innocent world

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Mr.Children > innocent world
innocent world
Mr.Childrenシングル
初出アルバム『Atomic Heart
B面 my confidence song
(8cmCD盤)
花はどこへ行った
(プロモーションカセット盤)
リリース
規格 8cmシングル
プロモーションカセット
ジャンル J-POP
ロック
レーベル トイズファクトリー
プロデュース 小林武史
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(通算2週、オリコン
  • 1994年6月度月間5位(オリコン)
  • 1994年7月度月間2位(オリコン)
  • 1994年8月度月間4位(オリコン)
  • 1994年9月度月間10位(オリコン)
  • 1994年10月度月間19位(オリコン)
  • 1994年度年間1位(オリコン)
  • オリコン歴代シングルランキング27位
  • オリコン平成シングルランキング22位
Mr.Children シングル 年表
CROSS ROAD
1993年
innocent world
(1994年)
Tomorrow never knows
(1994年)
Atomic Heart 収録曲
ラヴ コネクション
(3)
innocent world
(4)
クラスメイト
(5)
B-SIDE 収録曲
君のこと以外は何も考えられない
(1)
my confidence song
(2)
雨のち晴れ
remix version

(3)
ミュージックビデオ
「innocent world」
- YouTube
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innocent world」(イノセント・ワールド)は、日本バンドMr.Childrenの5枚目のシングルである。1994年6月1日トイズファクトリーより発売された。

概要

前作「CROSS ROAD」から約7か月ぶりのシングル。前作のロングヒットで知名度を大きく上げた状況での発売となった。

アートディレクター信藤三雄

本作は1994年第36回日本レコード大賞で大賞を受賞したが、メンバーはオーストラリアで「Tomorrow never knows」のミュージック・ビデオ撮影のために授賞式を欠席するという異例の事態になった[1]。代わりに所属レコード会社トイズファクトリーの代表でアマチュア時代のMr.Childrenを発掘した稲葉貢一が授賞式に出席しトロフィーを受け取った。以降9年間、日本レコード大賞に関わることはなかったものの、2004年に26thシングル「Sign」で10年ぶりに再び大賞を受賞した時は、メンバー全員が授賞式に出席した。

チャート成績

シングル・アルバム通じて初のオリコン週間チャート1位を獲得[注 1]、その後2ヶ月足らずで100万枚を突破し1994年度のオリコン年間シングルチャート1位を獲得。本作のヒットによって過去の作品が再びチャートにランクインするなど大きな相乗効果も生まれた。最終的には193.6万枚を売り上げ、Mr.Childrenのシングルでは6thシングル「Tomorrow never knows」、10thシングル「名もなき詩」に次いで3番目に高い累計売上を記録している。

また、カラオケ年間チャートでも1994年、1995年の2年連続で1位を獲得している。

収録曲

8cmCD盤

  1. innocent world [5:44]
    日本コカ・コーラアクエリアス ネオ/アクエリアス イオシスCMソング
    当初の仮タイトルは「innocent blue」であり、歌詞は3rdシングル「Replay」のようなラブソングに磨きあげる方向で、歌いだしも「少しだけ疲れたなぁ」であった[2]
    恋愛感情よりも客観的な風刺を織り交ぜたメッセージ性の強い最初の楽曲になっており、曲はすぐに完成したが歌詞がなかなか完成しなかった。小林はこの曲がMr.Childrenのターニングポイントになると考え、桜井の作ってきた歌詞に「ありきたりの詞じゃなく、今の桜井だから歌えるものを」「絶望の先に希望を見つけるんだ」など数回ダメ出しをした。桜井は歌詞を悩んでいたが、車の中で思い浮かびすぐに車を止めてメモを取った。「blue」を「world」に変えたのは小林の提案である。
    桜井は当時の雑誌インタビューで「innocent world(無垢な世界)がいいな、憧れるな、ではなく、時にはそういうものと別れてしまう場面もあるわけで・・・」という趣旨の発言をしている。
    この曲を制作した時の精神状態について桜井は1995年に出演した音楽番組で「悩んでて悩んでて、本当にその時に思ったのは、ちょっと疲れたなぁって思って...」と語っている[3]。この曲の背景については「この曲の詞を書き出したことが、今まで鍵をしていた心のドアを開いてくれた」「本当に気持ちよかった。便秘だった人のお通じじゃないですけど...。本当にすごいすっきりした」と語っている[3]
    イントロのメロディーは田原健一の提案によるものである[2]
    歌詞中には英語表記ではなく「イノセントワールド」になっている。音楽番組では「innocent world」と紹介されるが、主に文献やカラオケでは「イノセントワールド」と表記される[4]
    ミリオンセラーとなったシングル曲では10thシングル「名もなき詩」、15thシングル「終わりなき旅」などと共にライブでは頻繁に演奏される[5]。ライブで披露される時は1番を全て観客に歌わせる場合が多く、以前はアンコール待ちで観客がこの曲を歌って待つというパターンもあった[6]
    ミュージック・ビデオが制作され、2018年3月21日発売のライブ・ビデオ『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』に収録されている。監督は信藤三雄
    阪神タイガース筒井和也が主催試合での登場曲として、2008年から2014年まで使用していた。
  2. my confidence song [1:54]
    • 作詞・作曲:桜井和寿
    Mr.Childrenでは数少ないギター弾き語りの楽曲(他には5thアルバム『深海』収録曲の「So Let's Get Truth」がある)。
    演奏時間は1分54秒とシングル収録曲では最も短い。
    歌詞は「innocent world」と同様に当時の日本に対する風刺・皮肉とも取れる内容で歌われている。タイトルは小林が付けたもの[7]
  3. innocent world (Instrumental Version) [5:44]

プロモーションカセット盤

  1. innocent world
  2. 花はどこへ行った
    • 作詞・作曲:ピート・シーガー / 日本語訳詞:田原健一・小林武史
    原題は「WHERE HAVE ALL THE FLOWERS GONE」で、本来の歌詞は反戦歌であるが、こちらは社会風刺の色合いが強いものとなっている。
    当初はこの曲がカップリング曲として収録される予定であったが、歌詞がオリジナルとかけ離れていたためにお蔵入りになった。お蔵入りが決定した後もラジオやライブなどで幾度か披露されていたが、1995年を最後にレパートリーから外され、その後は同曲を聴くことが非常に困難となっている。
    テレビでは『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』にて一度限りの完成版が披露された。そのバージョンとの違いは、大サビ前の歌い回しを上げて歌っている部分である。
  3. innocent world (Instrumental Version)

カバー

ライブ映像作品

innocent world

作品名 備考
【es】 Mr.Children in FILM ドキュメンタリー映画作品
regress or progress '96-'97 DOCUMENT 1番のみ収録されている
Mr.Children CONCERT TOUR POPSAURUS 2001
Mr.Children Tour 2004 シフクノオト
MR.CHILDREN DOME TOUR 2005 "I ♥ U" 〜FINAL IN TOKYO DOME〜
Mr.Children "HOME" TOUR 2007 -in the field-
Mr.Children Tour 2009 ~終末のコンフィデンスソングス~
ap bank fes '11 Fund for Japan
Mr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-
MR.CHILDREN TOUR POPSAURUS 2012
Mr.Children[(an imitation) blood orange]Tour
Mr.Children Stadium Tour 2015 未完 キーを半音下げで演奏を披露された

これ以降半音下げで披露されるようになった

Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25 キーを下げて演奏された
Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸 特典映像、一部のみ収録されている

キーを下げて演奏された

Mr.Children Dome Tour 2019 Against All GRAVITY キーを下げて演奏された

収録アルバム

脚注

  1. ^ 本人不在の大賞授賞式はこの回のみ。
  2. ^ a b 『【es】 Mr.Children in 370 DAYS』 角川書店 1995年 ISBN 4-04-852567-0
  3. ^ a b FAN』(日本テレビ系列、1995年6月9日放映分)
  4. ^ カラオケではデンモクなど。
  5. ^ Mr.Children CONCERT TOUR POPSAURUS 2001Mr.Children Tour 2004 シフクノオトMR.CHILDREN DOME TOUR 2005 "I ♥ U" 〜FINAL IN TOKYO DOME〜など。
  6. ^ Mr.Children TOUR '99 DISCOVERY』など
  7. ^ B-SIDE』ライナーノーツ
  1. ^ Mr.Childrenは本作から2012年の34thシングル「祈り 〜涙の軌道/End of the day/pieces」まで30作連続で初登場1位記録が続いていた。

外部リンク