新・三等重役

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新・三等重役』(しん・さんとうじゅうやく)は、源氏鶏太による日本小説。また、同作を原作とした1959年(昭和34年)製作・公開の日本の長篇劇映画、およびそれに続く1960年(昭和35年)製作・公開の『新・三等重役 旅と女と酒の巻』、『新・三等重役 当るも八卦の巻』、『新・三等重役 亭主教育の巻』の全4作のシリーズ。また、同作を原作としたテレビドラマ。源氏の小説『三等重役』(1951年 - 1952年)の続篇である。

略歴・概要[編集]

小説『新・三等重役』は、源氏鶏太が週刊誌『サンデー毎日』(毎日新聞社)に1958年(昭和33年)11月2日号から1960年(昭和35年)6月19日号に連載した、毎週読みきりで長篇小説を成す形式の小説である。

本作に関しても映画化され、前作の映画化で人気を得た森繁久彌を主演とした物語となっている。また後に複数回、テレビドラマ化もされた[1]

小説[編集]

あらすじ[編集]

大阪東淀川区にある「ワールドテレビ」「ワールドラジオ」等の製造・販売をする世界電機工業株式会社。

沢村専務の悩みは、前社長の妻であり大株主の宮口鶴子である。鶴子は些細な事(受付嬢が自分の事を認識していない等)で会社へ乗り込み、色々な問題を引き起こす。

沢村はオールド・ミスの箱田章子と坂口社長と共に問題を解決していく。

登場人物[編集]

沢村四郎
専務。43歳。酒好き。10年前に妻とは死別。以来独身であるため、箱田が独身であると共に社内の七不思議に数えられている。
昇進のきっかけは坂口が用を足している時に沢村が買収を断っている会話を聞いたため。
箱田章子
社内随一のオールドミス。1946年入社。女子社員の親睦団体「みどり会」会長。
沢村の抱える問題の解決に力を貸しているため、坂口からは「忠臣箱田章子」と呼ばれている。
宮口鶴子
創業者宮口五平の妻であり、大株主(資本金五億円の内二億円を一人で持っている)。芦屋に住んでいる。「みどり会」の名誉顧問。
宮口理美子
22歳。一時期世界電機に勤務していた。所属は総務課。
創業者の娘ではあるが偉ぶった所が無く思いやりがある。(武田が馬鹿にされないようにして欲しいと箱田にお願いした件など。)
坂口貞二郎
社長。沢村を営業部長から専務に昇進させた。既婚。
南部太郎
秘書。35歳。既婚。(妻は元総務課の岡崎しげ子)
本間紀子、清沢美津子
鶴子の女子社員教育に参加。「みどり会」の副会長。
米倉幸子
総務課社員。鶴子の女子社員教育に参加。
渡辺新子
受付嬢。鶴子を飲み屋の女将と間違えた。鶴子の女子社員教育に参加。
荒尾年男
厚生課課長。45歳。4年前に入社。鶴子の甥。女好きであり、前の会社を辞めたのもそれが原因。
山崎岸子
入社二年目の厚生課社員。荒尾の交際相手。掃除当番は浜名と組んでいるのだが、掃除をしない。
浜名智子
入社一年目の厚生課社員。実家は雑貨屋。荒尾と山崎の関係を箱田に相談する。
八代波吉
営業部社員。28歳。鬼塚の浮気を許すよう鬼塚宅へ出向き、三日間絶食をした。
鬼塚熊平
神田にある電気製品卸問屋「鬼塚商会」社長。恐妻家だが、浮気癖がある。
鬼塚麻子
熊平の妻。浮気に激怒し夫を自宅に監禁状態にした。
鬼塚舞子
熊平の娘。
久美子
鬼塚の浮気相手。
武田彦太郎
総務課社員。理美子に好かれるために理美子を特別扱いする。
古池ふみ子
武田の向かいの席にいる社員。箱田に次ぐ社内第二のオールドミス。武田に金を貸す。
太田雅代子
バー「青苑」のホステス。福岡出身。沢村の九州旅行に同行する。
戸山吉造
門司の戸山電器店のオーナー。元々は世界電機工業の経理部長だったが、100万円を横領した。
戸山みつ子
吉造の妻。元々は梅田の料理屋に勤務。
神田のぶ子
バー「ワールド」のママ。宮口五平の不倫相手で、一平という子供がいる。
伊勢泰治
仕入部社員。33歳。妻・春子との間に二人の子供がいる。辻倉との間に融資の契約を結んだ。
辻倉伊助
テレビアンテナ製造会社辻倉製作の社長。兼子という妻がいる。
江畑
仕入部部長。酒も女も嫌いと公言している。
桃山春子
三代目ミス・ワールド(世界電機の広告モデル)。
皆川忠雄
宣伝部社員。28歳。
間宮
桃山と駆け落ちした相手。
小菅桂子
間宮の婚約者。
武田宇宙
占い師。鶴子は会社の顧問にしようとしている。
藤沢典雄
埴輪の研究者。28歳。理美子の交際相手。洋子という妹がいる。辻倉兼子の親戚にあたる。
青山雄吉
世界実業の御曹司。藤沢のクラスメート。理美子の見合い相手。

映画[編集]

新・三等重役[編集]

新・三等重役
監督 筧正典
脚本 沢村勉
原作 源氏鶏太
製作 藤本真澄
三輪礼二
出演者 森繁久彌
音楽 馬渡誠一
撮影 遠藤精一
編集 岩下広一
製作会社 東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 1959年8月9日
上映時間 91分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
次作 新・三等重役 旅と女と酒の巻
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『新・三等重役』(しん・さんとうじゅうやく)は、1959年(昭和34年)製作、同年8月9日公開の日本の長篇劇映画である。

スタッフ・作品データ[編集]

キャスト[編集]

旅と女と酒の巻[編集]

新・三等重役 旅と女と酒の巻
監督 筧正典
脚本 井手俊郎
原作 源氏鶏太
製作 藤本真澄
三輪礼二
出演者 森繁久彌
音楽 馬渡誠一
撮影 中井朝一
編集 岩下広一
製作会社 東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 1960年1月15日
上映時間 85分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 新・三等重役
次作 新・三等重役 当るも八卦の巻
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『新・三等重役 旅と女と酒の巻』(しん・さんとうじゅうやく たびとおんなとさけのまき)は、1959年(昭和34年)製作、1960年(昭和35年)1月15日公開の日本の長篇劇映画である。

スタッフ・作品データ[編集]

キャスト[編集]

当るも八卦の巻[編集]

新・三等重役 当るも八卦の巻
監督 杉江敏男
脚本 井手俊郎
原作 源氏鶏太
製作 藤本真澄
三輪礼二
出演者 森繁久彌
音楽 神津善行
撮影 鈴木斌
編集 小畑長蔵
製作会社 東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 1960年4月26日
上映時間 84分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 新・三等重役 旅と女と酒の巻
次作 新・三等重役 亭主教育の巻
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『新・三等重役 当るも八卦の巻』(しん・さんとうじゅうやく あたるもはっけのまき)は、1960年(昭和35年)製作、同年4月26日公開の日本の長篇劇映画である。

スタッフ・作品データ[編集]

キャスト[編集]

亭主教育の巻[編集]

新・三等重役 亭主教育の巻
監督 杉江敏男
脚本 井手俊郎
原作 源氏鶏太
製作 藤本真澄
三輪礼二
出演者 森繁久彌
音楽 神津善行
撮影 鈴木斌
編集 小畑長蔵
製作会社 東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 1960年7月12日
上映時間 90分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 新・三等重役 当るも八卦の巻
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『新・三等重役 亭主教育の巻』(しん・さんとうじゅうやく ていしゅきょういくのまき)は、1960年(昭和35年)製作、同年7月12日公開の日本の長篇劇映画である。シリーズ全4作の最終篇である。

スタッフ・作品データ[編集]

キャスト[編集]

テレビドラマ[編集]

NET(1959年)版[編集]

1959年11月5日 - 1960年10月27日の毎週木曜日19時30分 - 20時に、日本教育テレビ(NET)で製作・放送された。全52回。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

ほか

NET 木曜19時台後半枠
前番組 番組名 次番組
新・三等重役

朝日放送(1961年)版[編集]

1961年3月3日3月10日の20時30分 - 21時に朝日放送(ABC)『松竹新喜劇ヒットシリーズ』の一編として製作、TBS系列で放送された。全2回。

キャスト[編集]

日本テレビ(1966年)版「新・新三等重役」[編集]

新・新三等重役』のタイトルで、1966年4月27日 - 7月27日の毎週水曜日20時 - 20時56分に、日本テレビで製作・放送された。全13回。映画版と同じスタッフが製作に参加している。

なお終了後は、同年10月までは定時番組を置かず、プロ野球中継を放送した。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

日本テレビ 水曜20時枠
前番組 番組名 次番組
新・新三等重役
プロ野球中継
(20:00 - 21:26)

遊撃戦

参考文献[編集]

関連事項[編集]

[編集]

  1. ^ テレビドラマデータベースより
  2. ^ 国立国会図書館NDL-OPAC、「新・三等重役」検索結果、国立国会図書館、2009年11月13日閲覧。

外部リンク[編集]