「宇都宮駅」の版間の差分

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2020年2月14日 (金) 22:26時点における版

宇都宮駅
正面 (2018年2月)
うつのみや
Utsunomiya

地図

宇都宮駅の位置(栃木県内)
宇都宮駅
宇都宮駅
宇都宮駅位置図(栃木県)
所在地 栃木県宇都宮市川向町1-23
北緯36度33分32.02秒 東経139度53分54.05秒 / 北緯36.5588944度 東経139.8983472度 / 36.5588944; 139.8983472座標: 北緯36度33分32.02秒 東経139度53分54.05秒 / 北緯36.5588944度 東経139.8983472度 / 36.5588944; 139.8983472
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
日本貨物鉄道(JR貨物)
電報略号 ミヤ
駅構造 高架駅(新幹線)
地上駅(在来線)
ホーム 2面2線(新幹線)
3面5線(在来線)
乗車人員
-統計年度-
38,324人/日(降車客含まず)
-2018年-
開業年月日 1885年明治18年)7月16日
乗入路線 5 路線
所属路線 東北新幹線
山形新幹線
キロ程 109.5 km(東京起点)
小山 (28.9 km)
(48.3 km) 那須塩原
所属路線 東北本線宇都宮線
烏山線直通含む)
キロ程 109.5km(東京起点)
東京から尾久経由で109.7 km
雀宮 (7.7 km)
(6.2 km) 岡本
所属路線 日光線
キロ程 0.0 km(宇都宮起点)
(4.8 km) 鶴田
備考 直営駅管理駅
みどりの窓口
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夜の西口(2019年1月)
夜の西口(2019年1月)
東口(2009年1月)
東口(2009年1月)

宇都宮駅(うつのみやえき)は、栃木県宇都宮市川向町(かわむこうちょう)にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)および日本貨物鉄道(JR貨物)のである[1][2][3][4]事務管コードは▲411012[5]

乗り入れ路線

東日本旅客鉄道宇都宮駅の所属路線は、東北本線日光線東北新幹線山形新幹線および秋田新幹線である[3][6][7][8][9][10]。なお、正式な線路名称上では東北新幹線は東北本線に包括され、山形新幹線、秋田新幹線という線路名称は存在しない[11]。また2002年の東北新幹線八戸延伸開業以降、秋田新幹線の全列車は当駅には停車しない。

当駅は1885年明治18年)7月16日日本鉄道第二区線の駅として開業、1890年(明治23年)6月1日には同じく日本鉄道が宇都宮駅から日光に至る支線を開業し、国有化後の1909年(明治42年)10月12日、日本鉄道第二区線および日光に至る支線の線路名称はそれぞれ東北線および日光線と制定された。その後、国有鉄道時代の1982年昭和57年)6月23日には東北新幹線の開業と同時に東北新幹線の駅となり、分割民営化され東日本旅客鉄道に継承された後の1990年平成2年)3月10日には上野-黒磯間に宇都宮線の愛称が付けられた[11][12][13][14][15]

現在、当駅には在来線の宇都宮線列車(上野駅発着、上野東京ライン[注釈 1]湘南新宿ライン[注釈 2]黒磯駅発着など)、日光線列車、烏山線列車[注釈 3]、東北新幹線「やまびこ」「なすの」、山形新幹線「つばさ」が発着し、在来線の列車はほぼ全ての列車において当駅が始発、終着駅となっている[3][11][16][17]。また、東北・北海道新幹線「はやぶさ」「はやて」および秋田新幹線「こまち」は当駅を通過するが、仙台駅盛岡駅などで改札を出ずに乗り換える場合に限り、いずれも1枚の新幹線特急券で利用可能となっている[16][17][18]

管理駅

駅長の配置された直営駅。また管理駅として、以下の駅を管理している。

歴史

  • 1885年明治18年)7月16日日本鉄道第二区線の駅として開業、第二区線の終着駅となる[12][19]。当時、栗橋駅 - 中田仮駅間の利根川架橋が未了の状態で開業したため、この間は連絡船が結んでいた。翌1886年(明治19年)6月に利根川橋梁が完成し、上野から宇都宮までが全通した[12][20]
    • 線路は当時の宇都宮市街を避けて設置され、駅は田川を挟んで対岸に設けられた。現在も駅舎及び交通・商業複合設備は線路西側にある。日本初とされる駅弁おにぎり2個にたくあんが添えてあるもの)が販売される[12][21][22]
  • 1886年(明治19年)10月1日:日本鉄道第二区線として宇都宮駅 - 那須駅(現・西那須野駅)間を延伸[20]
  • 1890年(明治23年)6月1日:現在の日光線にあたる路線が、日本鉄道により今市駅まで開通(のち日光まで延伸)[23]
  • 1902年(明治35年)4月1日:2代目の駅舎(2階建て)に改築[24]。この駅舎は京都鉄道二条駅の駅舎の模範にされた[25]
  • 1906年(明治39年)11月1日:日本鉄道が国有化される[12][19][20][23]
  • 1909年(明治42年)10月12日線路名称制定により東北本線の所属となる。日光方面の支線は日光線と命名[12][20][23]
  • 1910年(明治43年)10月15日:建設中の大日本製粉宇都宮工場を日清製粉が買収し、宇都宮駅鉄道引込線使用契約を締結[26]
  • 1925年大正14年)12月27日:駅舎の改築工事着工[24]
  • 1926年(大正15年)4月9日:駅長室の拡張工事着工[24]
  • 1945年昭和20年)7月12日宇都宮大空襲により駅舎(2代目)が焼失[24][27]
  • 1946年(昭和21年)3月10日:駅舎が木造1階建て、スレート葺きバラック建築で復旧(3代目駅舎)[24][27]
  • 1958年(昭和33年)
  • 1966年(昭和41年)7月:宇都宮駅(日清製粉宇都宮工場) - 大川駅(同鶴見工場)間でホッパ車のホキ2200形による原料小麦輸送が始まる[26][28]
  • 1973年(昭和48年)9月25日車扱貨物の取り扱い範囲を、専用線発着のみに縮小[19]
  • 1974年(昭和49年)11月1日:新幹線工事のための5代目駅舎(仮駅舎)供用開始。駅ビル「ラミア」を併設する[15][24]
  • 1980年(昭和55年)
    • 6月10日:現駅舎が完成、6代目駅舎となる[24]。駅ビル「ラミア」に和食店「どんど」(うどん・そば)が開店[29]
    • 8月1日:駅東側地区の宅地化を受け、東西自由通路が開通[24]
    • 9月5日:駅ビル「ラミア」が全面営業開始[24]
  • 1982年(昭和57年)6月23日:東北新幹線が開業し同線の駅となる[13][24][30]
  • 1983年(昭和58年)10月4日:ペデストリアンデッキが完成[24]
  • 1987年(昭和62年)
    • 4月1日国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道(JR東日本)と日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
    • 12月:駅ビル「パセオ」が開業。
  • 1990年平成2年)12月:和食店「どんど」(うどん・そば)が「パセオ」に移転[29]
  • 1994年(平成6年)2月:在来線改札に自動改札機を導入。
  • 1996年(平成8年)11月30日:日清製粉宇都宮工場が操業を停止。この頃貨物列車の発着がなくなる[26]
  • 2001年(平成13年)11月18日ICカードSuica」供用開始(大宮方面のみ)[15]
  • 2003年(平成15年)10月12日:Suica定期券による新幹線(東京 - 宇都宮、高崎間)利用開始[15][31]
  • 2004年(平成16年)10月16日:ICカード「Suica」黒磯駅までの供用開始。湘南新宿ライン、宇都宮線普通列車へのグリーン車導入、駅ホームでのグリーン券売機運用開始[15]
  • 2005年(平成17年)3月29日:在来線に発車メロディを導入。
  • 2006年(平成18年)7月8日:宇都宮線の15両編成列車の運行が当駅まで延長される。従来は小金井駅までの運行であった。
  • 2007年(平成19年)
    • 5月7日:びゅうプラザとみどりの窓口一体化工事開始。5月13日から仮設券売機を使用開始。
    • 7月30日:上記工事終了、供用開始。
  • 2008年(平成20年)
    • 1月29日:在来線Suica専用改札機使用開始。
    • 3月15日:ICカード「Suica」日光線での供用開始。
    • 11月1日:東口新駅前広場オープン。
  • 2011年(平成23年)3月:パセオを全面改装のため完全休業。
  • 2012年(平成24年)4月:パセオの売場を3階まで縮小する形でリニューアルオープン、4階以上はホテル アール・メッツ宇都宮(現・JR東日本ホテルメッツ宇都宮)として開業。
  • 2018年(平成30年)4月1日:「本物の出会い 栃木」ディスティネーションキャンペーンの一環として在来線ホームの発車メロディが期間限定で「栃木県民の歌」に変更。
  • 2019年(平成31年、令和元年)
    • 4月1日:栃木アフターディスティネーションキャンペーンの一環として在来線ホームの発車メロディが期間限定で「カリフォルニア・シャワー」に変更。
    • 6月27日:在来線ホームの発車メロディの「カリフォルニア・シャワー」が継続使用されることが発表。
    • 6月28日:びゅうプラザが閉店。この閉店により栃木県内はびゅうプラザが完全撤退となる。

駅構造

駅舎

南北に伸びる地上の東北本線(宇都宮線)、高架の東北新幹線の線路西側に沿うように建設された地上3階建ての駅舎である。うち3階設備は新幹線ホームのみで、1-2階は主に南側がJR東日本の駅施設、北側は宇都宮ステーション開発駅ビルパセオ」として利用されている。駅ビル「パセオ」と駅改札前「とちぎグランマルシェ」を中心に駅舎ビル全体で商業施設が展開されている[1][2][3][15][32][33][34]

駅施設

改札は駅舎ビル2階にあり、改札外にはみどりの窓口自動券売機(近距離・指定席券売機)・駅事務室などのほか、インフォメーションセンター(観光案内所)などが置かれている。また改札内には待合室や新幹線乗り換え改札、精算所・精算機コインロッカー多目的トイレ等が設置されている。在来線ホームは駅舎ビルの東側地上、新幹線ホームは駅舎ビル3階に敷設されており、駅改札内コンコースと各ホーム間には階段のほかエスカレーターエレベーターが設置されている。駅北東には宇都宮運転所が併設されている[1][2][3][32][35][36][37]

駅舎ビル2階には駅西口にペデストリアンデッキ、および駅東口への東西自由通路が取り付けられており、それぞれ階下はバスのりばタクシーのりばとなっている。東西両口にも階段に加えエスカレーター、エレベーターが設置されており、バリアフリー化されている[1][2][32][35]

駅構内施設

構内には駅ビルパセオやとちぎグランマルシェをはじめ、駅舎2階を中心にカフェBECK'S COFFEE SHOP(改札外および新幹線改札内)やコンビニエンスストアNewDays(在来線改札内および新幹線改札内)、喜多そば(改札外および新幹線改札内)などの商業施設各種小売店が入居している[1][3][15][32][34][38]

駅舎ビル北側1、2階に入る駅ビル「パセオ」にはカフェスターバックス)やファーストフードモスバーガー)、讃岐うどん専門店(丸亀製麺)などの飲食店のほか、スーパーマーケット成城石井)、ドラッグストアマツモトキヨシ)、菓子専門店(東京風月堂おかしのまちおか)など食料生鮮食品(以上1階)、雑貨服飾品小売店書店八重洲ブックセンター、以上2階)などが入居している。また宇都宮駅改札に面する「とちぎグランマルシェ」には土産店やNewDays、餃子専門店、足利銀行ATMなどが入居しているほか、東西自由通路口にはロッテリア宇都宮駅ビル パセオ店が出店している[33][39][40]

また3階は宇都宮みんみん、銀座コージーコーナー等が入居するレストランエリア、およびホテル アール・メッツ宇都宮フロントがあり、4階以上は同ホテルの客室となっている。

警察機関

  • 交番(KOBAN)

駅舎ビル南側1階には宇都宮東警察署宇都宮駅交番が所在する。1903年明治35年)2月に『宇都宮警察署停車場巡査派出所』として設置されたのが起源で、1982年昭和57年)6月の東北新幹線開業に際して現在の駅舎ビル1階に移設された[41]

のりば

新幹線ホームは、高架上に16両編成対応の相対式ホーム2面を有し、この間に通過線(本線)2線(2・3番線)をはさむ。

在来線ホームは単式、島式ホーム3面5線の地平ホーム(15両編成対応)となっているほか、5番線と7番線の間に貨物列車等待避線(6番線)を有する。島式ホームの7・8番線および9・10番線ホーム上にはグリーン券券売機が設置されている。

すべての新幹線ホームおよび在来線ホームには、改札階である2階コンコース間を結ぶ階段のほかエスカレーターおよびエレベーターが設置され、バリアフリーに対応している[32][36]

番線 路線 方向 行先 備考
新幹線 高架ホーム[32]
1 ■ 東北・山形新幹線 下り 郡山仙台盛岡山形新庄方面  
4 上り 大宮上野東京方面  
在来線 地上ホーム
5 日光線 - 日光方面[42] 一部列車は7番線
7 - 10 宇都宮線(東北線) 下り 黒磯・郡山方面[42] 一部列車は5番線
上り 大宮・上野・新宿横浜小田原方面[42]
上野東京ライン)(湘南新宿ライン
烏山線 - 烏山方面[42]  

(出典:JR東日本:駅構内図

  • 日中の「なすの」・「やまびこ」(※主に仙台発着かつ福島以南各停の列車、一部例外もあり)は、この駅で「はやぶさ」+「こまち」号の通過待ち合わせを行なう。またそれ以外の当駅に停車する列車においても、通過待ち合わせを行なうことがある。
  • 広大な留置線を用いて夜間留置が多数設定されている。

発車ベル・発車メロディ

  • 2005年3月29日に在来線に発車メロディを導入。曲はテイチク制作のTwilight、光と風と、木々の目覚め。
  • 2018年4月1日〜6月30日の期間限定で発車メロディが栃木県民の歌に変更。
  • 2019年4月1日〜6月30日の期間限定で発車メロディがカリフォルニアシャワーに変更。その後期間中の6月27日にJR東日本が使用継続を発表。現在導入当初の発車メロディに戻る予定はない。
  • 新幹線は現在も発車ベルのままである。


  • 5番線 カリフォルニアシャワーVerA


  • 7番線〜10番線上り カリフォルニアシャワーVerB


  • 7番線〜10番線下り カリフォルニアシャワーVerA

駅弁

宇都宮駅は、日本国有鉄道の駅構内販売機関自らの沿革において「地元業者『白木屋』がホームで発売したおにぎりが最初の駅弁である」「駅弁発祥の地」とされている(駅弁#起源も参照)[21][22]

かつては、富貴堂弁当部と松廼家の2社が営業していたが、富貴堂の撤退に伴い現在は松廼家1社のみの営業である。かつては松廼家・富貴堂の両社とも駅構内で立ち売りを行っていた[43]が、現在は消滅した。

主な駅弁は下記の通り[44]

  • 玄氣いなり
  • とりめし
  • 下野山菜弁当
  • 下野玄米弁当
  • うわさの弁当、古代米入り
  • 宮の釜めし
  • 大人の休日・駅弁発祥地より汽車辨當
  • とりめし(上)
  • 牛釜めし
  • 豚釜めし
  • 宮小町
  • 日光杉並木
  • 日光強めし
  • よくばりスタミナ弁当
  • とちぎ霧降高原牛めし

利用状況

  • 2018年度(平成30年度)の1日平均乗車人員は38,324人である[利用客数 1]
    • JRの駅としては北関東3県で最も多く、南関東1都3県を除くJR東日本管内の駅では仙台駅に次いで2番目に多い数字である。JR東日本全体では第117位となっている(2017年度)。なお旅客収入額はJR東日本で第13位(2009年度)で、東京電車特定区間以外のJR東日本の駅では仙台駅、新潟駅に次いで3番目に多い[15]
  • 新幹線 - 2018年度(平成30年度)の1日平均乗車人員は13,623人である[新幹線 1]

近年の推移は以下のとおりである。

1日平均乗車人員推移
年度 新幹線
2000年(平成12年) 36,295[利用客数 2]  
2001年(平成13年) 35,832[利用客数 3]  
2002年(平成14年) 35,136[利用客数 4]  
2003年(平成15年) 34,922[利用客数 5]  
2004年(平成16年) 34,890[利用客数 6]  
2005年(平成17年) 35,545[利用客数 7]  
2006年(平成18年) 35,773[利用客数 8]  
2007年(平成19年) 35,921[利用客数 9]  
2008年(平成20年) 35,416[利用客数 10]  
2009年(平成21年) 34,160[利用客数 11]  
2010年(平成22年) 33,985[利用客数 12]  
2011年(平成23年) 34,023[利用客数 13]  
2012年(平成24年) 35,018[利用客数 14] 12,245[新幹線 2]
2013年(平成25年) 36,176[利用客数 15] 12,685[新幹線 3]
2014年(平成26年) 35,769[利用客数 16] 12,658[新幹線 4]
2015年(平成27年) 36,421[利用客数 17] 13,010[新幹線 5]
2016年(平成28年) 36,584[利用客数 18] 13,153[新幹線 6]
2017年(平成29年) 37,586[利用客数 19] 13,456[新幹線 7]
2018年(平成30年) 38,324[利用客数 1] 13,623[新幹線 1]

駅周辺

西口から伸びる大通り。宇都宮中心市街地は写真奥。手前沿道にはオフィスビルが並ぶ。
西口から伸びる大通り。宇都宮中心市街地は写真奥。手前沿道にはオフィスビルが並ぶ。
ひびき像(JR宇都宮駅西口ペデストリアンデッキ上)と大通り方面の夜景
ひびき像(JR宇都宮駅西口ペデストリアンデッキ上)と大通り方面の夜景
JR宇都宮駅東口広場にあった頃の餃子像 2006年1月8日
JR宇都宮駅東口広場にあった頃の餃子像 2006年1月8日

宇都宮市の中心市街地は、駅西側を流れる田川の対岸1 - 2km西方に広がり、栃木県庁宇都宮市役所などの地方行政の諸主要機関や国の地方機関などが二荒山神社オリオン通り周辺の中心市街地とその周縁部に所在する。宇都宮駅西口はこの中心

市街地に面し、ビジネス客や観光客が訪れる宇都宮の玄関口である[1][2][41]

宇都宮駅は日本鉄道第二区線大宮 - 宇都宮間の開業に伴い開設されたが、当時より国内有数の人口を擁する地方都市であった宇都宮では、線路が街中(市街地)を避けた田川対岸、宇都宮の東側に謂わば追いやられた格好で設置された。一方で路線敷設工事が急ピッチで進められたこともあり駅周辺整備が十分でないまま開業となったこともあって、当初は駅と現中心街を結ぶ大通りが開通しておらず、日本鉄道第二線区の開通式に参列し栃木県庁を訪問した宮内卿伊藤博文、鉄道局長井上勝、東京府知事渡辺洪基らは田川下流部にかかる押切橋を渡って宇都宮の街中に入り県庁を目指した。その後小袋町(現在の上河原付近)と簗瀬村の土地を買い上げて道路とし、田川には宮の橋を架けることによって現在の大通りが開通した[12]

現在、駅前広場の南側ロータリーには5面のプラットホームに計18のバス乗降場とタクシー降車場が、また北側ロータリーにはタクシー乗降場と一般車両乗降場、タクシープールが設けられている。一般車両については、広場内で待機する車両への市営駐車場(20分まで無料)利用と、南側ロータリーへの進入を回避し博労町交差点(旧奥州街道との交差点)方面への走行を誘導している。当駅西口と市街中心地の間は大通りで結ばれ、関東自動車JRバス関東路線バスが頻回運行され(所要時間5分程度、運賃大人片道170円)、広い歩道も整備されている(所要時間は15分から20分程度)。大通り沿いにはビジネスビルが立ち並ぶが、一歩路地裏に入ると寺社が林立し、城下町宇都宮の面影を残している。なお西口は北関東最大の都市でありながら駅前として「みにくい景観25選」の1位に選ばれてしまった経緯があり、老朽化が著しい建物の乱立やの混在する看板などで景観の悪化が深刻な状態であり再開発が急がれている。西口第四B地区の住宅棟とホテル棟の建設が進められており、うちホテル棟は2010年平成22年)12月1日に開業し、住宅棟も同年度中には竣工する計画となっている[1][2][45][46][47][48] [49][50]

一方、宇都宮駅東口は、宇都宮駅開業時より構内の車両留置線や貨物の積み下ろし設備等として機能してきた用地を、1971年昭和46年)に宇都宮貨物ターミナル駅へと移転し、また車両基地宇都宮運転所の機能の一部を田端運転所に移し、余剰となった線路跡地に設置されたものである。東口地区再開発事業の開始とともに20線を超えた留置線も撤去され、2008年平成20年)11月1日には宇都宮東警察署交番『宇都宮駅東口KOBAN』、バスのりば、タクシーのりば、一般車乗降場が新設された。2つのプラットホームに6つのバスのりば、タクシー乗降所、および一般車両乗降場が設けられている。また再開発にあわせて川向町および東宿郷一丁目のそれぞれ一部の町名称が変更され、市の公募により宮みらいと命名された。

東口地区整備事業は「人・もの・情報」などの交流と賑わいの創出、都市の魅力の向上などに資する多様で高次な都市機能の導入や、県都の顔として風格のある象徴的な都市景観の形成を目的としている。

2018年6月21日-宇都宮駅東口地区整備事業者選定委員会において審査が行われ優先交渉権者が決定された。

内容は以下のとおり。

中央街区① 複合施設 地上14階ビル、コンベンション施設 地上4階(2000人規模収容ホール)、交流広場。

中央街区② 複合施設 地上25階ビル、医療施設 地上6階ビル。

南街区 分譲マンション 地上20階、市営自転車駐車場。

※今後の設計等により変更となる可能性あり。

宇都宮駅周辺の主な施設は以下のとおり[1][2][51][52][53]

西口

近接地区(川向町、駅前通り)

近接地区(今泉)

北部地区

南部地区

  • 善願寺(大豆三粒の金仏、南大通一丁目)
  • ホテルサンロイヤル宇都宮(南大通四丁目)

中心市街地地区

中心市街地西部地区

東口

近接地区(宮みらい、宿郷、東宿郷)

  • 東口バス乗り場 - 駅東地区へ向かうバスも、一部を除き大半は西口を発着する。(宮みらい)
  • 宇都宮中央病院(東宿郷二丁目)
  • 宇都宮ポートホテル - イシン・ホテルズ・グループ(東宿郷二丁目)
  • ホテルエストイン(宿郷一丁目)
  • ホテルサンシャイン(東宿郷二丁目)
  • 宇都宮宿郷郵便局(東宿郷二丁目)
  • カルナショッピングセンター(宿郷三丁目)
  • 宇都宮東郵便局(宿郷三丁目)

北東地区(元今泉)

  • TSUTAYA 宇都宮駅東口店(元今泉四丁目)
  • 宇都宮市役所駅東出張所(元今泉五丁目)
  • 駅東公園、宇都宮市体育館(元今泉五丁目)
  • 栃木県立宇都宮白楊高等学校(元今泉八丁目)
  • 栃木県立宇都宮産業展示館(マロニエプラザ)(元今泉六丁目)
  • ヤマダ電機 テックランド宇都宮本店(元今泉三丁目、徒歩10分)

南西地区(峰、陽東)

なお、当初東口の出口階段下のタクシー乗り場前にあった餃子像は、2008年11月の東口新駅前広場オープンの前に西口バス乗場に移動された。移設作業中の同10月6日に事故により破損したが、同11月1日]の餃子祭までに石材業者により修復された[54][55]

東武宇都宮駅との位置関係

市街地の東部・田川の対岸に建設された当駅と宇都宮中心市街地の西部に立地する東武宇都宮駅とは西に約1.5km離れており、徒歩の場合、大通りやオリオン通りなどを経由して約20分を要する。

路線バス

西口に市内各地への路線バスや高速バス羽田空港成田空港名古屋京都大阪水戸方面)のターミナルがある。東口には駅東地区に向かう一部路線バスの停留所があるが、便数は限られている[45][56][57][58][59]

当駅から3キロ以上離れた宇都宮清原球場プロ野球などの試合が開催されるときは無料のシャトルバスが運行される。無料で乗れることからロータリーが混雑する光景も見られる。

舞台となった作品

JR東日本が提供しているロケーションサービスの一環として、宇都宮駅でも種々の作品で撮影が行われている[15][60]

2009年度

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
■ 東北・山形新幹線
小山駅 - 宇都宮駅 - 那須塩原駅
宇都宮線
通勤快速・快速(「ラビット」を含む)
雀宮駅 - 宇都宮駅
普通
雀宮駅 - 宇都宮駅 - 岡本駅
烏山線(当駅 - 宝積寺駅間は東北本線)
宇都宮駅 - 岡本駅
日光線
宇都宮駅 - 鶴田駅

脚注

記事本文

注釈

  1. ^ 東京駅から東海道線へ直通する。
  2. ^ 山手貨物線新宿駅経由で、西大井駅から横須賀線へ直通する。
  3. ^ 烏山線列車の大半は宇都宮線宇都宮駅を始発、終着駅とするが、一部は烏山線の線路名称上の起点である宝積寺駅を始発、終着駅とするため、これら宝積寺駅を始発終着駅とする烏山線列車を利用する場合は、宇都宮駅 - 宝積寺駅間は宇都宮線黒磯駅発着列車を利用し、宝積寺駅で烏山線列車に乗り換えとなる。
  4. ^ 宝積寺駅は自駅管理のため除く。

出典

  1. ^ a b c d e f g h ゼンリン 栃木県宇都宮市川向町周辺(ほか)地図
  2. ^ a b c d e f g 昭文社 MAPPLE 栃木県宇都宮市川向町周辺(ほか)地図
  3. ^ a b c d e f 東日本旅客鉄道公式ホームページ『宇都宮駅』
  4. ^ 貨物時刻表 平成22年3月ダイヤ改正 財団法人日本貨物協会
  5. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  6. ^ JR東日本ホームページ「東北本線の駅」
  7. ^ JR東日本ホームページ「日光線の駅」
  8. ^ JR東日本ホームページ「東北新幹線の駅」
  9. ^ JR東日本ホームページ「山形新幹線の駅」
  10. ^ JR東日本ホームページ「秋田新幹線の駅」
  11. ^ a b c 『停車場変遷大事典』国鉄・JR編、石野哲編、1998年(JTB発行)
  12. ^ a b c d e f g 大町雅美著『郷愁の野州鉄道 -栃木県鉄道秘話-』(随想社刊)
  13. ^ a b 『とちぎ20世紀 上巻』下野新聞とちぎ20世紀取材班編、2000年(下野新聞社発行)
  14. ^ 『とちぎ20世紀 下巻』下野新聞とちぎ20世紀取材班編、2001年(下野新聞社発行)
  15. ^ a b c d e f g h i 東日本旅客鉄道 会社要覧 2010
  16. ^ a b JTB時刻表2011年6月号(JTBパブリッシング)
  17. ^ a b JR時刻表2011年6月号(交通新聞社)
  18. ^ JR旅客営業規則 第二編 「旅客営業」
  19. ^ a b c 『停車場変遷大事典』2、395頁
  20. ^ a b c d 『停車場変遷大事典』1、189・190頁
  21. ^ a b 『会員の家業とその沿革』(国鉄構内営業中央会刊)
  22. ^ a b JR東日本ホームページ「鉄道の歴史」『明治18年 1885年 7月 宇都宮駅(日本鉄道)で、にぎり飯を売り出す(駅弁の始まり)』
  23. ^ a b c 『停車場変遷大事典』1、195頁
  24. ^ a b c d e f g h i j k l m 『宇都宮駅100年史』日本国有鉄道 宇都宮駅 編、1985年
  25. ^ 大阪朝日新聞京都付録1904年2月11日
  26. ^ a b c 日清製粉70年史、同100年史
  27. ^ a b 『炎 鎮火せず』(宇都宮平和祈念館建設準備会、下野新聞社、栃木新聞社編集・発行)
  28. ^ 鉄道ピクトリアル 1967年2月号(電気車研究会刊)
  29. ^ a b ジェイクレス・リアルエステート株式会社 会社沿革
  30. ^ 『停車場変遷大事典』2、423頁
  31. ^ 東日本旅客鉄道プレスリリース(2003年9月10日)『10月12日(日)、「SuicaFREX 定期券」デビュー!』 (PDF)
  32. ^ a b c d e f 東日本旅客鉄道公式ホームページ『宇都宮駅 構内図』
  33. ^ a b 駅パラ 宇都宮/パセオ ショップリスト
  34. ^ a b 東日本旅客鉄道 『Suicaが使えるお店一覧 宇都宮駅』
  35. ^ a b らくらくおでかけネット『駅・ターミナル情報検索 宇都宮駅』
  36. ^ a b らくらくおでかけネット『駅案内図一覧 宇都宮駅』
  37. ^ JR気動車客車編成表 2010 交通新聞社刊
  38. ^ 東日本旅客鉄道 『Suicaが使えるお店一覧 栃木県-グルメ』
  39. ^ 宇都宮駅ビルPASEO公式ホームページ『フロアマップ1F』
  40. ^ 宇都宮駅ビルPASEO公式ホームページ『フロアマップ2F』
  41. ^ a b 宇都宮東警察署HP『宇都宮駅交番』
  42. ^ a b c d 時刻表 宇都宮駅”. 東日本旅客鉄道. 2019年8月5日閲覧。
  43. ^ 鉄道ジャーナル 2003年12月号より
  44. ^ 『JR時刻表』2017年3月号、交通新聞社、2017年、574頁。 
  45. ^ a b 関東バス『路線バスのご案内 JR宇都宮駅乗り場のご案内』
  46. ^ 宇都宮市HP『宇都宮駅西口広場の「一般車乗降ルール」を守りましょう』
  47. ^ 宇都宮市『宇都宮駅西口広場の「一般車乗降ルール」を守りましょう』広告ポスター (PDF)
  48. ^ 宇都宮市HP『市街地再開発事業』
  49. ^ 宇都宮市HP『宇都宮駅西口第四B地区』
  50. ^ リッチモンドホテル宇都宮駅前アネックス『2010年12月1日 リッチモンドホテル宇都宮駅前アネックス グランドオープン』
  51. ^ 宇都宮観光コンベンション協会『文化・歴史』
  52. ^ 宇都宮観光コンベンション協会『美術館・博物館』
  53. ^ 宇都宮観光コンベンション協会『宮の街歩き』
  54. ^ 宇都宮の餃子像が真っ二つ 駅前で移転作業中壊れる
  55. ^ 宇都宮でギョーザ祭り 壊れた餃子像も復活(共同通信社 47News 2008年11月1日)
  56. ^ 関東バス時刻表(宇都宮駅西口発大通り方面行き、平日)
  57. ^ 関東バス時刻表(宇都宮駅東口発鬼怒通り方面行き、平日)
  58. ^ JRバス関東宇都宮支店時刻表(平日下り)2010年11月1日改正 (PDF)
  59. ^ JRバス関東宇都宮支店時刻表(平日上り)2010年11月1日改正 (PDF)
  60. ^ 宇都宮フィルムコミッション実績

利用状況

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月9日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月13日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月10日閲覧。

新幹線

  1. ^ a b 新幹線駅別乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月9日閲覧。
  2. ^ 新幹線駅別乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月10日閲覧。
  3. ^ 新幹線駅別乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月10日閲覧。
  4. ^ 新幹線駅別乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月10日閲覧。
  5. ^ 新幹線駅別乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月10日閲覧。
  6. ^ 新幹線駅別乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月10日閲覧。
  7. ^ 新幹線駅別乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月10日閲覧。

関連項目

外部リンク