今津寛介
| 今津 寛介 いまず ひろすけ | |
|---|---|
|
内閣府地方創生推進室より公表された肖像 | |
| 生年月日 | 1976年12月12日(48歳) |
| 出生地 |
|
| 出身校 | 中央大学経済学部経済学科 |
| 前職 |
衆議院議員秘書 NPO法人職員[1] |
| 所属政党 | 無所属 |
| 親族 |
父・今津寛(衆議院議員) 兄・今津寛史(北海道議会議員) |
| 公式サイト | 今津 寛介 Offical Site 【公式】今津寛介事務所 |
| 当選回数 | 2回 |
| 在任期間 | 2021年9月26日 - 現職 |
今津 寛介(いまず ひろすけ、1976年〈昭和51年〉12月12日 - )は、日本の政治家。北海道旭川市長(2期)。父は防衛庁副長官や衆議院議員を務めた今津寛[2]。兄は北海道議会議員の今津寛史[3]。
来歴
[編集]北海道旭川市出身。旭川市立明星中学校、旭川龍谷高等学校卒業。高校時代は野球部に所属。1999年3月、中央大学経済学部経済学科卒業[4]。
2003年11月の衆院選で父の今津寛が7年ぶりに国政に復帰。同月、父の秘書となる。2017年10月の衆院選で今津寛は落選し、政界を引退。2018年1月、寛介は沖縄4区の西銘恒三郎の秘書となる[4]。
2018年11月に行われた旭川市長選挙に自由民主党・新党大地の推薦で立候補するも現職の西川将人に敗れ落選[5]。
2021年7月27日、西川は8月中に市長を辞職し、年内に行われる第49回衆議院議員総選挙に立憲民主党公認で北海道6区から出馬することを表明した[6]。7月30日、今津は西川の辞職に伴って行われる旭川市長選挙に立候補する意向を表明[7]。9月26日に行われた市長選に自民・公明・維新・大地の推薦で立候補し[8]、西川から後継指名を受けた前北海道議会議員で元旭川市議会議長の笠木薫(立憲・国民・社民推薦)を大差で制し、初当選した[9][10][11][12][13]。同市長選での自民党系候補としては菅原功一以来15年ぶりの勝利となった[14]。
※当日有権者数:284,487[9]人 最終投票率:49.45[9]%(前回比:
1.97[15]pts)
| 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 今津寛介 | 44[16] | 無所属[16] | 新[16] | 83,836[16]票 | 60.3[15]% | 推薦:自由民主党・公明党・日本維新の会・新党大地[16] |
| 笠木薫 | 64[16] | 無所属[9] | 新[9] | 55,103[16]票 | 39.7[15]% | 推薦:立憲民主党・国民民主党・社会民主党[16] |
2025年7月15日、旭川市内で開かれた市政報告会において、2期目を目指して同年9月の旭川市長選挙に出馬することを表明した[17]。同年8月31日に告示され、今津のほか元旭川市議会議員の野村パターソン和孝、日本共産党旭川地区委員長の石田尚利が立候補した[18]。選挙戦では人口減少対策、旭川市総合体育館の新アリーナへの建て替え計画が主な争点となり、今津は高校生までの医療費無償化やLCC(旭川-成田間)の誘致といったこれまでの市政運営の実績をアピールし、民間主導による新アリーナ建設を目指す旨を主張した[19]。対する野村は柔軟な働き方の提案による移住者呼び込みを、石田は学校給食費値下げなどを訴えた[19]。その後、同年9月7日に投開票され、野村、石田の両候補を破り2選[19]。また同日、旭川市議会議員補欠選挙が執行[20]。旭川市議会で与野党の議席数がそれぞれ17議席と拮抗している中で与党系新人の石川正貴(自由民主党)、野党系新人の古谷匡隆(立憲民主党)、無所属新人の永瀬充が立候補し[20]、与党系新人の石川が当選した[21]。
※当日有権者数:271,549[22]人 最終投票率:41.53[22]%(前回比:
7.92[19]pts)
| 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 今津寛介 | 48[19] | 無所属[22] | 現[22] | 78,884[22]票 | 71.22% | 推薦:自由民主党北海道支部連合会・公明党旭川総支部[19] |
| 野村パターソン和孝 | 40[19] | 無所属[22] | 新[22] | 19,031[22]票 | 17.18% | |
| 石田尚利 | 56[19] | 無所属[22] | 新[22] | 12,854[22]票 | 11.60% |
人物・市政
[編集]統一教会との関係
[編集]- 2018年9月の旭川市長選挙の際、支援者の案内で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の施設を訪問した[23]。
- 2021年7月27日、今津は、西川将人の辞職に伴う旭川市長選挙への出馬を表明[6]。同年8月、支援者の要請で統一教会の施設を訪問した[23]。
- 同年8月28日、市長選に向けた政策一覧を記者会見の形で発表。教団関連団体の「旭川家庭教育を支援する会」(会長:東国幹)から要請を受け、家庭教育支援推進条例の制定[注 1]を選挙公約に掲げた[29][30]。「旭川家庭教育を支援する会」を立ち上げた統一教会の旭川家庭教会総務部長のMと今津は、今津が衆議院秘書を務めていた頃から互いに面識があった[31]。市長選挙は9月26日に行われ、今津は初当選を果たした。
- 同年11月5日、「旭川家庭教育を支援する会」は今津に顧問就任を打診。今津は11月25日付で同団体の顧問となった[32][33]。また、前述のMが2019年に立ち上げ、代表を務める市民団体「同性婚問題を考える旭川の会」[34]の顧問にも就任した[35]。
- 同年11月、東京の教団の幹部と面会し、市長選挙の当選を祝うことばをかけられた[36]。
- 2022年7月5日、前述のMは、統一教会関連団体の天宙平和連合主催のサイクリングイベント「ピースロード」を7月20日に開催するにあたり、出発式を行うための旭川駅前広場の利用申請書を旭川市役所に提出。市は翌6日、ただちにこれを承認するが、ピースロード実行委員会は安倍晋三が射殺されたことを受け、イベントを中止した[31]。
- 同年7月8日の安倍晋三銃撃事件発生後、統一教会と自民党との繋がりがメディアで取り沙汰される中、自民党幹事長の茂木敏充は7月26日の会見で「統一教会と自民党は組織的な関係は一切ない」と断言した[37]。そうした中、ネット上では、Google ストリートビューを用いて、統一教会関連の施設を確認し、建物に張ってある自民党議員のポスターを探す作業がTwitterなどを通じて広まった。作業の過程で、旭川市の旭川家庭教会の玄関に今津、衆議院議員の東国幹、前市議の木下雅之の三連ポスターが貼られていたことが判明した[38][31]。
その他
[編集]- 2021年2月に旭川市内で発生した中学生いじめ凍死事件について、市教育委員会が第三者委員会を設けているいじめの有無などの調査について、今津は同年10月28日の市議会で「私としてはいじめであると認識している」とする自身の見解を述べ、それを踏まえて調査するよう第三者委に指示したと述べた。これに対し、市政野党の立憲・共産両会派は「いじめ問題の政治利用だ」と批判した。10月31日投開票の第49回衆議院議員総選挙の北海道6区では当該事件も争点の一つとなったが、今津は取材に対して、「(政治利用の意図は)ありません」と否定した[39]。
- 2021年9月の旭川市長選挙の期間中、市内の投票所の「投票管理者」を務めていた70代男性が今津への票のとりまとめを呼びかける応援演説を行ったとして、公職選挙法違反の疑いで10月に書類送検された。この男性は今津の支援者の1人だったということで、今津は10月21日の会見で陳謝した[40]。2022年1月27日、公選法違反の罪で70代男性が略式起訴された[41]。
選挙歴
[編集]| 当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 落 | 2018年旭川市長選挙 | 2018年11月11日 | 41 | ーー | 無所属 | 5万5302票 | 40.47% | 1 | 2/2 | / |
| 当 | 2021年旭川市長選挙 | 2021年9月26日 | 44 | ーー | 無所属 | 8万3836票 | 60.34% | 1 | 1/2 | / |
| 当 | 2025年旭川市長選挙 | 2025年9月7日 | 48 | ーー | 無所属 | 7万8884票 | 71.22% | 1 | 1/3 | / |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “旭川市長選/旭川市議補選 市長選、新人2氏が出馬 衆院選前哨戦、与野党争う /北海道”. 毎日新聞デジタル (毎日新聞社). (2021年9月20日) 2021年9月30日閲覧。
- ^ 「政治家の息子はなぜ政治家に?「落選した父の背中見て」「後援会に」」『朝日新聞デジタル』朝日新聞社、2022年4月28日。2024年4月8日閲覧。
- ^ “今津ひろすけ”. www.facebook.com. 2024年4月8日閲覧。
- ^ a b “市長プロフィール・経歴”. 旭川市. 2023年2月22日閲覧。
- ^ “旭川市長選挙投開票結果”. 旭川市 (2018年12月6日). 2021年9月30日閲覧。
- ^ a b “西川将人・旭川市長 次期衆院選、北海道6区からの出馬表明”. 毎日新聞 (2021年7月27日). 2023年2月20日閲覧。
- ^ “旭川市長選挙 今津寛介氏 自民党推薦で立候補へ”. NHK (2021年7月30日). 2021年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月22日閲覧。
- ^ “旭川市長選 15年ぶり新人対決 舌戦熱く”. 北海道新聞. (2021年9月19日) 2021年9月30日閲覧。
- ^ a b c d e “旭川市長選挙 開票速報”. 旭川市ホームページ. 旭川市選挙管理委員会事務局 (2021年9月27日). 2025年9月17日閲覧。
- ^ “旭川市長に今津氏 自公推薦 与野党対決制す”. 北海道新聞. (2021年9月27日) 2021年9月30日閲覧。
- ^ “「イジメ問題の真相解明」公約掲げ旭川市長選圧勝 当確直後の今津寛介氏に小川泰平氏が直電エール(まいどなニュース)”. Yahoo!ニュース. 2021年10月29日閲覧。
- ^ “旭川市長に今津氏 自公推薦 与野党対決制す”. www.hokkaido-np.co.jp. 2021年10月29日閲覧。
- ^ “自民、衆院選に弾み 旭川市長選、今津氏初当選 立憲、迫られる態勢立て直し /北海道”. 毎日新聞. 2021年10月29日閲覧。
- ^ “北海道旭川市長選で今津氏が初当選、自民が支援、野党系候補破る”. 朝日新聞. (2021年9月27日) 2021年9月30日閲覧。
- ^ a b c “<北海道>旭川市長選挙”. 選挙ドットコム. イチニ. 2025年9月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “旭川市長選挙”. 日本放送協会 2025年9月17日閲覧。
- ^ “旭川市長選挙 2期目を目指す現職の今津寛介氏が立候補表明”. NHK NEWS WEB (日本放送協会). (2025年7月15日). オリジナルの2025年7月16日時点におけるアーカイブ。 2025年8月3日閲覧。
- ^ “旭川市長選挙は15年ぶり“3人の争い”に_現職と新人2人が立候補_地域活性化・物価高対策・アリーナ建設などが争点に【9月7日投開票】〈北海道〉”. FNNプライムオンライン (フジニュースネットワーク). (2025年8月31日). オリジナルの2025年9月7日時点におけるアーカイブ。 2025年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “旭川市長選 現職の今津氏が再選 1期目の実績に評価”. 北海道新聞デジタル (北海道新聞社). (2025年9月7日). オリジナルの2025年9月8日時点におけるアーカイブ。 2025年9月7日閲覧。
- ^ a b 後藤耕作、鈴木誠、弓場敬夫「3氏立候補の市議補選 1議席争い 演説に熱」『北海道新聞』北海道新聞社、2025年9月4日、14面。
- ^ 「旭川市議補選 石川氏初当選」『北海道新聞』北海道新聞社、2025年9月9日、14面。
- ^ a b c d e f g h i j k “旭川市長選挙 開票速報”. 旭川市ホームページ. 旭川市選挙管理委員会事務局 (2025年9月8日). 2025年9月8日閲覧。
- ^ a b “旭川市の今津市長 旧統一教会の施設を過去に3回訪問”. NHK (2022年8月30日). 2022年8月31日閲覧。
- ^ 太田理英子 (2022年9月3日). “安倍元首相と旧統一教会系が共鳴した「家庭教育支援法案」の危うさ 地方でも推進し10県6市では条例化”. 東京新聞. 2023年2月20日閲覧。
- ^ “和歌山市 令和4年12月 定例会 12月07日-03号”. 和歌山市議会 会議録検索システム. 2023年2月26日閲覧。
- ^ “真の父母様と統一運動の歴史 1970-1989”. 光言社. 2022年10月12日閲覧。
- ^ “家庭教育支援条例・支援法がなぜ必要なのか ―子供の健全な発達を保障するための支援―(初出:『月刊En-ichi』2018年6月号)”. 平和政策研究所 (2020年5月20日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ “月刊En-ichiご紹介”. En-ichi教育フォーラム. 2023年2月27日閲覧。
- ^ “旭川市 令和4年 第4回定例会 12月12日-02号”. 旭川市議会 会議録検索システム. 2023年2月22日閲覧。
- ^ “政策発表記者会見を行いました!”. 旭川市長 今津ひろすけ オフィシャルブログ (2021年8月28日). 2023年2月20日閲覧。
- ^ a b c “旭川市 令和4年 第4回定例会 12月14日-04号”. 旭川市議会 会議録検索システム. 2023年2月22日閲覧。
- ^ “旭川市 令和4年 第3回定例会 09月26日-05号”. 旭川市議会 会議録検索システム. 2023年2月22日閲覧。
- ^ “旭川市の「家庭教育支援条例」停滞必至 東氏会長の制定目指す会が旧統一教会と接点”. 北海道新聞 (2022年8月22日). 2023年2月20日閲覧。
- ^ “同性婚問題を考える旭川の会”. 旭川市民活動情報サイト 旭川市市民活動交流センターCoCoDe. 2023年2月20日閲覧。
- ^ 比嘉洋 (2023年3月9日). “同性婚反対の団体、役員名簿に後の市長の名前が 旧統一教会の影”. 毎日新聞. 2023年3月9日閲覧。
- ^ “旭川市・今津寛介市長 旧統一教会の幹部から当選祝いの言葉を受けるなど交流 今後つながり断つと釈明”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年8月30日). 2022年8月31日閲覧。
- ^ “自民 茂木幹事長「旧統一教会と党は組織的な関係はない」”. NHK. (2022年7月26日) 2022年7月30日閲覧。
- ^ HTB北海道ニュース (2022年8月30日). “旧統一教会・元信者の旭川市議がHTBのインタビューで語る 政務活動費でセミナー参加「地方自治に資する」”. YouTube. 2023年2月20日閲覧。
- ^ 北海道新聞(道北)17面,2021年10月29日発行
- ^ “旭川市長選 投票所の管理者書類送検で市長陳謝”. NHK (2020年10月21日). 2021年10月23日閲覧。
- ^ “違法演説の罪で略式起訴 旭川市長選の投票管理者”. 産経新聞 (2022年1月27日). 2022年1月30日閲覧。
外部リンク
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