鹿山中で両者は激突。メカゴジラの猛攻によりゴジラは圧倒されあと一歩のところまで追い詰められるが、突如メカゴジラの機関室にトラブルが発生し機能停止に陥ったことで形勢が逆転。メカゴジラやGフォースの防衛線を突破したゴジラはそのままベビーのいる京都に進撃し国立生命科学研究所を襲うが、地下の細胞保存室に移されていたベビーゴジラを感知することはできず、諦めて大阪湾へ去った。

ゴジラがベビーゴジラを求めていることを察したGフォースは、梓たちの反対を押し切り、ベビーをおとりにしてゴジラをおびき出す作戦に出る。そしてベビーは梓の付き添いのもと、空輸コンテナで運ばれるが、時を同じくして復活したファイヤーラドンが飛来し、ベビーゴジラと梓の入ったコンテナを奪取して千葉の幕張へ降り立つ。駆け付けたガルーダや修復が完了したメカゴジラによりラドンは撃退されるが、そこに同族であるベビーゴジラを保護するためにゴジラが出現。再び両者は幕張の地で激闘を開始する。

登場怪獣[編集]

登場人物[編集]

※ここでは『東宝SF特撮映画シリーズVOL.8 ゴジラVSメカゴジラ』で「主な登場人物」として掲載されている人物のみを挙げる[18]

青木 一馬あおき かずま[19][20]
本編の主人公。国連G対策センターのロボット技師[19][20]。28歳[19][21]。お蔵入りとなってしまった対G戦闘マシン第1号機ガルーダの開発スタッフ[21]。ガルーダへの思い入れの強さから本機のドック管理人となっていた。その後辞令を受けてGフォースへ出向し、准尉としてメカゴジラのメンテナンス要員に任命され訓練を受けていたが[21]、ゴジラ出現時に無断で京都の国立生命科学研究所を訪れていたことから、任務放棄と見なされ駐車場係に左遷されてしまう。
軟弱で、普段は不真面目とも見える調子のいい性格だが、技師としての腕や発想力は本物で、メカゴジラにガルーダを合体させるアイデアを出したことでロボット部門に復帰する。
梓とベビーゴジラが乗ったコンテナがラドンに捕まったと知ると、正規のパイロットであるジョンソンを押しのけて自らガルーダで出撃する勇敢さも見せる。
無類の翼竜(プテラノドン)マニアで、履歴書にも趣味として記入したり、自作飛行メカのモチーフに用いるほど入れ込んでいる。
プロフィールには、かつてスーパーX2の開発にも携わっていた経歴も記載されている[20]。愛車はエスクード・ノマド
英語が堪能で、アシモフ博士にメカゴジラとガルーダの合体案を提案する際も英語で話している。
  • 演じる高嶋政宏は、一馬について前半での軽いキャラクターから後半での戦う男へと変化していくことが難しかったと述べている[22]
五条 梓ごじょう あずさ[19][23]
本編のヒロイン。国立生命科学研究所研究員。大前の助手[24]。25歳[出典 6]。アドノア島で持ち帰った卵から孵ったベビーゴジラに母親として慕われる。
研究所に無断で入った一馬の頼みを聞かず追い返すなど融通が利かない面もあるが、ベビーに対しては母親のように接し、ベビーが国連G対策センターに引き取られた際は世話係として共に出向し、ゴジラを誘き寄せる作戦の際にもベビーと共にコンテナに乗って守ろうとするなど、母性的で芯が強い女性である。
三枝 未希さえぐさ みき[19][25]
国連G対策センター所属の超能力者[24]。21歳[24][26]。超能力で大前達が持ち帰った卵から孵った恐竜がゴジラザウルスだと見抜く。
今回ベビーと出会ったことで、ゴジラに対する想いが大きく変わり、ゴジラやベビーに対して強い思い入れを抱くも、Gフォースからの要請により、メカゴジラに搭乗しゴジラの第2の脳をテレパシーで探るという皮肉な役目を担うこととなる。
ラストではベビーにテレパシーを送って野生に目覚めさせゴジラの元へ送るなど、活躍の場が今までより多い。
佐々木 拓也ささき たくや[19][27]
Gフォース隊長でメカゴジラの指揮官[19]。階級は大尉[出典 7]。38歳[出典 7]。非常に厳しく、入隊した一馬を「恐竜坊や」と呼び、容赦なく鍛える等文字通りの鬼隊長であるが、辞令書を紙飛行機に折り飛ばして渡すお茶目な一面もある。
映画では本作のみの登場だが、『コロコロコミック』に掲載されたコミカライズでは『ゴジラvsデストロイア』まで登場。黒木特佐とは旧知の仲となっている。
曽根崎 淳そねざき じゅん[19][28]
Gフォース所属のメカゴジラのシューター[出典 8]。階級は少尉[出典 8]。25歳[出典 8]。生真面目な性格で[26]、上官の佐々木同様に一馬を厳しく鍛えた。
  • 未使用映像では、一馬を彼の私室に案内した際に、画鋲を投げて室内を飛んでいたハエを仕留める神業を披露している[注釈 4]
  • 脚本ではキャサリンに恋愛感情を抱いていたが、完成作品では掘り下げられていない[31]
キャサリン・バーガー
Gフォース所属のメカゴジラの副操縦士兼オペレーター[出典 9]。階級は少尉[出典 9]。24歳[出典 9]。アメリカ人[19]アメリカ海兵隊出身で空手の腕も相当なもの。
ジョニー・オーエン
Gフォース所属のメカゴジラのメンテナンス補助要員[19][33]。階級は少尉[19][33]。イギリス人[19][33]。無断休暇を取った一馬に代わって鈴鹿戦に参加[33]
桂木 邦雄かつらぎ くにお[19][34]
日露合併油田会社の調査員[34]。38歳[出典 10]。アドノア島で油田調査中にプテラノドンの化石とゴジラザウルスの卵を発見し、国立生命科学研究所に調査を依頼、案内する。
イワノビッチ
ロシア石油調査員[36]。桂木とともにアドノア島調査隊に同行し、案内を務める[36]
レオ・アシモフ
ロボット工学博士。メカゴジラ開発チームの総責任者。53歳[37][21][注釈 5]。アメリカ人[37]。世界的なロボット工学の権威で[出典 11]、分析から設計、開発まで指揮を執る。メカゴジラ出撃の際には自ら戦闘司令室に赴き、指示を出す。物語後半では駐車場で一馬のメカゴジラとガルーダの合体案を了承した。
片桐 ゆりかたぎり ゆり[19][34]
国連G対策センターロボット技師。22歳[出典 12]。Gフォースへ出向することになった青木一馬に代わってガルーダ製作スタッフに配属された新人女性[出典 12]
一馬がロボット技師復帰後は助手としてガルーダ改造計画に参加する。
今井 博司いまい ひろし[19][36]
国連G対策センターのロボット技師[26][36]。准尉[19][36]。31歳[19][26]。青木一馬の先輩で[出典 13]、彼にGフォースへの辞令を渡す。だが1カ月後、一馬が任務放棄の一件で配置転換となってしまったため、欠員補助として自らがGフォースへ出向し、メカゴジラのメンテナンス要員となる[26][36]
瀬川 隆之せがわ たかゆき[19][39]
国連G対策センター長官[37][21][注釈 6]。60歳[37][21]。有事の際には、自らもGフォースの戦闘司令室へ顔を出す。
基本的に人格者だが、ベビーを利用した囮作戦を梓に反対されても、長官としてゴジラの脅威から世界を解放するためと厳しい判断をする[21]
  • 演じる佐原健二は、かつて田崎潤らが務めていたような立場を演じられたことを嬉しく思ったという[41]。一方で、動きが少ないため難しい役であったとも述べている[41]
兵藤 巌ひょうどう いわお[19][42]
Gフォース兵器開発部門主任[出典 14]。階級は中佐[37]。冒頭ではアシモフと共に海底から引き上げたメカキングギドラの分析を行ったり、メカゴジラ出撃時には自ら指示のアナウンスを行う。また、ベビーゴジラの身体を分析調査したことでゴジラの弱点を見抜く。
次作『ゴジラvsスペースゴジラ』では、副司令官に昇格している。
細野ほその[19][43]
精神開発センター所長[出典 15]。58歳[出典 15]。未希が育った養成所の上司で親的存在である。久しぶりにやって来た未希を迎え、同行していた一馬には「頼りなさそうだね」と評する。
  • 息子・政宏の出演について高島忠夫は「これで(高島家で)ゴジラに出てないのは寿美花代だけになりました」と述べている[要出典]
麻生 孝昭あそう たかあき[19][38]
Gフォース司令官[出典 16]。階級は大佐[37][38]。45歳[37][26]。メカゴジラでゴジラを打倒することに誰よりも意欲を燃やしている。あと一歩のところでゴジラを追い詰めるが、最終的にはラドンと一体化し復活を遂げたゴジラの猛反撃により形勢逆転され、メカゴジラがガルーダと共に完璧に破壊されたことでひどく落胆する。
本作以降、『ゴジラvsデストロイア』まで登場する。
大前 裕史おおまえ ひろし[19]
国立生命科学研究所所属の古生物学博士[24][35]。50歳[出典 17]。アドノア島で発見したゴジラザウルスの卵を研究所へ持ち帰る。
ベビー=ゴジラザウルスに第2の脳があることを発見し[24]、ゴジラ対策に大きく貢献する。温厚な性格だが、梓がラドンにコンテナごと捕まったことを知ると、救出部隊に同行して戦場へ赴くなど部下想いな人物でもある。

登場兵器・メカニック[編集]

架空[編集]

メカゴジラ→スーパーメカゴジラ
ガルーダ
92式メーサー戦車[45]
93式自走高射メーサー砲[45]
メカゴジラ連絡シャトル[46]
メカゴジラのドッグで乗組員の輸送に用いられるシャトル[46]
F-16[出典 18][注釈 7]
国連Gフォース空軍の戦闘機。アメリカ製F-16C戦闘機を、Gフォースがカナード翼の追加などの独自の改良を加えた機体[48][46]。対ゴジラ戦専用の武器を搭載している。
大津山中で陸上部隊と共にゴジラを攻撃するも効果は無く、数機が撃墜される。
74式戦車[出典 19][注釈 8]
74式戦車を無人化したGフォース陸軍の主力戦車[51]。形状は実在する74式戦車(G)とは異なり、通常の74式戦車とほぼ同じである。61式改戦車と同様に、管制は93式自走高射メーサー砲によって行われる。
劇中ではメーサー部隊やF-16改などと共に大津山中でゴジラを迎え撃つ[45]
  • 前作同様、ミニチュアの一部は61式戦車の足回りを用いている[50]
翼竜ロボット[出典 20][注釈 9]
プテラノドンが趣味」という青木一馬が作った飛行メカ[出典 21]。主翼は折畳み式で、ロケットブースターで推進する。五条梓を載せて試験飛行が行なわれたが、エンジン不調で墜落した。その後、一馬がメカゴジラと合体したガルーダからの脱出に用いる。
  • デザインは、本編美術助手の清水剛が手掛けた[35]

実在[編集]

設定[編集]

国連G対策センター
Gフォース
国立生命科学研究所
京都市街の外れにある研究機関。地下には細胞保存室を持つ。ここの特別研究室に勤務している大前や梓達が調査隊としてアドノア島に派遣され、ベビーゴジラの卵を持ち帰り観察した。後に本施設はベビーを探すゴジラによって半壊されてしまう。
精神科学開発センター
ゴジラvsビオランテ』にも登場した特別機関。本作では、ここに所属する子どもたちが超能力で卵に付着していた植物から音楽を読み取り、コーラスにアレンジし披露している。
アドノア島
ベーリング海にある架空の無人島。この島でプテラノドンの化石と卵、さらに太古にゴジラザウルスが托卵したと思われるベビーゴジラの卵が発見されている。島一帯の海域には、使用済み核燃料が不法投棄されており、ラドンの誕生とゴジラの封印突破の原因となる。
ゴジラvsデストロイア』では、ベビーが成長したゴジラジュニアが、消滅したバース島からここへ帰ろうと北上する。
  • ロケは三宅島で行われたが、台風により機材の搬入が遅れ、撮影は2日間となった[57]。調査隊のテントは御殿場で撮影された[57]
シプニオキス
アドノア島で発見されたゴジラザウルスの卵と割れたプテラノドンの卵それぞれに付着していた太古のシダ科の植物。卵から孵った者に不思議な力を与える特殊なメロディーが宿っており、これをコンピュータで再現した音楽や、アレンジしたコーラスを聴いたラドンはファイヤーラドンに復活し、ベビーは野生化する。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

キャンペーンソング[編集]

悲しみのゴジラ
唄:ブカブカ / 作詞:荒木とよひさ / 作曲:都志見隆 / 編曲:鶴由雄ソニー・ミュージックレコーズ

制作[編集]

東宝プロデューサーの富山省吾は、登場怪獣についてシリーズが打ち止めとなる予定であったため人気怪獣をすべて出したと述べている[60]。書籍『東宝SF特撮シリーズVOL.8 ゴジラvsメカゴジラ』によると当初、ゴジラの対戦相手はキングコングが候補にあがったが、版権などの問題から不採用となった[61]。代わりにメカニコングを登場させる案もあった[62][63]

ゴジラが京都を襲撃するシーンは海外輸出を考慮したもので、外国人にもわかる観光名所を映すことを意図している[14]。京都でのゴジラのシーンは、熱線で破壊される京都タワーを除き、実景との合成で処理されている[64]。清水寺の避難シーンは当初エキストラを手配していたが、道路事情で当日の一般開放前の時間に間に合わず、やむなくその場にいた修学旅行生など実際の観光客に事情を説明し、協力してもらい撮影した[出典 22]

尺の都合から、Gフォースの訓練や部隊内での恋愛模様などのシーンが編集段階でカットされている[67]

配役[編集]

主演の高嶋政宏佐野量子原田大二郎らは、監督の大河原孝夫からの推薦による[57][67]

劇場パンフレットでは高島忠夫・高嶋政宏親子が本作で初共演と紹介され、このことについての両者のコメントも載せているが[68]、実際には『悲しい色やねん』(1988年)で既に共演している[注釈 11]。大河原によれば、忠夫が前作『ゴジラvsモスラ』を観て面白いと言っていたことを政宏から聞き、話題性も加味して出演を依頼したという[67]。政宏は、当初は親子共演であることを意識していなかったが、スタッフから冷やかされやりづらかったと述べている[22]。忠夫が本作品を劇場で鑑賞した政宏から聞いたところによれば、観客は親子共演したことよりも過去のゴジラシリーズに出演していた忠夫が登場したことに盛り上がっていたという[69]

特撮[編集]

特撮監督の川北紘一は「ミニチュアでの実写はCGにはない味がある」「恐竜映画ではなく、最高の怪獣映画を目指す」と発言するなど、同年に公開された『ジュラシック・パーク』との差別化を意識していた[68]。CGはメカゴジラの描写に一部使用しているが[3][16]、川北は生物感の必要がないキャラクターのためCGの質感が合っていたと述べている[16]

特撮助監督の神谷誠は、本作品の製作が決定する前に特撮テレビドラマ『電光超人グリッドマン』へ参加していたため、本作品には途中参加となり、クレジットも表記されていない[59]

特撮班は、1993年4月21日にクランクインし、まず仙台、四日市、京都のロケーション撮影が行われた[66][注釈 12]

東宝スタジオでの撮影は5月に入ってから開始し、8日から20日にかけて第9ステージにてアドノア島の撮影が行われた[70][66]

5月21日・22日には、大プールでゴジラが上陸する四日市コンビナートの撮影が行われた[70][66]。このシーンは『モスラ対ゴジラ』のゴジラ上陸シーンをオマージュしている[66]。同24日には、オープンセットでの四日市コンビナート破壊シーンも撮影された[70]

5月25日から6月9日にかけては、第2ステージで鈴鹿でのゴジラとメカゴジラの対決シーンが撮影された[64][注釈 13]。大平原での戦闘は、川北がスクリーンでのスケール感を見せるため入れたものである[64]。神谷によれば、脚本ではメカゴジラのショックアンカーは関東全域の電力を集中させてゴジラを倒すという展開で撮影も予定されていたが、当日になり川北が時間の都合から全面カットを指示し撮影は行われなかった[59]。大津での戦闘シーンのセットは、先行して撮影された鈴鹿のセットを流用している[71]

6月11日・12日には、大プールでゴジラとラドンの戦闘シーンを撮影している[70][64]。ラドンの操演にはアームが20メートル以上ある工事用クレーンが用いられた[64]

6月15日から19日には、第5ステージでメカゴジラメインドックの撮影が行われた[70][64]。セットを普通に組むとスタジオの天井が足りないため、セットを横倒しにして組み、カメラも横にして撮影している。冒頭やメンテナンスでのメカゴジラに放電がされているが、これは合成ではなく、実際にメンテナンスアームのセットとメカゴジラのスーツ双方に電極を付け、高圧電流を流した本物の放電である[14]

6月21日には、オープンセットで京都タワーの破壊シーンを撮影[70][64]

6月24日・25日には、第5ステージでガルーダドックの撮影が行われた[70]。発進シーンは未使用カットが多数存在する[70]

6月28日から7月23日には、第9ステージで幕張のシーンが撮影された[72][注釈 14]。このセットは、VSシリーズ最大規模とうたわれ、約千平方メートルのミニチュアセットが造られた[68][14][注釈 15]。建物の破壊シーンに特に力を入れて演出しており、火薬の使用量はシリーズ最高となった[68]。1993年当時の幕張は開発途中で空き地が多く[72][14]、川北は「建物が多くないので被害が少なく、海も近くなにかと都合がよかった[16]」「思う存分バトルシーンの演出が出来た[14]」と述べている。一方で、セットが広すぎたため壊しきれなかったとも述懐している[16][注釈 16]千葉マリンスタジアムのミニチュアは、片側を石膏で作り壊れやすいようにしていたが、撮影時に壊す位置が変更となり、現像時にフィルムを反転させている[72][14]

7月24日から30日には、第2ステージで各飛行シーンやゴジラとベビーゴジラの掛け合いのシーンなどが撮影された[70]

7月27日には、オープンセットでメカゴジラの発進シーンが撮影された[73]。本来は幕張セットより前に撮影を終えている予定であったが、雨のため撮影できず、クライマックスでの炎上シーンの後にスーツを修復して撮影することとなった[72]

7月30日には、大プールでゴジラとベビーゴジラが海へ帰るシーンを撮影[73]。翌31日に特撮版はクランクアップした[70][73]

映像ソフト[編集]

  • ビデオカセットは1994年12月1日発売[74]。品番 TG4533S[10]
  • レーザーディスク
    • 1994年12月1日に愛蔵版(本編2枚、メイキング映像やインタビューを収録したスペシャルディスク1枚をCAV形式で収録したセット)が発売[74]
    • 1996年5月1日に廉価版が発売[75]
  • DVDは2002年6月21日発売。
    • 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
    • 2008年5月23日発売のトールケース版「ゴジラ DVDコレクションV」に収録されており、単品版も同時発売。
    • 2014年5月14日には「ゴジラ60周年記念版」として期間限定の廉価版が発売。
    • 2016年6月15日、東宝DVD名作セレクション版発売。
  • Blu-rayディスクは2010年1月22日発売。

その他[編集]

  • 第1特報での仮タイトルは『ゴジラ5』だった。
  • 第2特報の映像は『ガンヘッド』の映像を多用している。『ガンヘッド』の特撮も本作の特報も川北が手がけているが、ガンヘッドDVD発売記念イベントの際、ガンヘッドの映像をなぜ使ったのかとの問いに川北は「いやぁ、なにせすごいメカが出るって聞いたもんですから。そこら辺はあまり触れないでください。」と語っている[注釈 17]。また、『ゴジラvsメカゴジラ』のタイトルロゴのデザインも異なっていた。
  • ゴジラが梅田を破壊しているシーンでは、当時完成したばかりの梅田アプローズタワーや毎日放送茶屋町新社屋がアップで映っている[注釈 18]。前者は制作された東宝の系列である阪急の施設である。
  • 冒頭のナレーションは、『ゴジラvsビオランテ』から『vsデストロイア』まで予告編のナレーターを務めた小林清志が担当した。
  • ゴジラの熱線の角度について説明するシーンやメカゴジラのシミュレーション映像では、『ゴジラvsキングギドラ』や『ゴジラvsモスラ』の映像が使われている。
  • 日本旅行とのタイアップにより、ファンがロケに参加する「幕張エキストラツアー」が実施された[68]
  • 劇中に登場する新聞記事には見出しに「灰の海 四日市、京都壊滅」とあり、「長い間ゴジラ襲撃から逃れてきた京都もついに壊滅という被害をうけるに至った」とある。四日市市~大津市~京都市~大阪市への襲撃で死者二千五百二十三人・行方不明者七千八百二十一人を出し、四日市ではゴジラが伊勢湾に出現から僅か十数分で上陸してしまい十分に対策が出来ないまま避難警報を発令。市民の避難途中にゴジラが上陸するかたちになった為、三重県で約一千二百人の死傷者を出してしまったと記述されている。

コミカライズ[編集]

講談社ボンボンKCにて刊行、ストーリー構成:安井尚志、作画:川石てつや

小学館てんとう虫コミックススペシャルから刊行、作画:坂井孝行

講談社版では五条梓が未登場で三枝美希がヒロイン務めており、小学館版ではメカゴジラ、ガルーダのデザインや設定が映画と違う、三枝美希が登場せず、『ゴジラvsビオランテ』の登場人物である黒木特佐が活躍するなど、それぞれ独自のストーリーが描かれている。

関連グッズ[編集]

光るゴジラ!
蓄光仕様のミニフィギュア。全15種で、各4色カラーバリエーションが存在する[76]
入場者プレゼントとして配布されたほか、翌年には食玩「ゴジラ誕生」として再発売された[76]

受賞歴[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 書籍『ゴジラ画報』では、「1時間40分」と記述している[1]
  2. ^ キャッチコピーもシリーズの終了を意味するものであった[出典 3]。ただし、シリーズの新たな方向性を模索するための期間という想定であった[12]
  3. ^ DVD、Blu-rayには当時の5.1ch音声もマルチオーディオで収録。
  4. ^ 決定稿の脚本に記載がある[29]。完成した作品にない箇所についても撮影されたことについては大河原孝夫の言及がある[30]
  5. ^ 書籍『ゴジラ大辞典』では、「55歳」と記述している[38]
  6. ^ 同じく佐原が演じた『ゴジラvsキングギドラ』の防衛庁長官と同一人物だとする説がある[40]
  7. ^ 資料によっては、名称をF-16<改>[46]F-16CCV[50]と記述している。
  8. ^ 資料によっては、名称を74式戦車改と記述している[50]
  9. ^ 書籍『平成ゴジラクロニクル』では、名称を翼竜ロボと記述している[46]
  10. ^ 書籍『平成ゴジラクロニクル』では、名称をGフォースヘリと記述している[46]
  11. ^ 書籍『テレビマガジンビジュアル全集ゴジラVSメカゴジラ』では、「シリーズ初共演」と称している[22]
  12. ^ 書籍『テレビマガジンビジュアル全集 ゴジラVSメカゴジラ』では、「4月20日」と記述している[70]
  13. ^ 書籍『テレビマガジンビジュアル全集 ゴジラVSメカゴジラ』では、「5月25日から6月10日」と記述している[70]
  14. ^ 書籍『テレビマガジンビジュアル全集 ゴジラVSメカゴジラ』では、「6月28日から7月22日」と記述している[70]
  15. ^ 書籍『平成ゴジラクロニクル』では、前作『ゴジラvsモスラ』がヒットした効果によるものと推測している[72]
  16. ^ 壊しきれなかった部分は、スタッフが怪獣になりきって壊したという[72]
  17. ^ 『ガンヘッド』の映像は無断で使用していた。
  18. ^ アップで写っているMBSのロゴは2011年にCI導入により変更後数年残されていたが隣接の新館完成時に撤去されている。

出典[編集]

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出典(リンク)[編集]

参考文献[編集]

  • 『ゴジラVSメカゴジラ超全集』構成 間宮尚彦、小学館てれびくんデラックス 愛蔵版〉、1993年12月1日。ISBN 4-09-101439-9
  • テレビマガジンビジュアル全集 ゴジラvsメカゴジラ』構成・執筆・編集 岩畠寿明、小野浩一郎(エープロダクション)、講談社〈講談社ヒットブックス43〉、1993年12月30日。ISBN 4-06-177741-6
  • 『ゴジラVSメカゴジラ』東宝〈東宝SF特撮映画シリーズVOL.8〉、1993年。ISBN 4-924609-45-5
  • テレビマガジン特別編集 誕生40周年記念 ゴジラ大全集』構成・執筆:岩畠寿明(エープロダクション)、赤井政尚、講談社、1994年9月1日。ISBN 4-06-178417-X
  • スタジオ・ハード『ゴジラvsGフォース 超兵器マニュアル』メディアワークス、1995年。ISBN 4073026984
  • 『東宝編 日本特撮映画図鑑 BEST54』特別監修 川北紘一成美堂出版〈SEIBIDO MOOK〉、1999年2月20日。ISBN 4-415-09405-8
  • 『ゴジラ画報 東宝幻想映画半世紀の歩み』竹書房、1999年12月24日(原著1993年12月21日)、第3版。ISBN 4-8124-0581-5
  • 『円谷英二特撮世界』勁文社、2001年8月10日。ISBN 4-7669-3848-8
  • 『東宝特撮メカニック大全1954-2003』監修 川北紘一、新紀元社、2003年4月10日。ISBN 978-4-7753-0142-5
  • 『平成ゴジラ クロニクル』川北紘一 特別監修、キネマ旬報社、2009年11月30日。ISBN 978-4-87376-319-4
  • 『平成ゴジラパーフェクション』監修:川北紘一、アスキー・メディアワークス〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2012年2月10日。ISBN 978-4-04-886119-9
  • 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2
  • 『ゴジラ大辞典【新装版】』野村宏平 編著、笠倉出版社、2014年8月7日(原著2004年12月5日)。ISBN 978-4-7730-8725-3
  • 『オール東宝メカニック大図鑑』洋泉社〈洋泉社MOOK 別冊映画秘宝〉、2018年6月14日。ISBN 978-4-8003-1461-1

外部リンク[編集]